わたしは価値を創る

大阪在住の経営コンサルタントのブログです。

清涼飲料市場

緑茶、初のマイナス 06年清涼飲料市場 「お〜いお茶」圧勝

■緑茶市場も落ち着いてきました。各社、このまま横ばいが続くと言っていますから完全な成熟市場です。

清涼飲料市場全体は、もう少し前から市場の縮小が始っています。コカコーラ、サントリー、キリンによる市場の寡占化が進みます。成熟市場においては、営業力の差が大きく影響するので、この流れは動かないでしょう。

その中にあって緑茶は成長してきた期待の商品だったのですが、とうとう縮小に転じたというわけです。

■緑茶における伊藤園の健闘はすばらしいですね。ライバルメーカーと比較して、大きな企業というわけではないのですが、緑茶市場を牽引してきたリーダーとして、そのままトップを守り続けています。

成熟市場となった時点で、トップの位置にいるということは、競争を相当有利に進めることができます。ここまで先行逃げ切りに成功したわけですな。

緑茶市場の黎明期から成長期にかけて、伊藤園がどのような戦略をとってここに至ったのか、研究してみるのも面白いですね。

消費の二極化傾向

小売り、消費低迷に泣く 06年売上高、軒並み減少

■これは、消費低迷というよりも、量販店や百貨店など既存業態店が消費ニーズを捉え切れていないと言い換えた方がいいでしょう。

日経新聞では「二極化傾向が鮮明」だと解説されていました。日本のメインターゲットである中流層に適応した業種が、中流層の拡散によって業績を落としていくのは当然のことです。

この流れは止まりようがありません。

■同時に深刻なのは、消費者のポートフォリオが変化してきました。

家計消費支出が劇的に変化することはあまり多くありません。1人が1年に使うお金は当然のことながら、あまり変わりません。ただ、何にお金を使うかは変化します。

安くていいものが増えており、それを入手する方法も整備されてきました。中途半端なものを買わなくなるのは当然のことです。

余ったお金で「体験消費」をするというのが現在の二極化です。

■つまり、既存業態店が中途半端な品揃えになっているわけです。こちらの方は、企業の工夫である程度は改善できそうですが、それでも根本的な解決は難しいでしょう。

結局は、先鋭化したニーズを捉える新業態店に転換していかざるを得ないと思います。

■逆に言うと、小さな成長市場があちらこちらに現れてくるのですから、中小企業のチャンスが増えているということでもありますね。

着信課金型広告

e−まちタウン 着信課金広告を展開

■とうとうこんな広告まで登場しましたか。

確かに、広告というのは成果が見えにくい。実際の利益との因果関係が計りにくいものです。

インターネットにはクリック保証型広告というものがあり、それは一応、見られた件数は計ることができます。

また一部には購入成果に応じて支払をする広告もあるようです。これはフェアと言えばフェアです。

インターネットを利用したら様々なことができるんですね。

■着信課金広告というのは、電話本数に応じて課金する仕組みです。これは、ホームページを持たない人でも成果型広告を利用できるというところが意義ですね。

ただし、この成果を測定するためには、消費者がマイクやスピーカー、独自ソフトをインストールする必要があります。そんなものを準備する前に、普通に電話するでしょうから、この仕組みが機能するかどうかは疑問です。電話番号そのものを広告会社が用意するなら別でしょうが。

もっとも、試みそのものは評価されてしかるべきでしょう。広告も変化の過渡期にあるわけですから、開発をどんどん行わないとだめですよね。

10円グルメ市場

「10円まんじゅう」繁盛 “うまい商売”参入続々 格安グルメ ブームの予感

■10円グルメという市場が出来つつあるのでしょうか。

10円でもうなるほどおいしいものを、というのは確かに驚きですが、コロンブスの卵のように、そういう手があったのか、とも思います。

ただ、20個〜50個のセット購入がほとんどだということなので、実際には客単価が極端に低いわけではないでしょう。

最初に手がけたジャパンフードシステムという会社はいわゆる中小・零細企業です。つまり、「中小企業はこだわりが命、だから高価格品を扱うべき」という一般常識が間違っていることがわかります。低価格品が、体力勝負になるのは、かなり後のステージにおいてです。特に飲食のように地域性の高いものはそうです。

■ただ、参入障壁が高いわけではありませんから、競争は激しくなります。10円グルメ市場にも既に数社参入し、盛り上がっています。こうなれば完全にランチェスター戦略の出番ですね。

市場シェア1位を今のうちに確保し、強者の戦略で戦いを優位に進めることが重要です。つまり、面をとること。そのためには、スピードが勝敗を分けます。この時点での戦略(商品、出店、チャネル、投資)が趨勢を決めることになりますから、素早くも的確にしなければなりません。弱者が挽回することは相当厳しいものなので、強者としてのポジション取りに全力を注ぐこと。ぜひランチェスター戦略を学んでいただきたいものです。

■ところで、「500円以下のものはなんでも美味しい」と言われる大阪での動きはどうでしょうか?格安グルメのメッカとして黙ってはいられないでしょう。新たな展開を期待しております^^

鮮魚チョコ 顧客を判断する勇気に感動

“愛の告白”に鮮魚チョコ ミニストップが30日発売

■これは素晴らしい話ですね^^

鮮魚チョコとは何ぞや。

■何がすばらしいと言って、コンビニにバレンタインチョコを求めにくる人は、「こだわりを持たない人が多い」という判断です。

当たり前と言ってはその通りなんですが、この言い切りには清清しさを覚えました。

「うちの客はこだわりを持っていない」なかなか言えませんよ。

■かといって、「昆虫チョコ」とか「汚物チョコ」とか悪乗りで変なものが増えても困りますがね。嫌がらせでそんなものくれても…

セガトイズが漫画本を企画

セガトイズ、手のひらサイズのマンガ本発売 フィギュアに代わる“懐かしさ”

■なにかほっこりする記事ですね。手塚治虫の漫画を手のひらサイズにするそうです。

■セガトイズといえば、虫キングやお茶犬などのフィギアや教育玩具を企画するファブレス企業です。

キャラクターコンテンツが、競争激化で苦しいので、漫画本を企画したらしいですな。

こんなものが商売になるんでしょうか。

■キャラクターコンテンツビジネスは、ヒットキャラクターを中心に、どれだけ周辺商品を作ることができるかが鍵になるはずです。

独自キャラクターならば、グループ会社のセガなどでゲームとして利用することができますが、今回の漫画は、手塚治虫のコンテンツの周辺商品です。

パチンコ台のキャラクターにでもするんでしょうか。あるいは携帯でも配信するとか?権利はどうするのか。どのように展開するんでしょう?これだけで終わる企画でしょうか?

大きなお世話ながら、気にしております。

日本の鉄鋼産業が好調だそうです

06年粗鋼生産 高級鋼材で世界をリード

■2006年は、造船や自動車などどちらかというと重厚長大産業が好調でした。好調な政界経済、特に中国経済の恩恵を受けていたというのが多くの意見でした。

鉄鋼についても、中国のインフラ需要が大きく、しばらくは好景気が続くと言われています。ただ、この記事にあるように、中国メーカーの台頭もあって競争激化しております。そこで、高級素材に特化するというのが日本得意の戦略です。

造船が3年分の受注残を抱えているというのはすごいですね。

■もっとも、日本の多くの産業がハイテク分野に特化して、中国との価格競争を避けると言っています。それが思惑通りいかないのは、中国やインドなどの技術の進歩が思ったよりも早いことです。低価格品もハイテク品も根こそぎ持っていかれてしまう業界もありそうです。まるで、日本車が海外市場を席巻するような具合です。

■30年前、日本に市場を蹂躙されたアメリカは、ITやバイオに投資を集中し、経済を立て直したと言われています。ただ、ITにおいても中国はアメリカの技術を取り込んで、産業を作り上げつつあります。

なにしろ、かつての日本が10個一挙に立ち上がっていると言われる中国ですから、各国の特化を無力化してしまうほどの物量とエネルギーを持っているのでしょうね。

■鉄鋼における先行技術がどれほど優位性があるのか知りませんが、いつまで続くんだろうと疑問です。

アップルと日本の家電メーカーの競争の差異

米アップル、過去最高益

デジタル家電 競争激化で価格下落加速 “優勝劣敗”鮮明化

薄型TV“3強”鮮明 デジタル家電06年シェア

■アップルは絶好調ですね。ここ最近、アップルの話題が続きました。iPhoneの発売も控えており、この調子はしばらく続きそうです。いつからこんなにいい会社になったんでしょうね。マイクロソフトにボロボロにされていた頃が遠くなっていきます^^;

■それに比べて日本の家電各社は、価格競争に陥っております。同じ商品ジャンルで似たような単品を販売している限り、価格競争は避けられません。結局、投資額が大きい会社が生き残ります。

■アップルは、単品競争に陥らず、アップルのビジネスに顧客を囲い込むことに成功した感があります。大きいのはiPodのビジネスにiチューンズを組み合わせたことだったんでしょうね。クールなデザインを表面に、裏側では巧妙に顧客を囲い込むという仕組みです。

ただ、こういうやり方って、ソニーがもともと志向していたものだったはず。一時期、パソコンのバイオを中心にソニーの囲い込み戦略が見えつつあったんですが、いつの間にか立ち消えに。(昨日もこの話をしましたっけ)

アップルのiPhoneにしても、日本の携帯電話ができない技術は何もありません。つまり単品で機能競争してもアップルには追いつけないということです。

日本のメーカーが早く新たな利益モデル構築に注力して、違う形の競争に入ることを期待しております。

本業がなくなってしまったら

(2007年1月18日メルマガより)

■「トヨタ自動車の車がなくなる、新日本製鐵の鉄がなくなる、それぐらい
の未曾有の事態にある」と言ったのは富士フィルムの古森社長です。

ご承知の通り、業界の枠を超えたデジタル化の波は、写真業界を消滅寸前に
まで追い込んでいます。

これまで衰退の危機を幾度か乗り越えてきた業界の雄"富士写真フィルム"
も、とうとう"写真"を外し、"富士フィルム"と社名を変える羽目になり
ました。

■産業そのものが消滅してしまうことは、実際には珍しいことではありませ
ん。

レコード、ワープロ、ポケベル、ミシン、カセットテープ、機械式時計。

製品に寿命があるように、産業にも寿命があります。デジタルカメラの登場
が、フィルム式カメラを葬り去るのは、時間の問題でした。

■皮肉なことに、古森社長が就任したのは、富士写真フィルムの写真事業の
ピークである2000年頃です。

その頃でさえ、写真フィルムの需要が坂を駆け下るように落ちていくことは、
火を見るより明らかでした。

しかし当時の富士写真フィルムでは「BRICsなどでは成長余地がある」
と希望的観測が幅を利かせていたとか。

実際には、グローバルなデジタル化のスピードは、思った以上に早いものだ
ったのですが。

■こんな事態に当った時、企業はどのように行動すべきなのでしょうか。

最も多いのが、それまでの本業で得たキャッシュで、新たな事業分野に進出
するというものです。

ミシンメーカーだったブラザーは、今ではFAXやプリンターなどの電子機
器メーカーです。

カメラメーカーだったオリンパスは、医療機器のメーカーに。

携帯電話世界トップのノキアは、元は紙パルプのメーカーでした。

このように、産業が死んでも、企業は死ぬわけにはいきませんから、事業転
換をするケースは多いのです。

現在、新たな事業分野を模索中なのが、OSでIT革命をリードしたマイク
ロソフトです。このまま、OSをバージョンアップし続けても、希望はない
というのが"予測された未来"です。

ただ、こちらはキャッシュリッチな会社ですから、いろんなことができそう
です^^

■一方で、コア技術や素材を他事業に転換する(コンセプトの転換)ことで
生きのびる会社もいます。

ナイロンという素材の使い道を次々に見つけ出し、成長を続けるデュポンが
その典型です。

時計を時間を見る道具からファッションに転換したスイスの高級時計メーカ
ーなどもこの類型でしょうか。

富士写真フィルムも、インスタントカメラ衰退の危機を、レンズ付フィルム
(写るんです)という新製品開発で一度は乗り切っています。

■あるいは事業を縮小しながらも、本業を守り続け、希少価値が出るまで耐
え抜くしぶとい会社もあります。

こちらはニッチ需要となるので、中小企業に向いているかも知れません。し
かし、他社が撤退した後では、労せずして寡占状態となり、意外に儲かるビ
ジネスです。

創業何十年、何百年の老舗といわれる企業にはこのタイプが見て取れます。

■話を元に戻します。

富士フィルムは、まず、関連会社である富士ゼロックスを子会社化して売上
を倍近くにしました。

その上で、写真関連事業に対する徹底したリストラを行いました。(5000人
の退職・特約店の廃止)

これは、フィルム業界のナンバーワンとして得たキャッシュがあってこその
施策です。つまり、中途半端な位置づけの会社では生き残ることは難しかっ
ただろうと言えます。

この事例は、デジタル化により産業展開のスピードが速くなった時代に、ナ
ンバーワンをとることの重要性を示しています。

■さらに、古森改革の真骨頂はこれから。

写真事業に変わる成長分野(印刷、医療・ライフサイエンス、電子材料)に
リストラ費用の倍近い3100億円の投資(M&A)を行い利益を上げる事業に
育てました。

つまり、典型的な新事業分野進出を志向したわけです。

現在は、それぞれの投資効率を見ながら、写真事業に変わる第2の柱を探し
ている段階のようです。

■ランチェスター戦略には、新事業に進出する時の戦略として「グー、パー、
チョキ戦略」といわれるものがあります。

名前はベタですが^^;

新事業を始めた当初は、グー、つまり1つの事業に一点集中して貫く。

成長期に入ると、パー、一気に手を広げて売上を稼ぐ。

成熟期に入る頃には、チョキ、広げすぎた部分を削減する。

という分かりやすい戦略です。言い得ているでしょう。

■富士フィルムの場合、どの分野に集中するのかがまだ見えていません。お
そらく、柱だと認定した時点で、一点集中するのだと思われます。

そうじゃないと、手を広げたまま突き進むのは、荷が重過ぎます。この、手
を広げすぎているところが、心配といえば心配な部分です。

ビール戦争、決着つかず

ビール戦争、戦略二分 鍵は「コンビニ棚」の資格

■苛烈なシェア争いで、一般消費者もその行方を見守る感があるのが、アサヒ、キリン戦争です。劇場型企業競争とでも言うのでしょうか。

昨年の初めは、キリンが首位奪還を果たす予想でしたが、皮肉なことに、ビール全体の売上が低迷したために、スーパードライを擁するアサヒが死守したということです。

まあ、1位になったから儲かるか、2位になったから儲からなくなるか、といわれれば、何の関係もないのですが。

■ビール市場は長期縮小を続けています。市場が成熟した時に、多様化に対応するために市場細分化する戦略をとったのがキリン。あくまで柱となる商品に集中するのがアサヒという図式です。もっとも、両社ともそうせざるを得ないという状況にあったわけですが。

キリンは、発泡酒、第3のビールでも1位商品を持っています。プレミアム市場にも進出するということですから、小さな市場をコツコツと押えていき、アサヒを包囲する態勢を整えています。

キリンは清涼飲料水でもヒット商品を持っており、成熟市場での利益モデルを着実に育てつつあるという印象です。

これに対して、アサヒは、スーパードライ頼みの状況は変わりません。総合飲料メーカーを志向しながら、弱者の戦略からの転換が進んでいない状況です。

■ただ両社とも、今後も収益を安定させるためには、売上を分散させるだけではなく、継続的に収益を吸い上げる利益モデル作りが鍵になります。

元々、業務店に強いキリン、量販店に強いアサヒという話がありましたが、今は崩れているのでしょうか。販売チャネルごとに圧力がかかるため、中々チャネル展開ができないというのが初期の競争でした。

しかし、この記事を読むと、コンビニがビールメーカーにとって「展示場」のような役割を果たしているようです。コンビニもそんな位置づけになったんですね。

業務店に対する販売には、リピート需要モデルを作る可能性があると推測しているのですが、どうでしょうか。

シャープの電子値札

シャープ、電子値札に本格参入 価格や文字情報を液晶に表示

■これは便利でしょう。

私は、よく売り場の改装や陳列の手伝いをしましたから、陳列棚に値札をつける面倒くささは身に沁みて知っています。改装が終わっても、値札待ちで帰れなかったりするんです^^;剥がしたりするのがまた汚いですしね。

この電子値札なら、価格改定も自由自在だということですから、柔軟な対応が可能です。

あの頃、これがあったらなあと恨めしく感じます…

■3500万円という費用をどうとらえるのか。人件費との兼ね合いですが、試験的な導入が始ってみないとわかりません。レイアウト変更の時など、これまで以上に面倒なことになりかねないですし。

■シャープ得意の液晶技術を使った製品ということですが、どういうパッケージで販売するのか。この記事だけでは分かりませんが、保守、周辺需要、陳列改装サービスまで含めてのビジネスになるのでしょうか。

薄型テレビとはまた違ったビジネスモデルが必要になります。どう発展させていくのか、興味ありますね。

ソニーの丸型パソコン

ソニー、来月以降に「バイオ」最新機 居間で地デジ・パソコン

■久々に、ソニーらしい新商品です。丸型のパソコン。テレビに映して使うものだそうです。

ソニーはかなり前に「家電ネットワーク構想」を持っていて、どう展開するのか期待していたのですが、いつの間にか忘れ去られていました。コンセプト先行の経営に、現場がついていけなかったからだとも言われています。

この商品は、家電ネットワーク構想を垣間見せるものです。

■ただ、テレビにつなぐパソコンというのは、つなぎ商品にしか過ぎません。そのうち、テレビとパソコンは一体化していくはずです。

ブロードバンド放送がもっと本格的になれば、はっきり言って、地上波放送なんていりませんからね。

■ソニーは、つなぎ技術のMDにこだわりすぎて、ネットワーク音楽携帯端末時代に遅れをとったという苦い過去がありますから、気をつけていただきたいものです。

さらにあっと驚くような新商品を期待します^^

新エネルギーにビジネスチャンスはあるのか

太陽電池、各社が増産 シャープ2割、三洋・京セラ2倍

木くずからエタノール バイオエタノール・ジャパン・関西、世界初の商業生産

電力各社、欧州で風力発電事業強化

■新エネルギーに関する話題が続きました。日本はほとんどを化石資源に頼っているため、技術開発が急務となっています。

これは世界的にも同じです。欧州では再生可能エネルギーシェアを2010年までに20%とする方針を打ち出しています。また米国では原子力発電を重視し、石油の依存度を下げようとしています。

日本は、石油ショックの苦い経験もあり、エネルギー政策(省エネ、石油備蓄、原子力推進)には積極的に取り組んできた過去があります。原油高騰に際しても、それほど慌てないで済む状況を作っています。

ただ人口減などにより、2020年にはエネルギー需要は頭打ちになるという予測もあってか、新エネルギーに関する取り組みはそれほど積極的ではないようです。

■もともと、化石資源のない日本は、新エネルギー開発にもっと積極的に取り組まなければならないのでは?

もっとも、変に政府が絡まない方が、産業が強くなるという指摘もあります。例えば、日本がリードしている太陽電池については、むしろ家庭での需要が市場をひぱってきました。環境意識の強い個人がいたからこそです。

このまま技術開発が進み、大幅なコスト削減が出来たとき、日本は太陽電池大国になる可能性も秘めています。

■ただし、こういう新エネルギーは既存業界にとって脅威となる「代替品」ですから、大きな反発がありそうです。技術だけあっても商売とならないのは、どのビジネスも同じです。単純に、エネルギー流通に乗っかるというわけにはいかず、各社、ユーザーに直接販売するモデルを模索しなければならないようです。

■新エネルギー技術は国内よりも、海外に需要があると考えられます。欧州では、新エネルギーベンチャーの設立が盛んであるとか。実際に、風力発電各社は、欧州市場進出を進めていますね。日本の技術で開発し、海外で活用するビジネスモデルがありそうです。

■こういう夢の新技術に関しては、詐欺まがいの怪しいビジネスも横行しそうですね。気をつけましょう。

今年の前半はメタリック調だそうです

店頭で異彩キラリ メタリックデザインの医薬品、売れ行き好調

■今年前半のトレンドは、メタリック調だそうです。癒し系、ロハスと続き、そろそろ尖った刺激を求めているということです。

競争が激しい市場では、こういった製品差別化の試みが繰り返されます。ちょっとした工夫で売上が上下することもあります。ばかにできません。

プランナーやデザイナーは、時代の雰囲気を嗅ぎ取って、早くからトレンドを予測しているのでしょうね。いろんな分野で似たような色合いのものが増えてくるのが目に見えます。

■それにしても、こうしたトレンドは何年か周期で回っていると思われます。

スライウォツキーのビジネスモデル分類でいうと「景気循環型利益モデル」の変形でしょうか。トレンドの小さな時間差で儲けるモデルもあるんですね。

わりあい応用が効くモデルでしょう。

ホンダの完全独占市場(二輪車)

ヤマハ発、ホンダに再挑戦 ブラジルで二輪車生産能力6割増

■二輪車市場でホンダは圧倒的な世界トップです。日本でももちろんトップ。後をヤマハとスズキが続きます。

日本の二輪車市場は縮小の一途を辿っており、最盛期の4分の1になったということです。日本での二輪車需要は、趣味性を高めており、多様化しています。

ところがアジアや南米においては市場の成長が続いており、必需品として受け入れられています。商品の意味合いが違うのです。世界の市場においては、ホンダの燃費効率や耐久性が優位性を持つ所以です。

■それにしても市場シェア80%というのはとりすぎですね。ランチェスター戦略でいうと、73.9%が上限目標値で、それ以上のシェアをとってはいけないと教えています。市場を独占することは、企業にとって必ずしも良いことではないのです。市場適応能力が疲弊する、市場に飽きられる、一騎打ちされやすくなる、技術力が向上しないなどが上げられます。

中国市場においては、ホンダはコピーメーカーに悩まされました。しかし、そのメーカーが育ってくると、合弁会社を立ち上げて世間を驚かせました。コピーメーカーと言えども、その柔軟な開発能力や市場把握力には学ぶべきものがあると認め、自陣営に取り込む戦略です。意識的に競争相手を市場に呼び込み、全体をコントロール可能にしておくのが適切な強者の戦略です。ホンダの戦略はこれにあたります。

ブラジル市場では、未だ地場メーカーの姿が見えてきませんね。ヤマハと切磋琢磨することで、よい競争をしてほしいと思います。

キャノンはどこに行くのか?

賭けに出たキヤノン SED単独事業化 熱冷めた東芝

■キャノンという会社は、デジタル消費財メーカーの中でも勝ち組と言われています。松下電器などと比べてもその利益率の高さには目を見張るものがあります。ちなみにこのあたりの状況は、「なぜ、あの会社は儲かるのか?」に詳しいです。

キャノンの利益率の高さは、「ジレット・モデル」といわれるビジネスモデルが機能しているからです。これは剃刀メーカーのジレットが、剃刀の柄は低価格で販売し、替え刃で儲けるという仕組みをとっていることからきた言葉です。キャノンもプリンターを販売して、その後インクリボンで儲けるという仕組みを作っています。剃刀メーカーも儲けているようですが、キャノンも相当儲けています。

だから、キャノンの戦略は、デジカメを売っても、コピー機を売っても、その後のプリントアウトにつなげて消耗品を購入してもらおうというものです。

このモデルは、「プロフィットゾーン経営戦略」の中では、“インストールベースモデル”と分類されています。ゲーム機メーカーもこのモデルですね。

■ただ、記事にあるように、キャノンの製品分野は成熟しているので、次の商品づくりが急務になっているということです。

それにしても選択したのが薄型テレビ。確かに需要は大きいですが、利益が薄いことは承知のはず。いかにして、キャノンが得意な「ジレット・モデル」を構築するのでしょうか?

例えば、テレビの画面をその場でプリントアウトする機能とか?(発想力貧困ですが…)

■素人考えでは、既存のテレビメーカーである松下やシャープと組めばいいじゃないかと思うのですが、彼らもキャノンの「ジレット・モデル」を羨んでいるので、できれば自分で構築したいと思うところでしょう。薄型テレビの覇者となれば、その後に儲ける方法はあるはずなので、なにも美味しいところをキャノンに持っていかれる愚を冒すこともない。

それでもキャノンとすれば、利益を分け合っても組んだ方がいいと思うんですが、どうなんでしょう。

■あるいは、キャノンは本気で、薄型テレビメーカーへの転進を狙うのでしょうか。やるからには、一定のシェアをとらないと投資額を捨てるようなもの。大変な決断をしたもんです。

成熟した日本の自動車市場

06年新車販売 カローラが4年連続首位

■カローラというのは、4年連続どころか、ほとんど30年近くトップ近辺を走り続けているのではないですか?このニーズ多様化の時代に何たる快挙でしょうか。まさに改良を重ねて完成度を高めたロングセラー製品の典型として尊敬に値します。

■ところで記事にもあるように日本の自動車市場は成熟しています。新製品投入のサイクルを速めないと需要喚起できない事態です。こういう市場では、儲けることは困難です。売れない上に儲からない市場でどう耐えるのか?と自動車メーカーは問われているわけです。

日本の自動車メーカーは日本市場の競争で鍛えられた商品を海外に投入し、成長を持続するという戦略をとってきました。それは、日本で受け入れられた商品が、海外でも通用するという前提があります。

このまま成熟が進めば、マニアック化した日本の需要と海外で展開する戦略商品にギャップが出てきてしまうかも知れません。これは、携帯電話メーカーが抱える問題です。

■もっともトヨタは5年10年先を見据えた開発をすると言っています。環境問題に取り組んだ商品開発を行うということかも知れません。

売れないからと言って小手先の差別化競争に囚われずに、本質的なニーズ追求と開発を行わなければ、我慢比べ競争から抜け出ることができません。我々を驚かすような製品開発を期待したいと思います。

ipodの周辺商品ビジネス

「iPod」オーディオの“あの手この手”

■またipodの話題です。CES(全米家電協会(CEA)が主催する世界最大の家電見本市)が開催されているか話題が続きます。

いわゆるipodの周辺商品、関連商品の上市が盛んです。これは、ipodがスタンダードとして認められたことを示します。

■小判鮫商法と言えば聞こえが悪いですが、周辺商品ビジネスは、有効なビジネスモデルの1つです。大きな商品、ロングセラー商品には、周辺需要が生まれることがあります。

最初は規模が小さいし、すぐに廃れるリスクもありますが、ターゲットがはっきりしている分、商売はやりやすいとも言えます。どのような商品にも応用できるためバリエーションは豊富です。

キャラクタービジネスなどは、この類型だと言えるのではないでしょうか。

■これがさらに進むと、その分野が1つの産業となっていきます。だから、本体であるipod側も、この動きは歓迎すべきでしょう。

グーグルやアマゾンなどWeb2.0銘柄と言われる企業は、意図してソースを公開し、周辺ビジネスを興そうとしています。

珍妙な使い方をされて困ったり、マネされるリスクはあるのですが、それ以上に、産業グループ化するメリットが大きいからだと思われます。それほど、デジタル化した現代におけるビジネスのスピードは速いのです。

■このあたり、ソースを公開した方がよいビジネスと、囲い込んだ方がよいビジネスを分類してみても面白いですね。それはまたの機会ですが。

起業専門会社とは?

あなたのアイデア、ビジネスにします エムアウトが起業コンテスト

■エムアウトとは、ミスミの創業者田口弘氏が始めた「起業専門会社」だそうです。消費者本位の商品・サービスを提供する“マーケット・アウト”型の事業創出・支援をコンセプトとしています。

■この企業はどういうビジネスモデルなのでしょうか?それぞれの事業のIPOを目指すということなので、ゴールは、普通のベンチャーキャピタルのように、上場後売却することで利益を稼ぐという形になるのでしょうか。

ただ出資目的ではないという言い方もされています。アイデアを収集し、それを事業として育てることで、一種のコングロマリット企業グループを作ろうとするのか?それにしては、無軌道な事業ポートフォリオです。

起業専門会社ということなので、インキュベーション機能をもって、事業を成長段階にまで持っていき、その後コンサルティング・フィーやインカム・ゲインによって収益を得ようとするものでしょうか。

■このビジネスの根拠となるのは、アイデアを事業化する「インキュベーション機能」です。この部分は、「これまでの実績、ノウハウを活かす」「メンバー・参加者を募る」としています。全貌がよく見えないですね。ただ、いくつか事業化に成功しているのですから、何らかのコアなノウハウがあるはずです。知りたいですが、外側からは分かりません。

こういうビジネスを考える人は多いでしょうが、実際問題として、アイデアを具現化するには相当のエネルギーがかかります。机上の計算だけで上手くいけば苦労はありません。起業家のクレイジーな思いがなければ、立ち行かないというのが、多くのキャピタリストの本音ではないでしょうか。

「おれはどんなものでも売る」と豪語するセールスレップの方もいますが、私は信用していません^^;詐欺の類でしょう。

ちなみに「発案者の方には、本人のご希望、エムアウトによるチームメンバー選定基準の双方を考慮した上で、事業準備への参加形態を別途相談させて頂きます」ということです。アイデア料だけでサヨナラということもあるんですね。

■田口氏の理念は「顧客視点に立った社会インフラとなりうるビジネスを生み出す」ということですから、拡大解釈すれば社会起業を支援するということに近いのかも知れません。

田口氏の熱いクレイジーな思いがこのビジネスを支えているのでしょうかね。

松下、強気のプラズマ投資

松下、世界最大のプラズマ新工場建設 薄型テレビ向け年1200万台能力
松下新工場 強気投資は両刃の剣 プラズマ、価格下落なら痛手

■松下は、相変らず強気ですね。今、世界の薄型テレビ市場は成長の真っ只中にあります。完全に量の勝負になっています。

資金力にモノを言わせ、これでもかと投資を続ける松下に、多くの中堅メーカーが戦意喪失に追い込まれたと言われます。

関西らしく、豊臣秀吉のような強者の戦いぶりです^^

■プラズマ市場で40%のシェアをとるという目標を掲げた以上、それにむけて突き進む一点集中は見事です。プラズマ市場がこのまま伸び続ける限り、松下の牙城は揺るがないでしょう。

ただし、プラズマの技術的優位がどこまで持つかは未知数です。液晶パネルの大型化、相次ぐ新技術の開発などにより、プラズマが不必要になるリスクは常にあります。

これに対して、松下がどのように備えるのか。それも聞いてみたいですね。

■もっとも、中途半端にやるよりは、ナンバーワンの地位を固めて、早めにキャッシュを回収する方が、市場の突然の衰退にも対処可能です。

一気に制覇して、一気に稼いでしまおう。

強者の戦略の典型例です。

プロフィール
komai 小

営業関連のコンサルティングをしています。
製造業や卸売業などの営業組織を強化する仕事を得意としております。

株式会社クリエート・バリュー代表取締役
NPOランチェスター協会理事
NPOランチェスター協会関西支部
NPOランチェスター協会認定インストラクター
中小企業診断士   販売士1級

コンサルタントになる前は、日本酸素株式会社魔法瓶事業部(現在のサーモス株式会社)で14年、営業担当をしておりました。
その時、廃業寸前の赤字だった事業部がわずかの期間で世界トップ企業になった経緯を体験したことが、経営コンサルタントになったきっかけとなりました。
当時、経験したことや見聞したことを物語風にアレンジしたのが、拙著『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』です。
面白い本なので、ぜひ読んでください(^^)

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