わたしは価値を創る

大阪在住の経営コンサルタントのブログです。

先発弱者の罠にはまったゴープロ

ゴープロ不振が示す、ハード系スタートアップの現実

スポーツカメラ(アクションカメラ)の分野で旋風を巻き起こしたゴープロが不振に陥っているという日経新聞の記事です。

記事によるとゴープロは、不振のためリストラせざるを得ない状況で、明るい兆しが見えません。今後も、見通しは暗いでしょう。

以前、ゴープロが話題になっている頃、「GoProは、強者になれるのか」という記事を書きましたが、そこで示した懸念の通りになった模様です。

アイデア一発で創業できるが、維持するのは難しい時代


近年、アメリカでは製造業の創業がブームになっていました。設備の進化、デジタル化などによって投資額が低くなり、参入しやすくなったからです。

アイデアを現実化しやすいので、一つのアイデアを思い付いた人が次々と起業しました。

もっとも参入しやすいというのは、模倣されやすいということでもあります。すぐに競争にさらされてしまいます。


特にいまはモノがネットにつながる時代ですから、最終製品はITを絡めないとビジネスになりません。

アメリカでは、ITビッグ5(グーグル、アップル、アマゾン、マイクロソフト、フェイスブック)の力が強大ですから、ITやAIに関する有望な技術は真似されるか、買収されるか、してしまいます。

創業側にとっては、買収されれば御の字だという話もあります。そこで資金を得て、さらに別の創業に向かえばいいわけです。

が、買収されるのは一握りです。殆どは模倣されて潰されてしまうでしょう。特許で守られているといっても、似たような技術でクリアされてしまいます。

まさに創業側が報われる道は、大手企業に高値で買収されるか、あるいは大手企業が目をつけないニッチ市場で相応に維持していくか、ですね。

ゴープロが浮上するのは難しい


ゴープロの場合、スポーツカメラ市場を創りその先頭に立ったものの、後発企業の追い上げや、スマホの進化などで代替されることになり、厳しい状況に追い込まれています。

いわゆる先発弱者の悲哀を味わった形です。

先行した企業がトップを維持するためには、技術的な優位性、顧客の切り替えハードルが高いこと、設備などの資源を確保していること、が必要です。

ゴープロの場合、技術的な優位性や資源があるわけではないでしょう。

そこで、アップルのように製品(カメラ)を中心とした生態系を作り、切り替えをしにくい体制を作ろうとしたもののうまくいっていません。他の安いカメラやスマホでも充分にスポーツカメラは撮影できますし、ユーチューブがあればそれを公開することもできます。

これが一部のコアなファンだけのニッチ商品ならブランドも効くでしょうが、なまじ成功してしまったために、維持するのが難しいという皮肉なことになってしまいました。

規模を縮小して生き残る道を目指すか、うまくどこかに買収してもらう道を探ることになりそうです。





弱者は局地で勝つこと。しかし、局地が消えてしまうこともある

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なかなか味わい深い記事です。

衰退市場で苦戦するイエローハット社長に対するネガティブ感ありありのインタビュー記事です。

トップ企業でも、市場がなくなってしまうと苦しい


イエローハットといえば、ランチェスター戦略にも造詣が深い企業だと聞こえています。

地域における1番店戦略をていねいに実行し、カー用品業界で生き残ってきました。

ところが、いまはAIの進化により、自動運転車の登場が待たれています。

自動運転車が実現すれば、個人所有の車が減少すると予想され、自動車メーカーそのものの存続も危ぶまれています。

だとすると、カー用品はさらに需要がなくなってしまいます。

いくら地域で1番を維持していたとしても、需要そのものがなくなってしまうと、企業は存続できません。

「弱者の戦略」は、局地で生き残ることだが、局地が消えてしまうこともある


先日のメルマガに書きましたが、ランチェスター戦略では「弱者の戦略」として、勝ち残るための基本戦略や5大戦略を提示しています。

自社でも勝てる場所を「局地」として選び、そこに「接近」「集中」等することで、シェア41.7%を獲得し、ナンバーワン企業になる。

ナンバーワン企業になることが生き残るための条件です。

逆にいうと、ナンバーワンになれる場所(地域、顧客層、時間帯その他)を局地として選ばなければなりません。


しかし現実には、需要は移ろいます。

特に小さな企業が生き残るために選択したニッチ市場は、高成長する場合もあるし、衰退してなくなってしまう場合もあります。

今回のように自動車市場そのものが衰退していくかも知れないという状況においては、小さな会社はあらがいようがありません。

現実にはフォロワー(後追い)戦略の使い手が生き残る


そんな時、小さな企業が武器とできるのは、固定費の小ささからくる変わり身の早さです。

つまり、需要がなくなれば、需要のある場所に行けばいいわけです。

大きな会社だと設備も巨大で、しがらみも大きく、変わろうにも変われないジレンマがありますが、小さな会社はその気になれば、新しいビジネスを始めることができます。

その際、大切なのは、需要が形になってから変わり身すること。

未来予測の段階で先行投資できるのは、資金力の豊富な大企業です。

目の前に具体化してきたときに対応するのがコツであって、時代を先取りしすぎるとダメ。システムを整備して待ち構えていると、先行投資をしすぎて会社がつぶれることってよくあるんですよね。

 優秀な人は、はるか先の時代まで考えるんだろうけど、それは意外と失敗する(笑)。商売というのは昔から言われるように、2番手が得するんです。

したたかに生き残る中小企業、中堅企業に、フォロワー(後追い)戦略の使い手が多いのは、そうした事情だと考えます。

そういう意味でも、このインタビュー記事は、若干ネガティブトーンですが、本音がみえて面白い記事だなあと思います。






売上目標は毎日みること!

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創業者、事業者に一つだけアドバイスです。

売上目標達成管理表は、必ず作ってください


「売上目標達成管理表」は、必ず作って、毎日見てください。

これは絶対です。

「売上目標達成管理表」というのは、売上高目標と現在の売上高の差異を記載したものです。

複雑なものでなくても結構です。

エクセルで毎月の売上目標と現在の売上高を入力するだけでもいいです。

応用して、顧客や商品ジャンルごとの売上高を記載してもいいです。

エクセルは自動計算ですから、入力は簡単です。が、その威力は絶大です。

ギャップがあると埋めたくなるのが人間です


今月いくら売上高が必要か、いくら足りないか、現実を直視することが重要です。

目標に全然届いていないと、つい現実から目をそむけたくなるでしょう。

しかし、そうなるとずるずる目標売上と現実の差が開いていってしまいます。

人間の無意識は優れたもので「今月これだけ足りないから、何をしなければならないのか?」を勝手に考え始めます。

よく「運をつかんだ」「偶然を味方につけた」とスピリチャルな言い方をする経営者がいますが、あれも、無意識の中で、事業アイデアを考え続けているから、偶然通り過ぎたものに反応しているのだと思います。

まずは現実を見て、足りていないことを知ることが大切です。

売上目標と現実売上を眺めることを、毎朝の日課にしてください。

ベテラン営業と新人営業では、研修の受け取り方がまったく違う

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先日、「営業研修」の講師を務めました。

受講されている方にグループになっていただき討議の時間をふんだんにとる形の研修です。

その際、偶然ですが、ベテラン営業ばかりのグループと、営業経験がない、あるいはあまり経験がないグループに分かれました。

ベテランと新人が同じグループになるのも面白い討議ができるのですが、ベテラン同士、新人同士というグループでも特徴が出て面白かったです。

ベテラン営業は「戦略」に着目した


研修の最後、「ふりかえり」の時間になって研修の感想を聞いてみると、ベテラン営業のグループからは、

「営業といえども戦略が必要だということがよくわかった。準備にもっと時間をかけたい」という声が聞こえてきました。

ここでいう「戦略」というのは、ターゲットを決めたり、仕組みを作って見える化したり、という営業が始まる前段階のことを指しています。

逆に「営業トークだとか、プレゼンテーションのパターンだとか、変に決めてしまうと、本番で臨機応変に対応できなくなる」と否定的な意見がありました。

つまり戦略はもっときっちりと作らなければいけない。戦術は現場対応でいけ。というのが、ベテラン営業の総意でした。

新人営業は「戦術」で頭がいっぱいだった


ところが新人営業はまったく逆の感想です。

「営業トーク、ヒアリングシート、プレゼンテーションパターンと基本を教えてもらえたのでありがたかった。今まで営業していてもやもやしていたものが晴れた」と仰っていました。

戦略の部分に関しては「よくわからない。必要だとは思うが、そこまで考えたこともない」とのこと。


ベテランと新人が相席する研修では、どうしても認識のずれが出てきてしまいます。それは講師側にとって悩みの種です。

が、今回、よくわかりました。

やはりベテランと新人では必要な部分が違うということです。

営業教育に省略は禁物。粘り強く丁寧に。


これは、会社内の営業教育においても同じだと思います。

ベテランが「現場でなんとかしろ」「臨機応変にやれ」と当たり前に言うことに、新人が苦しんでいる事例がきっと多いのでしょう。

教育というのは、最初は手取り足取り教える段階が必要です。

ベテラン営業にとってかったるく感じる基本研修も、新人にとっては必要不可欠な教育なのです。

基本があるから応用があります。いったんは、基本パターンを丁寧に教えることが営業マンの成長を早めることになります。

だから新人営業はまず基本のキを学ぶこと。

「なんでも酒やカクヤス」にみる局地戦の極意

カクヤス


(2018年2月8日メルマガより)


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「なんでも酒やカクヤス」というお店をご存じでしょうか。

東京の方はよくご存じでしょうね。

ピンクの看板が目立つ“お酒のバラエティショップ”といった感じの酒販店です。

なんとこのお店、東京都だけで120店舗以上。売上高1100億円。株式上場も視野に入れています。(大阪にも9店舗ほどあります)

東京では売上高1位。業務用でも1位。

堂々たる勝ち組企業ですが、元はといえば、どこにでもある小さな酒販店からのスタートでした。

カクヤスがいかにして現在の地位を築いたかをきいてみると、ランチェスター弱者の戦略にいう「局地戦」「接近戦」を徹底してきたことがわかります。

実にいい事例だなあと思いご紹介する次第です。


「東京23区内なら2時間以内、無料で宅配」


カクヤスの特徴は「東京23区内なら2時間以内、無料で宅配する」というサービスです。

ビール1本から無料です。なんとも凄まじいサービスですな。

このサービスをもってカクヤスを飛躍させたのが、同社3代目の佐藤順一社長です。

確固たるビジョンを持って、目標達成にまい進してきたのだろうか。といえば、そうではないらしい。

佐藤社長の話によると、その都度の課題に取り組んでいるうちに、今の形になったことがわかります。

それが現実的で面白い。


宅配サービスを始めたきっかけ


先にも書きましたが、カクヤスはもとはどこにでもある小さな酒販店でした。

それでもバブル絶頂期には、売上高15億円、営業利益9600万円をあげていたといいます。

ところがバブル崩壊後は、勢いのある飲食店が次々と倒産。多額の不良債権を抱えることになってしまいました。

飲食店向けの業務用販売は苦しい。ならば一般消費者向けだ。と、ディスカウントショップを開いてみたものの、同社がもっていた店は、駐車場もない小さな店舗です。

薄利多売のディスカウントストアは、広い駐車場、広い店舗で、大量に顧客を集め、大量販売することが必要条件です。

こんな小さな店では、どうにもならん、と始めたのが、宅配サービスでした。

宅配なら店に来てもらう必要はない。こちらから行けばいいので、立地の悪さをカバーできます。


その際、カクヤスは宅配の範囲を1.2キロと設定します。

なぜ1.2キロなのか?

というと、自転車で運ぶには、だいたい1キロかなと地図に円を描いてみたものの、それではたまたまそこにあった大きな団地を逃してしまう。

この団地を取り込むためには1.2キロにしなければならんな。と、なんとも偶然要素の強い設定だったようです。


カクヤスが勝てる「局所」


弱者が勝つ方法とは、自分でも勝てる「局所」を見つけて、そこに経営資源を集中することです。

カクヤスの局所は「半径1.2キロ圏内」でした。

これが当たります。

勝った理由のひとつは、宅配というサービスの威力です。いくら安いといっても、ケース買いして、家まで運ぶのは大変です。団地だったらなおさらです。

1.2キロという圏内でしたら、1時間に3〜5件届けることができるので、宅配が可能となりました。

(当初は宅配料300円をとっていましたが、後に無料になりました)

もうひとつは、これも偶然かも知れませんが、1.2キロ圏内には他のディスカウントショップがなかったこと。

ディスカウントショップは郊外型が多い。わざわざ車で遠くに行かなくても、近くに安い店があるのは有難いわけです。だから宅配を使わず店に買いにくる顧客も多くいたようです。


商圏設定は企業側の都合


一応の成功を収めて、店舗数を増やしていったカクヤスですが、2000年に業界全体の転機が訪れます。

ひとつは日本の酒類販売の売上が減少に転じたこと。衰退期の到来です。これでは、メーカーも小売店に払う販促費を絞って、利益重視の施策にせざるを得ません。ディスカウントビジネスにとって冬の時代です。

さらには酒の免許制度の緩和で、コンビニやスーパーが酒類販売を始めること。品揃えではスーパーに、利便性ではコンビニに勝てません。

価格で勝負するのは厳しい。品揃え、利便性でも勝てない。

カクヤスは、最大の武器である「宅配」を磨かなければ勝てないという現実を突きつけられました。

カクヤスのやっている「1本から無料配達」というサービスは実に明解です。これを貫く限り、宅配便を使う業者には負けないでしょう。

ところが「1.2キロ圏内」という縛りはどうでしょうか?

1.2キロ商圏が有難いのは、カクヤス側にとってです。顧客とすれば、自分が商圏内か商圏外かなど気にしていません。

なんで丁目が違うだけで届けられないんだ?って不満に思うでしょう。

これでは宅配便を使う業者につけ入る隙を与えてしまいます。


東京23区内全体を1.2キロ商圏に入れてしまう


そこで佐藤社長は、およそ尋常でない発想の転換を行います。

「日本全国どこでも…は無理だが、東京23区内なら2時間で無料配達。なら分かりやすい」

「どうすれば23区内に2時間以内で配達できるか?…1.2キロ圏内に、東京23区を入れてしまおう。つまり、東京中に店を作ればいいわけだ!」

ということで、東京23区の面積を1.2キロ商圏で割って、必要店舗数を割り出します。それが、カクヤスの目標出店件数となりました。

東京23区内すべてを1.2キロ商圏でカバーする。という壮大なビジョンを掲げた佐藤社長は、銀行を巻き込んで、店舗展開に乗り出します。

それまで二十数店舗だったのが一気に100店舗以上ですから、これは「はれのひ」も驚く思い切った拡大です。

局地は、あくまで勝てる場所を選ばなければなりません。が、100店舗以上となれば、勝てる場所、勝てない場所が出来てきます。人材育成も追い付かないでしょう。

せっかく調子よかった会社が、一気に悪くなってしまいました。


秀逸な営業トーク


118店舗で23区内をカバーする体制を整えたカクヤスですが、立ち上げに苦労して全体としては赤字のまま。倒産も覚悟しなければならないような状況に陥ります。

ランチェスター地域戦略を知っていたならば、もっと着実に業績を伸ばせただろうに。。とも思いますが、知らなかったので仕方がない。

それでもシェア獲得を優先し、スピード重視した決断力はさすがです。これだけ一気だとライバル企業も出てきません。

かといって赤字は困ります。

ここで起死回生となったのが、飲食店への販売でした。

もともとカクヤスは、飲食店向け販売が強い酒販店です。

ところがバブル崩壊後、一般消費者向けへのシフトとして、ディスカウントショップを立ち上げた経緯があります。

そのターゲット設定にいつの間にか固執していたのでしょうね。従業員から言われるまで、飲食店への販売を思いつかなかったといいます。そこで、再び飲食店への営業を開始します。

その際、使った営業トークが秀逸です。

「注文忘れで困ったときだけ使ってください」

これは新規開拓のハードルを下げる実にうまいトークです。全切り替えは先方も躊躇しますが、困った時だけ、なら心理的障壁がありません。受け入れられやすくなります。

しかも飲食店にとって2時間で届けてくれるサービスは実にありがたい。急な予約にも対応しやすいし、なにより在庫を持たなくてよい。

こういうサービスがあると知ったら、注文したくなるというものです。

カクヤスのサービスは飲食店の支持を受けて、かくして全店黒字を達成するに至りました。


今後のカクヤスの方向性


まとめます。

カクヤスにとって局地(勝てる場所)は、「1.2キロ商圏」でした。

自ら区切りをつけた地域セグメントを局地にしたのです。

1.2キロ商圏ならば、2時間で無料宅配するという真似できないサービスを作ることができたからです。

しかも、宅配するということは、最終顧客にとことん接近しているということです。接近すれば、顧客の新たなサービスを読み取ることもできます。

カクヤスが、配達も注文請けも、アウトソーシングせずに自社で行っているのは、それが自社の武器であると認識しているからでしょう。


今後のカクヤスの方向性としては、

(1)東京23区内でのシェアを41.7%以上にすること

東京23区内でトップになったといっても市場シェア目標値である41.7%を超えているとは思えません。そこに至るまでには、まだまだやることが多くありそうです。

(2)それができれば、地域を広げること

目標値を超えれば、ターゲット地域を変える必要があります。いま、神奈川、埼玉、大阪に展開しています。東京攻略後は、本格的にこれらの地域のシェア獲得に動いていくのがいいでしょう。

ただし酒類市場の縮小は、待ったなしの状況です。このまま衰退市場でシェアをとっても、ジリ貧になることは目に見えています。

そこでカクヤスは、

(3)酒類以外のサービスを提供すること

に着手しています。文房具や生花、冠婚葬祭の企業を買収し、現在の顧客に新しいサービスを提供することで酒類の落ち込みをカバーしようという思惑です。

これはランチェスター戦略にいう「グー・パー・チョキ戦略」で、主力事業がある程度うまくいくと、商品バリエーションを増やして次の柱を作るという施策です。

ただ、商品ジャンルを増やすというのは、ブランドイメージも地続きではありませんし、業務オペレーションも変えなければなりません。販売も業務も人材育成が難しく一筋縄ではいきません。

しかも、主力商品である酒類販売が市場シェア目標値に届いていない状況で、新しい商品に手を出すのは、手を広げすぎだと言われても仕方ありません。

本来ならば、酒類販売に集中しておく時期です。

それができないほど危機感を抱かせる市場の縮小に見舞われているというのは、悩ましいというほかありません。


株式上場を控えて、手を広げすぎているのでは?


いまのカクヤスは、主業の市場深耕を進めると同時に、新しい商材の開発、新市場の開拓を同時に行っている状態です。

そのための資金調達を目指して株式上場するのでしょうが、少々急ぎ過ぎていると私は思います。

カクヤス社内の業務オペレーションや人材育成が十全に機能しているのかどうかはわかりませんが、手を広げすぎて機能不全を起こさないように注意しなければなりません。

ちなみに私なら、新しい商材の開発、または新市場の開拓、どちらかをいったん手控えるべきだと考えます。

一般的には、より成功確率が低いと言われる新市場の開拓を手控えるべきでしょうが、それは社内の状況を鑑みながら判断することなので、外野からは何とも言えません。

まあそうは言いながら、ここまでカクヤスを引っ張ってきた佐藤社長です。困難を乗り越えて、大阪府内も2時間以内宅配無料サービスを展開してくれることでしょう。

大いに期待しております。


【参考】








カクヤス、業務用酒販店ナンバーワンへの奇跡の道のり 第1回



選択と集中に失敗した三菱電機がとった戦略

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長らく業績好調が伝えられる三菱電機会長のインタビュー記事です。

社長が自身の功績を求めない


三菱電機では、社長が4年で交代することが恒例になっているとか。

社長は長期的発展だけを考えて、自身が功績を残すというスタンドプレーを慎んでいるのだとか。記事でも現会長は、社長就任時から後継者を決めることを考えてきたと言っています。

その他の電機メーカーが、経営者同士の意地の張り合いで業績を悪化させたと聞こえる中、同社の慣例は健全に思えます。

局地を集める経営


ただこのスタイルになったのは、ここ十数年のことです。

1990年から2000年頃にかけて三菱電機も業績不振に苦しんでいたようです。


その時期はというと、新興国企業の台頭などで日本の電機メーカー全体に暗雲が差し込めていた頃です。

変革期には強いリーダーシップが必要だという常識のもと、三菱電機も選択と集中に舵を切りましたが、うまくいきませんでした。

半導体不況やITバブルの崩壊という外部要因があったとはいえ、集中した分野が外部環境の直撃を受けてしまった形です。


そこで三菱電機がとった戦略は、小規模ビジネス(ランチェスター戦略にいう「局地」)をいくつか集めて、運営するという方法です。

この場合、意思決定の主体は現場に近い事業部単位となります。中央集権的な組織は不要です。

中央の仕事は現場同士の連携が滞りなく進んでいるか、現場人材の育成がうまく進んでいるかをみることが主となり、余計な口を挟む必要はありません。

社長が変に権力を持つよりも、スムーズに交代していけばいいというスタイルになったわけです。

三菱電機は、1億円を超える報酬を得る役員が多いことでも知られますが、これも現場重視方策からくるものですね。

堅実だが、上場企業としてはどうなのか


ただこの方式にも弱点があります。

大きな方向性がないので、大きな成長が見込めません。

AIや自動運転技術の進化など大きく飛躍しそうなタネは多いのに、同社は小さくしか恩恵を受けないでしょう。

要するに、生き残ることを主眼にした経営であり、投資家からすれば魅力のない企業に映ります。

また、記事では否定していますが、事業部同士のシナジーが効かず、効率がよくありません。

中小企業であればこの経営姿勢は称賛されるでしょうが、上場企業としてはどうなのか。将来的に批判されることがあるでしょうね。

余談ですが…改革組織あるある


余談ですが、「抵抗勢力が最終的には推進役になる」という話。

これはコンサルにおいて常にみる光景ですね。

改革する組織には、賛同する者、批判的な者、無関心な者、表面だけ賛同する者などが現れます。

ここで鍵となるのは批判者です。積極的に批判する者は、納得すれば強力な賛同者になり得ます。

無関心な者はいつでも無関心なので仕方ありません。

が、気をつけなければならないのが、面従腹背の者です。改革役リーダーが未熟で、面従腹背者を味方だと勘違いすると、改革は骨抜きにされてしまいます。

組織あるあるでした。





日本語の「イキガイ」が世界を席巻しているそうです


という記事がありましたのでご紹介します。

仕事を通じて成長するという日本人の思想


「イキガイ」という言葉が世界で使われるようになっているとか。

日本人はあんなに長時間労働をし、休暇取得率も低いのに、長寿大国なのはみんなこの【生き甲斐】を信じているから

などと行き過ぎた解釈があるものの、「生き甲斐」という概念が、英語圏の人の心を捉えていることが面白いと思います。

確かに日本人には「仕事を通じて成長する」「仕事の充実が人生の充実」だと考える文化があります。余暇は明日の活力を養う時間です。

「仕事は義務だ」と考える人からすれば驚くべき思想であり、神秘に感じるのかも知れませんね。

「生き甲斐」のロジック


しかし、記事にある図は、欧米人らしいロジックで構成されています。

LOVE (大好きな事)

GREAT AT(得意な事)

PAID FOR(稼げること)

NEED(世界が必要としている事)

が、すべて重なるところが「イキガイ」なのだそうです。

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生き甲斐のあるところにビジネスを作ると長続きする


実をいうと私も「創業塾」などで、「好きなこと」「得意なこと」「儲かること」がクロスするところにビジネスを作れば長続きすると言っています。

この「儲かること」は、勝てるところでビジネスするという意味ですから、稼げるかつ社会的ニーズがあるという概念を含みます。

つまり、この記事にいう「イキガイ」をもって創業しましょう。ということを言ってるってことです。


こじつけっぽく聞こえますかね?

しかし、仕事に生き甲斐を見出すことは、ビジネスの成功要因の一つだということは納得していただけるのではないでしょうか。

日本には100年を超える長寿企業が多いことでも知られています。

つまりこれは、仕事そのものに意義を見出す能力が、日本人は長けているということにつながっているのではないかと思います。

100年企業どころか四天王寺にある金剛組なんて1440年続いていますからね。

創業の10年生存率が1割とか、あまりにもちっぽけな話に思えてきますね^^

こういうところにも、創業を成功に導くヒントがあると思い、ご紹介させていただきました。

アマゾンの無人スーパーは、どう展開していくのか

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またアマゾンの話題です。

噂の無人スーパー「アマゾン・ゴー」が実用化されたとのこと。

監視カメラが購買を特定


この店舗。見た目は品数の少ないコンビニみたいな感じです。

店内に入るには、SUICAみたいにカードタッチが必要ですが、中では何を持って帰っても自由。レジを通ることなく、自動で決済されます。

この記事には書かれていませんが、100台以上のカメラが人の動きを追っていて、誰が何を購入したかを特定する仕組みです。

棚にも重さをはかるセンサーがついていて、何をとり上げたかが分かるようです。

監視カメラが集中する環境で買い物することが気持ち悪くなければ、とても便利です。

決済システムを販売するのではないか


店からレジがなくなるというのは、セキュリティの面からも、人員不足の面からも、利便性が高い。

いうなれば大きな自動販売機のようなものです。

アマゾンが自社展開しても、そこそこの規模になりそうです。

が、記事にあるように、アマゾン自身が店を運営するのではなく、決済システムを小売店向けに販売するようになればさらに大きなビジネスになりそうです。

深夜時間の人手不足に悩むコンビニ各社とすれば、有難いシステムのはずです。

もっとも、アマゾンのパクリ体質は知れ渡っているので、大手コンビニチェーンは手を出さないと思われます。

決済システムを手中にしたアマゾンは、どこまで強大になるのか


ただこの仕組み、飲食店などでも使えるのではないか。

飲食店の場合、調理や給仕係をなくすわけにはいきませんが、レジがなくなると、これも相当生産性が上がります。

コンビニほどの品数はありませんし、個客と注文を紐づけしやすいはずです。

その他、レジをなくすことで、生産性が上がるビジネスは多いでしょう。

いずれにしろ、決済システムまで手中にしたアマゾンは、どこまで強大化するのでしょうか。





米トランプ減税で沸き立つアメリカ企業だが、アマゾンは唯我独尊を貫いてほしい

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トランプ米大統領政権の実施した減税政策により、アメリカ経済が盛り上げる予測です。

この件、少し前のメルマガに書きましたが、早くも反響があったようです。

減税の恩恵を受ける大手IT企業


減税の内容は、最高法人税率を21%にすること。および海外の資金をアメリカに持ち込む際の税率を15.5%にすることです。

この海外からの資金還流が大きいと思われていましたが、その通りになりそうです。

海外に多くの資金を貯めこんでいたアップルは、その94%をアメリカに持ち込むことを発表しました。

グーグル、マイクロソフト、フェイスブックも同様で、IT大手企業が恩恵を受けた形です。

還流された資金は、設備投資、自社株買い、従業員へのボーナスなどに費やされるため、波及効果は大きいでしょう。

もともと利益が薄いので、恩恵のないアマゾン


いっぽう記事では「波」を逃したと書かれたアマゾンですが、こちらはもともと利益を出さない主義なので、減税効果の恩恵を受けられません。これは仕方ない。

恩恵を受けることになるウォルマートがアマゾンに価格競争を仕掛けるのではないかといささか飛躍した記事となっていますが、それはないでしょう。あったとしても短期的なキャンペーンに終わるでしょう。

アマゾンは「すべてを顧客に還元する」ことが信条なので、利益を出して、従業員や株主に還元しようという気が薄い企業です。

税金として国に還元しようという気も薄い。

おそらくこれからもアマゾンのスタンスは変わらないでしょう。

いや、変わってもらったら困る。

これまでアマゾンが散々傍若無人なふるまいをしても許されてきたのは「顧客ファースト」の信条が本物だと思われてきたからです。

それが税金が安くなったからといって儲けだしたら、ただの悪の帝国ですからね。

アマゾンほどの巨大企業が悪に染まったら厄介ですよ。

このまま信条を貫いてほしいと思います。





日産・ルノーグループが世界シェア2位に

日産・ルノー2位、トヨタ3位 17年世界販売  VW、2年連続首位(日経新聞)

日産・ルノーグループが、世界販売数2位に躍り出たそうです。

快挙ですな。

新興国への積極性が奏功


日産・ルノーグループは近年急速に販売台数を伸ばしています。

その要因は、中国、ロシア、ブラジル、アフリカなど新興国が好調だから。

トヨタがやっていないことをやる。という差別化戦略がここにきて実を結び始めています。

さらには、世界規模での経費削減による価格競争力の向上や、三菱自動車を傘下に置いたことなどが販売台数を押し上げることとなりました。

トヨタは堅実なのか?


逆に市場縮小している北米や日本で強いトヨタは、思うように伸びていません。

もっともトヨタは、あえてトップを狙わない。という考えを持っているようです。

トップになって目立ちすぎるとろくなことがない。とかつて学んだわけですね。

もっともこの発言はいかがなものか。

トヨタは09〜10年の米国での品質問題を教訓に「前年を超える成長は必要だが、規模は追わない」(同社首脳)方針を示す。

無理に規模を追って、品質問題を引き起こすのがダメなのは当たり前です。が、規模を追わないと、価格競争力を徐々に失っていきます。

あるいは日本と北米のみのローカル自動車メーカーになるつもりなのか?

品質問題はともかく、電気自動車や燃料電池車、自動運転車への切り替えが秒読みとなっている今、無理に規模を追うよりも、次のステージに備えた方がいいという発言なのではないか。

それもわかりますが、どうも最近のトヨタは余裕を持ちすぎているというか、動きが鈍いような気がします。

3位転落が、トヨタ凋落のきっかけにならないことを祈ります。



【大阪開催】2018年1月25日(木)ランチェスター戦略入門セミナーを開催します

2018年1月ランチェスター戦略入門セミナー

このセミナーは終了しました

衰退市場で経営するということ


2018年も昨年に引き続き、AIの進化や自動化の進展が続くと考えられます。

いまや経済規模の縮小要因は、少子高齢化だけではありません。 

省力化、シェア化、バーチャル化の流れは、長期的にみれば、企業の設備投資や消費支出額を減らすことにつながっていきます。

つまり、日本でビジネスする限り、殆どの業界は、縮小経済の中で稼いでいかなければならないということです。

経済全体が成長している時であれば、企業は世の中の流れに乗っているだけで稼ぐことができました。

が、今はそうではない。

人と違うことを、自らの意思で選択し、独自の稼ぎ方を作り上げていかなければなりません。

不要人材にならないための鍵は「戦略」


これは企業の経営者だけの話ではありません。

従業員にとっても同じ。省力化が進めば、企業の競争力は増すかも知れませんが、その裏で、不要な人材が発生します。

そんな時、会社にとって手放してはならない人材になっていなければなりません。


企業にとっても個人にとっても、生き残るために必要なものは戦略です。

生き残るために、何をすればいいのか。何をしてはいけないのか。

それをお伝えいたします。


ランチェスター戦略とは


ランチェスター戦略は、日本の経営コンサルタント田岡信夫が、アメリカの軍事戦略を参考に、日本の経営環境に考慮して作った戦略です。

1972年の成立以来、松下電器、ブリジストン、キリンビール、ソニー、アサヒビール、ユニ・チャーム、H.I.S、ソフトバンクなど多くの企業にとりいれられ、多大な効果を上げてきました。

ランチェスター戦略はきわめて現実的で、精神論的な要素の入る余地のない戦略理論です。

経営目標達成のために、何をどう積み上げていけばいいのかを具体的に教えてくれます。

経営コンサルタントの立場から、この戦略が本来持つ実践的な側面を正確にお伝えしたいと考えています。

2時間という枠の中で、ランチェスター戦略をどのように活用すればいいのかをご理解いただけるように工夫させていただきます。

この機会にぜひともご参加ください。


日 時:2018年1月25日(木)午後7時〜9時頃

参加費用:5,000円(税込)
※当日、お支払ください。

会 場:大阪産業創造館5階 研修室D





講師:駒井俊雄
NPOランチェスター協会関西支部長
NPOランチェスター協会理事
株式会社クリエート・バリュー 代表取締役
中小企業診断士 1級販売士


「ランチェスター戦略入門セミナー」の内容


●なぜ、戦略が必要なのか?

●戦略と戦術の違い、定義とは?

●イギリス人、F・W・ランチェスターの功績とは?

●ランチェスターの法則とは?

●ランチェスター戦略を作ったのは誰か?

●弱い者が、強い者に勝つ方法はあるのか?

●弱者の戦略とは?強者の戦略とは?

●織田信長が使った弱者の戦略、豊臣秀吉が使った強者の戦略。

●現代企業が使う弱者の戦略、強者の戦略。

●なぜ差別化しなければならないのか?

●差別化してはいけない場面とは?

●具体的に戦略を活用するためには?

●市場シェアとは何か?

●なぜ市場シェア至上主義なのか?

●市場シェアの目標は、どのように決めればよいのか?

●ライバルにどれぐらい差をつけるべきなのか?

●ランチェスター戦略が示す3つの鉄則とは?

●一点集中はリスクはないのか?

●自分より強い者と戦うとどうなるのか?

●なぜ2番ではダメなのか?

●1番になるとどれだけいいことがあるのか?

●理論より行動、は間違っているのか?

●あの一流経営者は、ランチェスター戦略をどう評しているか?


僭越ながら全国の各所で開催し、大変好評をいただいているセミナーです。この機会にぜひ一度、お聞きください!

準備万端整えて、お待ちしております。

ぜひ、セミナー会場でお会いしましょう!


私が生き残っているのは「弱者の5大戦略」を実践してきたからです。

弱者の5大戦略
(2018年1月25日メルマガより)

メルマガ登録はこちら


私事ですが、独立してから今年で14年、法人化してからは、12年になります。

長かったような、短かったような。。。

しかし起業者の10年生存率が1割程度といわれる今日ですから、それなりにやってきたと言ってもいいのではないですかね。

もちろん運の要素も強いですし、自分の実力だなんておこがましてく言えませんが。

生き残る事業者の4つのタイプ


ただ事業を続けている小さな会社の経営者さんたちとお話ししていて、やはり生き残るには、相応の理由があるのだと思うところはあります。

これはあくまで私が会ってきた経営者の中で…という主観的な話ですが、下記のどれかに当てはまります。

(1)とにかく思いが強い。どんな逆境でもあきらめない。ギリギリでもやり続けるので、実力が蓄積されて、生きる力を持つようになる。

(2)そもそも儲かるビジネスを選んでいる。成長市場だったり、ライバルがいなかったり。偶然そのビジネスを選んだ場合もあるが、相当考えて計画を立てた場合もある。

(3)実行管理が緻密。小さな目標をコツコツ達成していく力がある。いわゆるPDCAを回すのがうまい。

(4)人に恵まれている。実際には、人の動かし方に優れている。

この4つすべてあれば素晴らしいことですが、そうじゃないことも多い。

(1)だけの人もいるし、(2)だけの人もいる。(3)と(4)を持ってる人もいる。

たぶん複数の要素を持っている人の方が、成功確率が高いのでしょうが、そうではない人もいます。

私のみる限り、思いだけ、とか。PDCAだけ、とか。それでも立派にやっておられます。

やはり何か武器となるものがあれば、それで戦っていけるのですよ。

それぞれが独自の武器で戦えばいい


そこで、自分のことをかえりみるに、どうやら(2)と(3)なのかな。と感じるところがあります。

(2)は偶然かも知れません。そもそも私は、会社員時代の成功体験(考えて営業することが、世界トップ企業を作るほどの威力を持つこと)を皆に伝えようと思って起業しました。

だから経営コンサルタントという利益率の高い職業を選んだのは偶然です。

その中で、日々工夫をしながら過ごしてきました。

毎月、毎週、毎日、小さな目標を立ててコツコツ達成していくことがクセになっており、積み重ねが大きな成果につながることを経験してきました。これが(3)です。

起業してそれなりにやっている方は誰でも、こうした毎日の積み重ねをしているのだろうな。と思っていたのですが、いろいろ話を聞いてみるとそうでもないらしい。

一発勝負ばかり考えている人もいますし、従業員の様子ばかり見ている人もいます。

私のようなやり方を知らせると「そんな面倒なことやってるのか!」と驚かれることがあります。

逆に私も「そんなおおざっぱでいいの??」と驚いているんですが^^;

まあ、人それぞれの資質がありますから、独自の武器を磨いて、使うべきだという話です。


ランチェスター戦略を選んだことが幸運だった


偶然がもうひとつあります。

私の成功体験のベースにある「ランチェスター戦略」です。

会社員時代、この戦略を活用して、大きな業績を上げたのは、書籍にもしましたし、このメルマガで何度か書いていることです。


すっかりこの戦略に感心した私は、独立した後、本格的に勉強して、教える立場にもなりました。

「ランチェスター戦略入門セミナー」に至っては、100回以上やっていると思います。

それだけ繰り返せば、無意識レベルでも身につくというものです。

当たり前の話ですが、私自身のビジネスにおける決断や行動もランチェスター戦略の考え方に沿うものになります。

「ランチェスター戦略が絶対だ!すべてうまくいく!」なんて言うつもりはありませんが、ひとつの優れた戦略を一貫して守っていれば、それは間違えることも少なくなるというものですよ。


「強者の戦略」「弱者の戦略」


このたび久しぶりに公開で「ランチェスター戦略入門セミナー」を開催しますが、そのレジュメを確認していて、あらためてよく出来ているなあと感心したのが、「弱者と強者の5大戦略」という部分です。

これを守っていれば、大きく間違うことはありません。本当にそう感じます。

ちなみにランチェスター戦略では、市場シェアが大きい会社を強者、小さい会社を弱者と呼びます。

市場全体でみれば、トップシェアの会社だけが強者。それ以外はすべて弱者となります。

だから、自社を市場全体で捉えるか、2社間競争で捉えるかによって、立場は変わります。まずは、自社が強者なのか、弱者なのかを知らなければなりません。

そのうえで、強者に相応しいやり方と、弱者に相応しいやり方があることを理解してください。

これが「強者の戦略」「弱者の戦略」といわれるものです。


強者の基本戦略は「ミート」


強者と弱者の戦略で何が違うのか?

基本は、強者がミートを主とし、弱者が差別化を主とする。というものです。

強者は市場シェアが高いので、顧客からの認知度や流通支配力に優れています。生産力や営業数、営業拠点数も優れていることが多い。

だから強者は、より多くの顧客の期待に応える必要があります。流行っているもの、旬なもの、世の中の動きにアンテナを張り巡らし、ヒット商品があれば真似をします。

この真似することをミートと呼んでいます。

強者が真似すると、販売力があるので結果的に一番売れることになります。

アマゾンなど自社で販売している売れ筋商品をそのままパクッて自社商品として販売したりしています。

アマゾンほどの販売力のある会社にそれをやられたら、元のメーカーは泣き寝入りするしかありません。

ビジネス倫理しとしてずるい汚いと言いたくなりますが、アマゾン側からすれば「お客さまが欲しいものをもっと安く大量に販売することは、お客さまの利益になる。善だ!」という理屈です。

アマゾンだけではなく、これまでも、多くの強者企業は、世の中の弱者企業のビジネスを模倣し、つぶしてきました。競争とはそういうものですね。


弱者の基本戦略は「差別化」


これに対して、弱者企業は常に強者の隙を狙わなければなりません。弱者の生きる道とは、強者が手掛けないことをやることです。

これを差別化といいます。

差別化しても真似されてしまうので、弱者はつらい立場です。

だからなるべく真似されないこと、真似しようとしても難しいこと、真似しようとも思わないことを、探してビジネス化していきます。

強者企業が「ビジネスにも品格がある」とか「われわれは王道をいく」とか立派なことを言い出したらねらい目ですよ。

弱者は、あえて強者が眉をひそめるような品格のない邪道を進めば真似されませんから。


弱者と強者の5大戦略


さてランチェスター戦略は、さらに弱者の戦略と強者の戦略の原則を5つに分けています。

弱者の5大戦略。

1.局地戦

2.一騎打ち

3.接近戦

4.一点集中

5.陽動作戦

強者の5大戦略。

1.広域戦

2.確率戦

3.遠隔戦

4.総合戦

5.誘導作戦

これだけ読んでも、抽象的でわけがわかりませんよね。

ただ原理原則とはそういうものです。リッツ・カールトン・ホテルが大切にする「クレド」と同じで、この5つの原則を日々現実のビジネスに置き換えてみる作業を各自がすることで、考え方、行動規範、判断基準が身についてきます。それが蓄積です。

人間の思考というものは、容易に真似することができません。従業員が戦略的思考を身に着けているというのは、それだけで大きな差別化となりますので、人材教育に力をいれることをお勧めいたします。

弱者の5大戦略で戦ってきた


それはともかく、私の場合です。

私の場合、昔も今もこれからもたぶん永遠に弱者ですから、弱者の戦略をとらなければなりません。

「人と違うことをする」という差別化は基本です。できれば、人が「それはあかんやろー」「そんなのやめとけよー」というようなことがねらい目です。

逆に「それいいね」ということには警戒しなければなりません。

単なるへそ曲がりに見えるでしょうが、意に介しません。

その上で「弱者の5大戦略」は大いに参考になります。

簡単に説明すると

(1)局地戦

地域にしろ、顧客層にしろ、時間帯にしろ、全体ではなく一部をターゲットにする。という意味です。

強者が強いのは、数が多いから。数とは、生産数、販売数、売り場面積、営業拠点数、営業担当者数などです。

目に見える数というパワーの前には、精神論でも持ち出さないと、勝ち目を見出すことが難しいものです。

ところが、どんな強者といえども、市場全体をびっしりと押さえているわけではありません。必ずムラがあります。

その手薄なところに進出して、局地において数的優位を作ってしまうのが、局地戦の意義です。

いわば「勝ちやすきに勝て」の実践です。

強者がわらわら居るところに進出する愚は犯してはなりません。勝てる場面が見つかるまで身を潜めて、その時を待ちます。

勝てる場面で戦うというのが、戦略そものもです。

戦略がなければ生き残れない。というのは、まさに勝てる場面で戦わないと生き残れないよ。という意味です。

だから、常に局地戦をこころがけることは、私の基本方針です。

私がどういう顧客、どういう地域で仕事をしているかを知れば、その意味がわかっていただけると思います。

(2)一騎打ち

弱者は、ライバル会社が少ないところを狙わなければなりません。できれば一社しかいないところを狙います。

ライバル会社が多数ひしめいていると、弱者の武器である差別化が効きにくくなりますが、一社だけだとダイレクトに差別化をとることができます。

しかし多くの会社は、ライバル会社が多くいる市場を目指してしまいます。その方が、大きい市場であることが多いので、余裕があるように思えるからですね。

でも長い目でみると、差別化の効かない市場で頑張っても、そのうち駆逐されてしまいます。

たとえその一社が強大な企業だとしても、一騎打ちができる市場を狙うべきです。

(3)接近戦

局地戦をこころがければ、自然と一騎打ち(ライバルが1社しかいない状態で戦う)や接近戦(顧客に接近する)をすることになります。

特に接近戦は、営業出身の私には得意分野です。

営業というのは、一人一人の顧客に会い、その方の感情や思考の動きを読み取りながら、何が必要なのかを見極めていきます。

やはり直接会うことが基本です。できるだけ人と会うようにします。

が、見込み顧客といわれる人たち全員と物理的に会うことは不可能です。としたら、それに代わる方法を考えなければなりません。

ではどうするのか…というところが考え所ですね。

ちなみに私が書いているこのメルマガやブログなどは、接近戦とはいえません。むしろ遠隔戦です。

どうすれば他の人がやっているよりもより顧客に近づけるのか?

私の答えは言わないでおきます。手の内を晒すのも嫌ですし、事業をされる方にはご自身で考えていただきたいですからね。

もったいぶってすみません。

ただ言えるのは、私のビジネスなどお客様一人一人と真摯に向き合わなければ、半年後には何もなくなってしまうでしょうね。

(4)一点集中

局地戦をするにせよ、一騎打ち、接近戦をするにせよ、資源のない弱者企業は、集中しなければなりません。

せっかく決めたことはやりきること。そのために、戦力を集中するのです。そうじゃないと局地であっても数的優位を作ることができません。

集中するのが怖い(他を捨てるのが怖い)のは、成功できない企業の特徴です。

強者は全方位に手当てしておくことが必要ですが、弱者がそんなことをしていたら、すべて中途半端に終わってしまいます。

集中して取り組まないと、勝てる市場かどうかも見極められませんし、ましてや勝てる市場だと見極めた後はやりきるために一点集中することが絶対条件です。

(5)陽動作戦

情報戦の一つで、自社の手の内を読まれないように相手をかく乱するための方法です。

弱者企業が自社の戦略を読まれると、簡単にミートされてしまいます。そうなると、数的に勝ち目がありません。

相手に悟られないように情報を隠し、時には意図しない動きを見せて(フェイントして)強者を混乱させ出し抜く工夫が必要です。

情報を重視する姿勢は「孫子」で顕著ですが、ランチェスター戦略でも同様です。


戦略は活用しなければ意味がない


上記は簡単な説明ですが、これを知識として持っているだけでは、もったいない。

これらの原理原則を、自分に置き換えて、自分だけの戦略を練り、実行することが重要です。

ランチェスター戦略が気になる、と思ったら、この戦略を活用する方法を集中して考えてみてください。

そうすることなく、中途半端に知識だけで留めておくと、せっかく学んだことが身に着きません。

この戦略を活用している私としては、心からそう思います。


とまあ、偉そうに言っている私ですが、20年以上この戦略とつきあっているわけですし、専門家の立場ですし、他の方とは思い入れも活用度も違うのは当たり前ですね。

それなのに時折、忘れてしまうことがあります。

少し事業の調子がいいと「もっと大きい市場でやれる」「強者とタメで戦える」なんて軽薄なことを考えてしまう時があるんですな。

そういう時はたいていダメになりますから、頭を打って、反省して、また弱者の原理原則に戻る。という繰り返しです。

私もまだまだ学ばなければなりません。


芯の通った戦略に20年間とりくんできた幸運


私にとってランチェスター戦略との出会いは偶然だったかも知れません。

が、教える立場になるまで、この芯の通った体系を持つ戦略にひたすら取り組んできたことは、我ながら賢明な行動だったと思いますし、その立場にいれたことは非常な幸運でした。

もちろんまだこれからです。

「ランチェスター戦略入門セミナー」の開催は来週25日(木)です。

2018年1月ランチェスター戦略入門セミナー


「ランチェスター戦略入門セミナー」の開催が来週に迫ってまいりました。

いよいよです。

いいセミナーにしますね。

何卒よろしくお願いいたします。

「弱者と強者の5大戦略」はスゴイ!


今日、セミナーレジュメの最終チェックをしていました。

入門セミナーは、何度も繰り返していますので、馴染みのある内容なのですが、それでも発見があるから面白いものです。

セミナーレジュメの「弱者と強者の5大戦略」というところをみていて、あらためて思いました。

この5つの戦略ノウハウの中に、弱者が生き残る秘訣がぜんぶつまっています。

とくに、私が独立して14年以上生きながらえていたのは、この戦略を知っていて、実施していたからだと強く思いました。

現場で頑張る前に、どこで、いつ、頑張るのかを考えた方がよい


企業の方、事業者の方とお話しをしていて、いまだに思うのが、現場でいかに頑張るのかというところに注力されている方が多いということです。

そのためのノウハウやヒントの収集には余念がない。

もちろん修羅場で勝ち抜くというのは大切なことです。それがなければ、1年だって生き残ることはできないでしょう。

しかし、それ以上に大切なのが、どこで頑張るのか、いつ頑張るのか、といった現場に入る前の段階(=戦略)を考え抜くことです。

そこがしっかりしていたら、現場での強さがあるのだから、かなり有利な事業展開ができるのになあと感じます。

弱者の戦略を忘れたら、ろくなことになりません


他人事ではありません。

私も偉そうなことは言っていられない。少し好調だと調子に乗って、弱者の戦略を忘れがちになることがあります。

本人は「勝負をかける」なんてうそぶいたりしていますが、何のことはない、弱者という立場を忘れて、いい気になっているだけです。

そういう時は当然、ろくな結果になりません。

弱者は、強者ができないこと、やりにくいこと、やりたがらないことをやる!


市場において1位でない者はすべて弱者です。

弱者が、トップを張る企業や事業者の真似をしていたら、負けるのは目に見えています。

弱者は、トップができないこと、やりにくいこと、やりたがらないことを敢えてやらねばなりません

そんな、弱者としての在り方をあらためて確認しました。

1月25日(木)19時〜


今回のセミナーでは、「弱者と強者の5大戦略」をじっくり解説させていただきます。

参加される方は、よろしくお願いいたします。


日 時:2018年1月25日(木)午後7時〜9時頃

参加費用:5,000円(税込)
※当日、お支払ください。

会 場:大阪産業創造館5階 研修室D




講師:駒井俊雄
NPOランチェスター協会関西支部長
NPOランチェスター協会理事
株式会社クリエート・バリュー 代表取締役

会社が頼み込んでも残ってほしい営業になる

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経済規模の縮小が余儀なくされるこれからの日本で、どのような営業が生き残っていけるのでしょうか。

いや、そもそも営業という仕事は、これからも必要とされるのでしょうか。

AIの時代でも、営業という仕事はなくならない


AI(人工知能)は加速度的に進化しており、近い将来、知的労働の多くを代替してしまうといわれています。

特にマーケティングやセールスの分野は、AIとの相性がよいと考えられており、実験的に採り入れる会社のニュースを聞くようになりました。

営業部門をすべてAIに任せてしまう。という先駆的な会社が現れることもそう遠くないと考えます。

しかし、本当にそれでいいのでしょうか?

いま、営業の仕事をしている方は「人間でしかできない仕事」があることを知っているはずです。

もしライバル会社が、営業をすべてAIに置き換えたとしたら、さほど脅威ではなくなるはずです。

しかしAIに置き換えられる部分もある


AIが進化し、マーケティングやセールスの世界に採り入れられたとしても、営業という仕事は残ると多くの識者が考える根拠がここにあります。

ただし、営業の仕事の中にも、AIが手掛けた方が的確だと思えるような部分があります。

そして、人間が手掛けた方が、AIよりも優れているという部分があります。

どこが人間しかできない仕事なのか。どこがAIに置き換えた方がいい仕事なのか。

まずは、それを見極めなければなりません。

営業マネージャーとして生き残れるのは、ごく少数


技術の進化によって劇的に社会が変わろうとしている今日、われわれがしなければならないのは、いま自分がやっている仕事をもう一度正確に理解することです。

営業は、プロセスに分解できます。

そのプロセスごとの仕事内容を精査してみると、人間でしかできない仕事、AIに任せるべき仕事が霜降り肉のように重なり合っていることがわかるはずです。

これからの時代、営業マネージャーとして生きていけるのは、自社の営業プロセスをよく理解し、AIの進化過程ごとに、そのプロセスを設計しなおしできる人です。

おそらく、AIが発達すると、一人のマネージャーがマネジメントできる人数は大幅に増えるはずです。だから、ごく少数の営業マネージャーと、多数の現場営業担当者に振り分けられます。(もちろん報酬体系も相当の格差ができるでしょう)

自社の営業の仕組みを最も理解している人が、営業マネージャーとして生き残っていくでしょう。

現場担当者どうしでも、能力の格差が明白になる


同時に、現場営業担当者は、AIによるモニタリングが強化され、成績と行動の相関が明白となります。

つまり、できる営業とできない営業が、一目瞭然となります。(だから同僚との格差も広がります)

ここでも重宝されるのは、人間にしかできない仕事を鍛え、強化し、努力する営業担当者です。

AIの命じるままに行動するだけの営業になるのか。あるいは自分の特徴を理解し、強みとして自社の営業プロセスの中で活かせる営業になるのか。

それが、会社が頼み込んでも残ってほしい営業になる分かれ道だと考えます。

営業担当者が学ばなければならない3つの内容


営業に必要なものとは、下記の3つです。

(1)戦略的思考力。少なくとも、会社が進める戦略方向性を理解咀嚼し、自分の行動と結びつけられる思考力。

(2)営業の理解力。自社の営業がどのようなプロセスで組み立てられており、それを動かすにはどのような知識やスキルが必要かを理解する力。

(3)現場推進力。自社営業プロセスを動かし、実践する能力。特に、自分自身や顧客、あるいはその他の人間を理解し、動かす力。自己管理能力と、対人能力。

これは、いま現在も、AIが進化していくこれからも変わりません。


このブログでは、様々な形で、これらの3つに関わる話題を発信していきたいと考えています。

かつての私が、営業担当者として何度も心が折れそうになった時、力づけられた先人や先輩たちのような存在になれるように、

このブログを育てていければいいなと考えています。




自動車メーカーがプラットフォームを目指すわけ

トヨタ自動車は8日、1台で移動や宅配、小売りなどの多様なサービスに使える自動運転車を発表した。米アマゾン・ドット・コムや中国ライドシェア最大手の滴滴出行など5社と共同で、2020年代前半に米国で実証実験を始める。欧州メーカーは移動サービス事業で先行するが、トヨタはネット通販や外食などのサービス事業者向けに専用システムを提供して対抗する。

トヨタのEVは何にでも化けるらしい


EV開発に消極的だと思われていたトヨタですが、やる時はやりますな。

トヨタが今回発表したEVは、事業者向けの多機能自動運転車とでもいうべきものです。トヨタはフレームを用意して、配送だったり、ピザ配達だったり、移動式ホテルだったり、事業者の要求に応じて車体そのものをカスタマイズできる様式にしています。

一般大衆者ではありませんからトヨタが得意とする大量生産車ではありませんが、それを採算に乗せるノウハウは、マツダが担うのでしょう。

それにしてもトヨタがこのようなコンセプトカーを発表するとは。(企画そのものもマツダかも知れませんが)

自動運転ホテルなんて夢のようです。寝ているうちに目的地についている車なんてSFですよ。一般に売り出してもヒットしそうです。移動式ホテル車があればワンルームマンションとはいりませんからね。出張が多い者にとっては、有難い限りです。

フォードもホンダも、プラットフォーム化を目指す


今回、トヨタの企画の特徴は、プラットフォームになろうとするものだということです。

トヨタは用意するのはフレームです。ビジネスのアイデアや仕組みは、他の事業者が考えることになります。

同じく自動車メーカーのフォードも、EVを新しい都市開発の一部だと捉えています。

「クルマは売らない」 CESで見せたフォードの覚悟(日経新聞・有料記事)

 フォードはコンセプトを実現するため、スマホ向け半導体大手の米クアルコムと提携し、クラウドを活用したプロジェクト「TMC(交通移動体クラウド)」構想を発表した。スマホや自動車、町角に設置された通信機器などを相互にネットワークにつなぎ、高度なサービスを提供しようというもの。地図やナビゲーション、決済システムなどの分野に力を入れる。

要するに町全体をネットワークでつなぎ、車は移動手段の一つとして町のシステムに組み込まれるという構想です。車は移動手段の一つであり、ネットワーク端末の一つとして機能します。

また自動車メーカーのホンダは、ロボット事業のプラットフォーム化を狙っています。

中型の箱形ロボットは中を冷蔵庫に改造して飲食販売に使ったり、移動型のDJブースにしたりできる。小型のロボットはベビーカーやカート、大型は消防や農業向けなどに変身する。利用者の感情や嗜好を学ぶAIが共通で載り、クラウドでデータを集め、異なるロボットにも反映できる。小売りや外食、レジャー、音楽、行政、起業家らがソフトや付属品を自由に設計できる。

ホンダの担当者は、二輪車のスーパーカブが、新興国でとんでもない使い方をされているのを目の当たりにして「使い方はユーザーに考えてもらおう」と発想したといいますが、ロボットかEVかという違いだけで、トヨタのコンセプトと同じです。

IoTの時代、最も影響力のあるポジションを得るのはどこか?


IoTという言葉はいまいち浸透していないのかもしれませんが、全てのものがネットにつながるという状況は確実に進んでいますね。

※IoT(インターネット・オブ・シングス)物のインターネット。すべての物がネットにつながる状況を示す言葉。

特に自動車は、自動運転車の実現が待たれており、ネット技術の粋が集結しています。自動車メーカーは、IoTの最前線にいることになり、ビジネスの革新に立ち会わざるを得ません。

全てのものがつながり、商品というくくりに境目がなくなる時、一メーカーの発想や技術では限度があります。全てがつながるのだから供給側もつながらなければならないということですね。

さらにいうと自動車メーカーは、今までのように自動車産業の中心でいたいという思惑があり、そのためには、プラットフォームの中心を押さえておきたいという事情が見えてきます。

この分野、中国のメーカーがデータ量で圧倒していますし、グーグルやアマゾンやAIを得意とする企業もプラットフォームの中心になることを狙っています。

トヨタやホンダでさえ、ただの自動車組み立て工場として淘汰される恐れがあります。ビジネスの中心どころではありません。

どうすれば淘汰されない企業になるのか、その激烈な戦いが始まっているということですね。




販売減少のアサヒスーパードライ 産業遺産になっていくのでしょう

「スーパードライ」はバブルだったのか(日経新聞・有料記事)

「スーパードライ」が1億ケース割れ。だという記事です。

 アサヒビールの基幹ブランド、「スーパードライ」の2017年の国内販売が節目となる1億ケース(1ケースは大瓶20本換算)を29年ぶりに下回ったことが9日、発表された。1億ケースを突破したのがバブル経済絶頂期の1989年。スーパードライ発売から僅か3年での大台超えというハイスピードだった。ピークは2000年の1億9170万ケース。以降、減少傾向を続けてここ数年は「1億ケース割れはいつか」と関係者の間で言われていた。一昨年までは土俵際で踏ん張ってきたもののついに昨年、土俵を割ってしまった。しかも今年の販売計画でもさらに下回る数字を出している。

1億ケースというのは節目となる象徴的な数字だということですね。日本国内のビール系飲料の販売数減少は続いており、いずれは1億ケース割れが確実だったのですが、節目の数量を割りたくないという意地があったようです。

が、ここで1億ケース割れ。今後は、減少が続いていくのでしょう。

日本の産業史に残る大ヒット商品


スーバードライは、いまでも国内ビール販売量で約半分のシェアを持つ怪物商品です。

発売は1987年。その頃はビールといえばキリンの時代です。キリンラガーの特徴である苦味が、ビールのうまみそのものだと捉えられていましたが、スーパードライは苦味からすっきりした味への転換を図った商品です。その大胆な差別化が功を奏して、1997年には、国内トップブランドとなりました。そこから20年間ずっとトップブランドのままです。

スーパードライが登場したのは、バブル経済に向かう勢いのある時代、日本全体が新しいものを求めている時代でもありました。

また規制緩和の時期でもあり、量販店やコンビニで酒類を扱うようになった頃にあたっていました。

王者キリンが新しいチャネルへの対応に苦慮する中、アサヒの経営陣は、量販店やコンビニへの全面適応を即決、実施しました。

実質的には、チャネルを制し、そのための生産と配送の仕組みを整えたことが、アサヒがビール業界を制することになった決め手だと考えます。

日本の産業史に残る大逆転劇ですね。

アサヒも戦略を見直す契機に


ただ現在日本国内のビール離れ、アルコール離れの流れは止まりそうにありません。

記事にもあるように、アサヒもスーパードライを死守する戦略から、新たなビールやアルコール、あるいはアルコール以外へビジネスの柱を作り直さなければならない時期に来ています。

私としても「ランチェスター戦略入門セミナー」で話すアサヒスーパードライの事例が、賞味期限を迎えつつあるようで寂しい限りですが、時代の流れですから仕方ありません。

歴史的な事例として記憶にとどめておきたいと思います。






阪神タイガースが選手育成改革に取り組んでいる!

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おお、これは。

阪神タイガースも考えているんだなーと感動しました^^

 「成長には『考える力』が必要ではないかと。ドラフトで獲得した選手が、しっかりとした成長曲線を描くためにどうすればいいのか。考える力の構築に重きを置き、フロントとしても支えていく。そう思って育成プログラムを作っています」

本格的に始めたのは2012年以降とのこと。

選手自身の練習内容や未来像などを記入させて、その成長度や思いを球団が把握し、成長をバックアップしています。

また練習後には座学も行っているとのことです。

余談ですが…


私は経験上、「書く」ことが、成長においては大変効果的であることを知っています。

話を聞いただけで「わかった」「聞いたことがある」「言われなくても知ってる」という感想を述べる者は、たいていの場合、何もわかっていません。

試しに「何が分かったのか書いてみろ」と命じてください。ほとんど書けませんから。

感覚的に分かった気になることと、それを客観的に理解し、他人に説明できるまでになることは、相当の開きがあります。

感覚はすぐに消えてしまいますからね。次の日には、もう覚えてないでしょう。

そういう意味では、日誌を書かせて、それをフィードバックするという手法は、泥臭いですが、効果は必ずあると思います。

育成システムの完成を目指して頑張っていただきたい


育成上手といわれる北海道日本ハムファイターズは、こうした育成方法をとっているのですかね。

阪神タイガースも真面目に取り組んでいるんだなあと誇らしい気持ちになりました。

ぜひ続けていただき、育成のタイガースと呼ばれるようになっていただきたいものです。


しかし、藤浪選手はこの教育を受けているんですよね。

言うこと聞かないとか、頑固だとか漏れ聞こえてきますが、実際のところどうなっているのでしょうか。

どうやら育成システムも道半ば。まだまだ改善しなければならないようですが、頑張ってください。





2018年 君たちはどう生きるか(吉野源三郎や宮崎駿とは関係ありません)

君たちはどう生きるか

(2018年1月11日メルマガより)

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世界の株式時価総額ランキングを見てみますと、やはりアメリカの企業が強いことがわかります。(2017年12月時点)

1位:アップル

2位:アルファベット(グーグル)

3位:マイクロソフト

4位:アマゾン・ドットコム

5位:フェイスブック


1位から5位まですべてアメリカのIT系企業ではないですか。

ちなみに株式時価総額とは、市場株価に株式の発行総数を掛けたものです。

市場株価は、その株式を買いたいという人が多ければ上がり、売りたいという人が多ければ下がります。一種、人気投票のような側面もあります。

しかし理論的には、その企業の将来にわたる価値を表しており、時価総額の高い企業とは、多くの人々が、その将来的な価値は大きいと考えている企業といえます。

そういう意味では、これからもアメリカのIT企業が、世界の経済をリードしていくと多くの人が予想しており、またその予想は大外れすることはないのだろうと考えます。


世界を牽引しているのは、アメリカと中国の企業


その下のランキングを見てみます。

6位:テンセント・ホールディングス(中国のSNS企業)

7位:バークシャー・ハサウェイ(アメリカの投資会社)

8位:アリババ・グループ・ホールディングス(中国のEC企業)

9位:ジョンソン・エンド・ジョンソン(アメリカの医療・ヘルスケア企業)

10位:JPモルガン・チェース(アメリカの金融企業)

ランキング10位までをみてみると、

アメリカのIT系企業が5社。

アメリカの金融関連企業が2社。

アメリカの医療・ヘルスケア企業が1社。

中国のIT系企業が2社。

という内訳になります。

ここから分かるのは、アメリカの経済を牽引しているのは、ITと金融とヘルスケアだということ。

さらに、世界経済をリードしているのが、いまやアメリカと中国だということです。

13位にようやく韓国のサムスン電子。

日本企業でいえば、42位にトヨタ自動車が入っているぐらいです。

日本企業の凋落という現実を見せられたような気になり、寂しい限りですが。


世界の中心から身を引こうとしているアメリカ


2017年のトピックといえば、その世界経済の盟主たるアメリカが、国際協調をやめて孤立化にひた走ったことでした。

TPPやパリ協定からの離脱を表明し、世界からひんしゅくを買ったのは記憶に新しいところです。

もっとも、アメリカのこの動きは、ITや金融産業の興隆が行きすぎたためだったというから皮肉なことです。

アメリカのITや金融産業は、一部のエリート層や技術力を持った移民層に支えられています。

それに対して、過去のアメリカを支えていた製造業はローカルに留まり世界で戦える状態ではありません。

置いてきぼりにされた製造業従事者(白人労働者層)の不満をすくい取った大統領が誕生し「グローバル化くそくらえ。国際協調しるもんか。アメリカファーストだ!」とやっているわけです。

止まらないグローバル化と現地ローカルとのあつれきや対立は、世界中で起きていることですが、まさかグローバル化推進の本家本元であるアメリカで、このような事態が起こるとは…

最近でたトランプ大統領に関する暴露本(未読)の内容を漏れ聞くと、トランプ大統領自身「大統領選に出て有名になれたらいいや」という考えのお騒がせ候補だったそうじゃないですか。

そんな人物がアメリカの大統領をやっているというのですから、民主主義おそるべしです。


中国の壮大な国家戦略「一帯一路」


一方、そんなアメリカの独歩をよそに、存在感を強めているのが中国です。

中国は「保護経済政策に反対する」などとうそぶきながら、「一帯一路」というスケールの大きな経済政策を進めています。

ここでいう一帯とは、中国と欧州を結ぶ大陸横断地帯のこと。

一路とは、南シナ海、インド洋を通って同じく欧州に向かう海上の道のこと。

中国、中央アジア、南アジア、西アジア、地中海沿岸、欧州を含めてユーラシア大陸の大部分を中華経済圏に組み入れてしまおうという壮大な計画です。

実際、中国はこれらの諸国に大規模な投資を行うと表明しており、各国がその効果への期待に沸き立っています。

もっとも、その実態は今のところ、過剰気味の生産力を吐き出す需要地の確保と、中国14億人の国民のための資源の確保が中心です。投資の内容も、中国系企業進出のためになされることが多く、経済的な植民地支配を拡大しようとする動きに見えます。

欧州各国は警戒感を強めていますが、もともと貧しい中央アジアの国々などは、中華経済圏に組み入れられることを受け入れているようです。このままだと中国の思惑通りになりそうです。


中国の多様性が世界的企業を生んだ


そんなスケールの大きな国家戦略を推し進める中国ですが、世界時価総額ランキングに出てくる企業は、国策企業ではありません。

テンセントもアリババも、北京の政府と距離を置く企業であると知られています。

テンセントは、中国版フェイスブックといった企業。

アリババは、中国版アマゾンです。

ありていに言えば、アメリカで成功した企業を中国で真似して始めたものです。中国にはそういう真似した企業が多く存在します。

中国は、他国のグローバル企業を国内に入れさせない保護主義的な側面が強いので、フェイスブックもアマゾンも、他の国のようにサービスを大々的に展開することができません。

その隙に、真似をした企業が勢力を拡大するわけです。

が、真似したといっても、中国には14億の人口がありますので、その勢力は強大です。場合によっては、本家をしのぐほどの規模になることもあります。

中国政府の預かり知らぬところで、「真似でもなんでもいいから起業してしまえ」という若者が多くいて、そして実際に世界規模の企業が多く育っているというところに、いまの中国の凄まじい活力と懐の深さを感じます。


残念なアメリカのTPP離脱


TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、そんな中国に対抗するものと期待されていました。

14億の人口を抱えている巨大経済圏と伍するためには、その他の国が一つの経済圏としてまとまらなければならない。という考えがあります。

そこに世界一の経済大国アメリカと三位の日本が加われば、その勢力は無視できない強大なものとなるはずでした。

が、アメリカが離脱表明した今、目減りしてしまうことは避けられません。

それならアメリカ抜きで協定を結ぼうという動きもありますが、各国は「トランプが辞めたら、アメリカが戻ってくるんじゃないか」と思っているのか、あるいはアメリカがいないとリーダーシップがとれないのか、何気にグズグズしておりますね。

個人的には、人口減が確実な日本とすれば、経済圏を拡大するこのような機会を逃してはならないと考えています。

多少、日本の既存産業がTPPによって危機に陥ったとしても、新たなビジネスのチャンスを増やす方が将来的なメリットが大きい。

やる気のある若者が、アジアを舞台に起業することが普通になるような未来であってほしいと思います。


税制改革によってアメリカの経済は短期的に盛り上がる


そんなアメリカのトランプ政権ですが、起死回生の一策として、税制改革法案を成立させました。

これは、法人税の減税と、海外の所得や配当金課税の減税や撤廃などを主とするものです。

法人税の減税はともかくとして、海外の所得をアメリカに還流しやすくする制度は、相当のインパクトがあると考えられます。

なにしろアメリカをリードするのはグローバルに活動する企業群です。今までの制度では、その海外資金の多くが、現地に留められていました。

ところがそれがアメリカ本社に集められたとすると、財務戦略の幅が大きく広がります。

M&Aもしやすくなるでしょうし、自社株買いで株価を押し上げることもあるでしょう。

もちろん国内従業員の報酬上昇にもつながるかもしれません。

短期的なアメリカ経済の興隆は間違いないと考えます。


IT企業の発展がリアル経済を棄損している


短期的。といいました。そうなんですね。

アメリカが得意とするIT企業の発展は、リアル経済を棄損するというジレンマを抱えています。

2017年を代表するキーワードだったAI、自動化、シェア、クラウドなどは、グーグルやアマゾンが先導したものでした。

これらにより省力化が進むと、企業側の設備投資は減少していきます。

さらにはモノの価格が下がり、消費金額も減っていきます。

ここにアップルやグーグルが提供するスマホの普及が加わります。

スマホを手にした人々は、スマホ内で完結する範囲の生活に慣れてしまいさらに消費が刺激されないようになってしまいました。

だからいくらアメリカにお金を集めても、消費が刺激されないようでは、実質的な経済は大きくなりません。

金余りが進んで、バブルになるだけです。


長期的に衰退していく日本


アメリカは、移民も多く、多様性のある国なので、まだましかも知れません。お金を持てば、その分消費するという国民性だと聞こえてきます。

しかし日本はそうではありません。お金があっても使うあてがなければ使いません。老後のために貯めて、そのまま死んでいくという人たちが多い国です。

ある意味、日本ほど純粋な先進国はないのかも知れない。

坂の上の雲を目指しても、行きつく先にそれほど驚きはないと知ってしまっているので、活力がわきません。

日本は社会が安定しているので、安全だし、人間の尊厳が踏みにじられるほどの理不尽もありません。

GDPが減ったとか、人口が減ったとか言っても、危機感を抱くいわれがない。

人口はこのまま減り続けて、2050年には1億人を割り込むと予測されています。

そうなるとGDPも縮小し、世界経済への影響力も極小化します。

それで何が悪い?と思う人が多いので、避けようがありませんな。

おそらくポルトガルのように、かつての先進国として、ゆっくりと快適さを失わないままに衰えていくのが、最善解なのだろうと思います。


もはや質で勝負することはできない


いや、そうはならない。という意見もあるでしょう。

いくら人口が減ったとしても、一人当たりの生産性は上げることはできる。これからは、質で勝負する!

と勢いのある人は言っていますね。

しかし、日本だけが生産性を向上させていくわけではありません。

AIやロボットによって世界中が高度化していきます。

その時、ものをいうのは、質ではなく、量です。

ランチェスター第二法則がそう示していることを忘れないようにしてください。

※ランチェスター第二法則は、武器が高度化した戦いにおいては、量の差が二乗倍に増幅されると示しています。

つまり量に劣る日本が、生産性で勝負しても、勝ち目はないのです。


生き残るのも滅びるのも選択次第


だとすると、日本がとるべきは「弱者の戦略」です。

アメリカや中国が手を出していない、あるいは苦手とする分野に国をあげて方向性を定めることができればベストです。

しかし既得権益者の強い日本でそれは望めそうにもありません。

日本の政府ができることは、国力を弱めるプロセスの中で、できるだけ痛みを伴わないように注意を払うぐらいでしょう。

我々は、個人として選択しなければなりません。

(1)流れに任せる。

スマホの範囲内の生活は、適度な孤立とゆるいつながりを与えてくれるので実に快適ですよ。みな同じように貧しくなっていくので、それ程悲惨ではないはずです。もし悲惨な事態になったとしても皆同じだから我慢しましょう。

(2)海外に行く。

アジアをはじめ世界を見渡せば、まだまだ成長市場はあるはずです。成長市場では、人並みに頑張れば、成果を得ることができます。挑戦する意欲のある人は迷わず海外を目指すべきです。

(3)ニッチ市場で勝つ。

日本国内にいても一様に衰退していくわけではありません。成長市場は存在します。あるいは成長しないとしても、他者が目をつけないニッチな市場は存在します。勝てる場所で戦う。というのが、兵法の極意です。国内にいても戦いようはあるということです。

流れに任せるにしろ、違う道を探すにしろ、自己責任です。

予測は予測ですから、生き残るのも滅びるのも、自ら選んだ結果だと思わなければなりません。

生き残るのも滅びるのも選択次第。

選択とは、戦略そのものです。

「人づくり革命」にほど遠い現状ですね…

社員再教育 日本は最下位  「勤務先が費用負担」4割 民間調査、男女格差も目立つ (日本経済新聞・有料記事)

本日の夕刊です。

人口減の日本は、労働者人口も減少しており、一人ひとりの生産性を上げなければならない状況です。

政府も「人づくり革命」を重要施策に掲げています。

既存社員の生産性を向上させなければどうしようもない


求められているのは、既存社員の教育です。時代の変化に即して新たに学んでいかなければ、使えない社員が増えていくだけです。これでは生産性向上は望めません。

が、記事によると働き方支援で日本は世界33位の結果が出ています。

 調査は週24時間以上勤務する18〜65歳の労働者1万3千人以上を対象に、2017年7〜8月に実施。調査対象国・地域の平均では、66.0%の労働者が勤務先が費用を負担したセミナーへの出席やオンライン講座の受講といった支援を受けていた。最も高かったのはインド(85%)で、中国(82%)が続いた。しかし日本では41.2%しか支援を受けていない。

 日本の労働者がスキルアップが必要と回答した割合は8割を超え、世界平均の7割より高い。また、日本では男女の格差が大きい。勤務先から支援を受けていない割合は男性が53.6%なのに対して女性は65.9%に上った。回答の男女差は世界平均は4.4ポイントだが日本では12.3ポイントだった。

日本の場合、成長期の記憶が未だに残っていて、社員のスキルアップは経験でなんとかなる。それ以上を求めるなら自分で学べ。という意識が強いのでしょうか。

あるいは業績が伴わず、社員教育にあてる費用が見込めない。ということでしょうか。

この部分に関する限り、日本企業の意識は相当遅れていると言わざるを得ない


しかし今バリバリの成長期であるインドやアジアの諸外国がスキルアップ支援に費用をかけていることを思えば、日本企業の感覚は遅れていると言わざるを得ません。

こういう記事が出るのはいいことです。

少なくとも生産性を上げなければ、日本はどうしようもない状況ですから、政府も施策を打ってくるでしょうし、各企業が本気になって取り組んでもらいたいものです。

あ。営業教育なら、私にお任せくださいね。




2018年も「アマゾン化」は続く

「アマゾン効果」国際物流にも データが迫る変革  ネット企業が握る主導権(日本経済新聞・有料記事)

アマゾンのようなグローバルなECが発達することで、物流機能も高度化せざるを得ない。という記事です。

国際物流にもスピードと正確さ、効率が求められるので、自動化、AIの活用、衛星データの活用などが必要となります。

対応できない古い物流センターや港湾などは淘汰されるだろうということです。

その通りでしょうし、新興企業にとっては逆転のチャンスがあるということですな。

アマゾンの影響はこれからも拡大し続ける


2017年は、アマゾンの影響がとてつもなく大きくなった年でした。この勢いは2018年も続きそうです。

アマゾンは進化と膨張を続けており、グローバル化、バーチャル化、だけではなく、自動化、クラウド化、キャッシュレス化、バーチャルとリアルの融合まで広がりました。

極端な顧客ファースト原理主義なので、低価格、低マージンを崩さず、競合企業の追随を許しません。

ただし、アマゾンが本当の顧客ファースト主義なのか、あるいは覇権主義なのかは、まだ判別つかない部分もあります。

環境問題や労働者問題を抱えており、あまり行儀のいい企業ではないという話が聞こえてきますしね。

経済規模は縮小し、格差は拡大する


もしアマゾンがなかったとしても、AIの進化、自動化、バーチャル化などの流れは止まらないでしょう。

だとすると、経済全体の規模縮小は避けられません。企業の設備投資額は抑えられますし、商品単価も安くなるからです。

いままで購買力がなかった低所得層に購買機会が広がるという話もありますが、それも一部の企業に集中するでしょう。それがアマゾンみたいに平気で得意先の類似商品をPBにして販売し、しかも儲けないことを信条にしている企業だったら、悪夢です。他企業に恩恵はありません。

アマゾン社内でも、技術者と単純労働者の間には、相当の格差があるようですが、アマゾン化した経済社会では、やはりビジネスを創造しマネジメントする側と、それに乗っかって作業する者の間の格差はさらに拡大していきます。

ただしアマゾンが安い価格で生活に必要な物資や娯楽は提供してくれるでしょうから、それほど困らないはず。なんだか社会全体がアマゾンの福祉ビジネス圏内に入るかのようで、釈然としない気持ちは残るかも知れませんが。

アマゾンのおかげで、挑戦のハードルは下がっている


我々とすれば、新しい社会に対応したビジネスを作って運営するか、あるいは低賃金でも工夫をして楽しく過ごすかを選択していかなければなりませんね。

幸いアマゾンが、起業者のために、安いクラウドシステムや販売機会を提供してくれていますので、挑戦のハードルも下がっています。

失敗してもダメージはありませんから、やらない手はないですよ。

いい社会になったのか、そうでないのか、分からない状況ですが。






プロフィール
komai 小

営業関連のコンサルティングをしています。
製造業や卸売業などの営業組織を強化する仕事を得意としております。

株式会社クリエート・バリュー代表取締役
NPOランチェスター協会理事
NPOランチェスター協会関西支部
NPOランチェスター協会認定インストラクター
中小企業診断士   販売士1級

コンサルタントになる前は、日本酸素株式会社魔法瓶事業部(現在のサーモス株式会社)で14年、営業担当をしておりました。
その時、廃業寸前の赤字だった事業部がわずかの期間で世界トップ企業になった経緯を体験したことが、経営コンサルタントになったきっかけとなりました。
当時、経験したことや見聞したことを物語風にアレンジしたのが、拙著『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』です。
面白い本なので、ぜひ読んでください(^^)

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