戦略がなければ生き残れない

NPOランチェスター関西支部長のブログ

AbemaTVは年間200億円の赤字から脱却できるのか?

abematv


(2017年6月1日メルマガより)


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■先日(5月7日)、インターネットTVが「亀田興毅に勝ったら1000万」という企画を放送したのをご存じでしょうか。

亀田興毅とは、2年前に引退したプロボクサーです。ただのボクサーではありません。3兄弟全員が世界チャンピオンになったボクシングエリート一家の長男であり、自身はライトフライ級、フライ級、バンタム級の3階級制覇を成し遂げた人です。

その亀田興毅にボクシングで勝ったら1000万円の賞金が手に入るというなんとも無茶な企画です。

挑戦できるのは素人のみ。喧嘩自慢のヤンキーやホストやユーチューバーといった人たちが、挑戦者に選ばれました。

■まあ、結果は見えています。いくら引退したからといって、世界チャンピオンにまでなった人が喧嘩自慢の素人に負けるはずがありません。

試合前は挑戦者が不良ぶりを思いっきり発揮して煽りに煽っていましたが、試合になると亀田興毅のボディ1発でKO...と思いきや、とんでもないことが起こりました。

なんと試合が始まった瞬間に、サーバーがダウンして中継がストップしてしまったのです。

ツイッターには「亀田興毅がサーバーをKO!」というツイートが溢れましたとさ。

(この日、亀田興毅は4人と戦ったのですが、もちろん全勝。最後の一人は疲れてKOできませんでしたが...)

■この番組を企画放送したのが、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同運営するAbemaTVです。

昨年から放送を開始し、週400万アクセスを集めるメディアでしたが、この日だけで1300万アクセスがあったのだとか。

想定外のアクセス数だったのでしょうね。しばらくは、停止した画面を眺めながら茫然としていたものですが、そのうちユーチューブでも放送していることを知り、そちらで視聴いたしました。

それにしてもこの番組。日曜日の18時から始まって、試合開始が20時頃。全部終わるのが、23時ですよ。

なんとも贅沢な時間の使い方です。今どき正規の世界タイトルマッチでも1時間枠でしか放映されないというのに、素人参加企画に5時間かけて、しかもサーバーダウンするほど注目を集めたのだから大したものです。

亀田興毅の知名度恐るべきというべきか、企画力の勝利というべきか。

■ちなみにこのAbemaTV、視聴は無料です。パソコンでも観ることができますし、スマホに専用アプリをダウンロードして観ることもできます。

常時、様々な番組を配信しており、ニュース、バラエティ、音楽、アニメ、ドラマ、ゴルフ、釣り、サッカー、格闘技、将棋、麻雀などのチャンネルがあります。CS放送のコンセプトに似ていますかね。

無料なので、収益は広告配信でまかなうモデルです。だから週400万アクセスでは赤字です。

黒字化の目安は、週1000万アクセス。つまり、毎週、亀田興毅企画クラスを放送しなければスポンサーが十分につかないということです。

それがかなわない現状、サイバーエージェント側は年間200億円の赤字を見込んでいると言われています。

■要するにAbemaTVは、スマホで観るテレビというコンセプトなんですね。

立ち上げの背景には、地上波テレビの衰退があります。

スマホに接することが生活の一部になった今日、テレビを見る時間が減り、相対的にスマホでできるゲームやラインに費やす時間が増えています。

特に若者のテレビ離れは顕著です。

テレビを見ているのは中高年層ばかり、ということになれば、テレビに広告を出稿するスポンサーが減るのも自然な流れです。

スマホゲームを提供するサイバーエージェントとテレビ朝日が、地上波テレビから離れようとしている層を何とか取り込もうとして立ち上げたのがAbemaTVだというわけです。

■今のところ番組はテレビやその他のメディアの焼き直しです。

仕方ないですね。いきなり独自性を出せと言われても難しい。今は実験段階でしょう。CS放送や他の動画配信サービスで人気のコンテンツに似たものを集めています。

ただし今の自主規制だらけの面白くない地上波テレビではなく、一昔前のなんでもありのテレビ番組を志向しているように思えます

そういえば「亀田興毅に勝ったら1000万」企画も、ガチンコファイトクラブ(テレビ朝日系)そっくりのテイストでしたしね。

ここは「矢追純一のUFO」とか「川口浩探検隊」とか「たけしのウルトラクイズ」とか、モニタリングみたいに生ぬるくない「ドッキリカメラ」とか、復活させてほしいものですな。

■これに対して、テレビの映画枠、ドラマ枠を取り込もうというのが、ネットフリックスなどの動画配信メディアです。

ネットフリックスやアマゾンプライムビデオ、huluなどは月額課金のビジネスモデルです。

月1000円弱の会費を払えば、多くの映画やドラマが見放題という分かりやすさです。

映画配信に関しては、これらのサービスには敵わないでしょう。AbemaTVとは別ジャンルと考えた方がよさそうです。

■一方、AbemaTVと比較されることが多いのは、2006年からドワンゴがサービスを提供しているニコニコです。

老舗だけに、早くからテレビに飽き足りないと考えていた層を多く取り込んできました。

ビジネスモデルは、月額課金と広告モデルの二本立て。今は、課金の方が大きいようですが。

ニコニコの特徴は双方向性です。生放送の画面にコメントを書き込める機能が人気です。場合によっては、タレントがコメントに反応する即時性があります。

動画を配信するタレントも、地上波テレビには出てこないような芸人やアングラな文化人など。

ニッチな分野を得意とするタレントとコアなファンが双方向で濃いコミュニティを形成する場を提供するのが、ニコニコのビジネスです。

個人的には、ニコニコには近寄りがたい雰囲気を感じます。ユーザーがコア過ぎるんですよね。安易に近づくと火傷しそうな気がします。

逆にいうとそれだけ結束の固いコミュニティが形成されているということですし、AbemaTVが狙う顧客層とはずれているといえるでしょう。

■ニコニコは2006年末にサービスの提供を開始して、黒字化したのは2010年だといわれています。

約3年。その間に蓄積した放送インフラ関連のノウハウが参入障壁となっています。

そうなんですね。要するに、動画配信サービスは、装置産業です。黒字化するまでの投資はそれなりにかかりますが、一度黒字化すれば儲かるビジネスです。

AbemaTVも同じです。亀田興毅企画でサーバーダウンしたことも、ノウハウとして蓄積されているはずです。

何年後かにAbemaTVが黒字化した折、他社が追随しようとしても、その期間のノウハウの蓄積が大きな参入障壁となっているでしょう

年200億円の赤字にもサイバーエージェントの藤田社長が強気なのは、ユーザーの視聴習慣もインフラへの投資も蓄積だという考えがあるからでしょう。

■結論をいうと、私は、AbemaTVの黒字化は達成できるだろうと考えています。

コンテンツがテレビ番組の焼き直しだなんて安易すぎるという意見もありますが、ニコニコやユーチューブほど素人っぽくないコンテンツはむしろ魅力です。

CS放送なみに趣味に特化したチャンネルが無料視聴できるというのは、ファンにとっては有難いことですよ。

AbemaTVそのものの知名度が上げるためのイベント企画を定期的に打ちながら、レギュラー番組の質を上げていけば、週1000万アクセスは達成できるでしょう。

なにしろ視聴習慣は蓄積ですから、藤田社長が腰を引かない限り、達成できないはずがありません。

さてもう一つの動画配信サービスであるユーチューブについても触れておきます。

世界最大の動画配信メディアにして、既に儲かるビジネスになっているユーチューブです。

今やユーチューバーなる存在まで生み出しており、彼らはインフルエンサー(その他の消費者への影響が大きい人)としてスポンサー企業の広告費用の行先になっています。

数年前までは素人動画があだ花のように持て囃されているだけなんて思うふしもありましたが、今は相当洗練されてきています。

それに、地上波テレビができないしやらないことも素人の強さでやってしまっています。

(縁日のくじびきに大当たりはあるのか?なんて言いながら数十万円使ってくじ引きをしまくる動画がありました。テキヤの怖いおじさんが出てきたりして面白かったなあ)

なにしろ中学生の間では、テレビタレントよりもユーチューバーの人気が高いぐらいです。

そんな売れっ子ユーチューバーを企業が放っておくはずがありません。超売れっ子になると、億を超える収入があるといいますから。

ユーチューブには視聴回数に応じて広告費が配分される仕組みがありますが、それは大した収入にはなりません。実際にはスポンサー企業からの収入がないとプロにはなれないでしょう。

だから、超売れっ子は別枠として、普通のユーチューバーは、専門家、ニッチ化していって、コアなファンをつかもうとしています。

ニコニコと同じような動きに思えますが、ユーチューバーの場合は広告スポンサーを意識せざるを得ないので、選ぶ分野も趣味的なものではありません。

メイクの専門家←化粧品会社がスポンサー

旅行の専門家←旅行会社がスポンサー

手作り弁当の専門家←食品会社がスポンサー

株主優待の専門家←証券会社がスポンサー

なんて感じですか。

メダカ育成の専門家がいてもいいですが、まさかペットショップがスポンサーにはならないでしょうね。だからそれはあくまで趣味としてのユーチューブ投稿です。

プロとしてのユーチューバーは、スポンサーがつく分野を見極めながら、しかし太鼓持ちにならないようなタレント性を持たなければなりません。それができる人がプロとして成立するということなんでしょう。

■というわけで、地上波テレビの衰退という地殻変動から始まった新しいビジネスの争奪戦は、三者三様です。

AbemaTVは、スマホで観るテレビというコンセプトで、スマホに移行した若い世代を取り込み、スポンサー企業を獲得しようとしています。

ニコニコは、もともとテレビに飽き足りないコアなファンを中心に強固なコミュニティを作り、ファンからの課金でビジネスを回しています。

ユーチューバーは、インフルエンサーを必要とする企業スポンサーを獲得すべく専門特化しようとしています。

企業側とすれば、専門特化したユーチューバーは確かに有難い存在なのでしょうが、使い途が限られてきます。

これに比べて「若者に人気のAbemaTV」なんて冠があれば、とりあえず広告費を割くことができますから、それはそれで便利でしょうね。

大成功するかどうかはわかりませんが、そこそこやるんじゃないかと思う次第です。

参考:亀田興毅企画ヒットさせたAbemaTVの豪胆 ネット放送局が地上波テレビに勝る武器
http://toyokeizai.net/articles/-/170875

参考:「200億円の赤字」でもAbemaTVから撤退しない理由と決意を、藤田晋社長が明かす
http://www.sbbit.jp/article/cont1/33607

参考:AbemaTVはニコニコといかに差別化するか? 将棋チャンネルから見るそれぞれの戦略
https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/abematv-niconico?utm_term=.hyMXAEGwR#.uvKYE1Dx2

参考:YouTubeの「売れっ子」に大企業が群がる理由 若者への「狭いけど深い影響力」に期待集まる
http://toyokeizai.net/articles/-/166847

小さな旅行会社は成長戦略をつくりにくい…

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■旅行会社がいかに厳しいかを書いた記事です。お勤めの方は大変です。お身体にお気を付けください。

ただ厳しいのも自明です。記事には下記のようにあります。

「旅行会社は代理店業。高額な旅行代金をお客様から預かるのが仕事ですが、そのほとんどがホテルや航空会社の取り分なので、旅行会社に入る利益はほんの数千円なんです。当然、社員に満足な給料が払えるわけもありません。てるみくらぶのように新聞広告をデカデカと掲載していたら、コストオーバーするのは目に見えています」

要するに旅行会社は仲介業です。交通機関や宿泊施設から仕入れたサービスを旅行というパッケージにして売っているわけですが、そのパッケージ作成費がマージンとなるわけです。

が、パックツアーが定型化した現在、企画力にそうそう付加価値を乗せられるわけではありません。

結局、そのしわ寄せがいくのは、人件費ということになるのですね。

■参入しやすい事業のようにも思えますが、差別化がしにくい商品ですから、結局は薄利多売に耐えうる体力のある大手が絶対有利です。

小さな旅行会社は、さらに厳しい状態になり、社員にしわ寄せをせざるを得ないということになります。

格安旅行が世の中になかった頃はともかく、これだけ競合が増えると、小さな旅行会社が浮上する道筋は見つけにくいですね。

ニッチで珍しい企画旅行を作って、細々とやっていくぐらいしか思いつきません。

こういう事例をみると、邱永漢氏の言った「儲ける秘訣は、儲かる事業を選ぶこと」という言葉を思い出します。

 


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デリバリーピザは再び成長産業になるのか

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■宅配ピザ業界のことが書かれており、興味深い記事でした。

日本KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)が、ピザハットを売却するとか。今年、フランチャイズ契約の更新にあたり、契約料、更新料が跳ね上がるかららしい。

現在、ピザハットは日本で370店舗です。

■ちなみに日本における宅配ピザは、ピザーラ、ドミノピザ、ピザハットの3社が大手です。

最大手のピザーラでも、店舗数は547店、売上高は370億円程度です。

ここ数年、売上の減少が続いており、飽和状態かな…と思われていた折り、米国KFC本社が契約料を上げようとするのですから、それはたまりませんな。手放すのも仕方ありません。

■が、米国本部とすれば、370店舗程度で飽和状態といっているのが生ぬるいと感じているようです。

なにしろピザハットは世界で約15000店舗を展開しています。日本は2.4%程度。世界第3位の経済大国がこの割合では怠慢していると言いたくもなるでしょう。

■もっとも、日本でデリバリーピザが伸びないのは、価格が高いことが大きな要因です。

ピザって1枚2000円近くしますが、小麦粉とチーズの塊だから原価200円もしないはずです。

価格が高い理由の殆どが人件費です。注文のあるなしに関わらずドライバーを待機させておかなければならないですからね。

これに対して、世界のデリバリーピザは総じて安い。アメリカなど日本の半分以下です。(確かそうだと…出展さがしたけど見つからず><)

つまり価格を安くすればもっと売れる。かもしれません。

■ドミノピザがここにきて店舗数を増やしているのは、低価格政策がうまくいっているからだということです。

価格を下げれば、今まで出店できなかった地域にも需要をつかむことができたので、市場規模は拡大することになりました。

しかし他のピザチェーンはなぜ追随しないのか?

低価格化、低粗利化を吸収するビジネスモデルが作れないということなんでしょう。要するに人件費をカバーするモデルなのかオペレーションが作れていない。

ドミノピザはいち早く作ったということなんでしょうね。中身までは調べていないのでわかりませんが。

が、一社が低価格モデルを実現すれば、他のチェーンもいずれ追随するのは目に見えています。

今回の業界再編を機に、成長産業になるかも知れません。

 


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大阪・堺の超優良企業シマノは、これからも盤石なのか?

シマノ

(2017年5月18日メルマガより)


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■売上高3300億円。営業利益660億円(営業利益率20%!)。無借金経営の超優良メーカーが、大阪・堺にあることをご存知ですか?

高級自転車の部品分野で世界トップのシェアを誇り、「自転車界のインテル」の異名をとる株式会社シマノのことです。

参考:自転車界のインテル、「シマノ」高収益の秘密(東洋経済オンライン)
http://toyokeizai.net/articles/-/162292

株式時価総額は、なんと1兆6200億円(3月10日時点)三菱重工業やイオンよりも高くなっています。

■シマノの強さはなんといっても、自転車部品における存在感です。

記事によると、スポーツ自転車向け部品で85%のシェア。

世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」2016年でも参加22チーム中17チームがシマノの部品を採用したといいます。

レース用だけではありません。欧米では、変速機付き自転車のほとんどにシマノの部品が使われているといわれています。

「自転車界のインテル」とはよくいったものです。

ちなみに、インテルとは、パソコンのCPU:中央処理装置の主要メーカーです。インテル製のCPUが入っていることが売れるパソコンの条件となっていた時期がありました。

もっともスマホ時代になって、インテルの存在感が薄れている今日、インテルの方が「パソコン界のシマノ」と言われるようになるかも知れませんな。

■シマノは、1921年、大阪堺で創業した島野鉄工所を基にしています。その頃は普通の町工場です。

創業当初から自転車部品の製造に注力し、その分野での存在感を高めていきました。

シマノの自転車部品が重宝されたのは、安いのに品質が高かったからです。

安くていいもの。というヒット商品の永遠の条件を実現することができたのは、同社が得意とする精密冷間鍛造という技術があったからでした。

普通、鍛造といえば金属を熱してから加工するものです。が、冷間鍛造は、常温のまま圧力をかけて加工します。その分、工程や切り屑が少なくて済むので正確で低コストです。

他の自転車部品メーカーより優れていたのはこの点でした。

■もっとも私は冷間鍛造というものに詳しくありません。

製造業の方に聞いてみたら「むちゃくちゃすごい技術ではないが、習得しようと思えば10年はかかる」と評価していました。

要するに、経験則が生きるローテクの分野で経験を積み上げているのがシマノの強みであるということです。

ちなみにその製造業の方は「今さらシマノの技術に追い付こうとするよりも、自分の技術で戦った方がいいと、皆が考えているのではないか」と仰っていました。

そりゃそうですね。今さら自転車部品の分野に切り込んでいってシマノ勝てるイメージがある会社は少ないでしょう。

シマノが競合もなく、ダントツのトップ企業でいられる理由の一つがここにあります。

つまり、シマノが優位性は、まさに自転車部品という分野に一点集中したという「戦略」にあったわけです。

■当時から冷間鍛造の技術を持つ工場は、ほかにもあったはずです。

いってもローテクですからね。

ただし、その技術を便利な下請け会社として使われるか、あるいは尖った特殊技術として選ばれるのかは、その会社の「戦略」によるものです。

当時のシマノの経営陣が優れていたのは、自転車部品分野という範囲に限ると、冷間鍛造の技術は、選ばれる要因になると判断したことでしょう。

様々な産業の下請けとして過ごしていく道もあったでしょうが、そうしなかった戦略をとったことが、今日のシマノを作ったということです。

日本の自転車部品製造で力を蓄えたシマノは1965年にはアメリカに販売会社を設立しています。

早くも日本の自転車需要の減退を予測したからです。

ここからのシマノの行動は、実にランチェスター戦略的です。

すなわち、キャラバン隊を組んで、3年に渡って、アメリカの自転車販売店を調査して回ったのです。

この全数訪問調査というのは、ランチェスター戦略の特徴の一つであり、この戦略が非常に高い確率で成果を上げることができる根拠となっています。

シマノの米国での成功は、このローラー調査にあったと私は考えます。

果たして、シマノの調査部隊は、ここから「マウンテンバイクのブームが来る」という結論を出して、その部品の量産体制をいち早く整えます。

ライバル会社が、そのブームを予見できずに出遅れたのと対照的に、シマノが飛躍するきっかけとなりました。

■その後の展開も見事です。

1972年には欧州に販売会社を設立。

部品を「コンポーネント」としてセットした上で商品化する手法を開発、これが安くて性能が高いので、ヨーロッパの自転車メーカーに軒並み採用されます。

それどころか「シマノの部品を使っていないと自転車が売れない」というまさにインテル状態になっていきます。

これも自転車好きな人に聞きますと「ヨーロッパの部品メーカーもあるにはあるが、やたら高い」そうです。

特殊なこだわりがない限り、安くて性能のいいシマノ製を採用した自転車の方を買う方が合理的ですよね。

シマノが圧倒的な市場シェアを持つに至った所以です。

ちなみにシマノの売上の約9割が海外からのものです。

■まさに盤石ともいえるシマノなのですが、今後も成長していけるのでしょうか。

株価が好調なのは喜ばしい限りですね。

ただこれは、今年のヨーロッパの需要回復を見込んでのことであり、中長期的な展望ではないと思われます。

常識的に考えれば、ヨーロッパ市場の需要が劇的に伸びることは難しいでしょう。

では成長する中国やアジアでの販売はどうなのか。

ところが、こちらは地場メーカーの乱暴な販売方法(どかーんと作って安売りする)に苦戦しているようですな。

が、そんなことは想定内のはず。

かつてアメリカ市場を開拓したバイタリティはどこへ行ったのでしょうか?

中国市場で成功しているこういう会社もあるのですから↓

参考:中国巨大市場でシェア4割! “自転車”産業で成功した日系企業、その驚くべき「先行戦略」(現代ビジネス)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49077

そう思うと、シマノの予定調和的は動きは、少々寂しく感じます。

そういう意味でも、私の感想としては、シマノの将来は決して華々しいものではないと思えます。

■なおシマノの売上高の80%が自転車分野。20%が釣り具他となっています。

そうなんですね。シマノのもう一つの課題が、自転車分野以外で柱となる事業を育て切れていないところです。

ゴルフ用品を手掛けたり、スノーボードをやったりしましたが、いずれも撤退しています。

自転車が成熟していく中、次の柱を育てることは急務のはずです。

こちらもいい傾向が見えないグズグズした動きに思えますね。

日本電産とか富士フィルムのように、とまではいいませんが、このあたりで潤沢な内部留保を使う方向性を示してほしいものです

■いずれにしろ、シマノは、私にとって地元大阪・堺の超優良企業ですから、これからも頑張っていただきたいと考えています。

私が押しかけてシマノの戦略方向性を考えたいぐらいですよ。

もう一段ギアを上げて、超々優良なグローバル企業になっていってもらいたいと思っております。


 


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大阪ミナミはもっと観光地にできる

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■私の今の事務所は心斎橋にありますが、心斎橋商店街は外国人観光客で埋め尽くされています。


一駅南の難波はさらに観光客でいっぱいの状況なんだなーと想像できます。

■確かに関空から1本の電車で行くことができて、道頓堀と黒門市場を持つ難波エリアは、ほとんどテーマパークみたいな感じですよね。

自然発生的なテーマパークです。

やりようによってはまだまだ発展するのではないかと思います。

■難波を観光都市としてみた場合、中途半端感がぬぐえません。

道頓堀あたりは観光地らしさがあるものの、すこし筋を入れば、観光客に優しいとはいいがたい。

心斎橋商店街も、ドラッグストアやアパレル店など観光客が喜ぶ店が増えてきましたが、まだ日本人狙いなのかどうかはっきりしません。

ここは沖縄の国際通りを参考にして、思いっきり観光地仕様の店舗を増やしてほしい、

■道頓堀ドン・キホーテの観覧車はまだ生きているのかな?

あれだけでは寂しいので、遊園地のような施設をもっと増やしてほしい。

以前、絶叫マシーンみたいなやつが御堂筋沿いにあったはず。あれの復活を望みます。

■黒門市場も中途半端ですよね。

もっと拡張して品ぞろえを増やすこと、および鮮魚を買えばその場で調理できるような施設にできないだろうか。

こちらも沖縄の公設市場を参考にしてください。

■飲食店は気軽に外国人が入れるようになっているのでしょうか。

これは難波から心斎橋エリア全体で、外国人受け入れに取り組んでいくべきです。

専用の大きなバルとかあってもいいですが、あるのかな。

■ついでにビーチがほしい。

沖縄の国際通りに欠けているのはビーチです。あれだけ海がきれいなところなのに、海と商業施設が遠い。そこがハワイとの違いだと認識する次第です。

だから大阪にビーチを、なんていうと無茶ですが、以前堺屋太一氏が道頓堀川全体をプールにする構想を披露していたような。

プールにするか、あるいは軽い水遊びができるようにするかは別として、大阪の運河を観光客用にリニューアルすることは可能ではないでしょうか。

■勝手なことを言っておりますが、最近、大阪ミナミの可能性をひしひしと感じる今日この頃ですから、ここはさらに発展してほしいと願っています。


介護事業は国がオーナーのフランチャイズビジネスのようなもの

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■大手家電メーカーがこぞって介護事業の拡大を目指すという記事です。


高齢化社会という社会トレンドは、どのビジネスともからめることができますから、上場企業としては、狙わざるを得ないわけですが。

■それにしても、パナソニックの社長はこんなことを言っているそうです。

介護事業は入居者さえ集まれば収益予測が容易だ。介護保険制度の下で運営しているため、両社の他事業と比較すると収益管理もしやすい。「国がオーナーのフランチャイズビジネスのようなもの。大きく利益が出るわけではないが、失敗しようのないビジネス」(和久社長)という。

■この発言を、既存の介護事業者はよく聞いておかなければなりませんよ。

ちょっと介護報酬が改定されれば赤字になる事業者が多くいるはずです。

介護のプロだとか現場を知っているだとか、その程度で維持できる業界ではなくなっていることを知っておかなければなりません。

まさに戦略がなければ生き残れない。ということで。

 


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知られざる成長産業 コインランドリー業界はどうなっているのか?

コインランドリー


(2017年5月4日メルマガより)


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■コインランドリーが増えているそうですよ。

2015年時点で1万8000店舗。

新規出店数だけをみると、コンビニを超える勢いで増えています。

知らないうちに、世の中はいろいろな動きをするものなんですねー

■それにしても、なぜ今、コインランドリーが増えているのでしょうか。

私の古いイメージでは、コインランドリーなんてのは、銭湯の隣にある狭くて暗いじめじめした場所です。

風呂も洗濯場もない神田川沿いのアパートに住む独身男が、仕方なしに使うものだと思っておりました。

ところが住宅事情が変わった今は、そのようなアパートは激減しているはず。

部屋に風呂と洗濯機置き場ぐらいはあるでしょうし、洗濯機も高性能化していますから、わざわざクリーニング屋を利用することも減っていると思っておりました。

実際、一世帯がクリーニングに使用する金額は年々減少しています。

それなのに、コインランドリーが増えているのはなぜなのか?

■私は、コインランドリーを使うという習慣がないので、イメージが古くてダメですな。

実は、今のコインランドリーは、明るくて清潔な場所になっているそうです。

参考:"進化系コインランドリー"が増殖中、「メインユーザーは主婦」のワケ
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1008498/120700081/?rt=nocnt

記事によると、今は、洗濯機を持つ家庭の主婦がコインランドリーのメインユーザーだとか。

共働きで、時間がない家庭が、大量に洗濯したい場合。

あるいは、家庭用洗濯機で洗えないような布団やカーテンなどを洗濯したい場合。

などに、コインランドリーを利用するようです。

それに合わせて、コインランドリー内の洗濯機、乾燥機などは、大型化、強力化、高機能化していっています。

またメインユーザーが女性になったのだから、店内の雰囲気も変えざるを得ません。

清潔で明るい店内は当たり前。

キッズスペースが併設されていたり、無料WIFIの設置、カフェスペースを設けるなど、女性が長居できるような場所になっているわけです。

そうそう。布団など大きなものを扱う店は駐車場は必須です。

■コインランドリーがいいのは、ながら消費が見込めることですね。

洗濯が終わる時間を待つ間、カフェでお茶したり、ヘアカットしたり。

あるいは、本屋に行ってもいいし、買い物をしてもいい。

だからオーナー側とすれば、いろんなお店と併設することで相乗効果が見込め、ビジネスとして広がりがあります。

あるいは、商店街やショッピングセンターなどに出店すると近隣の店からも有難がられる存在です。

■コインランドリー業界の最大手は、昨年東証マザーズに上場したWASHハウスです。

参考:目指すは「コインランドリー業界のセブンイレブン」? 九州発の直近IPO銘柄
http://shikiho.jp/tk/news/articles/0/162397

九州を中心に店舗数約400。フランチャイズ形式で、東京、大阪に勢力拡大を図っています。

WASHハウスの特徴は、完全データ化、システム化により、無人店舗としての効率をとことん追求していること。

こちらのPER(株価収益率)は約135倍。現実の利益に比べて135倍の株価をつけているということですから、市場の期待のほどがわかるというものです。

二番手は、横浜市のエムアイエスが運営するマンマチャオ。同じく無人店舗をフランチャイズ形式で展開しています。

現在、約270店舗ほど。

このほか、有人店舗にこだわるコインランドリーデポや、直営形式のホワイトビア、地場に強い企業などがあり、勢力拡大とサービスの洗練を競っています。

■しかし、コンビニよりも新規店が多いという状況は、いかがなものでしょうかね。

いくら共働きが増えたといっても、それほど需要があるものなのでしょうか。

これも、事情通の方に聞いてみると、供給側の都合があるらしい。

一般家庭がクリーニングに使用する金額が減っているという話を先ほどしましたが、そうなると当然、町のクリーニング屋さんは、苦境に陥ります。

クリーニング店は、いまや白洋舎の一人勝ちで、他のチェーンは軒並み業績を落としています。

こういう一人勝ちが起きるのは衰退市場の特徴です。

需要がなくなれば、店舗数が減るのは自然の理なのですが、そこで生活している人たちとすれば、死活問題です。

町のクリーニング屋さんは、どうして生きていけばいいのか。

さらにいうと、クリーニング屋さんに、業務用洗濯機や乾燥機を供給していたメーカー側も、死活問題です。機械の提供先を確保しておきたい。

そこで、両者の思惑が一致するところとして、コインランドリー経営に乗り出そう(乗り出してもらおう)というケースが増えているようです。

クリーニング屋さんとすれば、勝手知ったる業界なので、フランチャイズ組織に所属する必要もありません。

自前店舗の隣にでもコインランドリーを設置すれば、相乗効果を見込むことができます。

■それに対して、上記のWASHハウスやエムアイエスは、機械の設置から運営ノウハウまでパッケージで提供するスタイルです。

こちらなら、クリーニング業界に精通していない一般の人でも参加することができます。

なにしろコインランドリーといえば、基本無人なので楽そうです。

コンビニ経営などに乗り出そうとすれば、初期費用が膨大な上に、本部の様々な取り決めに従わなければなりません。

そのうえ、従業員が集まらない。深夜のバイトがいなければ、オーナーが店に立たざるを得ず、相当きつい仕事になります。

そこまでして、コンビニオーナーになるべきか?と多くの人が実態を知りはじめています。

それに比べると、コインランドリーは、自動販売機のように設置しているだけで、月々のキャッシュが手に入るかも知れないという期待を抱かせます

要するに、マンション投資感覚ですな。

一般の人が副業で取り組めそうな気がします。

実際、コインランドリーのフランチャイザー(フランチャイズ本部)は、副業感覚の一般人をフランチャイジー(加盟者・オーナー)にしようと働きかけています。

■というのも、コインランドリー市場は、現在、成長期ですから、フランチャイザーとすれば、今のうちに勢力を拡大しておきたいわけです。

成長が一段落して、成熟期に入った時、ものをいうのは、市場シェアの高さです。店舗数の多い方が、コストでも信用力でも競争上有利です。

だから成長余力のある今、多少無理をしても、店舗数を増やしておきたいと考えるのは企業として当然のことなのです。

いま、コインランドリー企業は、店舗拡大余地を求めて、血眼になっているはずです。

クリーニング店からの鞍替えを図る事業者。

各地域で土地の運用を考えている地主さん。

独立開業したいと考えている起業予備軍。

マンション投資感覚で副業したい一般の会社員など。

自社勢力拡大のためにはここが勝負どころと、フランチャイズ各社は、オーナーを自陣に取り込むべくしのぎを削っている状況です。

(さらにいうと、いつものようにフランチャイズ化をそそのかすコンサルが暗躍しているわけですな)

■しかし、オーナー側にとって、実態はそこまで甘いものではありません。

確かにコンビニなどと比べると初期費用は安くつくでしょう。(1000万円程度かな)

ところが無人店舗といっても、本当に無人でいいわけではありません。

清掃は毎日しなければなりませんし、故障対応、トラブル対応など、オーナーがいなければならない事情は必ずあります。

トラブルには、フランチャイズ本部が責任をもって対応します!と最初の説明では言われるでしょうが、そう簡単に対応してくれるものでもないというオーナーの愚痴をネット上では見かけますしね。

副業で考えているとすればあてが外れるはずですよ。

そして、ここが最も重要ですが、需要がいつまで続くのかという問題があります。

フランチャイザー側は「順調な店であれば5年から7年で投資回収できる」と言っています。

もしそうだとしても、5年後に今と同じ需要があるとは限りません。

これだけオーナーを募集している現状では、早晩飽和状態になるはずです。

いまはうまくいっている店も、近隣に最新設備を備えた新規店ができた時、売上をそのまま維持できるのでしょうか。

■今は成長期ですから、そこそこの機械やサービスでも客が入るかも知れません。

しかし、成熟期になると、サービスの質が問われるようになります。

・他に置いていない機械が置いてある。

・他よりも仕上がりが早い。

・他よりもやたら安い。

・乾燥機に入れておけば、たたんで取り置きしてくれる。

・家まで配達してくれる。

下の2つは、無人店舗には不可能です。こちらはクリーニング店併設の店が得意とするサービスですね。

だとすれば無人店舗は、新しい機械を入れるか、今の機械のまま料金を安くするか。

という話になります。

要するに、追加投資が必要であったり、利益を減らすようにしていかなければならないということです。

決して、ほったらかしにしていてもお金が入るよーという楽ちんなビジネスではないでしょう。

■もっというと、一般の投資家を食い物にする悪徳フランチャイザーが現れないとも限りません。

成長市場にはお金が集まりますからね。そうしたお金を狙う悪いやつらです。

いかにも「儲かりますよ」「まだまだ成長しますよ」と煽り、一般の投資家にコインランドリー店を無理やりつくらせて、あとは知らん顔。

つまり、初期投資費用を狙うだけのいかがわしいビジネスです。

初期費用がやたら安かったり、需要予測がバラ色だったりする業者には気をつけなければなりませんよ。当然のことながら。

■このご時世に、成長余地がある市場があるというのは実に喜ばしいことです。

ただ、そこには、様々なプレイヤーの思惑があることを忘れてはなりませんね。

飽和するまでに市場シェアを得て有利なポジションをとりたいフランチャイザー。

供給先を確保しておきたい機械メーカー。

その裏で一儲けを企むフランチャイズ化コンサル。

副業なのか起業なのか鞍替えなのかわかりませんが、チャンスに賭けたいフランチャイジー。

この中で、最も弱いのは、最後のフランチャイジー(オーナー)ですからね。

儲かるのも損をするのも自己責任であることは重々承知でしょうが、そのあたりのことを今一度考えて判断してくださいね。

新社会人に贈る「1万時間の法則」

1万時間の法則


(2017年4月20日メルマガより)


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■4月は、スタートの時期です。

多くの会社で新入社があり、新社会人が誕生しています。

私も、この時期は、新入社員の前でお話しなどすることが多くなります。

■何を隠そう、私はこの仕事がけっこう好きでしてね。

なにしろ、新社会人になる。というのは一生に一度しかないことです。

しかも、これから社会人生活を送ろうという人にとって、この一年は、何よりも重要な一年になるはずです。

そんな重要な局面にある人たちに、お話しするというのは、非常に責任を感じる仕事であると同時に、大きな栄誉であると感じています。

気合いが入る仕事です。

■新社会人にとって、今が、一番大切な時である。というのは本心から思うことです。

なぜなら、最初に関わった仕事が、その後の社会人生活に最も大きな影響を及ぼすから。

好きで選んだ職種でなかったとしても、否応なしに、その仕事を起点にこれからの社会人生活が始まるからです。

■新社会人にいちばん言いたいこと。

それは「どんな部署に配属されたとしても、早く覚悟を決めて、その道を究めること」です。

意に沿わない配属になるかも知れません。

思ってもみない地域になるかも知れません。

それでも、その職種、地域がこれからの人生の起点になるのです。

早く覚悟を決めて、一つのことに集中してください。

■などと偉そうに言っていますが、私が新社会人になった時は、どうにもうじうじ悩んでおりました。

私の場合、産業用ガス会社の中のステンレス魔法瓶を製造販売する事業部に営業として配属されました。

想像もしなかったことです。

そもそも営業がしたかったわけではありません。

営業なんて、エラそうにする客にとりあえず頭を下げて買ってもらう仕事だ、なんて思っていたぐらいですから。

なんで魔法瓶をチマチマ売って、人生を過ごさなければならないんだ、と貧乏くじを引いたつもりでいました。

■まったくもって、ダメ社員の典型です。

今の仕事が気に入らない。やる気にならない。マイナスオーラを出す。周りも呆れて放置する。不満分子だけで固まって傷をなめ合う。

そんなに嫌ならさっさと辞めて別の生き方を探ればいいのに、そこまで踏み切れない。

会社員としての時間は、多くても35年程度なのに、何を無駄に過ごしているというのでしょうか。

まあ、実際はそこまでネガティブなわけではありませんでしたが、受け身のまま過ごしていたのは確かだったと思います。

■しかし、ある時から、営業に本格的に取り組まなければならないと覚悟を決めました。

覚悟を決めた。なんて言うと大げさですね。

なんとなく背中に火がついて、真剣にやらなければならない状況に追い込まれました。

所属する事業部が危機的状況にあったという事情もありますし、自分自身も後がないという緊迫した気持ちがあったからです。

その時の詳しい状況についてはこちらをご参照ください。→「『廃業寸前』が世界トップ企業になった奇跡の物語」
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4827209693/lanchesterkan-22/ref=nosim

↑このことがあってからは、営業が面白くなりました。自分なりに勉強もしましたし、営業に真剣に取り組んだと思っています。

その真剣に取り組んだと思える時間が、いまの私を支えています。

■しかし、遅まきながらも気づいてよかった。

もし「営業なんて向いてない」「おれには他にふさわしい仕事がある」なんて逃げてばかりいたら、どうしようもない五十代になっていたことでしょう。

実際に、そうやって過ごしてきたとしか思えない人を何人か知っていますからね…

そう思うとぞっとします。

■いま思うと、本当にアホでしたね。

私はいま、営業ほど総合的な能力を必要とする職種はないと考えています。

営業をある程度真剣にやった人ならば、他のどんな仕事をしても成功します。

それだけではありません。

営業は、ビジネスの根幹を担う仕事です。

営業が弱ければ、会社は弱い。強い会社とは、営業が強い会社のことです。

技術部が開発部が製造部が企画部が財務部が総務部が何と言おうと、会社を動かしているのは営業です。

営業は人間が一生を賭けるべき仕事です。

それが人生の半分以上、営業に関わってきた私が心から思うことです。

営業なんて、嫌なやつにとりあえず頭を下げる仕事だと思っていた者とは思えないでしょうが^^;

■「1万時間の法則」をご存知ですか?

このメルマガでも何度かとりあげましたが、再度紹介させていただきます。この法則を、ぜひ新社会人に知ってほしいと思うからです。

1万時間の法則は、アメリカのビジネス書作家マルコム・グラッドウェルが提唱したもの。

参考:天才! 成功する人々の法則
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4062153920/lanchesterkan-22/ref=nosim

簡単にいうと、ビジネスやスポーツや芸術やあらゆる分野で卓越した業績を残した人には、1万時間の下積み時間がある、というもの。

グラッドウェル氏は多くの事例を調査した結果、例外なく、1万時間というマジックナンバーがあることを発見した。と主張しています。

どんな成功者もきっかり1万時間の下積み期間を経た頃に、覚醒したのだということです。

■まあ、はっきり言って、科学的な根拠のある法則ではありません。いわゆる俗説ですね。

ただ、この分かりやすい法則が、多くの人々の心を捉えました。

実際、各界で業績を上げた人たちが、この法則を支持しているのを目にしています。つまり経験則的に多くの支持を集めたわけです。

確かに、誰しも最初から天才的な能力を持っていたわけではない。誰にだって下積み時代があるはずです。

天才と凡人を分ける境界が、1万時間努力したか、しなかったか、ということであれば、誰しも希望があるというものです。

私は、1万時間の法則を知った時、直観的に「正しい正しくない。ではなく、この法則を信じた方が、人生は豊かになる」と感じました。

それ以来、この法則の信奉者です。

■1万時間とはどういう時間か。

もし1日1時間休まず努力するとして、約27年かかる計算です。

1日3時間なら約9年。

だけど、365日休みなしで3時間なにかに打ち込むって、不可能でしょうね。

だから、会社を終えたあと、趣味の何かを努力したとしても、モノになるのは、引退間際です。

普通はそれまでにくじけるでしょうね。

■しかし、その人が覚悟を決めて、いまの仕事に打ち込むならばどうなるのか。

たとえば1日8時間。それが週5日で40時間。年間で約2000時間。

これならば、かっきり5年で1万時間です。

社会人生活を豊かに過ごすには、何を打ち込めばいいのかは、一目瞭然ですよね。

■5年。というのは、経験的にいって絶妙の時間であると感じます。

私が何らかの成功者であるとは言いませんが、たとえ私レベルだとしても、営業に真剣に取り組む気になって、5年ぐらいで、それなりの自信がついたのは確かです。

私だけではありません。どの会社であっても、優秀だといわれる人が頭角を現すのは、5年〜10年の間のはず。

私の場合、覚悟を決めるスタートが遅かったので、時間がかかりましたが、それでも10年目ぐらいには、営業とは何ぞや、なんて自分なりの意見を持つことができました。

1万時間がマジックナンバーである。というのはあながち間違いではないなと思う所以です。

■だから、覚悟を決めるなら早い方がいい。

早ければ早いほどいいわけです。

私はたまたま営業に配属されたから、営業の専門家になりましたが、製造でも開発でも総務でも財務でも、その仕事を究めると、次のキャリアを開くことができます。

先ほど、営業ができる人間は何でもできる。と言いましたが、それは他の職種でも同じかも知れません。

製造のプロ、開発のプロ、総務のプロ、財務のプロは、それぞれの立場から、ビジネス全体を見ることができるはずです。

その立場からの視点が独自性となり、会社や社会にとって、有用な存在になります。

■もっとも、1万時間を過ごしたからといって、成功するとは限りません。

そこは勘違いしないようにしてくださいね。

確かにそうです。スポーツや芸術の分野のように、埋めがたい才能の差があるかも知れません。

あるいは、力があったとしても運、不運の差で成功に至らない場合もあるでしょう。

ビジネスも同じです。素晴らしい能力を持った経営者がみな大成功するとは限りません。

必要条件であって、十分条件ではない。という言い方が正しいのかな。

要するに、この法則は、成功を約束するものではないが、成功するに至る“準備”が何であったかを示したものです。

■1万時間の法則は、様々な人にとりいれられて、いろんなバリエーションがあるようです。

面白いことを言っている人がいます。

元リクルート社フェローであり、現在は民間人校長として教育改革を実践する藤原和博氏です。彼の言っていることを、キングコングの西野氏が面白い!と紹介していたので、私も知りました。

参考:西野亮廣「僕はこれで100万人に1人を目指す」 「3つの分野」の掛け合わせで、天才に勝つ!
http://toyokeizai.net/articles/-/156341

藤原氏は「どんな人でも何かひとつのことに1万時間をかければ、必ず「100人に1人」になることができます」と言っています。

藤原氏独特の解釈ですね。ただその後が面白い。

ある分野で1万時間。別の分野で1万時間。これなら、100×100で、1万人に1人の人材になる。

さらに1万時間を過ごすと、1万×100で、100万人に1人の人材である。

100万人に1人!

これはもう日本代表クラスですな。

要するに、誰でもできる努力を戦略的に積み上げることによって、誰でも日本代表クラスの人材になれる、と藤原氏は言っているのです。

■ランチェスター戦略にしろ、孫子の兵法にしろ、競争戦略は、ライバルや顧客との関係性の中から、自らが生き残るために、どのようなポジションをとるのか、というところから始まります。

そのポジションを決める際に大きな手がかりになるのが、自らの強みというリソースです。

もし、自分が何らかの分野でそれなりの時間を蓄積していたというのなら、それは大きな強みとなり、アドバンテージとなります。

たとえば、私は創業者の支援をすることもありますが、創業時に大切になるのは、その人独自の強みにビジネスを組み立てることです。

強みとは要するに、その人がこれまで過ごしてきた時間を指します。

その人がどのような1万時間を過ごしてきたのか。

その強みを中心にビジネスを形作ることが、成功する創業の秘訣です。

逆にいうと、1万時間の積み上げのない人が、いきなり創業するといった場合、強みを何とするかに苦労します。

結局、アイデア勝負でスカスカの事業計画になってしまいます。

■思えば、新社会人の皆様は、これから何にだってなれる存在です。

100人に1人の人間にだって、1万人に1人の人間にだって、100万人に1人の人間にだってなれます。

本当にうらやましい。可能性だけなら、世界トップですよ。

ただし、会社内にいて何かを成し遂げるにしろ、創業して何かを目指すにしろ、それは皆様がこれからどういう時間を過ごしていくかです。

時間が1年過ぎることに、可能性は小さくなっていきます。

1万人に1人だと認められる人材と、10人並みの人材とでは、できる仕事が大きく異なってくるのは必然です。

皆様の人生を豊かで実り多くするために、どうかこれからの時間を大切にしてください。

幸運を祈ります。

 
 


「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語


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量の勝負に持ち込めば、凡人でも勝てる。

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■これはもう、全くもってその通りだと思います。


能力がないやつは数で稼げ。

量の勝負に持ち込めば、凡人でも勝てる。これは私の信条でもあります。

■記事は、マレーシアで巨大企業グループを作り上げた小西氏と、エステーの鈴木氏の対談形式です。

エステーは、成熟したニッチ市場である生活消費財の分野でのトップ企業。

市場が成熟して「もうこれ以上はプレーヤーは参入できない」と思われている市場が一番面白いし、美味しいのですな。こういう市場では、「勝つ」よりも「負けない」ことの方が重要で、ちょとした仕掛けで周辺の競争相手を叩きつぶすこともできるんです。

だからといって大企業が参入を狙うほど大きな市場にはしない。私のニッチ戦略は、「大企業を刺激せずに小さな企業を刺激する。弱きを挫き、強きを助ける」なんです(笑)。


鈴木氏のいう生き残る秘訣は、ランチェスター戦略にいう「ナンバーワン主義」であり「足下の敵攻撃の原則」です。

また「孫子」の精神そのままです。

■小西氏は、マレーシアに後発事業者として参入した時、どぶ板営業をやったのだと言っています。

私もマレーシアでは染料の営業から始めましたが、とにかくマレーシア中を回り尽くしました。高速道路がない時代に毎月5000キロは走り、田舎の小さな問屋や工場へも何度でも顔を出しました。「売ってやる」の上目線だった欧米のライバルメーカーは、そんなドブ板営業はしません。当然ながら首位になりました。欧米メーカーのいじめは厳しかったけれど、お客さまからは圧倒的な支持がある。これが、その後の商売でも大きな力になりました。

こちらもランチェスター戦略の特徴である「接近戦」「全数訪問」の徹底です。

それができる者は必ず勝ちます。

■記事では、凡人は数で稼げ、といっていますが、私の知る限り、コンスタントに成績を上げることができる人のほとんどは、量の勝負に長けています。

差がつくとすれば、行動量が成果に結びつくような仕組みが意識できているか、作れているか、というところだと思います。

少なくとも、私の営業コンサルは、量の勝負ができるような仕組みや環境を作ることに主眼を置いています。

「最小の労力で最大の効果を」って安易に言う人が効果を上げるところを見たことがないですが、量勝負している人は結果的に、そうなっていくんだと思います。

 
 


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塚田農場が、業務用弁当事業に力を入れているようです

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■居酒屋「塚田農場」のエー・ピーカンパニーが運営する弁当が好調だという記事です。


エー・ピーカンパニーは、売上高260億円程度予測。本業の塚田農場がいまひとつ伸び悩んでいる折、弁当事業をもう一つの柱にしようという算段です。

こちらの記事では、来期30億円を目指すと強気ですね。

記事では弁当事業の展開について書かれています。

■弁当事業そのものは、新規事業立ち上げのお手本のような運営をしてきたようです。

立ち上げ当初、ターゲットをMR(製薬会社の営業マン)に絞ったことが秀逸です。

MRの方々は、お医者さんを訪問する際に、高級弁当を手土産に持っていくという習慣があるらしい。

MR専用の弁当通販サイトがあるそうですが、それなりにマージンをとって運営していた模様です。

そこに目を付けた塚田農場側は、直接、製薬会社に売り込むことで、中間マージンを省き、コストパフォーマンスのいい弁当を提供することで、開拓していったということです。

■よくこういうスキマを見つけたもんだと思いますが、立ち上げ当初に、規模の小さなニッチ市場をターゲットにするというのは、弱者の戦略の定石です。

市場を小さく絞れば、直接営業という手段を使うことができます。直接営業するから顧客ニーズをつかむことができて、適正な商品開発をすることができます。

こちらの記事では、弁当の新作が出た際に試食会を開いて説明するなど、まるで医薬品の営業のような手法をとりいれているようです。

■MRへの弁当販売で工場を稼働させて、その余剰生産力をもって、会議用弁当やテレビ局のロケ弁に進出したとあります。

いずれも直接営業できる分野として共通しています。

さらにエキナカにリアル店舗を構えたのは、会議用弁当の認知度向上のためだということです。

実際の営業手法が書かれていないので、詳しいことはわかりませんが、それだけコストをかけるのだから、細かくセグメント分けして、直接営業をガンガンやっていっているのでしょうね。

こうした記事が出てくるというのは本格的にシェアをとりにきているのだと思いますが、当然、ライバル会社も黙っていないでしょうし、儲かるならば新規参入企業も出てくるでしょう。

ここは、リアル営業の頑張りどころでしょうね。

 


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4月12日(水)大阪 ランチェスター戦略入門セミナー

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野村克也を超一流のプロ野球人にした3つの力

野村克也を


(2017年4月6日メルマガより)


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■「BEST TIMES」というサイトが、3月中、野村克也氏の人生を振り返るという企画をやっていました。

参考:【3月毎日更新!】一流の秘密、30問30答 野村克也さん
http://best-times.jp/category/bt-nomura

3月中、毎日ですよ。

野村克也氏といえば、南海ホークスの名捕手として、またヤクルトスワローズ、阪神タイガース、楽天イーグルスの名監督として、一時代を築いたプロ野球の歴史に残る人物です。

何を隠そう、私は大ファンでして。

野村氏のことは、このメルマガでも何度か題材にさせていただきました。

参考:戦略がなければ生き残れない(ブログ)"野村克也"タグの記事
https://goo.gl/p0evNf

だから正直にいって、今回の連載に書いてあることはほとんど知っていることでした。

それでも面白いので、毎日、楽しみに読みました^^

■それにしても、今回の連載とともに野村克也氏の人生を振り返ってみて、あらためて思ったのですが、野村さんって本当に偉大な人ですよね。

何度も読んだ内容なのに、また感動してしまいました。

だから今回は、ぜひ上記の連載を読んでいただきたいとお勧めすると同時に、このメルマガで、なぜ野村氏が偉大なのかを考えてみたいと思います。

■野村克也。京都府竹野郡網野町出身。

元プロ野球選手(南海ホークス、ロッテオリオンズ、西武ライオンズ)

元プロ野球監督(南海ホークス、ヤクルトスワローズ、阪神タイガース、楽天イーグルス)

選手として3017試合出場。首位打者1回。本塁打王9回。打点王7回。最多安打1回。(三冠王1回)

監督として3204試合出場(選手兼任含む)。リーグ優勝5回。日本一3回。(wikipediaによる)

まさに選手としても、監督としても超一流です。

ただその記録以上に、野村克也氏は偉大です。なぜなら、その人生は困難の連続を乗り越えてきた結果だからです。

■かいつまんで言うと

〇貧しい母子家庭で育ち、野球することさえも難しかった。→兄が母親を説得してくれた。

〇高校野球部が廃部寸前だった。→顧問の先生の子供を抱き込み、存続させた。

田舎の高校で活躍したけれどとてもプロ野球にスカウトされるような環境ではなかった。→キャッチャーが手薄なチームを探してテストを受けた。

〇プロ入り1年目でクビを宣告された。→南海電車に飛び込んで死ぬと脅迫し、撤回させた。

〇肩が弱く、1軍選手として通用しなかった。→当時、禁じられていた筋トレに励み、肩を強化した。

〇打撃、守備ともに、レギュラーの力がなかった。→相手を観察し、データを分析し、予測することで一線級の選手たちと対峙した。

〇若くしてプレーイングマネージャーになった。→メジャーリーガーをヘッドコーチに招き、考える野球を突き詰めた。

〇南海をクビになり、評論家になった。→投手の次の球を予測する「野村スコープ」を考えだし、人気に。

〇ヤクルトスワローズに招かれて監督復帰。→「野村の考え」を徹底し、チームで考える野球に取り組むことで、常勝軍団を作り上げた。

簡単に書きましたが、その人生は驚異的な困難克服の連続です。

どうやら野村氏は、最初から特別な才能に恵まれた人ではなかったらしい。少なくとも、相当の努力の上に、才能を開花させた人です。

そんなプロ野球人としては決して恵まれていたとはいえないスタートを切って、最後には歴史に残るような活躍を見せたのです。

いったいどうすれば、このような強い人になれるのでしょうか。

■野村氏の折々のふるまいをみて、まず学ばないといけないと思うのは、その粘り強さです。

何か困難に当たった時、逃げたり諦めたりするのではなく、克服しようと考える。

それって、言葉でいうのは簡単ですが、実際には相当難しく勇気がいることです。

たとえば、プロ入りして1年目のオフ。南海ホークスのフロントから「おまえはプロでやっていける才能がない。今ならやり直せるから、辞めろ」と宣告されました。

これはフロント側の本音であり、親心であったことでしょう。

ところが野村氏にしてみれば「やり直せる」とは思いませんでした。なぜなら、自分には野球しかないと思っていたからです。

ここに野村氏の強さの秘密があると考えます。

つまり選択肢を持っていない者の強みです。いわゆる背水の陣の強み。

もし野村氏の実家がそこそこ裕福で、辞めても何とかなる状況だったら「南海電車に飛び込む」とは言えなかったでしょう。

あるいは野村氏が多彩な能力の持ち主なら、野球選手は諦めて、ビジネスマンになろうと考えたかも知れません。

野村氏は後に「生涯一捕手」を名乗りますが、その一点集中の力が、困難を打ち破る原動力になっていたのだと思います。

野村氏もこう言っています。

「器用な人は、もう一工夫、地道な努力が足りないことが多いので、長期戦になれば最後は必ず不器用が勝つんです」

不器用で、逃げ道を作れない者の粘りがそこにあります。

■さて壁に当たった野村氏は、どうふるまったのか。

冷静に自分の状況を分析して、どうすればいいのかを考えて見つけ出しています。

先ほど、野村氏が、特別な才能に恵まれたわけではない、といいましたが、かといってまるでダメだったわけではありませんでした。

野村氏は、当時としては大柄でパワーもあり、打撃はよかったようです。

プロ野球界全体が、パワー化、大型化を志向していた当時の状況で、それが有利に働いたのは間違いないでしょう。

ただし、捕手としては肩が弱い、打者としてはカーブを打つのが下手、という致命的な欠点がありました。

そこで野村氏が取り組んだのが、筋肉を強化して肩を強くすることと、投手がカーブを投げてくるクセを知り、配球を読む訓練でした。

つまり野村氏が困難に当たった時にしたことは、

(1)1軍に定着する。という短期目標を設定する。

(2)現状を分析し、目標に足りない課題(肩が弱い、カーブが打てない)を見つけ出す。

(3)筋肉トレーニング、配球を予測するという「努力の方向性」を決める。

という3つで、あとは努力をすればいい状態を作ったわけです。

これって、そのままビジネスや人生で使える問題解決のテクニックそのものですよね。

■凡庸な選手は、この簡単なことができないはずです。

まず(1)目標設定ができていない。

何となく、うまくなりたい、頑張りたい、と思うばかりで、短期目標を明確に決めていません。

そのために必要な(2)強み、弱みが、自己分析できていない。

だから(3)努力の方向性が正しく導きだせない。

結果として、努力をしても成果が出せない空回りになってしまいます。

野村氏は、監督になってから「野村再生工場」といわれるぐらい1軍半の選手を1軍選手として活躍させる手腕に長けていましたが、それは、この問題解決のテクニックを使ったからだと推測します。

プロ野球に入った選手はいずれも特別な才能の持ち主です。特にドラフト上位で指名された選手はすべからくそうでしょう。

しかし才能に頼った選手は限界も早い。ライバルたちに分析され弱点を暴かれ、そこを徹底して突かれて、壁に当たると対応できなくなります。

多くの人は、自分のことを客観的にみることができません。持って生まれた才能をどのように使うとプロ野球界で生き残れるか、という努力の方向性を自ら導き出せる人は多くありません。

だからこそ野村氏のような気づかせ屋の価値があるわけです。

■もうひとつ。野村氏について思うのは、「言葉」の力を持っているということです。

本人は、評論家になった時、必要に迫られて、言葉を学んだと言っています。

が、いまとなっては、言葉を巧みに使う力は、野村氏の特長のひとつです。

野村氏の人生が、困難とその克服の歴史だったと書きましたが、それが我々に伝わるのも、野村氏がストーリーとして構成して語っているからです。

もしかしたら、野村氏のように幾多の困難を乗り越えて活躍した人は、ほかにもいたのかも知れない。

ただ、野村氏が特異なのは、その苦労や工夫を自ら言葉で再現できることです。だから、他人に伝え、指導することができるのです。

もしこれほど言葉を操ることができなければ、指導者としての野村克也はなかったでしょうし、我々の興味をひくこともなかったことでしょう。

■まとめます。

野村氏をこれほど偉大なプロ野球人にしたのは、

(1)退路を断ち、一点集中した者の粘る力

(2)困難に至った時に「努力の方向性」を導き出す力

(3)それらを言葉として再現できる力

という3つの力だと、私は読み取りました。

私なら、困難に陥った時に、これほど粘って、問題解決の方向性を導くことができるだろうか。

器用貧乏になってはいないだろうか。

そう自らを省みずにはいられません。

まだまだ学ぶところが多い人です。

■いま、野村克也氏は、御年81歳。

もう監督復帰することはなさそうですかね。

阪神タイガースの監督時代、成績は悪かったですけど、野球そのものは意図がみえて面白かったと記憶しています。

できれば、一度はWBCで日本代表の監督をやってほしかったなー

そのあたりクセのある性格が災いしたんでしょうかね。

その部分は残念です。

 


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トリックスターの図式

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■へー。こういうのがあるんですねー。


「暇な女子大生」というキャラクターが話題だとか。

実在するのかどうかは謎ですが、この人、慶應大学の女子大生で、エリートの男性をとかえひっかえ喰いまくっているという設定です。

記事では、そのキャラクターをマルクスの「階級闘争」に重ねていて、壮大なネタにしています。

■私もこの暇な女子大生のツイッターをみてみましたが、確かに面白い。

何が面白いかというと

(1)キャラクターが確立されていてぶれない。

エリート限定でナンパしまくるという肉食女子大生キャラクターが確立されていて、そこにある疑問や自省が全くありません。そういう普通の人間とつながりがありそうな要素が皆無なので、テレビやアニメのキャラクターのようにみることができます。

(2)言葉遣いが独特

ここには書きませんが、独自のルールで言葉を使っています。そこがやはり我々とは違う規範で動いている感を出しています。けっこうこの独特の言葉遣いに訴求力があります。

(3)リアル

言葉遣いが独特なので生々しさはありませんが、書いてあることは時系列も含めてリアルです。

■要するに、肉食系の女子というキャラクターを、我々とは違う地平に存在させているわけです。

逆説的ですが、だから余計な感情なしに、自分たちと結びつけて考えやすくなっています。

記事にもありましたが、これってトリックスターの図式そのものですね。

自分たちと比べて極端に優れている、あるいは、極端に劣っている、あるいは、優れた部分と劣った部分を両方持っている存在が、自分たちの共同体を危機に陥れたり、逆に危機から救ったりするというのは、民話やおとぎ話でたびたび出てくるパターンです。

この暇は女子大生は、みごとにトリックスターの図式をとらえており、完成度が高いと感じます。

意識して作ったとすれば大したものです。し、こういうやり方がサンプルとして提示されたのですから、今後、様々なトリックスターを模したキャラクターが現れると予感させますね。

■ただし、このキャラクターをもって、我々の価値観を根底から揺るがすような破壊力があるとは思いません。

わりと普通にいる人たちではないですかね。このように発信力がある人は珍しいですが。

 


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日本人は、ランキングビジネスと、アーカイブビジネスと、オークションビジネスが下手

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■スマホ時代に有望なショートフィルム。誰もがその可能性に気付いているはずですが、まだその方法論は確率されていないのかな。


現在、youtubeなどにあるのは、ほとんどが素人が適当にアップした動画か、テレビ番組をキャプチャーしたものばかり。映像のプロが真剣に作った動画コンテンツはまだみませんね。

でもスマホが映像視聴のメインメディアになるわけだから、それに合わせたコンテンツが出てくるはずです。

ビジネスモデルはもちろん、映像作品のパターンがまだ出てきていないということなんでしょう。

一人、パターンを確立する人が出てくれば、その模倣や差別化で、いろんな作品が出てくるのでしょうけど。

■その意味では、ショートフィルムフェスティバルというのはいいですね。

まだビジネスにはなりきっていない分野のコンテンツを集めて、パターンを探ることができます。

ここで上映された作家や、作品を観た人達の中から、黎明期の天才みたいな人が出てくるのでしょう。

■その会になぜか別所哲也氏が関わっているということなんですね。

その経緯はよくわかりませんが、別所氏はプロデューサーとしての活動もされている人なんでしょうか。

その別所氏の言葉として面白いのがこちら

私がアメリカで言われ、強く印象に残った言葉があるんです。「日本人はモノづくりは上手だけど、ランキングビジネスと、アーカイブビジネスと、オークションビジネスが下手だね」と言うのです。そして、今後の日本の映像業界では、この3つのビジネスが伸びていくはずなんです。

■要するに、黎明期に様々な動画がアップされた中、どれが面白いかというランキング、検索できるアーカイブ、コンテンツを売買するオークションが立ち上がれば、その分野は発展するというわけです。

日本人がそれを苦手にしている、ということであれば、やる人が少ないのでしょうから、そこにはビジネスとしてのうまみがるということです。

これは、動画に限らず、どの分野でも応用できることなのではないでしょうか。

■たとえば、小説でも同じ。スマホで小説を読むとすれば、長編よりも短編やショートショートが適しているはず。

あるいは朗読作品化したものが中心になるかも知れない。

だとすれば、コンテンツの作り方が変わってくるでしょう。

既存の有名作家ではなく、スマホ小説作家が出れくれば、その分野はもっと盛り上がってきます。

またそこに、ランキング、アーカイブ、オークションをセットで立ち上げることで、ビジネスとしても成立させる方法が広がります。

短いインタビュー記事でしたが、刺激になりました。

 


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中国人からみた日本企業の欠点

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■中国人の作家・ジャーナリスト莫邦富氏による記事です。


いわゆる反日ではなく、冷静な目線で日本企業の欠点を指摘しており、耳が痛いですな。

■見出しだけ抜き出すと

1. 第一の問題点は、技術に対しては、日本企業は病的な完璧主義者で、度の過ぎたイノベーションを求めすぎる。

2. ユーザーの立場に立って物事を考える意識や販売を促進しようとする意欲も薄い。

3. 終身雇用制が日本企業にとって耐えがたい負担となりつつある。

4. 対中国戦略の失敗。

5. 創業を奨励する文化は日本では国家的に形成されていない。

6. 日本企業が長年保ってきたイメージが近年、崩れている。

7. 現状に甘んじて進歩を求めず、戦略的な選択と投資を怠った傾向が強い。

8. 長期的な低価格競争に耐えられない。

9. 上層部が無能で、部下は無原則に従う。


ということで、いちいちごもっともです。

■私なりにまとめると

1.全体が内向きで、チャンレンジ精神がない。

2.ユーザー目線が薄い。

3.長期的な戦略がない。

ということになりますかね。

■1については、その通りです。

シャープにしろ、パナソニックにしろ、ソニーにしろ、近年発売された内幕本を読めば、経営不振の原因は、内向きでお互い足を引っ張り合う経営陣にあると思えてきます。

(私が知る限りでも企業の人たちのマインドの内向きさには辟易する場面が多い…)

中国市場に限らず、アフリカでも中東でも、日本企業が果敢に開拓しているという話をあまり聞きません。

既存市場を守る、というのは一つの選択ではありますが、かつてのチャレンジ精神がなくなったのでは?と思われても仕方ありません。

■2,3についても同意します。

が、日本企業は伝統的に、ポジションを明確に選択するよりも、現在やっていることを続けて、ノウハウや経験を蓄積するという方が得意な部分があります。

欧米側にいわせると、それは無策となるのかも知れませんが、だからこそ品質の高さや信頼性につながることもあります。

日本企業にしかできないことも多いわけです。だから一概に、ポジションチェンジを好まないことを戦略がないということはないでしょう。

ここは日本企業独自の戦略方向性をみてもいいと思います。

■しかし、記事にあるように、ユーザー目線を持つこと、販売促進に意識を向けること、提携戦略をうまくすること、などが欠けているというのは心当たりがあるところは多いと思います。

ここは素直に反省したいですね。

 


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野村克也氏の人生から気づくことは多いとつくづく思う

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■野村克也氏の人生を振り返るBESTTIMESの連載が完結しました。3月中、毎日やっていたんですね。けっこう楽しみにしていましたし、全部読みました。

でも野村本のファンである私としては、全部、知っている話なんですけどね^^;

それでも、面白かったです。

■プロ野球でクビにされないための苦労。1軍に定着するための工夫。さらに一流になるための思考。監督になって組織を強くするための挑戦。

まさにプロ野球人として、フルコースで経験した人です。

しかも、選手としても、評論家としても、監督としても超一流ですからね。

その言葉には重みと説得力がありますよ。

■野村氏の特徴は、もともとテスト生上がりで、決して恵まれた立場にいたわけではなかったこと。

才能はあったのかも知れませんが、それを開花させる基礎訓練なく、プロ野球に入ってきた人です。

実際、一年目のオフには「おまえはモノにならんから辞めろ」と言われたそうですからね。

■そんな状態で生き残るためには、どうすればいいのか「思考」し、実際の現場での状態を「感性」で知り、自分を変えるために挑戦する「勇気」を持たなければならなかった。

実際に、壁に当たるたびに、そうやって、突破してきた人なのだから、頭が下がります。

対人関係におけるちょっとしたクセは、そういう出立なんだから仕方ないですよ。

■思えば私も、三十代半ばまでは身体を使うことしか考えてなかったような気がする。

営業の仕事だったので、行動量と負けん気でどうにかなりましたからね。

ただある時期から、ありていにいうとマネージャーに近い立場になると、それでは全く通用しません。

そこで曲がりなりにもこれではダメだと気づいて、変わろうと思ったから、今がある。とつくづく思います。

野村氏と比ぶべくもないちっちゃな話なんですが。

■当時、上司とか先輩にあたる人でも、現場営業の能力のままマネージャーになっている人もいました。

その部下や後輩は悲惨でしたよ。

「出来ない部下は相手にしない」とかうそぶいて、さらにあろうことか、その部下の悪口を言いまくっている人もいましたからね。

当時の組織はそんな人でも容認していたのだから寛容だったんですねえ。

■自分の状況を気づく「感性」と、その状況を打破するための「思考」力と、ベテランになっても自分を変える「勇気」

これを持つことは重要です。プロ野球界だけではなく、どの業界でも当てはまることだと思います。

 


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アマゾン この状態は誤算なんでしょうね

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■アマゾンが創業以来の危機に瀕しています。


儲かりすぎている!

利益を出さないことを信条とする同社としては、最近の状況は誤算であり不本意ではないでしょうか^^;

■そのアマゾンの利益のほとんどを稼ぎだしているのが、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)です。

いわゆるクラウドコンピューティングのインフラを提供するサービスです。

今期売上高予測は1兆5000億円。しかも毎年150%で伸びているとか。

クラウドインフラ事業の分野でAWSは、2位以下のベンダーすべてを足し合わせても、その数倍の売り上げ規模となっています。

■なぜアマゾンのサービスがここまで大きくなったのか。

他企業が、クラウドコンピューティングなるものがここまで大きくなることはないと読み間違えた部分もあるでしょう。

しかし、最大の理由は、アマゾンの方法論が、他のIT系企業の方法論とは大きく違っていたことだろうと思います。

■記事にありますが、アマゾンは「ローマージン・ハイボリューム」のビジネス展開を得意としています。

いや、ゼロマージンだろーと言いたくなるような低価格設定を好みます。

低価格で参入し、莫大な投資を行って、市場シェアを奪ってしまう。利益は投資に回してしまうので、さらに競争力が上がり、他を寄せ付けなくなります。

通販でやったのと同じ方法論をクラウドインフラの分野でもやってしまって、うまく行き過ぎてしまったわけです。

■なぜなら他のITインフラを提供する企業は、それなりに儲けるビジネスをしていたからですな。

アマゾンのような原価で提供するようなビジネスにいきなり対抗する術も考えもなかったようです。

こういう例をみると、他の分野でもアマゾンに進出してもらって、適正価格にしてほしいものです。

■AWSは当初、コストをかけられないスタートアップ企業が好んで使うサービスでした。

しかし記事にあるように、安い上に、セキュリティもサービスも充実しているとなれば、腰の重い大企業も切り替えていくでしょう。

まだまだ成長していきそうですね。

■アマゾンとすればちょっと儲けすぎです。心苦しいでしょう。

この利益は、おそらく新たな分野に進出するための軍資金となることでしょうね。

個人的には「住宅」に進出してほしい。アマゾンホームといって、住宅も家具も光熱費も日用品も食事もすべて定額で提供するサービスです。

それをあほみたいに安い値段でやってほしい。アマゾンならできるでしょうから。

 


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風林火山を旗印に掲げた武田信玄は、戦略家ではなかったのか?

風林火山


(2017年3月23日メルマガより)


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■今回は久しぶりに戦国武将の話です。「真田丸」以来ですね。

ネットで面白い記事を見つけたので紹介いたします。

参考:信玄、信長、家康の軍事政策に見る、現代にも通じる戦略ロジック(文春オンライン)
http://bunshun.jp/articles/-/1673

著名な戦略研究家エドワード・ルトワック氏による日本の戦国武将の評価について書かれた記事です。

武田信玄、織田信長、徳川家康について書かれており、武田信玄のことを「完璧な戦術家」、織田信長のことを「革新的な作戦家」、徳川家康のことを「最高レベルの戦略家」と評価しています。

徳川家康は、言わずと知れた江戸幕府の開祖として戦国時代を終焉させた武将です。

織田信長は、志半ばで倒れたとはいえ天下統一への道筋をつけた戦国の覇王。

武田信玄は、その信長が一目も二目も置いた戦国最強の武将だといわれています

いずれも戦国時代のビッグネームであり、優劣つけがたい存在です。

しかしその評価が分かれたことに興味を持ちました。

■とくに武田信玄のことを「戦術家」といっているところが気になります。

武田信玄といえば、兵法に通じた智者というイメージがあります。旗印に「風林火山」という「孫子」の一節を使用していることからもわかるように、孫子の理解者でもあるはず。

その武将が、戦略家ではなく「戦術家」であるとはどういうことでしょうか。

■ただ「孫子」を学んだ者からすれば、その評価は実は納得できるものでもあります。

武田家の旗印に使われた「風林火山」とはいかなる語句か。

これは孫子第七章「軍争篇」に使われている一節です。

軍争とは、軍を敵より先に戦場に配置すること、と孫子内で述べられています。つまり軍争篇は、きわめて戦術的な色合いが濃いパートであり、軍争の方法、運用、注意点などが書かれています。

該当の部分を引用すると

「故にその疾きこと風の如く、そのしずかなること林の如く、侵略すること火の如く、動かざるごと山の如く、知り難きこと陰の如く、動くこと雷の震うが如くして、むかうところを指すに衆を分かち、地をひろむるに利を分かち、権をかけて以て動く。迂直の道を先知する者はこれ軍争の法なり」

(したがって風のように迅速に進撃し、林のように静かに待機し、火が燃えるように急激に侵攻し、山のように居座り、暗闇のように実態を隠し、雷鳴のように突然動きだし、偽りの進路をみせるために部隊を分けて進ませ、占領地を広げるために要地を分けて守らせ、権謀をめぐらせつつ動く。迂回しているのに直進するかのように敵より先に着くことを知る、これこそが軍争の方法である)←「孫子」講談社学術文庫を参考にしました。

参考:孫子 (講談社学術文庫)
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4061592831/lanchesterkan-22/ref=nosim

だから厳密にいうと旗印には「風林火山陰雷分衆分利」と書くべきでした。

が、それはともかく、ここに書かれているのは、軍を運用する方法や態様についてです。

■武田信玄が、この戦術的な部分を旗印にしたというのは、象徴的です。

そもそも武田信玄も山本勘介も「唐の軍書は日本に合わない」という内容の言葉を残しています。

地理や気候、軍構成や武器が違うので、中国の兵法書に書かれてある作戦がそのまま日本では使えない。という意味のようです。

が、それは当たり前のこと。

「孫子」が3500年もの時を越えて読み継がれているのは、そこに書かれてある"生き残るための考え方"が大いに参考になるからです。

武田信玄は、兵法書に「すぐに使える便利なマニュアル」のようなものを求めたのでしょうか。だとすれば、理解が浅いを言わざるを得ません。

このあたりが武田信玄を「戦術家」と評価する上の記事に同意する所以です。

■武田信玄が戦術家だったという評価は、信玄の側近によって書かれた「甲陽軍鑑」により明確に表れています。

参考:甲陽軍鑑 (ちくま学芸文庫)
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4480090401/lanchesterkan-22/ref=nosim

そこには戦闘で勝つ・負けないことこそが最強であるという武田家の考え方が示されます

戦闘で勝つためには、一人ひとりの兵士を精強に鍛えなければなりませんし、彼らが力を発揮できるような軍構成も大切です。

武田家の強さとは、兵士を育成し、構成し、戦闘現場において力を発揮できるようにすることであったことが分かります。

武田信玄の有名な「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」という言葉をみても、彼が人や組織に重きを置いていたことが分かります。

■私はこのメルマガで何度か「孫子」の話題をとりあげましたが、その価値は、戦争に勝つための方法論ではなく、戦闘に至る前段階に何をすべきかが書かれているところにあるとお伝えしてきました。

参考:戦略がなければ生き残れない(ブログ)「孫子の兵法」カテゴリ
http://blog.livedoor.jp/lanchester_kansai/archives/cat_50029552.html

孫子が目指すのは、戦争に勝つことではなく、国が生きながらえることです。

戦争に勝っても、国が疲弊すれば生きながらえることが危うくなってしまいます。

それならば戦争にならないようにしなければならない。

戦争にならないためには、敵国と偽りの同盟を組むことも厭わず、謀略で陥れ自滅させることも辞さず。

生き残るためには何でもあり。これが孫子の考え方です。

■戦術とは戦闘でいかに行動するかの方法論。

戦略とは、戦闘行為に至る前段階での方法論。

という定義にしたがえば、武田信玄の戦略とは、戦闘で勝つために組織を強化することだと規定できます。

しかし、最後の勝者であった徳川家康は、謀略や調略、同盟を駆使して相手の力を削ぐことをより重視していました。

特に、関ヶ原の戦いや大坂の陣において、戦わずして勝つ方法を追求する姿勢が顕著です。

どちらが孫子の考えに近いかというと、それは明らかでしょう。

徳川家康が「最高レベルの戦略家」と称えられる所以です。

■さらにルトワック氏は、織田信長を「革新的な作戦家」と評価し、武田信玄と徳川家康の間に位置づけられるとしています。

確かに織田信長は、無謀ともいえる戦闘に飛び込むこともありながら、創意工夫で数々の戦闘を勝ちに導いてきた武将です。

もちろん調略や謀略を使うことも多かったようです。

(念のためにいうと、武田信玄も調略や謀略の使い手でした。この点は純粋な戦闘行為だけで名をはせた上杉謙信とは違います)

ところが織田信長は最終的には、相手を武力で制圧し、天下を統一することを目標としていました。

ですから信長は、同盟戦略が下手です。同盟相手を軽視してしまうことが多かったために、裏切られることも多々ありましたし、最期は部下に討たれてしまいました。

この点、味方になれば篤い、敵に回れば怖い、というイメージを一貫して与え続けた徳川家康の方が優れているといえるでしょう。

■かといって、ルトワック氏がいうように織田信長が作戦家だという評価には私はうなずけません。

もともと信長は、"弱い"といわれる尾張の兵を率いていました。そんな弱い兵士の集団で勝つためには、工夫をせざるを得ませんでした。

もとより弱い部隊をいくら鍛えても、生来から強い甲府の兵に勝つのは難しい。

そこで信長の出した答えは、兵隊の数を増やすこと。かつ、強力な武器を持つこと。

そのために、兵数と武器を揃える前提となる経済力を持つことでした。

織田信長の抜群の経済感覚は、交易の要衝地を直轄地にしたり、楽市楽座を目玉政策として採用したりしたことからもうかがえます

その旺盛な経済力が、兵の補充や武器開発や兵站や大がかりな土木工事を可能にし、旧弊勢力を寄せ付けなくさせました。

信長とはつまるところ、経済力を基盤とした覇王だったのです。

ただの作戦家では測れない存在だと考えます。

■その信長の遺志を受け継いだのが、天下統一の達成者である豊臣秀吉です。

秀吉は、信長の方法論をさらに洗練し、進化させました。

すなわち圧倒的な兵力による正攻法を可能にする経済力の保持です

基本的に相手を城に籠らせて取り囲み、兵糧攻めや水攻めにして、戦闘行為なしに屈服させてしまう戦い方を採用しました。

さらには、相手が戦う気をなくすような強大な経済力と兵力を見せつけて、自陣に取り込んでしまい管理下に置くということを繰り返しました

秀吉は、人たらしと称されるほど人間扱いがうまく、接する者のほとんどを魅了したといわれています。一度味方になると、これ以上ないほどの信頼関係を結んでしまうので、裏切られることがありませんでした。

秀吉の手によって、驚くほどのスピードで天下統一が成し遂げられたのは、やはり彼の方法論が優れていたからです。

いわゆる強者の戦略の最高の使い手であり、家康に比べて、スケールが大きな存在だと思えます。

秀吉が老いて衰えた後、家康は最後の粘り勝ちのような形で天下を手に入れたに過ぎないわけですから、どちらかというと、秀吉の方が最高の戦略家であると私は思っています。

■しかし、惜しむらくは、晩年の秀吉の迷走です。

強引な後継者争いを引き起こして豊臣政権を弱体化させたばかりか先の見えない海外派兵により豊臣家への求心力も低下させてしまいました。

こうした迷走は、天下統一後の確固たるビジョンが秀吉にはなかったのではないかという疑念を抱かせます。

明確なビジョンがあり、現状からその目標に向かう道筋が戦略である。という定義を採用するならば、秀吉の戦略は天下統一をするまでしか機能していません。

その点では、350年続いた江戸幕府の開祖である家康には、政権運営の確かなビジョンがあったといえるでしょう。

そのビジョンが、その時、日本が描ける最良のものであったどうかはわかりませんが。

■秀吉の政権運営や海外派兵などは、織田信長のグランドビジョンに沿ったものであると言われています

信長は手元に地球儀を置き、世界における日本を意識できる人物であったようです。

海外からの客人の話を積極的に聞き、情報収集を欠かさず、自分なりの世界観を持っていました。

信長は、日本国内をまとめた後は、中国へ侵攻する考えを抱いていました。

あるいはルソンを通じて、南アジアに版図を広げようとしていたかも知れません。

彼の生涯をみると、それを成し遂げるだけのアイデアと実行力があったのではないかと思えてきます。

いろいろ欠陥の多い人ではありましたが、測り知れないスケールを持った人だったことは確かです。

■織田信長のビジョン構築力とアイデアフルな実行力。

豊臣秀吉のゆるぎない戦略遂行力と人心掌握力。

武田信玄の強固な組織構築力。

結局、これらをバランスよく、いくぶんスケールを小さくして持っていたのが、徳川家康といえるのではないでしょうか。

■戦国時代というのは、時代の究極の変革期です。

庶民の暮らしがどのようなものだったかまではわかりませんが、少なくとも覇を競う武将たちにとって、生き残るためには、持てる能力の全てをフルに使わなければならなかったことでしょう

だからこそ、ルトワック氏の記事にいう通り、彼らの生き残るための知恵は、現代でも十分参考になるものだと思います。

実に学べることが多い時代であり、それだけに興味は尽きませんね。

吉野家を2度の危機から救った経営者の考え方

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■素晴らしいストーリーの記事です。ぜひ読んでください。


かいつまでいうと、吉野家を急成長させた安倍会長の回想です。急成長といっても、吉野家は2度の大きな危機を経験しています。それを乗り越えたのだから大変なことでした。

■1度目は、倒産。

築地で牛丼店を成功させた創業者が、チェーン化に乗り出します。

「早い、うまい、安い」という秀逸なキャッチフレーズとともに全国展開を果たした吉野家ですが、急拡大にオペレーションが追い付かず、顧客が離れていってしまいました。

アルバイトから入って、米国に留学していた安倍氏が帰国してみると、倒産の危機にあったという話です。

■ここで安倍氏は、リーダーシップを発揮します。

倒産後やってきた経営陣と対立しながらも、残った従業員をまとめていきます。

チェーン店としての吉野家というコンテンツが、時代に通用しなかったというわけでないことが重要でした。オペレーションを見直せば、復活するという見込みはあったでしょう。

しかし、倒産した企業の従業員をもう一度やる気にさせるのは並大抵のことではありません。安倍氏のリーダーシップは、不安になる従業員をまとめることに発揮されたようです。

その結果、思いついたのが「倒産まで任務を全うしたほうが、再就職先での信頼が高まるだろう」「倒産なんてめったにない経験だから、最後まで見届けよう」というような、普段全く縁のないモチベーショントークでした。相手の性格によってどういう動機付けが響くかを探りながら、励ましていく。このときに学んだ相対コミュニケーションの大切さ、相手を把握するための努力というのは、後にさまざまな立場でリーダーシップを発揮する上で大変役に立ちました。

■その後、安倍氏を中心として吉野家は、急成長のひずみを経験した反省から、財務や業務オペレーションなど❝守り❞を意識した経営に舵を切り、鉄壁の仕組みを作り上げます。

急拡大時に起きたような乾燥肉を使うなどという愚は犯さず、「ともかく店を開いている限り、会社の事情に関係なくお客さまはいらっしゃる。お客さまが求める商品とサービスを提供し、喜んでもらうのがわれわれの役割であり、使命である。それはどんな状態でも変わらない」という基本を守りました。

これを安倍氏は吉野家のDNAと呼んでいます。

復活後の吉野家は、牛丼単品経営をとことん突き詰め、盤石の経営を誇っていました。

■しかし2度目の危機。BSE騒動により米国肉の輸入が禁止されたことです。

牛丼屋が牛肉を使えない。というのは、写真屋が写真を使えないという富士フィルムに匹敵するような危機です。

ここでも安倍氏のリーダーシップが際立ちます。

「牛丼抜きで営業利益率5%」という具体的な数字を掲げ、「牛丼で培ってきた素材調達、キッチンオペレーション、保管流通システム等のスキルとマインドを最大限に活用し、別の商品で表現してみよう。吉野家は牛丼抜きでこの目標を達成できるすごい集団だということを、世間に示そうじゃないか」と呼び掛けました。

しかし、この時期、吉野家への差別化から既にメニューをバラエティ化していた「すき家」が、頭一つ抜け出します。そして輸入再開された2006年が勝負処とみて一気に店舗数を拡大し、店舗数、売上ともにトップに躍り出ます。この時のゼンショーグループの勝負勘は見事でした。

が、そんな折にも焦らず、安全運転を続けた吉野家も立派だったと思います。

結果として、牛丼チェーンは、ゼンショー、吉野家、松屋で飽和市場を分け合う形となったわけですが、最も危機的な立場にあった吉野家を2位に留めた安倍氏の手腕は称賛されるべきではないでしょうか。

生き残ったのですから、反攻の機会もあるでしょうし。

経営者の役割は、業績のいいときほど未来に潜む危機感を煽り、本当に危機的状況のときには、当面やるべきことに全力を傾注し、成果を出すことで「大丈夫」と従業員を安心させること。そのためには直面している問題を共有し、時間を置かずに打開策とそのためのステップを明示する。「こういう手順で、ここまでいければ何とかなる」と具体的に示せば、従業員は課題に集中でき、疑心暗鬼にならずにすみます。

いいこと言っていますね。ぜひ読んでください。

 


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社員わずか5人で40億円の売上。中国にネットで販売する化粧品メーカー

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■爆買いが下火になった後、日本企業はどうすればいいのか。という課題に対する答えの一つが、この企業です。


社員わずか5人の化粧品メーカー、クオリティファーストが誕生したのは2012年2月のこと。設立から4年半あまりで売上高は40億円に届くまでに急成長しており、うち、ほぼ半分が中国での売上げだ。

いわゆるネット通販で中国に商品を販売している企業です。

■たった5人の企業が、売上高40億円とか。現代の奇跡かと思えるような話です。

記事には、この会社がどのような仕掛けをして、売上を上げたがが垣間見れます。

■まずは商品選定。中国人が好む日本製品は多いでしょうが、なんでもかんでも扱えばいいというものではありません。

この会社は、フェイスマスクという絶妙の商品を選びました。

中国人が好むが、中国製は品質が悪い。日本製は品質がいいが高い。そこに、安くても品質がいいという商品投入をしたようです。

(どの程度、品質がいいのかは私にはわかりませんが)

■次に販売方法。

中国で売ることを前提として、まず日本で売る。日本で売れているという実績を中国人は評価するからです。

商品パッケージも、中国人、日本人双方を意見を取り入れながら作っていったとあります。

次に口コミの喚起。カリスマといわれる影響力の大きい人たちに、サンプルを配布して、ブログとかに書いてもらう。

この会社は、仲介ブローカーに頼まずに、自社で影響力の大きい人を探して配布していったとあります。

そのコツコツした取り組みがキモだったようです。

■中国のネット通販で売る。というといかにも楽して儲かりそうな気がしますが、実際には、成功企業は地道な努力をしているんだなということがわかりますね。

 


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航空機業界のトップ企業ジャムコの営業

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■航空機内装でトップの分野を持つジャムコの記事です。


航空機の厨房で30%、化粧室では50%のシェアを誇ります。

■ジャムコは、もともと伊藤忠商事の航空機設備会社でした。伊藤忠は現在も大株主です。

1970年代にANAとJALが資本参加。そのANAおJALから初めて厨房(ギャレー)の注文を受けます。

資本参加したとはいえ、実績のない会社への注文にJALは懐疑的だったようです。しかも納期は通常の半分。

ここが勝負どころ。とジャムコは総力戦の突貫工事を行います。

その商品が高く評価されたことで、内装業界への足掛かりを得たとのことです。

■これは営業的にいうと「テスト受注に合格した」という状況です。

新規営業やライバル会社の得意先に営業をかける時、当面の目標は「テスト受注」を得ることになります。

当然、先方は取引先のライバル会社など面倒くさいので嫌がりますが、営業はそういうところに食いついていかなければなりません。

通い詰めて通いつめて、ようやく得られるのが「試しにひとつ注文しようか」という及び腰のテスト受注です。

そこで合格すれば、次の展開があるし、不合格ならば、ジエンドです。

ジャムコの場合、株主からの注文ということで、営業の苦労はそれほどではなかったかも知れませんが、みごと合格答案を出したということです。

■その後、ジャムコは、欧米企業が強い航空機の内装業界に入っていきます。

やはり営業の仕事は、テスト受注を得ることになります。

「試しに同じ仕様で作ってみてくれ」。エミレーツ航空から打診を受け、ギャレーを製造してみると、他社製品よりも約10%軽くなることが判明。結果、2011年から一転してジャムコの得意客となった。

技術力が強調されていますが、私は営業出身なので、営業行動に注目してしまいます。

たとえば多くの企業で、何とか頑張ってテスト受注を得てきても、技術や製造から「そんな納期でできるわけないだろ」「そんな仕様むりに決まってるだろ」とクソみそにいわれて、頭を下げながらなんとか製造してもらう営業の姿が見られます。

中には営業の無茶ぶりをきっぱり断る人間をヒーロー扱いするような工場もあるようです。

そういう会社では、営業はチャレンジする気をなくすでしょうね。難しい営業をやって、製造と喧嘩する羽目になるよりも、ルートセールスだけやって、皆と仲良くした方がストレスがないですからね。

記事にある通りならジャムコは営業と製造のタッグが機能しているということです。素晴らしいと思います。

■現在、ジャムコが狙っているのが、航空機のプレミアムシートの受注だとか。

技術的な課題をクリアしながら、得意分野を少しずつ増やしていくというやり方は、実にランチェスター戦略的です。

頑張っていただきたいものです。

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