わたしは価値を創る

大阪在住の経営コンサルタントのブログです。

業績回復を支えるバーガーキングの「大喜利力」

バーガーキング

バーガーキングの業績が急回復


先日の「戦略勉強会」で、バーガーキングの事例をとりあげました。


しばらく赤字続きだったバーガーキングの業績が急回復しているらしいです。

もっとも、バーガーキングといえば、日本上陸と撤退を繰り返してきた歴史があり、業績急回復したといっても、これを以って日本に定着したと言うわけにはいきません。

ちょっとした波がきている程度かもしれませんね。


全米2位のハンバーガーチェーンによる弱者の戦略


バーガーキングは本国アメリカでは、マクドナルドに続く第2位のハンバーガーチェーンです。

といっても、だいぶ引き離された2位です。

弱者企業ですから、販売戦略も弱者らしい突飛な手を打とうとしてきました。

例えば、マクドナルドが「健康に気を遣ったハンバーガー」のイメージを打ち出した時は、バーガーキングは「うちのハンバーガーは健康に悪い!」と言い出しました。

どうせハンバーガーを食べるのだから健康を気にせず美味しいものを食べてください、という意図のキャンペーンです。

健康に悪いというだけあって、そのハンバーガーは、いかにもニクニクしい味わいで、食べ応えがあります。脂分が多くて、カロリーは高そうですが。

悪ノリじみた逆張り戦術ですが、潔さが一部に受けて、コアなファンを掴んでいます。

日本から全撤退した時期も、ヘビーなファンは、米軍基地内のバーガーキングに通っていたという伝説がありましたから。

しかし、マクドナルドも強者企業として手を打っています。

バーガーキングの本格志向が受けると見るや、マクドもグランシリーズなど肉厚を売りにする商品を投入して、バーガーキングの特徴を消しにかかりました。いわゆるミート戦略です。

ミートされると弱者企業は困窮します。もともと優位性に乏しいので、打つ手が限られてしまいます。


悪ノリのようなリスキーなやり方


弱者企業は一般的に資金に余裕がないので、大々的な広告キャンペーンを打つわけにはいきません。

そこでじり貧のバーガーキングが取った手は、またもや悪ノリの施策です。

2020年に同チェーンが行ったのは、店舗数が少なく利便性が悪いという欠点をネタにしたものでした。

彼らは「店が遠くて不便だというお客様の声に応えられないので、お客様自身が店の近くに引っ越しください」と言って、不動産紹介を始めたのです。

さらには、ツイッター(X)で、「店を増やしたいので物件を紹介してください。成約したら10万円差し上げます」というキャンペーンまで始めました。

これを大真面目にやるのだから、ファンは「いつものバーガーキングのノリだ」と大喜びしたようです。

マクドナルドのような強者企業には、こんな炎上リスクの高い施策はとてもできないでしょう。

弱者だからこそのリスキーなやり方ですが、実にうまくSNSを使ったものだと思います。


SNSを活用して、ファン基盤を強固にする


ちなみに、勉強会の中では、バーガーキングの商品そのものに対する懐疑的な意見がありました。

メインのハンバーガーは美味しいが、サイドメニューがしょぼい、というものです。

私は年齢的に、バーガーキングもマクドも食べないので、わかりませんが、こういう声が出るということは、本格的な業績向上はまだ遠いのかなという気はしますね。

しかし、メニュー開発や質の向上には時間がかかりますし、資金も必要です。

その前に、コアなファンをつなぎとめようとする同社の工夫には感心しました。

と思っていると、小さな企業の中には、SNSをうまく使って、まるで大喜利のような訴求をしているところが多くあるようですね。

はなまるうどんは、ダイオウイカの天ぷらを始めたとかいったとんでもない投稿をツイッターに上げていました。(10メートルぐらいあるので、店に入り切りません)

ただしこれはエイプリルフールの投稿だったので、バーガーキングほどのインパクトはありません。それでも、受けたみたいですが。

その他、小さな企業の例を挙げたらきりがないので、探してみてください。

資金のない弱者企業にとって、多くの見込み客に訴求することができるSNSは、大きな武器となります。

必要なのは大喜利力とでもいったものでしょうか。

日本のアニメが世界展開を本格開始 自動車産業に並ぶ基幹産業へ

日本のアニメ


日本のコンテンツが世界を席巻


経団連が、世界の知的財産(IP)の累計収入額ランキングを発表しました。

それによると、今まで最も収入が多かったIPは、任天堂のポケモンです。(921億ドル)

2位は、ハローキティ(800億ドル)

3位、くまのプーさん(750億ドル)

4位、ミッキー&フレンズ(700億ドル)

5位、スターウォーズ(656億ドル)

6位、アンパンマン(602億ドル)

いつの間にか、ディズニーを抜いて、日本が1位、2位を占めているのです。


日本発コンテンツの海外市場は、2022年に4.7兆円に拡大し、半導体市場に迫る勢いです。

経団連は、2033年には、海外市場を20兆円に拡大する計画を立てており、こうなると自動車産業と並ぶ基幹産業です。

アニメやゲームなどのIPは、日本を支える産業だと期待されているのですね。


ネットフリックスが巨費を投じて買いあさる


アニメといえば、2010年に鳴り物入りで始まったクールジャパン構想がありました。

もっとも、それ自体は、失敗に終わったと総括されています。

どうも官が絡むと、日本の産業は育たないらしい^^;

近年のアニメ産業の興隆は、民間のパワーによるものです。


日本のアニメの価値に気づいたネットフリックスなど動画配信サービスは、巨額を投じて買いあさっているそうです。

アニメといえば現場で作業する者に資金が回らず、労働環境が過酷だということが定説でしたが、海外の動画配信サービスは、通常の4〜5倍の製作費を出すという太っ腹です。

現場で作業する人たちにとっては、動画配信サービス様様です。

しかし、ビジネス全体としては、製作費だけ貰って、作品の権利を相手に売り渡すことであり、発展性がありません。

本来は、アニメがヒットすればゲームやグッズなど関連商品に展開し、さらにビジネスを拡大したいところですが、権利を持っていないとそれもできません。

日本が、ビジネスを拡大するためには、自分で権利を保持しておくことが必須です。

それに気づいた日本のアニメ制作会社は、自社制作の作品を自社で海外展開する試みを始めています。


戦略的にビジネスを拡大する知恵を


今年、誕生40周年を迎える「ドラゴンボール」が、海外展開を視野に入れたアニメ制作を始めているそうです。

日本国内だけの収入で満足していた頃は、海外展開はおまけみたいなものでした。

製作費は国内の収入で回収し、海外へはわずかな金額で売り払っていたらしい。

が、これだけ海外市場が大きくなれば、そんな勿体ないことはできないでしょう。

ハリウッド映画のように世界に羽ばたくアニメビジネスが、これから始まろうとしているようです。


アニメを一大産業にする、そのために海外で充分な収益を獲得することを目指す、というのは素晴らしいことです。ぜひやっていただきたい。

が、日本のアニメがこれだけ世界に認知され、普及した背景には、二束三文で売り渡したアニメが世界中のテレビで放映されたことを頭に置いておかなければなりません。

もちろん、アニメの内容が素晴らしく、世界の人たちを魅了する力があったことが大前提ですが、放映されなければ人々の目に触れることもなかったはずです。

普及のための商品と、回収のための商品を分けることは、ビジネスの世界でよく行われる手法ですが、偶然とはいえ日本のアニメは普及商品を長い時間をかけて配布し、それが奏功した形です。

これからは、回収に回ろうぜ、という姿勢は素晴らしいことですが、そればかりになると、徐々に普及率が下がってきます。

認知、普及、本格化、反復化、というビジネスのサイクルを戦略的に作る知恵が、業界全体として必要になってきます。

日本のアスリートはなぜ世界に飛躍しているのか

日本のアスリート

日本でなぜアスリートは元気がいいのか


先月の日経新聞に「大谷翔平ら日本のスポーツ選手躍進が示す若者の可能性」という記事が掲載されました。

これが面白かったので、先月の「戦略勉強会」で話題にさせていただきました。

この記事で提示される疑問は「社会が停滞する日本でなぜアスリートは元気がいいのか」ということです。

メジャーリーグで史上最高額の契約を締結した大谷翔平。

本場欧州リーグで活躍するサッカーの久保建英や三笘薫。

ボクシングでは、欧米のメディアから「世代で最高の選手」と称されている井上尚弥。

少し前ですが、フィギュアスケートオリンピック2大会連続金メダルの羽生結弦。

世界に飛躍するスーパースターがスポーツの世界には何人もいるのに、政治や経済の世界ではあまり聞かないのはなぜなのか。

この記事では端的に答えています。

「競技ごとの事情はあるにせよ、全体として言えるのはスポーツはお年寄りが活躍できないからではないですか」(山口香氏)

つまり、スポーツ以外の世界がいまいちパッとしないのは、お年寄りが権力者としてのさばっているからだ。というわけですな。

明快な解答に、いたく感心いたしました。


老害になりたくない


そう聞いて、思い当たるふしがない人は少ないのではないですかね。

私だって、会社員時代を思い起こせば、理不尽に若手を押さえつけようとする上司や先輩の顔がありありと思い浮かびます。

私は生意気だったのか「おまえレベルのやつが意見するな」なんてよく言われました。

もちろん、こんな台詞を言うのは無能MAXの輩なので相手にする必要はないのですが、こんな人物のためにやる気をなくしたり、辞めてしまったりする若手がいることは機会損失以外の何者でもありません。

こんなアホ上司に耐えて意見のいえる立場になっている頃には、若手らしい発想は失っているかもしれませんからね。

とは言いながら、私も今は老害の年齢です。

若手を封殺するような真似はなるべくしたくないものです。


思い切って若手に任せる


どうすれば、若者の機会を摘み取ることなく、社会に貢献できるのか。

先月の勉強会における大きなテーマの一つでした。

一番いいのは、潔く後進に道を譲ることです。

会社は40歳定年にして、若手に活躍してもらいましょう。会社を傾かせるような大けがだけは避ける歯止めを作っておいて、あとは自由にやらせることがいいと思います。

明治維新の頃は、20歳代、30歳代の人が日本を動かしていたのだから大丈夫ですよ。年功という権威がなければ、能力のある人が表に出やすくなるはずです。

ただ、そうはいっても、少子高齢化の時代に、それは現実的な解決策とはいえませんね。

労働力が足りないので、60歳以上の人にも活躍してもらわなければいけません。20歳代から60歳、70歳、80歳代の人たちが共に働くような社会を実現しなければなりません。

私も今年60歳ですからね。まだ隠居するわけにはいきません。元気ですし。生活していかなければなりませんし。


多様性が組織の競争力になる


ということは、これからの社会は、老若男女がグラデーションを作って、お互い助け合っていくしかありません。

世代間、性差間の分断などあれば、社会は機能不全を起こします。

これでうまくいくという明確な処方箋がないので恐縮ですが、少なくとも、私のような年齢の者は、自分を過大評価せず、相手をリスペクトする姿勢を保ち続けたいと思います。

特に年齢や経験などというものを過大評価してはなりません。私の経験は、その時代に特有のものです。これからの時代に適用できるかどうかなどわかりません。

若手には若手の、女性には女性の経験があり、誰の経験がより有用かなど誰も決めることはできないはずです。

年齢や経験など関係なく、発想力、構想力、統率力、管理力、行動力、忍耐力、それぞれがお互いの能力を持ち寄って、最適なチームを作ることが重要です。

そうじゃないとこれからの時代の競争に生き残れないでしょう。

つまり多様性を認めることが、組織の競争力につながると考えます。


個人は弱者の戦略を学ぼう


私の場合、個人事業主なので、まだ自由です。生きるも死ぬも自分の差配次第ですから明快です。

大きな組織には大きな組織なりの、弱小個人には弱者なりの生きる方策がありますから、それを理解し、貫いていくのみです。

そういう意味では、弱者の戦略をどこかで学んでおくことは、大切なことなんだと思います。

誰に迷惑をかけることなく、気兼ねすることもなく、通用しなくなるまで、働き続けます。

日本酸素ホールディングス 国内ダントツトップでも問題は山積

日本酸素
日本酸素とは、酸素、窒素、ヘリウム、アルゴンなど、空気中に含まれるガスを抽出して、様々な産業に供給する企業です。

こうした産業ガスは、鉄鋼、化学、医療などで広く使われるので、産業あるところ必ず需要がある縁の下の力持ちといった会社です。

この日本酸素、実は、私が昔、勤務していた会社でもあります。


日本国内トップ 世界4位


現在の日本酸素HDは、売上高1兆1867億円。日本ではダントツのガリバー企業です。

私が所属していた頃は、売上高2000億円程度だったはずなのに。。と驚いていると、この会社、2014年頃から急激にM&Aを繰り返し、今の規模になったようです。

背景には、産業ガス企業の世界的な再編機運があります。

なにしろ世界の産業ガス企業がデカい。

売上高1位のリンデは4兆3914億円。2位のエア・リキードは4兆1349億円。3位のエア・プロダクツ・アンド・ケミカルズは1兆7518億円。

日本酸素HDは4位です。

4位に顔を出すまでになったことは素晴らしいと思いますが、上には上があるということです。


世界との差は大きく、課題山積


しかも、日本酸素HDは、規模拡大に伴う借入金が大きく、キャッシュフローが足りない。そのため、時価総額が小さく抑えられてしまっています。

利益率も低い。これは、ガスを販売するという旧態依然としたビジネスがまだ多いためで、他の大手のように、ソリューションビジネスへの対応が遅れている証でもあります。

大手3社は、日本国内にも進出していて、岩谷産業、伊藤忠商事、エア・ウォーターなどと組んで、それぞれ成長が期待される水素に関するビジネスを推進しようとしているようです。

産業ガス会社が規模競争に邁進するのは、それだけ成長が期待されるからです。特に水素関連ビジネスは需要が大きいと考えられます。

せっかくの日本企業なのだから、国内ではオール日本で頑張ってほしいものですが、三菱グループ枠内にとどまっていて、いまいち迫力がありません。

三菱グループ以外の有望企業にも、提携を進めていかなくてはなりません。営業戦略の再考が必要でしょう。

日本ではダントツ1位でも、安心する時ではありませんね。


サーモスの存在感


個人的には、私の古巣であるサーモスの存在感が大きいことを嬉しく感じました。

サーモスの売上高は約300億円。日本酸素HDの中では3%に過ぎません。

ところが世界シェアトップの実力があり、利益率は約20%とダントツに高くなっています。

なにより、世間的な知名度でいえば、サーモスの存在感は群を抜いています。

サーモスはまだまだ大きくなるでしょう。

世界シェアトップだからといってこんなところで満足せずに、さらなる高みを目指してほしいと思います。

阪神タイガースおめでとう日本一! 岡田監督を「孫子」で語る

阪神タイガース
皆さま、おめでとうございます!

ついに我らが阪神タイガースが、日本プロ野球の頂点に立ちました!

1985年、バース、掛布、岡田の時代から38年ぶりの日本一です。

何と素晴らしいことでしょうか。

38年前、私は大学生でした。まさかそれから還暦近くになるまで日本一を経験できないとは思っていませんでした。

日本一というのは、それほど難しいものなのですね。


そんな阪神タイガースを、1985年は主力選手として、2023年は監督として、日本一に導いた岡田彰布監督は、まさに日本一の名将となりました。

いろんなメディアで報じられていますが、とにかく今年の岡田監督の采配は、見事でした。

その能力は、日本シリーズでも遺憾なく発揮されて、さながら今年の阪神タイガースの集大成のようでした。

もちろん、パ・リーグを三連覇したオリックス・バッファローズの凄まじい強さがあってこそですが、このような充実した日本シリーズが見れたことを一野球ファンとして、素直に喜びたいと思います。

私は、野球評論家でもなんでもないただの阪神ファンですが、今回は、野球について語るのをお許しください。


岡田監督の優れた采配


たとえば、第1戦、機動力を武器とする阪神タイガースが、1回に盗塁を仕掛けました。走ったのは、足の早い中野選手ですが、若月捕手によって阻止されてしまいました。

今日は盗塁は難しいのかなと思った5回、普段は走らないスラッガーの佐藤選手が、意表をつく盗塁を成功させて、それをきっかけに先取点を奪いました。

第1戦、難攻不落といわれた絶対エースの山本が崩れたのは、この盗塁があったからだと言われています。

阪神の選手も山本の速球を捉えましたが、その前に、岡田監督の状況を読んだ見事な作戦があったことを忘れてはなりません。

ただし、それからは、殆ど盗塁を仕掛けさせず、送りバントやヒットエンドランに作戦を切り替えたのだから、現実を見ています。


あるいは、第4戦、どちらに転ぶかわからないシーソーゲームの8回、同点の場面で、湯浅をマウンドに送りました。

ご存知がどうか、湯浅といえば、WBCにも選ばれた剛球ストッパーですが、今年は調子が悪く、怪我もあって、殆ど活躍していませんでした。

その湯浅が現れたのだから、甲子園の盛り上がりは最高潮に達しました。

果たして湯浅はわずか一球で中川選手を抑え、2アウト1、3塁のピンチを切り抜けました。

この采配が、阪神に流れを呼び、結果として、9回、大山のサヨナラヒットにつながりました。


戦いは、流れを掴んだ者が勝つ


野球は「流れのゲーム」だと言われます。これは野球だけではなく、あらゆるスポーツや勝負事には流れがあります。

流れが悪い時には耐えて、流れが良い時にはそれに乗って攻めるのがセオリーです。

これは2500年前に書かれた中国の兵法書「孫子」にも「善く戦う者は、之を勢に求め、人に責めずして、之が用を為す」と書かれていることです。

つまり、戦争においても、勢いが最も重要で、軍隊の運用は、勢いを得るためにするという教えです。

その点、今年の阪神タイガースは、レギュラーをなるべく固定し、それぞれが役割を理解し、全うできるようになるまで我慢して戦いました。

岡田監督が「このチームはだんだん強くなる」と言ったのは、流れを呼び込み、流れを逃さないための態勢を作るからだと私は理解しました。


究極の軍隊は無形


これに対してオリックスは、レギュラーを固定しないことで有名なチームです。仰木監督時代の頃からそうで、中島監督もそれを踏襲しています。

これは戦いのセオリーに反するのかというとそうではなく、孫子の「兵を形すの極みは、無形に至る」という考えに則しています。

軍が決まった形を持たず、常に状況に応じて臨機応変に戦うことが、究極の姿であるということで、オリックスのやろうとすることはこれに近いものがあります。

要するに、阪神とオリックスでは、用兵へのアプローチが全く違う、真逆だったわけで、これも面白い日本シリーズになった要因だと思います。

レギュラーを固定し、選手に責任と自覚を求める阪神に対し、オリックスは当日になるまでスタメンが発表されないので、登録選手は常に緊張感を強いられます。

オリックスの選手はそのスタイルに慣れているので、いつスタメンに抜擢されても準備ができているといいますから、どちらの用兵が優れているかとは簡単に判断することはできません。


指揮官は、兵と距離を保て


ただし、優勝するようなチームは、どちらも選手把握がうまいといえます。

これも孫子ですが、兵卒に関しては、「卒を視ること嬰児の如し」(兵卒は、赤子のように可愛がれ)と言いながら、別の部分では「士卒の耳目を愚にし」(兵卒には、余計な情報を与えるな→ありていに言えば騙せ)と一見、矛盾するようなことが書かれています。

2500年前の書物を現代風にアレンジするにはいろいろ無理が生じるので、この矛盾については目をつぶる人が多いのですが、私は、この部分は、「上に立つ者は、部下を愛するが、よい距離感を保ち、緊張感を維持しろ」と解釈しています。

騙せというと不穏ですが、要するに、部下が力を発揮できるような環境やムードを作れということです。

そう考えると、岡田監督、中島監督、それぞれのスタイルで、選手といい距離感を持っているように思えます。

岡田監督について言えば、コーチを通じてしか選手と接せず、直接話すことは殆どないということです。

ただ、マスコミを通じて、個々の選手の評価を伝えることはあります。それがあまり辛辣だと阪神時代の野村監督のように選手の反発を招くかもしれませんが、今のところ、おじいちゃんのぼやき程度にとどまっているので、大事にはなっていません。

日本シリーズ第7戦に勝利し、マウンドあたりで胴上げされた岡田監督は、選手たちがまだ歓喜の渦に浸る中、ひとりで輪を離れ、ベンチに歩いていきました。

その姿を見た時、ああ、これが指揮官の距離感なのだと、納得し、何か感動のようなものを覚えました。


岡田監督、本当にありがとう。

マンガ市場が再拡大 最高値を更新

マンガ市場が再拡大


マンガ市場が拡大している


先月の「戦略勉強会」で取り上げた話題ですが、各出版社が、マンガ原作者を発掘しようと力を入れているようです。


出版不況の現在、いまさら何で力を入れているのか、と思っていたら、実は、日本のマンガ市場は拡大基調にあるようです。

それどころか、売上としては、過去最大を更新しているというから驚きました。

マンガ雑誌が売れなくなって、日本が誇るマンガ市場も衰退の一途を辿っていると、10年ほど前まで言われていたはずです。

いったい何があったのか?

その答えは、電子書籍の販売増加です。

マンガ雑誌が売れなくなった分、スマホでマンガを読むという行動が浸透してきました。

スマホで読むという行動は、習慣化しやすいので、毎日何時間も読むヘビーユーザーが登場します。

つまり、単価は下がっても、ユーザー数が増えているため、市場拡大に至ったというわけです。


スマホを舞台にプレーヤーが集結


成長市場には、多くのプレーヤーが集まります。

スマホマンガも多種多様、様々なマンガアプリが参入してきています。

紙のマンガ単行本と同じく、一冊いくらで購入できる電子書籍もあります。アマゾンが代表ですかね。

増えているのは、広告付きの無料マンガです。一日に読める量に制限があるものの、毎日少しづつ読むことを受け入れれば、無料で読むことができます。

ジャンプやマガジン、サンデーなどの大手マンガ雑誌は、こぞってスマホマンガに力を入れています。

またLINEマンガや、マンガBAN、ピッコマなど、雑誌を持たない電子書籍専門のマンガアプリもあります。

いずれも、広告付き無料マンガを展開しており、課金すれば制限なく読むスタイルにも対応しています。

スマホマンガでは、過去の名作なども扱っているので、私のようなオールドユーザーにも、馴染むことができます。

もっとも、マンガ作品には限りがありますから、各社とも新作マンガの制作に力を入れています。

この一気に増えた需要を満たすだけの作品を作るためにはどうすればいいのか。マンガ業界が見出したのが、原作と作画を分けるという分業化です。

以前から、原作者と作画者が違うマンガ作品はありましたが、各メディアは、この分業化こそ、質と量を追い求める答えだとして、特に原作者発掘に力を入れているというのが、この記事の内容でした。


スマホに適応するのか、しないのか?


この記事を読んで、マンガ業界の力強さを感じました。

紙の雑誌が売れなくなれば、それに代わるメディアをいち早く開拓し、対応するというのは、強い業界の特徴です。

同じく出版不況の煽りを受けている文芸書やビジネス書業界も、本が売れないと手をこまねいている場合ではないでしょうな。

マンガは、いち早く電子書籍シフトを果たしたので、文芸書、ビジネス書も続かなければなりません。

ただし、マンガも電子書籍化の過渡期です。

例えば、昔の名作マンガを読んでいると、見開きページというものが頻繁に登場するため、これがスマホでは実に読みにくい。

そもそもコマ割りというものが、紙の書籍で読むことを前提とした技術です。(一説には、手塚治虫が開発したものだとか)

スマホ画面では、コマ割りなど不要です。

LINEマンガやピッコマなど、韓国系のスマホマンガでは、コマ割りのない縦読みを前提としたマンガ作品を多く揃えています。

スマホメディアに適応するならば、この縦読み形式が、最適解です。

日本の大手出版社は、未だに紙の単行本でも販売することを念頭に入れているので、中途半端になってしまっています。

スマホに適応していくのか。それとも紙の形式を守るのか。いや、スマホの先の電子メディアに適応していくのか。

どのメディアに軸足を置くのかが、各社の重要な戦略決定となっていくことでしょう。

とは言いながら、悲観していません。

インバウンドには無限のチャンスがある

インバウンドには



日本の観光ポテンシャルは無限


先月の「戦略勉強会」で取り上げた話題ですが、インバウンドの様相が少しずつ変わってきているようです。


コロナ・デイズが終わり、インバウンドが戻ってきていますが、以前のような爆買いだけではなくなったという記事です。

日本独特の小さなスナックや、下町のお店などに訪れるインバウンド客が増えているそうです。

中国人の団体客が減ったということもあるでしょうが、それ以上に、通り一遍の名所めぐりに飽き足らない人が増えてきたということでしょう。

これはコロナ以前から言われていたことです。誰もが知っている観光地に行くことは、一度で充分です。

二回目、三回目に来る人は、プラスアルファを求めます。

だから通の客は、日本人でも知らないような秘境や、逆に、普通の生活空間に好んでいくようになります。

日本は、自然が豊かですし、文化も豊かです。受け入れ体制さえしっかりすれば、観光ポテンシャルは、まだまだ無限にあることを示しています。


普通のスナックにインバウンド客を呼び込む


記事によると、外国人の集団が、スナックに行って、皆でカラオケを熱唱するツアーが好評だとか。

仕掛け人となる運営会社が、インバウンド客を引きつれて、はしご酒をするようです。

最初は、躊躇していた外国人も、そのうち、歌い出して盛り上がるというから、カラオケの力恐るべしです。

皆で大きな声を出せば盛り上がるというのは万国共通ですな。

このツアー、東京でしかないようですが、大阪でもやればいいのにと思いますね。

今のところ、通訳してくれるガイドさんが必須ですが、同時通訳AIなどがもっと発達してくると、全国のあちこちで、インバウンド客の受け入れが進むでしょう。

そうなれば、観光地としての日本の人気は、もっと高まるのにと思いますね。

大阪の黒門市場が、インバウンド客に売れるものだからと値段を吊り上げ過ぎて、日本人客が来なくなったという話がありましたが、この記事のように、普段の営業に自然に外国人を呼び込むことが、ビジネスの可能性を広げる王道だと思いますね。


インバウンドは明確な成長産業


この他に、世界の富裕層を呼び込むような受け入れ体制が不十分であるとは、以前から言われていたことです。

欧州の貴族や、アラブの王族など、とんでもない費用を使える人たちが日本に来ても、行くところがないので、ホテルにこもりっきりだといわれています。

ところが、彼らが日本に興味がないわけではありません。日本は自然が豊かですから、行きたいところは多いはず。彼らを受け入れる移動手段や、宿泊施設、食事所が不足しているだけです。

海外では、無人島に数時間置いてきぼりにされるプランがセレブに人気だといいますが、日本なら無人島など無限にありますよ。

受け入れ態勢と発想の不足が、ビジネスチャンスを逃すきっかけになっているようですな。

その意味では、本物の城に宿泊できる洲本城などの取り組みは注目に値します。各自治体が、城のビジネス活用を検討しているそうですが、お役所仕事にせずに、柔軟に対応してほしいものです。


いずれにしろ、インバウンドは、明確な成長産業の一つです。

受け入れ体制を作るにせよ、新プランを作るにせよ、通訳ガイドするにせよ、ビジネスチャンスは無限にあります。

ローカル企業を極めんとするジャパネットに感心しました

ジャパネット


先月の「戦略勉強会」では、ジャパネットについて採り上げました。

テレビ通販で有名なジャパネットたかたです。

いまは、ジャパネットホールディングスが親会社となり、売上高は2487億円です。

ジャパネットといえば、前社長の高田明氏の名調子で知られています。

徹底した消費者目線で、メーカーが思ってもみないような切り口で、商品説明するスタイルが、消費者の支持を集めました。

しかも、高田明社長自身の独特の訛りのある甲高い喋り口調は、一度聞くと忘れられません。

一時期は、テレビやラジオで高田社長の声を聞かない日はない、というほどだったものです。


カリスマ社長引退後も業績拡大


いまは、ご子息の高田旭人氏が、ジャパネットホールディングスの社長を勤められています。

カリスマ社長が引退した後、どうなるのかと心配されていましたが、開けてみれば、売上、利益とも右肩上がりに伸ばし続けています。

現社長は、商品点数を10分の1以下に絞り込み、修理、取り付け、アフターサービスに力を入れる方針を打ち出しました。

カリスマ販売員だった高田明社長の代わりに、複数の販売員だけではなく、制作スタッフ全員で販促方法を考える体制をとっています。

現在のジャパネットの売上構成を見ると、テレビ通販は28%程度。カタログ通販は25%。それに比べてネットでの販売が約48%です。

かつてのように、テレビ通販で衝動買いを誘引するだけではなく、後で、カタログやECサイトを通じて購入してもらうビジネスモデルとなっています。

実際、現在の通販市場は、ネット販売が中心になっており、市場を拡大し続けています。

ジャパネットの業績好調の理由は、まさにネット通販に力を入れて、その市場拡大の流れに乗った結果だといえるでしょう。

ちなみに、通販企業の売上ランキングをみると、1位がダントツでアマゾン。2位はアスクル、3位はミスミ、4位がジャパネット、5位がヨドバシカメラです。

いずれもネット通販に対応した企業です。


スポーツビジネスに進出


2015年に引退した高田明前社長は悠々自適の生活を送っているのかというと、そうではなかったようです。

ジャパネットは、面白いことに、サッカーチームのVファーレンや、バスケットボールの長崎ヴェルカの経営に取り組んでいます。

またサッカースタジアムを中心とした長崎スタジアムシティの建設にも取り掛かっています。

突然のスポーツビジネスへの参入ですが、その道筋を作ったのが、引退後の高田元社長だということです。(現在は、そこからも引退しているようですが)

特に長崎スタジアムシティに関しては、約900億円の工費を自己資金と借り入れで賄い、25年かけて、回収する算段です。

ジャパネットは非上場企業ですから、その雄大な計画が成り立つわけですね。

通信販売の会社が、スポーツ事業に取り組む意図は何か。

これはつまり、長崎という地域を徹底して掘りつくすローカル企業になろうという意味です。


ローカル企業を極める凄み


せっかく通販4位の実績があるのに長崎ローカル企業を目指すなんて勿体ないと言われるかもしれませんが、私は、逆に感心しました。

日本経営品質賞の審査員を長く勤められた長田洋氏は、「生き残る企業の条件は、ナンバーワンの商品を持つか、ナンバーワンの地域を持つかである」と言いましたが、まさに、ジャパネットがやろうとしているのは、地域ナンバーワンの企業になろうとする試みです。

ネット通販の流れに乗って業績拡大し、余裕のあるうちに、地域ナンバーワンのローカル企業を目指すとは、実にしたたかで、かつ堅実な成長戦略ではないですか。

ここで、アマゾンを目指すなんてことを言っていたら、危ういなと思ったところですし、テレビ通販を極めるなんて言い出しても、テレビに伸びしろが感じられない現在、将来性の薄い戦略です。

最近では、BS放送局を開局し、航空機会社のスターフライヤーに出資したということです。

BS放送においては、通販番組だけではなく、スポーツ番組を放映する予定だそうですよ。

ここでもやはり、ローカル企業にならんとする意欲が見えます。

そう考えれば、海もあり、山もあり、歴史もある長崎のポテンシャルは大きい。徹底して、長崎にこだわってほしいと思います。

ここはハウステンボスも買収してもらいたい。

祝 カロリーメイト40周年

カロリーメイト

大塚製薬のカロリーメイトが、発売から40周年を迎えるそうです。

おめでとうございます。

何気に長寿商品だったのですね。


バランス栄養食


何を隠そう、私は、カロリーメイトのヘビーユーザーでして、これがなければ食生活が成り立たないほどです。

バランス栄養食と銘打たれたカロリーメイトですが、説明を読むと、11種類のビタミン、5種類のミネラル、その他、タンパク質、脂質、糖質をバランスよく手軽に補給できるという触れ込みです。

外食が多い身としては、栄養素をまんべんなくとれるというのは有難いことです。

忙しい現代人にとって、健康のために、必要な栄養を摂取することは、非常に重要です。

最近では、日清食品が、完全栄養食品というシリーズに力を入れています。33種類の栄養素を取り入れた、これ一つで一食分賄えるという完全メシシリーズです。

食事に楽しみを見出す方には味気ないかもしれませんが、私は、それ以上に、手軽に栄養の過不足を解消したいと思う性質なので、こういうコンセプトの商品は有難い限りです。

ただ日清食品の完全メシは、商品点数が少ないという難点があります。私はしばらく完全メシだけで過ごしていた時期がありましたが、流石に飽きてしまいました。

その分、大塚製薬が「あくまでも食事の補助」というカロリーメイトは、手軽で利用しやすい。他の食事と組み合わせることができるので、使いやすい。

まだまだ発売を続けてほしいと思う次第です。


前例がない商品


それにしても大塚製薬というのは面白い会社です。

1921年創業。現在の従業員数は5761名。売上高5970億円、営業利益1394億円。

大塚食品や大鵬食品工業、アース製薬などを傘下に持つ大塚ホールディングス(売上高1兆7379億円)の中核会社です。

その名の通り、主力事業は、医療関連事業ですが、もう一方で、カロリーメイトなどの一般食品も扱っています。

カロリーメイトの他には、ポカリスエット、オロナミンCドリンク、ファイブミニ、ネイチャーメイド(サプリメント)がその商品です。

大塚製薬が世に問う商品の特徴は、前例がないことです。

カロリーメイトにしろ、ポカリスエットにしろ、発売当初は、聞いたことのない不思議なコンセプトの商品でした。

ポカリスエットは、「発汗により失われた水とイオン(電解質)をスムーズに補給する」飲料です。なぜ、水ではなく、ポカリを飲まなければならないのか、と多くの人が思ったことでしょう。

カロリーメイトは、「バランス栄養食」。こちらも、未だにわけがわからないと思う人が多いのではないでしょうか。

これを商品に仕上げた開発部の苦労や推して知るべしです。

ただ、前例がないからこそ、商品が浸透した暁には、パイオニアになれます。

カロリーメイトにしろポカリにしろ、一つのジャンルを形成するに至り、フォロワー商品を多く呼び込みました。

ジャンルの裾野が広がる程、トップ商品の売上も拡大します。その上、トップ商品は、値引き幅が小さいので、利益が高くなります。

トップ商品は、そのジャンルがある限り、売れ続けるので、息が長い商品になることは必然です。


営業の苦労をお察しします


ただし、前例のない商品は、売りにくいという難点があります。

そりゃそうです。前例がないので、わかりにくい。売れ行きも読めない。説明しても、売れるかどうかわからない商品を積極的に扱いたいと思う小売店は多くありません。

カロリーメイトを浸透させるために、営業部隊は「語り部作戦」などと称し、スポーツ施設や学校などにプレゼンしてまわったということですから、その労力は並大抵のものではありません。

カロリーメイトやポカリのように、ジャンルを築くほどの商品に育ったから、営業の苦労も報われたというものです。恐らく、鳴かず飛ばずで消えていった商品も多いことでしょう。

大塚製薬の営業にだけはなりたくないと思ってしまいますな。

思うに、大塚製薬という会社、相当、トップダウンが強いのではないでしょうか。

こういう前例のない商品の企画を通すなんてこと、トップでなければできないでしょう。

もしかすると、かなりワンマンなトップが君臨する組織なのかもしれません。

あくまで個人の想像ですが。

そうだとしても、大塚薬品は面白い会社です。こういう会社もないと、日本の社会が面白くなりませんや。

同社には、これからも独自路線を貫いてほしいと思う次第です。

社会の変革期には、ビジネスチャンスがいくらでも見つかる

社会の変革期は

今月から「創業塾」の講師を務めています。

今年で9年目です。こうなるともうライフワークのようなものです。

私もいろんなセミナーや研修の講師をさせていただく機会がありますが、その中でも創業系の講師は、実にやりがいがあります。

受講される方が真剣だからです。大げさではなく、この講座に人生を賭けているという方がいらっしゃいます。

だから、私も、適当なことは言えません。緊張もしますし、それ以上にやりがいがあるというものです。


そんなわけで、創業者や創業希望者の相談を受けることも多いですが、その際に、アドバイスするのは、「まずはトップをとれるところに地盤を築け」「そのためには、小さな隙間を見つけよ」ということです。

創業者はすべからく「弱者」ですから、弱者の戦略が基本となります。

勝てる局面を見つけて、そこでトップになることは、弱者の戦略の根幹です。

その際、「そんな都合のいい隙間を見つけることなどできない」と多くの方が仰るのですが、そんなことはないはずです。

社会は、隙間だらけです。その気になれば、いくらでも見つけることができますよ。


人口減少は最大の社会問題


先々月、公的な研究所が、2070年、日本の人口は8700万人になるという衝撃的な予測を発表しました。

2070年というと、私はもうこの世にいませんので他人事のようですが、そうはいきません。

最初から8700万人の人口しかいない国ならいざ知らず、1億2千万人を抱えた国が、短期間で人口を減らすのだから、税収も急激に減ります。収入が減るのだから、支出も減らさなければならないわけですが、膨れ上がった社会基盤を急激に縮小するのは、非常に困難なことです。

当然、痛みを伴います。少しでも、その痛みを軽減するために、これから様々な施策が行われていくことでしょう。

施策といいましたが、実際には公的サービスの削減です。1億2千万人の人口を支えるための公的サービスを、8700万人仕様に縮小していかなければなりません。

財政破綻した夕張市をみればわかりますが、ゴミ回収から道路の補修に至るまで、削れるところはどんどん削られていきます。

あげく、全地域のインフラを維持させる費用がないということで、都市部に集中させようという大胆な施策をとらざるを得なくなりました。

いわゆるコンパクトシティ化というやつです。

地方創生などという余裕はなくなり、都市部に強制的移住を進められるかもしれません。

それでも充分ではないでしょう。働ける人が減るのに老人は減りませんから、年金財政が維持できません。破綻を避けるためには、受給年齢を一律75歳に引き上げるとか、そうでもしないともたない。どこかで、割を食う世代が出るのは必至という状況です。

いずれにしろ、人口減少は、日本だけではなく、世界の先進国における最大の社会問題です。


混乱にこそビジネスのタネがある


ビジネスは常に社会に寄り添うものですから、ビジネスをする上で、人口減少を避けるわけにはいきません。

端的に言うと、これから日本でビジネスをする者は、何等かの形で、人口減少問題に向き合わなければならないということです。


たとえば、現在、日本の政府は、外国人の受け入れを急ピッチで進めようとしています。人口減少を外国人の移民で埋めようということです。

そもそも2070年に8700万人という予測の中には、1割(870万人)の外国人が含まれています。

賃金水準の低い日本に、そんなに多くの外国人が移住するわけないやろ!という意見はありますが、まあ来ていただけたとして、当然ながら様々な軋轢が生まれることが予測されます。

言葉も文化も違う人たちが、870万人もやって来たら、それは混乱が起きるでしょう。

その混乱を和らげるためにしなければならないことは無数にあるはずです。

政府ができることはほんの一部です。痒いところに手が届くような施策は臨むべくもありません。

そこは、民間の役割です。

要するに、それらがすべて新しいビジネスのタネとなります。


少子高齢化に向き合う企業の事例


日経新聞を読むと、人口減少時代にビジネスするにはどうすべきか、という話がやたら多い。

先月の「戦略勉強会」では、そのいくつかをとりあげました。


こちらは、北海道のドラッグストア「サツドラ」が、過疎地で店舗を成立させるために、自治体と組んで、いつでも呼べるバスを運行させる実証実験を始めたという記事です。


こちらは、カラオケ機器の第一興商が、コロナ禍にもかかわらず、高齢者向けカラオケを伸ばしているという記事です。

まあ、どちらかというと、こんなこともやってますよというアピール記事ですから、このビジネスで成功したという景気のいいものではありませんが、こうした工夫は見習うべきでしょう。


自分だけの小さな隙間を見つける


社会が動く時には、無数の隙間が生まれます。

人口減少というのは、まさにこれから社会が激しく動く最大の要因です。これを捉えずして、いったいどんなビジネスをするというのでしょうか。

しかも創業者は、上のような大手企業と違って、固定費が少ないですから、遥かに小さな売上でも黒字にすることができます。

つまり、小さな隙間でビジネスを成立させるのは、既存の企業よりも創業者が圧倒的に有利だということです。

社会起業だとかSDGsだとか、大上段に構える必要はありませんよ。

常に、儲かるビジネスは、社会のニーズに則したものです。ビジネスを立ち上げ、維持することこそが、社会の問題に向き合っているという証左です。

ChatGPTを使い倒そう

chatgpt



ChatGPTの衝撃


今年前半のトピックとして、ChatGPTを外すことはできません。米オープンAI社が開発したこのサービスは、今年1月のダボス会議の話題を独占したと言われています。

ちなみにChatGPTとは、GPTという言語モデルを使った人工知能チャットボットのこと。生成AIといわれるものの一つです。

AI(人工知能)の進化は凄まじいものがあるのですが、これまで我々が目にするものは、画像や音声などを認識する認識AIと呼ばれるものが主でした。

それに対して、文章や画像、音楽などのコンテンツを作り出す能力を持つのが生成AIです。

例えば、「AIの将来展望についての800字程度の文章を作れ」と指示すれば、AIがその通りの文章を作成します。

特にChatGPTは、会話形式で応答するスタイルですから、ラインでチャットするような感覚で、対話しながら文章を作成してくれます。

この機能により、AIは各段に身近なものになりました。

専門家の中には「特段、優れた技術を使っているわけではない」という人もいますが、AIを一般ユーザーに広めた功績は大きい。

今や、生成AIといえば、ChatGPTが代名詞のような存在になってしまいました。


現在、ChatGPTは、GPT4という最新版のモデルを利用していますが、既にアメリカの司法試験を合格するレベルにあると発表されています。

AIにより、世界で3億人の人々が関わる仕事が自動化されると見られており、生成AIの市場規模は、2027年には16兆円に達すると予測されています。

オープンAI社には、マイクロソフトが出資しているので、この分野ではマイクロソフトが頭一つ抜け出した形となりました。

グーグルやアップル、アマゾンなどは、いま大慌てで、生成AIの開発を進めている状況です。


間違いを堂々と返答する


ただし生成AIといえども万能ではありません。膨大な知識をインプットしているにも関わらず、結構間違いが多い。

例えば「夏目漱石のおすすめ小説を教えてください」と聞くと「『こころ』という与謝野晶子との恋愛を扱った自伝的小説がお勧めです」などと返答がきたりします。

間違った情報を堂々と返答するのが特徴だと思いたくなるほどですな。

ただ、これを以てChatGPTは使えない、と判断するのは早計です。

「明日の朝礼で話す内容を考えてください」

「子供に読み聞かせる昔話を作ってください」

「新製品のプロモーション案を考えてください」

などと指示すると、それなりの文章が返ってきます。

あるいは、箇条書きの文章をいくつか示した上で、「この内容を1000字程度の文章に仕上げてください」と指示すると、きちんと仕上げてくれます。

どのような指示をするのかで、回答が変わります。当然、的を射た指示をすると、満足のいく回答が返ってきます。

要するに、生成AIを使いこなすコツは、いかに正確で的を得た指示をするかにかかっているということです。


AIのマイナス面


いま世界各国は、AIとの付き合い方を探っている状態です。

欧米各国は、わりと懐疑的です。

一つは、個人情報を抜かれる懸念があること。欧州は、この問題に敏感ですから、はっきりと禁止する国もあるようです。

あるいは、自国で開発する余地も残しておきたいという思惑もあるでしょうね。

卑近な話でいうと、AIが多くの人間の職を奪ってしまう可能性が取沙汰されています。

先ほど、AIは、世界で3億人の人々が関わる仕事が自動化されると述べましたが、端的にいうと、これら3億人が失業する可能性があるということです。

特に事務職や法律関連の仕事は、AIに置きかえられやすいといえます。

もっと壮大な話をすると、能力を途方もなく高めたAIが、人間を管理するようになるかもしれません。AIの決めたルールにしたがって生きる人類なんて、ディストピアSFそのものですが、高名な学者の中には、真剣に警鐘を鳴らす人がいるので、妄想だと一蹴するには重い話題です。

3月にはアメリカでAI開発を半年中断するように求める提言があり、2万5千人の署名が集まったといいます。


周回遅れの日本


そんな中、オープンAI社のCEOが来日し、岸田首相と面会していきました。

オープンAI社とすれば、欧米各国がつれないので、先進国の一つである日本に渡りをつけておきたいところだったのでしょう。

なにしろ、日本は、生成AIに関しては、周回遅れもいいところで、ChatGPTに対抗する技術を開発しようという機運さえありません。

オープンAI社が、取り込むにはい相手だといえるでしょう。

ただ、日本側からすれば、周回遅れだからこそ、ここらでオープンAI社を受け入れて、周辺技術に開発能力を集中し、一気にAI大国になろうというやり方は、ないわけではない。

オープンAI社は「日本人のChatGPTの使い方は独特だから、自分たちも驚いている」と述べています。

まあ、半分はリップサービスでしょうが、Twitterなどに毎日のように投稿される「ChatGPTへの有効な質問例」を見ていると、さもありなん、日本人の現場能力の高さを垣間見る気がします。


子供から機会を奪うべきではない


一部、「自分の頭で考える能力が低下するので、AIは使うべきではない。少なくとも、子供には使わせない」という声があります。

主義主張は自由ですからいいですが、少なくとも私はそういう態度はとりません。もう既にAIは世の中に存在するのですから、なかったことにして過ごすのは「スマホを使うな」「家電製品を使うな」「自動車を使うな」などと言っているのと同じに聞こえます。

AIのリスクを軽視するわけではありませんが、だからといって忌避するだけでは、責任逃れにしかなりません。

それならば、AIとどのように付き合うのか、どのように使えば自分の生活をよりよくできるのか、あるいは何が危ういのかを考え、正しく理解する方がまっとうです。

特に私のようなリタイア間近の人間ではなく、柔軟な頭の子供こそAIを使うと、仕事や生活をアップデートする方法を見出すはずです。

その機会を旧弊な人間の思い込みで阻害すべきではないと考えます。

少なくとも、私は、若い世代の邪魔にならず、少しでもついていけるように、ChatGPTを使い倒してみようと考えています。

ランチェスター戦略の胆は「局面」である

ランチェスター戦略の胆は


ライフスタイル起業とは


さて、今回も「戦略勉強会」でとりあげた話題です。

ライフスタイル起業という概念をご存知でしょうか。

下記の記事では、「趣味や経験をベースに自分のライフスタイルを楽しみながら維持するのにちょうどよい規模の起業を目指す(あるいは、意図的にその規模で成長を止める)、起業スタイル」と紹介されています。

言い換えれば、身の丈起業とでもいいますか。

私のような年齢の者に相応しい起業のことを指すようです。


そういえば、近年の創業塾などでは、起業希望者の主役はシニア世代です。

定年を迎えた後も長い人生、ゆったり無理せず楽しんで稼ぎたいという人にとっては、理想の起業スタイルといえるでしょうね。


ランチェスター「弱者の戦略」を学べ


仕事は厳しいもの、苦しむのが起業と思う人にとっては、お花畑思想に思えるかもしれません。

しかし、上場を目指すわけじゃなし、老後に必要な資金だけ稼げばいいやとハードルを低くすると、可能性は広がります。

どうすればいいのか? と聞かれれば、ランチェスター戦略を学んでくださいとアドバイスします。

なんだ宣伝か、と言われそうですが、私自身が、弱小事業者として20年生きながらえてきたのは、ランチェスター戦略の考え方を実践してきたという自負があるものですから、お許しください。

本当に、この戦略を学んでよかったとしみじみ思います。

難しい応用戦略をすべてマスターする必要はありません。入門編を読んで「弱者の戦略」を自分なりにアレンジするだけで、全然違うと言っておきます。


自分でも戦える「局面」を見つけよ


上に紹介した記事では「ニッチ戦略」のことが書かれています。

ニッチとは、隙間、くぼみのこと。市場が小さすぎて、大企業が手を出さない小さな市場のことを指します。

これは「弱者の5大戦略」の中の局地戦に通じるものです。

局地というと、いかにも地域におけるニッチを指す言葉だと思われそうですが、田岡信夫先生は、地域に止まらず、顧客層や時間帯なども含めた広い概念だと取られていました。

だから私はこれを「局面」と言い換えています。

どんな小さな事業者でも、取柄のない事業者でも、勝ち目のある局面は存在します。

顧客層=親戚だけ、知り合いだけ、前職の人たちだけ、特定の職業だけ。。

時間帯=朝だけ、夜だけ、昼下がりだけ。。

状況=緊急時だけ、疲れている時だけ、山登りしている時だけ。。

などと区切っていけば、ここなら自分でも戦えるという局面が見えてくるはずです。

ものすごく簡単に言っていますが、私は、これこそがランチェスター戦略のいちばんのキモだと考えています。


「局面」はすぐに変化する


逆に言って、自分が戦える「局面」が見つからなければ、成功への道筋が見えませんから、起業は思いとどまるべきです。

なんとなく、成功している他人様のやり方を表面だけ真似ることは、地獄への入口ですから、絶対にやめてくださいね。

僭越ながら、私も、自分だけの局面を見つけて、そこだけで勝負してきました。

最低売上のハードルが低いので、けっこう自由に行動することができます。偉そうな発注者にペコペコして仕事を恵んでもらうという意識は不要です。

場数が増えてくれば、強みが強化されるので、徐々に勝率が上がってきます。

勝率が上がれば、営業の選択肢が増えてきます。

この繰り返しが、弱小事業者の成長であると私は考えます。


なんだ、自分でもできそうじゃないかと思っていただければ幸いです。

ただ、小さな起業には努力が要らないというわけではないので注意してください。

「局面」のもう一つの特徴は、変化が速いということです。

一度、成功した、儲かったとしても、すぐに競争が激しくなり、あるいは顧客が変化して、同じことが通用しなくなります。

だから、局面の変化を読み、自分自身も変化し、挑戦し続ける努力が必要です。

それさえ気をつければ大丈夫です。

前向きのコスパと後向きのコスパ

前向きのコスパ

最近、コスパがいい、悪い、という言い方をよく聞きます。

若い世代が特に気にするそうではないですか。

映画でもファスト映画と呼ばれる5分ほどにまとめたあらすじ動画を見てから、映画館に行くらしい。

結末がわかっていたら興ざめだろと思うのは、年寄りのたわごとです。

時間とお金をかけて観てつまらなかったら無駄なので、確実に面白いと思うものにしか時間をかけないという理屈があるようです。

映画を倍速で観るという行動も話題になりました。これも、映画を、監督の意図した通りに楽しむという気持ちはさらさらなくて、情報として処理しようという行動です。

こういう話を聞くと、今の若者は賢いんだなーと思いますね。

人間は、欠乏するものを大切にする習性がありますから、若い人がお金の使い途に慎重になるのはわかります。

が、極端に時間を重視する姿勢をみていると、実は時間も欠乏しているということを現代の若者はよく理解しているということですよ。

私の若い頃は、時間だけは有り余っていると錯覚していましたからね。

そんなことはない。この歳になればわかりますが、人生に有り余った時間なんてありません。何かを為そうとすれば、与えられた時間では足りないことが殆どです。

若くしてそこに気付いているのだから、賢いなあと思う次第です。

前向きか、後ろ向きか


「技芸の道は長く、人生は短い」と嘆いたのは、ファウストです。(ゲーテの戯曲の登場人物)

ファウストは、限られた人生の中で目標を達成できないので、悪魔と契約し、魂と引き換えに、人生を引き伸ばします。

ただ現実には、便利な悪魔などいませんので、我々は、自分の人生と折り合いをつけなければなりません。

その折り合いの付け方が、その人の個性が現れるところになります。



この記事を読むと、Z世代の特徴は、プライベートを大切にすることと、コスパを重視することです。

ただ、一概にコスパといっても、その中身は様々です。

どうせ仕事を熱心にしても大したリターンはないのだから適当に済ませてプライベートを充実させようというコスパもあります。

その逆に、この程度の楽な仕事では自分のためにならない、もっと勉強になる時間を過ごし最大のリターンを得たいというコスパもあります。

いわば、前者は「後ろ向きのコスパ」であり、後者は「前向きのコスパ」です。

いや、後ろ向きだから悪くて、前向きだからいいという意味ではありませんよ。要は、その人が、何に重きを置いているかです。

余計な負荷なく、心穏やかに波風立てず、そこそこ楽しくできれば満足だと考える人なら、後ろ向きのコスパをとるべきです。

それなりの苦難を乗り越えても大きなリターンを得たいと考える人なら、前向きのコスパをとることでしょう。


あるいは、仕事に後ろ向きのコスパをとる人でも、プライベートのボランティア活動では前向きのコスパをとる方もいるでしょう。

仕事に熱心でないからダメと決めつけるわけにはいきません。人生の価値など主観的なものですからね。

ちなみに、私の会社の同期は、そろそろ定年を迎える時期ですが、ものすごく一所懸命に仕事をしてきた人と、仕事は適当にそれ以外を充実させてきた人、どちらが正解だったかなんて判定できません。

結局は、自分が人生にどう向き合うかという信条の問題です。

人生の価値をどう捉えるか


先日、ある若い人を話す機会があり、話の流れで「若いうちに資格試験の勉強でもするといいよ。頭も柔軟で記憶力もいいから受かりやすいと思うよ」と言いました。

すると、その人は「苦労して勉強しても、もし合格しなければ、その苦労と時間が無駄になる。そんなリスクのあることはできない」という趣旨の返答をされました。

余計なアドバイスをしたもんだと反省しつつも、その割り切りの明快さにはいたく感心しました。

翻って、還暦に近い今になっても、性懲りなく目標を立てて、達成しようとしている自分は何なのかと顧みました。

仮に達成したとしてそれが自分の人生にどれほどのリターンをもたらすのか。ただの自己満足でしかないのではないか。

これは、もうサガというしかありませんね。

やる、やらないは、自分で決めること。それ以上でも以下でもない。自己満足上等。文句言われる筋合いはない。と開き直っておきましょう。

ちなみに、戯曲の主人公ファウストは、目標に向かって努力する過程こそが人生の価値だという悟りを得て、神に救われます。

トヨタ 社長交代 次世代車産業で主役になれるか

トヨタ社長交替


トヨタ自動車の豊田章男社長(66歳)が退任することを発表し
ました。

2005年に創業家直系として社長に就任してから18年。

リーマンショック、米国でのリコール、東日本大震災、中国リスク、ロシアのウクライナ侵攻などの危機にも関わらず、何度も世界シェアナンバーワンの地位を得た実績は、賞賛するに余りあります。

元気のない日本経済を、トヨタが孤軍奮闘して支えている感さえあったものです。

危機は外部からだけではなく、トヨタ社内からも、創業家出身者ゆえの軋轢が多くあったと聞いています。

権力欲が薄いといわれる豊田氏のことですから「社長を長くやりすぎた」というのは本音に聞こえます。

後任は、エンジニアの佐藤恒治氏(52歳)です。

豊田章男氏は、会長職にとどまり、佐藤氏をバックアップするようです。

豊田章男社長を取材し続けた筆者が思う、退任の本当の理由


自動車産業は、単純なものづくり産業ではない


豊田章男社長は、退任の理由として「私は古い人間」「クルマ屋を超えられない。それが私の限界」と述べました。

その言葉には、自動車産業は、もう単純なものづくり産業ではない、これからはGAFAMやテスラなどと伍していかなければならないという危機感が読み取れます。

短期的には、EVシフトへの世界的な潮流があります。

欧米各国がいっせいにガソリン車の廃止を政策決定し、EVしか認めないという裏には、ガソリン車で強すぎるトヨタを潰してしまおうという思惑が見えます。

もっとも、この極端すぎるEV化の世界で、覇権を握るのは中国企業になりそうだから皮肉なものです。

中国BYD、首位テスラ脅かすか EV世界展開へ投資余力

このまま中国企業が突っ走れば、欧米各国も「トヨタの方がましかも…」と考え、極端なEV化政策の見直しをするかもしれません。

その方が、トヨタにとってはいい状況です。トヨタが、中国BYDに協力しようとしているのは、そういう側面も見越してのことかもしれませんね。

途方もない巨大産業に変革するかもしれない

しかし、長期的には、自動車は自動運転化、連結化、共有化が進み、単純なものづくり産業としては規模が縮小していくと考えられます。

なにしろ、日本の自動車産業の市場規模は約57兆円。この巨大産業が縮小していくことは、日本にとって死活問題といってもいいインパクトです。

ただ、車が都市デザインの一部となり、住宅と一体になり、あらゆる交通機関と結びつくと思うと、さらに大きな産業が生まれる可能性があります。

考えようによっては、途方もない巨大産業を作りだす好機にあると言えますよ。

トヨタには、何としても、次世代の自動車産業でも主役の座にとどまってもらって、日本経済を支えてもらいたいものです。

などというと、他の企業が怒ってくるかもしれませんね。ソニーもNTTもソフトバンクもパナソニックも次の産業を虎視眈々と狙っています。

ただ、やはり株式時価総額ダントツ1位のトヨタこそが、主役になるに相応しい。豊田−佐藤体制に、期待をかけたくなる次第です。

トヨタほどになれば、政治活動も必要


豊田章男社長は権力欲が薄いと言いましたが、経団連だとか業界団体だとか、いわゆる経済人としての活動に消極的であることにそれが表れています

会長になれば、そういう活動にも勤しむのでしょうかね。

トヨタ代表ほどの立場になれば、もっと政治家と交流し、ロビー活動にも積極的になるべきだと思うのですが、それが殆ど見られません。

特に欧州では、ハイブリッド車の延命も認めんと一蹴されてしまったのは痛かった。

生涯クルマ屋というのもいいですが、トヨタほどの企業になれば、政治力も必要であることを忘れてはいけませんね。

などと上から目線御免なさい。





今年は、アレを目指します!

今年はアレを目指す
新しい年を迎え、今年1年の抱負を立てた方も多いのではないでしょうか。

私もです。

何を隠そう、私め、今年で59歳となります。

50歳代最後の年です。

人間、還暦近くにもなって、まだ抱負とかあるのか、と呆れられるかもしれませんね。

私もそう思います。10年前の自分は、60歳になれば、後はのんびり趣味などを。。。なんて考えておりました。

が、今の60歳は、なかなか元気でしてね。体力も気力もまだ衰えておりません。

ゆえに、私も、充実した60歳代を迎えるために、今年の目標を立てました。

今年は、アレを目指します。


目標を決める



私も、今まで生きてきて、何度か、大きな目標を立てたことがあります。

達成したものもありますし、できなかったものもあります。

それを踏まえて、などというと偉そうに聞こえるかもしれませんが、自分なりの目標達成の方法論を持っています。

その第一は、何よりも「目標を決めること」です。

当たり前やないかーと思うでしょうが、その当たり前が大事です。

目標がなければ、達成することなど永遠になし。

だから、たとえ三日坊主の目標でも、全く立てないよりも、余程マシだというものです。

ちなみに、個人的には、できるかできないかわからない。それぐらいの目標がちょうどいい。。と思っています。頑張り甲斐がありますから。


目標達成までの道筋を論理的に描く



第二は、コンサル的になって申し訳ないですが、「目標達成までの道筋を論理的に描くこと」です。

簡単にいうと、計画に落とし込むということですね。

夢みるだけでいつの間にか達成していた、というスピリチャルな言い方をされる人もいますが、私はそうは思いません。

ゴールが1000キロ先ならば、中間地点の500キロまでは、いつまでに、どのような方法で行くのか。その前の250キロまでは、いつまで、どのように行くのか。その前の125キロまでは。。。と細かく区切って、その道筋を具体的に描いていきます。

この道筋が曖昧ならば、具体的な行動に移せません。

いや、行動したとしても、装備が足りないとか、費用がなくなったとか、協力者が必要なことに途中で気が付いたとか、頓挫する理由がわんさかと出てきます。

だからプロセスをできる限り論理的具体的に計画するということが重要です。


具体的な行動を絞る



第三は、「具体的な行動を絞る」ということです。

あれもこれも。。とやっていたのでは、行きつく前に時間切れになってしまうでしょう。

自分がやるべきこと、できることを、1つか2つに絞り込んで、確実に実行すること。

自分ができないことは、計画時点で、どのように代替するのかを決めておかなければなりません。

協力者にやってもらうのか、該当のサービスを活用するのか、目標そのものを修正するのか。

特に、私のような年齢の者は、自分の努力や成長力を過信せずに、現実的な計画に基づいた実行を心がけることが大切です。


行動を、常にチェックし、フィードバックする



第四は、その「行動を、常にチェックし、フィードバックすること」です。

目標を立てたまま忘れてしまうのは、チェックしないからにほかなりません。

これは毎日、やります。今、どこまで進んでいるか。計画より早いか遅いか。道筋は正しいか、修正するべきか、を検証します。

おおよそ、事前に立てた計画は、必ず狂います。いかに修正し、目標までの道をリカバリーするかが勝負となります。

そのためには、毎日のチェックとフィードバックが欠かせません。

何なら、スマホの待ち受け画面に目標と進捗状況が映るようにしておくべきです。


手段を目的化する



シンプルですが、これだけやれば、目標に向かって行動することができるでしょう。

あ、もう一つ。

第五は、「手段を目的化すること」

何を言っているのか、と思うでしょうが、これ実は大事です。

実行途中で、心折れそうになると、つい「目標が大きすぎたんじゃないのか」「計画に無理があったんじゃないか」「そもそも、あの目標を目指す意味はあったのか」などといらぬことを考えてしまいます。

全部、目標達成から逃げようとする心の迷いです。

一度立てた目標達成計画は、期限まではやり切ること。目標そのものの評価は、期限が過ぎた後にやるべきことです。

それまでは、目標の是非など問わぬこと。実行という手段を、絶対の目的だと考えて、最後までやりきることが大事です。そうじゃないと、目標達成に何が足りなかったのかが見えません。また同じ過ちを繰り返す恐れがありますので。



調理ロボは弱者が扱うべき市場だ

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調理ロボットの普及が進むかもしれない。という記事です。

時給800円とありますが、レンタル業者がその時給で貸し出しているわけではありません。導入費用1600万円で6年間の分割払いにした際の時給計算を示しています。

ただ、時給800円というと普及が本格化するような気がしますね。

誰でも挑戦できるが簡単ではない


ロボットというと高度な技術が使われている気がしますが、半導体製造ラインの中のロボットに比べると、調理ロボットはローテクです。

それほど高度な技術がなくても製造に挑戦できます。

だからといって、簡単に作れるというものではありません。

限られたスペースで、しかも多様な動きが必要な調理現場において、単純な動きを得意とするロボットをどのように当てはめていくと効果を発揮できるのか、という設計力が重要になります。

製造ライン以上に予想外の出来事が多いだろう調理現場で、ロボットが稼働し続けるためには、技術以外のノウハウが必要になってきます。

誰でも出来るが、簡単ではない。むしろ見えないノウハウがいっぱいあって経験がものを言う。というのは、ローテク機械製造のあるあるです。

ニッチ市場ゆえに、弱者が狙うべき


もうひとつ。多様な調理内容があるために、一つのロボットの応用範囲は規模が小さくならざるを得ません。

どの調理を対象にして、採算ベースに乗せていくのか、という戦略がすこぶる重要です。

ただ、知恵を絞って、採算ベースに乗せることができると、ニッチ市場ゆえに、独占状態になるはずです。

大きくは儲からないが、競争上優位な地位を得ることができるという、まさに弱者の戦略そのものです。

中小製造業やベンチャー企業に最適のビジネスではないですか。

それぞれがニッチ市場で独自の地位を築けば、生き残りの道が拓けるし、産業としても盛り上がるし、いいことずくめです。小さな企業こそ取り組んでほしいと思います。



若い女性が東京に移動しているらしい

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上記は、参議院の調査情報担当室のレポートです。面白かったので紹介します。

わが国の人口動態と婚姻状況について


日本では婚姻と出生数には強い相関があるので、少子化対策のヒントになるかもしれません。

●近年、地方都市から東京圏への人口流入が顕著である。

→特に2000年以降、東京都を含む首都圏への人口流入が続いている。大阪や名古屋に関しては、流入出はほぼゼロ。流入が続いているのは東京圏のみ。

●東京圏への人口流入は、20代、30代の女性が多い。

→キャリア志向の女性にとって、地方には魅力的な職場はないのかもしれないと分析されていますが、データが少ないので保留しなければならないとも。
→結果として、地方は男性比率が高く、東京圏は女性比率が高くなる。
→が、近畿圏、九州圏の女性比率は高く、東北圏の女性比率は低い傾向にある。

●婚姻率は、女性比率と相関関係がある。

→東京圏、近畿圏、九州、沖縄圏に関しては、婚姻率が高い。

●ただし、日本全体の婚姻率は、低下している。

人口流入出を食い止めても抜本的な少子化対策にはならない


要するに、女性が多いほど婚姻率が高くなります。だから女性の少ない東北は婚姻率が低くなる。

ただし、大阪、九州、沖縄に関しては、もともと女性比率が高いようで、婚姻率も高い傾向にあります。

とは言いながら、日本全体の婚姻率は低下し続けており、下げ止まる気配はありません。

日本では、婚姻率と出生者数には相関関係があるので、このままだと少子化が進みこそすれ、止まることはないでしょう。

地方からの人口流出を食い止める施策も重要ですが、それだけでは少子化は止められません。

フランスのように、婚姻と出産を切り離す施策が必要になるのではないかと思います。



小さな会社が大企業に打ち勝ち、生き残る方法

小さな会社が大企業に打ち勝ち

来年1月17日、沖縄でセミナーの講師を務めます。


テーマは、「『廃業寸前』が世界トップ企業になった奇跡の物語」

ステンレス魔法瓶の製造販売会社サーモスが、廃業寸前の小さな事業部だったところから、世界シェアトップの高収益企業になるまでに、何があったのか。

何をしてもうまくいかなかった小さな組織が、どのようなきっかけで立ち直ったのか。

その勢いを持続させた要因な何なのか。

メンバーの能力を最大限活かす組織とはどのようなものなのか。

などを、実際にあったリアルなストーリーとともにお伝えいたします。

沖縄の方はもちろん、全国からの参加をお待ちしております(^^)


小さな会社が大企業に勝つ方法


サーモスのお話は、私自身が当事者として体験したものです。

私がサーモスに所属していたのは新卒から14年間。人生においてはわずかな期間ですが、そこから実に多くのものを学ばせていただきました。

今は専門としているランチェスター戦略と出会ったのも、サーモスにいた頃です。

ちなみに、ランチェスター戦略のもととなった「ランチェスターの法則」は、数的優位の絶対性を示唆しています。

簡単にいうと、大きな会社には勝てないということです。

大きな会社には資本力があり、生産力があり、品揃えが豊富で、営業拠点も多くあり、優秀な人員が大勢いるでしょう。結果として、売れているはずです。

そんな数的優位を持つライバルに勝てるわけがない。言われなくても、感覚としてわかりますね。

ランチェスターの法則は、この当たり前の感覚に、統計的な裏付けを与えました。

数が多い者には勝てない。。って、身も蓋もない話すぎてぐうの音も出ませんや。

しかし、田岡信夫が作ったランチェスター戦略は、そんな絶対的な状況に異を唱えています。

小さくても、勝てる方法があるはずだ。実際に、小さな会社が大きな会社に勝つこともある。小さな会社が大逆転してトップ企業になることだってある。

絶対と言われたランチェスターの法則を破る方法がある。

その小さな会社が、大きな会社を逆転する方法をまとめたものが、有名な「弱者の戦略」です。

「勝てる局面」で戦う


弱者の戦略について、細かな説明は省きます。

が、ものすごく端的に結論だけをいうと、どんな小さな会社も「勝てる局面」で努力すれば勝てる。ということです。

巨大企業といえども、すべての顧客に最適な価値を提供できているわけではありません。

特殊なニーズを持つ顧客は必ずいます。

こだわりが強すぎる顧客もいます。

スマホを苦手とする顧客もいます。

早朝にしか動けない顧客もいます。

こうした特殊ニーズを持つ顧客は、人数が少ないので、大きな会社はケアしきれません。本音では切り捨てようと思っています。

こうした局面こそ小さな会社の主戦場です。

なにしろ、組織が小さいので、売上が小さくてもビジネスを成立させることができるのです。

小さな会社は、自分なりの勝てる局面を見つけて、そこでブレることなくひたすら努力すること。それが生き残るための最適解だと、ランチェスター戦略は教えてくれます。

つまるところ、サーモスがやったことはこれです。あれこれとブレてばかりだった頃は、じり貧でしたが、勝てる局面を見出し、そこで努力することに決めてからは、短期間で業績を上げていきました。

サーモスに限りません。すべての会社に応用できる考え方です。

実際のところ、私のコンサルティングの根本にあるのもこのシンプルな成功法則です。

サーモスでやったことが万能だとは言いませんが、今のところ、かなりのケースに当てはまる方法だと考えます。

どうすれば、自分でも勝てる局面を見つけることができるのか。

局面でひたすら努力するとはどのようなことを意味するのか。

どのように戦略を作り、実行計画に落とし込んでいくのか。

そういったことを、今回のセミナーでお話させていただきます。


来年は、アフターコロナが本格化する年ですね。

私の使命は、このシンプルで力強い成功メソッドをなるべく多くの方にお伝えすることだと考えています。

セミナーの依頼があれば全国どこでもうかがいます。

「イキガイ」が世界に広がった理由

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以前、このブログで「イキガイ」という日本語が海外でもてはやされているという話を書いたことがあります。

日本語の「イキガイ」が世界を席巻しているそうです

仕事を通じて成長するという思想が日本独特のものであるかどうかは議論の余地はあるでしょうが、西洋にはそう紹介されているようです。

今回は、その続報といいますか、ちょっと皮肉な記事があったので紹介します。(会員にならないと読めないようです。すみません)

「イキガイ」とは何か


ここでいう「イキガイ」とは、

LOVE (大好きな事)

GREAT AT(得意な事)

PAID FOR(稼げること)

NEED(世界が必要としている事)

この4つが重なる部分に名付けられた概念です。

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要するに、仕事をする人間にとっての「存在理由」「存在意義」のようなものです。

確かに、好きで得意で稼げて社会的にも意義のあることを仕事にできればモチベーションは上がるし、長続きするはずです。

実際「創業塾」なんかで、似た概念を紹介しています。創業するなら、やる気が長続きする仕事を選んでほしいですから。

西洋の自己啓発本で拡散した?


この概念に「イキガイ」と名付けたのが誰かはわかりませんが、これが西洋でい広がったのは、スペインの方が書いた自己啓発本『外国人が見つけた長寿ニッポン幸せの秘密』で紹介されたことがきっかけだったらしい。

ということは、まあ、あれですな。

目新しい概念、拡散したい概念に、聞きなれない外国語をあててバズらせようという狙いで紹介されたわけです。

フィンランド式なんとかとか、ユダヤ式なんとかとか。。日本でもよくある手法です。

ですから、それが日本人の幸福感を言い表しているとか、いや全然違うやろとか言うのも野暮な話みたいですよ。

使える時に使えばいい


ちなみに記事では、自殺率も高く、過労死も多い日本にこそイキガイが必要なんじゃないかと皮肉っています。

そう言われるのもわかりますが、自己啓発的な概念や手法なんてのは、モチベーションが上がればそれでよし。目くじらを立てるようなものではありません。

響く人には響いて、人生豊かになればいいんだと思います。

私個人は、この概念、仕事をする上でモチベ―ションを上げるに効果があるし、今後の方向性を考える上でも有益だと思います。

自分でも新しいことを始める時には、考える参考にする図です。

参考にできる時は、大いに参考にすればいいと思います。



サーモスはなぜ「廃業寸前」から世界トップ企業になったのか?

サーモスはなぜ
コロナは減ったと思えば増えてきて相変わらずの状況ですが、世界的に見ても、社会全体が、アフターコロナに舵を切ったようです。

コロナで停滞した事柄が、一斉に動き出す気配を見せています。

私事ですが、先月、久しぶりにリアルなセミナーの講師を務めました。

皆さまの前で、マスクを外してお話しするのは、何年ぶりでしょうか。

やはり、直接、皆さまの反応をみながら、お話しするのはいいものですねー

「『廃業寸前』が世界トップ企業になった奇跡の物語」


ちなみにセミナーの内容は、「『廃業寸前』が世界トップ企業になった奇跡の物語」です。

これ、7年も前に出版した本の内容をテーマにしています。

もっと言うと、20年も前に、私自身が経験した内容をもとにしています。

コロナ禍で、多くのセミナーや研修がストップしてしまいましたが、このテーマだけは、求められることがあり、何度かお話しさせていただきました。

閉そく感のあるコロナ禍の中で、一点突破を果たして成功していくストーリーは、多くの方のモチベーションを高めたのだと自負しています。

サーモスは今も世界トップ企業


しかも、現実にあった話です。

思えば、1990年代のサーモスも、バブル崩壊後の閉そく感MAXの時代の中で、何とか勝てる局面を見つけ、チームが一致団結して、奇跡のような成長を果たしました。

なにしろ、親会社からほぼ見捨てられて、身売りや廃業の噂が絶えない中、経験の少ない一般の社員たちの手によって、わずかな期間で世界トップ企業にまで上りつめたのです。

あれから20年近く経ちますが、いまだにサーモスは、ステンレス魔法瓶の世界シェアナンバーワン企業です。

あの復活劇が、たまたまヒット商品が出たといったフロックなどではなく、しっかりした基盤に支えられた根拠のあるものだったことの証拠だと思います。

何があったのか?


かといって、天才的な人物に導かれたわけでも、特別な努力をしたわけでもありません。

全員が、寝る間も惜しんで、無茶苦茶に働いたわけでもありません。

自分たちでも勝てる局面をみつけて、行動の仕組みを作り、チームが一丸となった。いわば、これだけです。

勝てる局面が見つかったから、努力が無駄にならなかったのです。

行動をしくみとして定着させたために、20年も維持できているのです。

チームが一丸となったから、最大限の力が発揮でしたのです。

やり方さえわかれば、誰でもできることだと確信しています。

多くの人に聞いてほしい

セミナーでは、そのやり方を、本には書けない生々しい話も交えて、お話しさせていただきます。

このセミナーは、もっともっと多くの人に聞いてほしい。

コロナ後のスタートダッシュにおいて、これほど相応しいセミナーはありませんよ。

なんて、思っていたら、来年早々、某所で公開セミナーを開催することになりそうです。

正式に決まれば、また発表させていただきます。

来年は、皆さまのお近くでも、セミナーの開催ができるように頑張りたいと思います。

セミナーや研修を企画される方は、ぜひとも検討してください。
お気軽にお声掛けくださいね。
プロフィール
komai 小

営業関連のコンサルティングをしています。
製造業や卸売業などの営業組織を強化する仕事を得意としております。

株式会社クリエート・バリュー代表取締役
NPOランチェスター協会理事
NPOランチェスター協会関西支部
NPOランチェスター協会認定インストラクター
中小企業診断士   販売士1級

コンサルタントになる前は、日本酸素株式会社魔法瓶事業部(現在のサーモス株式会社)で14年、営業担当をしておりました。
その時、廃業寸前の赤字だった事業部がわずかの期間で世界トップ企業になった経緯を体験したことが、経営コンサルタントになったきっかけとなりました。
当時、経験したことや見聞したことを物語風にアレンジしたのが、拙著『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』です。
面白い本なので、ぜひ読んでください(^^)

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