わたしは価値を創る

大阪在住の経営コンサルタントのブログです。

米トランプ減税で沸き立つアメリカ企業だが、アマゾンは唯我独尊を貫いてほしい

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トランプ米大統領政権の実施した減税政策により、アメリカ経済が盛り上げる予測です。

この件、少し前のメルマガに書きましたが、早くも反響があったようです。

減税の恩恵を受ける大手IT企業


減税の内容は、最高法人税率を21%にすること。および海外の資金をアメリカに持ち込む際の税率を15.5%にすることです。

この海外からの資金還流が大きいと思われていましたが、その通りになりそうです。

海外に多くの資金を貯めこんでいたアップルは、その94%をアメリカに持ち込むことを発表しました。

グーグル、マイクロソフト、フェイスブックも同様で、IT大手企業が恩恵を受けた形です。

還流された資金は、設備投資、自社株買い、従業員へのボーナスなどに費やされるため、波及効果は大きいでしょう。

もともと利益が薄いので、恩恵のないアマゾン


いっぽう記事では「波」を逃したと書かれたアマゾンですが、こちらはもともと利益を出さない主義なので、減税効果の恩恵を受けられません。これは仕方ない。

恩恵を受けることになるウォルマートがアマゾンに価格競争を仕掛けるのではないかといささか飛躍した記事となっていますが、それはないでしょう。あったとしても短期的なキャンペーンに終わるでしょう。

アマゾンは「すべてを顧客に還元する」ことが信条なので、利益を出して、従業員や株主に還元しようという気が薄い企業です。

税金として国に還元しようという気も薄い。

おそらくこれからもアマゾンのスタンスは変わらないでしょう。

いや、変わってもらったら困る。

これまでアマゾンが散々傍若無人なふるまいをしても許されてきたのは「顧客ファースト」の信条が本物だと思われてきたからです。

それが税金が安くなったからといって儲けだしたら、ただの悪の帝国ですからね。

アマゾンほどの巨大企業が悪に染まったら厄介ですよ。

このまま信条を貫いてほしいと思います。





日産・ルノーグループが世界シェア2位に

日産・ルノー2位、トヨタ3位 17年世界販売  VW、2年連続首位(日経新聞)

日産・ルノーグループが、世界販売数2位に躍り出たそうです。

快挙ですな。

新興国への積極性が奏功


日産・ルノーグループは近年急速に販売台数を伸ばしています。

その要因は、中国、ロシア、ブラジル、アフリカなど新興国が好調だから。

トヨタがやっていないことをやる。という差別化戦略がここにきて実を結び始めています。

さらには、世界規模での経費削減による価格競争力の向上や、三菱自動車を傘下に置いたことなどが販売台数を押し上げることとなりました。

トヨタは堅実なのか?


逆に市場縮小している北米や日本で強いトヨタは、思うように伸びていません。

もっともトヨタは、あえてトップを狙わない。という考えを持っているようです。

トップになって目立ちすぎるとろくなことがない。とかつて学んだわけですね。

もっともこの発言はいかがなものか。

トヨタは09〜10年の米国での品質問題を教訓に「前年を超える成長は必要だが、規模は追わない」(同社首脳)方針を示す。

無理に規模を追って、品質問題を引き起こすのがダメなのは当たり前です。が、規模を追わないと、価格競争力を徐々に失っていきます。

あるいは日本と北米のみのローカル自動車メーカーになるつもりなのか?

品質問題はともかく、電気自動車や燃料電池車、自動運転車への切り替えが秒読みとなっている今、無理に規模を追うよりも、次のステージに備えた方がいいという発言なのではないか。

それもわかりますが、どうも最近のトヨタは余裕を持ちすぎているというか、動きが鈍いような気がします。

3位転落が、トヨタ凋落のきっかけにならないことを祈ります。



【大阪開催】2018年1月25日(木)ランチェスター戦略入門セミナーを開催します

2018年1月ランチェスター戦略入門セミナー

このセミナーは終了しました

衰退市場で経営するということ


2018年も昨年に引き続き、AIの進化や自動化の進展が続くと考えられます。

いまや経済規模の縮小要因は、少子高齢化だけではありません。 

省力化、シェア化、バーチャル化の流れは、長期的にみれば、企業の設備投資や消費支出額を減らすことにつながっていきます。

つまり、日本でビジネスする限り、殆どの業界は、縮小経済の中で稼いでいかなければならないということです。

経済全体が成長している時であれば、企業は世の中の流れに乗っているだけで稼ぐことができました。

が、今はそうではない。

人と違うことを、自らの意思で選択し、独自の稼ぎ方を作り上げていかなければなりません。

不要人材にならないための鍵は「戦略」


これは企業の経営者だけの話ではありません。

従業員にとっても同じ。省力化が進めば、企業の競争力は増すかも知れませんが、その裏で、不要な人材が発生します。

そんな時、会社にとって手放してはならない人材になっていなければなりません。


企業にとっても個人にとっても、生き残るために必要なものは戦略です。

生き残るために、何をすればいいのか。何をしてはいけないのか。

それをお伝えいたします。


ランチェスター戦略とは


ランチェスター戦略は、日本の経営コンサルタント田岡信夫が、アメリカの軍事戦略を参考に、日本の経営環境に考慮して作った戦略です。

1972年の成立以来、松下電器、ブリジストン、キリンビール、ソニー、アサヒビール、ユニ・チャーム、H.I.S、ソフトバンクなど多くの企業にとりいれられ、多大な効果を上げてきました。

ランチェスター戦略はきわめて現実的で、精神論的な要素の入る余地のない戦略理論です。

経営目標達成のために、何をどう積み上げていけばいいのかを具体的に教えてくれます。

経営コンサルタントの立場から、この戦略が本来持つ実践的な側面を正確にお伝えしたいと考えています。

2時間という枠の中で、ランチェスター戦略をどのように活用すればいいのかをご理解いただけるように工夫させていただきます。

この機会にぜひともご参加ください。


日 時:2018年1月25日(木)午後7時〜9時頃

参加費用:5,000円(税込)
※当日、お支払ください。

会 場:大阪産業創造館5階 研修室D





講師:駒井俊雄
NPOランチェスター協会関西支部長
NPOランチェスター協会理事
株式会社クリエート・バリュー 代表取締役
中小企業診断士 1級販売士


「ランチェスター戦略入門セミナー」の内容


●なぜ、戦略が必要なのか?

●戦略と戦術の違い、定義とは?

●イギリス人、F・W・ランチェスターの功績とは?

●ランチェスターの法則とは?

●ランチェスター戦略を作ったのは誰か?

●弱い者が、強い者に勝つ方法はあるのか?

●弱者の戦略とは?強者の戦略とは?

●織田信長が使った弱者の戦略、豊臣秀吉が使った強者の戦略。

●現代企業が使う弱者の戦略、強者の戦略。

●なぜ差別化しなければならないのか?

●差別化してはいけない場面とは?

●具体的に戦略を活用するためには?

●市場シェアとは何か?

●なぜ市場シェア至上主義なのか?

●市場シェアの目標は、どのように決めればよいのか?

●ライバルにどれぐらい差をつけるべきなのか?

●ランチェスター戦略が示す3つの鉄則とは?

●一点集中はリスクはないのか?

●自分より強い者と戦うとどうなるのか?

●なぜ2番ではダメなのか?

●1番になるとどれだけいいことがあるのか?

●理論より行動、は間違っているのか?

●あの一流経営者は、ランチェスター戦略をどう評しているか?


僭越ながら全国の各所で開催し、大変好評をいただいているセミナーです。この機会にぜひ一度、お聞きください!

準備万端整えて、お待ちしております。

ぜひ、セミナー会場でお会いしましょう!


私が生き残っているのは「弱者の5大戦略」を実践してきたからです。

弱者の5大戦略
(2018年1月25日メルマガより)

メルマガ登録はこちら


私事ですが、独立してから今年で14年、法人化してからは、12年になります。

長かったような、短かったような。。。

しかし起業者の10年生存率が1割程度といわれる今日ですから、それなりにやってきたと言ってもいいのではないですかね。

もちろん運の要素も強いですし、自分の実力だなんておこがましてく言えませんが。

生き残る事業者の4つのタイプ


ただ事業を続けている小さな会社の経営者さんたちとお話ししていて、やはり生き残るには、相応の理由があるのだと思うところはあります。

これはあくまで私が会ってきた経営者の中で…という主観的な話ですが、下記のどれかに当てはまります。

(1)とにかく思いが強い。どんな逆境でもあきらめない。ギリギリでもやり続けるので、実力が蓄積されて、生きる力を持つようになる。

(2)そもそも儲かるビジネスを選んでいる。成長市場だったり、ライバルがいなかったり。偶然そのビジネスを選んだ場合もあるが、相当考えて計画を立てた場合もある。

(3)実行管理が緻密。小さな目標をコツコツ達成していく力がある。いわゆるPDCAを回すのがうまい。

(4)人に恵まれている。実際には、人の動かし方に優れている。

この4つすべてあれば素晴らしいことですが、そうじゃないことも多い。

(1)だけの人もいるし、(2)だけの人もいる。(3)と(4)を持ってる人もいる。

たぶん複数の要素を持っている人の方が、成功確率が高いのでしょうが、そうではない人もいます。

私のみる限り、思いだけ、とか。PDCAだけ、とか。それでも立派にやっておられます。

やはり何か武器となるものがあれば、それで戦っていけるのですよ。

それぞれが独自の武器で戦えばいい


そこで、自分のことをかえりみるに、どうやら(2)と(3)なのかな。と感じるところがあります。

(2)は偶然かも知れません。そもそも私は、会社員時代の成功体験(考えて営業することが、世界トップ企業を作るほどの威力を持つこと)を皆に伝えようと思って起業しました。

だから経営コンサルタントという利益率の高い職業を選んだのは偶然です。

その中で、日々工夫をしながら過ごしてきました。

毎月、毎週、毎日、小さな目標を立ててコツコツ達成していくことがクセになっており、積み重ねが大きな成果につながることを経験してきました。これが(3)です。

起業してそれなりにやっている方は誰でも、こうした毎日の積み重ねをしているのだろうな。と思っていたのですが、いろいろ話を聞いてみるとそうでもないらしい。

一発勝負ばかり考えている人もいますし、従業員の様子ばかり見ている人もいます。

私のようなやり方を知らせると「そんな面倒なことやってるのか!」と驚かれることがあります。

逆に私も「そんなおおざっぱでいいの??」と驚いているんですが^^;

まあ、人それぞれの資質がありますから、独自の武器を磨いて、使うべきだという話です。


ランチェスター戦略を選んだことが幸運だった


偶然がもうひとつあります。

私の成功体験のベースにある「ランチェスター戦略」です。

会社員時代、この戦略を活用して、大きな業績を上げたのは、書籍にもしましたし、このメルマガで何度か書いていることです。


すっかりこの戦略に感心した私は、独立した後、本格的に勉強して、教える立場にもなりました。

「ランチェスター戦略入門セミナー」に至っては、100回以上やっていると思います。

それだけ繰り返せば、無意識レベルでも身につくというものです。

当たり前の話ですが、私自身のビジネスにおける決断や行動もランチェスター戦略の考え方に沿うものになります。

「ランチェスター戦略が絶対だ!すべてうまくいく!」なんて言うつもりはありませんが、ひとつの優れた戦略を一貫して守っていれば、それは間違えることも少なくなるというものですよ。


「強者の戦略」「弱者の戦略」


このたび久しぶりに公開で「ランチェスター戦略入門セミナー」を開催しますが、そのレジュメを確認していて、あらためてよく出来ているなあと感心したのが、「弱者と強者の5大戦略」という部分です。

これを守っていれば、大きく間違うことはありません。本当にそう感じます。

ちなみにランチェスター戦略では、市場シェアが大きい会社を強者、小さい会社を弱者と呼びます。

市場全体でみれば、トップシェアの会社だけが強者。それ以外はすべて弱者となります。

だから、自社を市場全体で捉えるか、2社間競争で捉えるかによって、立場は変わります。まずは、自社が強者なのか、弱者なのかを知らなければなりません。

そのうえで、強者に相応しいやり方と、弱者に相応しいやり方があることを理解してください。

これが「強者の戦略」「弱者の戦略」といわれるものです。


強者の基本戦略は「ミート」


強者と弱者の戦略で何が違うのか?

基本は、強者がミートを主とし、弱者が差別化を主とする。というものです。

強者は市場シェアが高いので、顧客からの認知度や流通支配力に優れています。生産力や営業数、営業拠点数も優れていることが多い。

だから強者は、より多くの顧客の期待に応える必要があります。流行っているもの、旬なもの、世の中の動きにアンテナを張り巡らし、ヒット商品があれば真似をします。

この真似することをミートと呼んでいます。

強者が真似すると、販売力があるので結果的に一番売れることになります。

アマゾンなど自社で販売している売れ筋商品をそのままパクッて自社商品として販売したりしています。

アマゾンほどの販売力のある会社にそれをやられたら、元のメーカーは泣き寝入りするしかありません。

ビジネス倫理しとしてずるい汚いと言いたくなりますが、アマゾン側からすれば「お客さまが欲しいものをもっと安く大量に販売することは、お客さまの利益になる。善だ!」という理屈です。

アマゾンだけではなく、これまでも、多くの強者企業は、世の中の弱者企業のビジネスを模倣し、つぶしてきました。競争とはそういうものですね。


弱者の基本戦略は「差別化」


これに対して、弱者企業は常に強者の隙を狙わなければなりません。弱者の生きる道とは、強者が手掛けないことをやることです。

これを差別化といいます。

差別化しても真似されてしまうので、弱者はつらい立場です。

だからなるべく真似されないこと、真似しようとしても難しいこと、真似しようとも思わないことを、探してビジネス化していきます。

強者企業が「ビジネスにも品格がある」とか「われわれは王道をいく」とか立派なことを言い出したらねらい目ですよ。

弱者は、あえて強者が眉をひそめるような品格のない邪道を進めば真似されませんから。


弱者と強者の5大戦略


さてランチェスター戦略は、さらに弱者の戦略と強者の戦略の原則を5つに分けています。

弱者の5大戦略。

1.局地戦

2.一騎打ち

3.接近戦

4.一点集中

5.陽動作戦

強者の5大戦略。

1.広域戦

2.確率戦

3.遠隔戦

4.総合戦

5.誘導作戦

これだけ読んでも、抽象的でわけがわかりませんよね。

ただ原理原則とはそういうものです。リッツ・カールトン・ホテルが大切にする「クレド」と同じで、この5つの原則を日々現実のビジネスに置き換えてみる作業を各自がすることで、考え方、行動規範、判断基準が身についてきます。それが蓄積です。

人間の思考というものは、容易に真似することができません。従業員が戦略的思考を身に着けているというのは、それだけで大きな差別化となりますので、人材教育に力をいれることをお勧めいたします。

弱者の5大戦略で戦ってきた


それはともかく、私の場合です。

私の場合、昔も今もこれからもたぶん永遠に弱者ですから、弱者の戦略をとらなければなりません。

「人と違うことをする」という差別化は基本です。できれば、人が「それはあかんやろー」「そんなのやめとけよー」というようなことがねらい目です。

逆に「それいいね」ということには警戒しなければなりません。

単なるへそ曲がりに見えるでしょうが、意に介しません。

その上で「弱者の5大戦略」は大いに参考になります。

簡単に説明すると

(1)局地戦

地域にしろ、顧客層にしろ、時間帯にしろ、全体ではなく一部をターゲットにする。という意味です。

強者が強いのは、数が多いから。数とは、生産数、販売数、売り場面積、営業拠点数、営業担当者数などです。

目に見える数というパワーの前には、精神論でも持ち出さないと、勝ち目を見出すことが難しいものです。

ところが、どんな強者といえども、市場全体をびっしりと押さえているわけではありません。必ずムラがあります。

その手薄なところに進出して、局地において数的優位を作ってしまうのが、局地戦の意義です。

いわば「勝ちやすきに勝て」の実践です。

強者がわらわら居るところに進出する愚は犯してはなりません。勝てる場面が見つかるまで身を潜めて、その時を待ちます。

勝てる場面で戦うというのが、戦略そものもです。

戦略がなければ生き残れない。というのは、まさに勝てる場面で戦わないと生き残れないよ。という意味です。

だから、常に局地戦をこころがけることは、私の基本方針です。

私がどういう顧客、どういう地域で仕事をしているかを知れば、その意味がわかっていただけると思います。

(2)一騎打ち

弱者は、ライバル会社が少ないところを狙わなければなりません。できれば一社しかいないところを狙います。

ライバル会社が多数ひしめいていると、弱者の武器である差別化が効きにくくなりますが、一社だけだとダイレクトに差別化をとることができます。

しかし多くの会社は、ライバル会社が多くいる市場を目指してしまいます。その方が、大きい市場であることが多いので、余裕があるように思えるからですね。

でも長い目でみると、差別化の効かない市場で頑張っても、そのうち駆逐されてしまいます。

たとえその一社が強大な企業だとしても、一騎打ちができる市場を狙うべきです。

(3)接近戦

局地戦をこころがければ、自然と一騎打ち(ライバルが1社しかいない状態で戦う)や接近戦(顧客に接近する)をすることになります。

特に接近戦は、営業出身の私には得意分野です。

営業というのは、一人一人の顧客に会い、その方の感情や思考の動きを読み取りながら、何が必要なのかを見極めていきます。

やはり直接会うことが基本です。できるだけ人と会うようにします。

が、見込み顧客といわれる人たち全員と物理的に会うことは不可能です。としたら、それに代わる方法を考えなければなりません。

ではどうするのか…というところが考え所ですね。

ちなみに私が書いているこのメルマガやブログなどは、接近戦とはいえません。むしろ遠隔戦です。

どうすれば他の人がやっているよりもより顧客に近づけるのか?

私の答えは言わないでおきます。手の内を晒すのも嫌ですし、事業をされる方にはご自身で考えていただきたいですからね。

もったいぶってすみません。

ただ言えるのは、私のビジネスなどお客様一人一人と真摯に向き合わなければ、半年後には何もなくなってしまうでしょうね。

(4)一点集中

局地戦をするにせよ、一騎打ち、接近戦をするにせよ、資源のない弱者企業は、集中しなければなりません。

せっかく決めたことはやりきること。そのために、戦力を集中するのです。そうじゃないと局地であっても数的優位を作ることができません。

集中するのが怖い(他を捨てるのが怖い)のは、成功できない企業の特徴です。

強者は全方位に手当てしておくことが必要ですが、弱者がそんなことをしていたら、すべて中途半端に終わってしまいます。

集中して取り組まないと、勝てる市場かどうかも見極められませんし、ましてや勝てる市場だと見極めた後はやりきるために一点集中することが絶対条件です。

(5)陽動作戦

情報戦の一つで、自社の手の内を読まれないように相手をかく乱するための方法です。

弱者企業が自社の戦略を読まれると、簡単にミートされてしまいます。そうなると、数的に勝ち目がありません。

相手に悟られないように情報を隠し、時には意図しない動きを見せて(フェイントして)強者を混乱させ出し抜く工夫が必要です。

情報を重視する姿勢は「孫子」で顕著ですが、ランチェスター戦略でも同様です。


戦略は活用しなければ意味がない


上記は簡単な説明ですが、これを知識として持っているだけでは、もったいない。

これらの原理原則を、自分に置き換えて、自分だけの戦略を練り、実行することが重要です。

ランチェスター戦略が気になる、と思ったら、この戦略を活用する方法を集中して考えてみてください。

そうすることなく、中途半端に知識だけで留めておくと、せっかく学んだことが身に着きません。

この戦略を活用している私としては、心からそう思います。


とまあ、偉そうに言っている私ですが、20年以上この戦略とつきあっているわけですし、専門家の立場ですし、他の方とは思い入れも活用度も違うのは当たり前ですね。

それなのに時折、忘れてしまうことがあります。

少し事業の調子がいいと「もっと大きい市場でやれる」「強者とタメで戦える」なんて軽薄なことを考えてしまう時があるんですな。

そういう時はたいていダメになりますから、頭を打って、反省して、また弱者の原理原則に戻る。という繰り返しです。

私もまだまだ学ばなければなりません。


芯の通った戦略に20年間とりくんできた幸運


私にとってランチェスター戦略との出会いは偶然だったかも知れません。

が、教える立場になるまで、この芯の通った体系を持つ戦略にひたすら取り組んできたことは、我ながら賢明な行動だったと思いますし、その立場にいれたことは非常な幸運でした。

もちろんまだこれからです。

「ランチェスター戦略入門セミナー」の開催は来週25日(木)です。

2018年1月ランチェスター戦略入門セミナー


「ランチェスター戦略入門セミナー」の開催が来週に迫ってまいりました。

いよいよです。

いいセミナーにしますね。

何卒よろしくお願いいたします。

「弱者と強者の5大戦略」はスゴイ!


今日、セミナーレジュメの最終チェックをしていました。

入門セミナーは、何度も繰り返していますので、馴染みのある内容なのですが、それでも発見があるから面白いものです。

セミナーレジュメの「弱者と強者の5大戦略」というところをみていて、あらためて思いました。

この5つの戦略ノウハウの中に、弱者が生き残る秘訣がぜんぶつまっています。

とくに、私が独立して14年以上生きながらえていたのは、この戦略を知っていて、実施していたからだと強く思いました。

現場で頑張る前に、どこで、いつ、頑張るのかを考えた方がよい


企業の方、事業者の方とお話しをしていて、いまだに思うのが、現場でいかに頑張るのかというところに注力されている方が多いということです。

そのためのノウハウやヒントの収集には余念がない。

もちろん修羅場で勝ち抜くというのは大切なことです。それがなければ、1年だって生き残ることはできないでしょう。

しかし、それ以上に大切なのが、どこで頑張るのか、いつ頑張るのか、といった現場に入る前の段階(=戦略)を考え抜くことです。

そこがしっかりしていたら、現場での強さがあるのだから、かなり有利な事業展開ができるのになあと感じます。

弱者の戦略を忘れたら、ろくなことになりません


他人事ではありません。

私も偉そうなことは言っていられない。少し好調だと調子に乗って、弱者の戦略を忘れがちになることがあります。

本人は「勝負をかける」なんてうそぶいたりしていますが、何のことはない、弱者という立場を忘れて、いい気になっているだけです。

そういう時は当然、ろくな結果になりません。

弱者は、強者ができないこと、やりにくいこと、やりたがらないことをやる!


市場において1位でない者はすべて弱者です。

弱者が、トップを張る企業や事業者の真似をしていたら、負けるのは目に見えています。

弱者は、トップができないこと、やりにくいこと、やりたがらないことを敢えてやらねばなりません

そんな、弱者としての在り方をあらためて確認しました。

1月25日(木)19時〜


今回のセミナーでは、「弱者と強者の5大戦略」をじっくり解説させていただきます。

参加される方は、よろしくお願いいたします。


日 時:2018年1月25日(木)午後7時〜9時頃

参加費用:5,000円(税込)
※当日、お支払ください。

会 場:大阪産業創造館5階 研修室D




講師:駒井俊雄
NPOランチェスター協会関西支部長
NPOランチェスター協会理事
株式会社クリエート・バリュー 代表取締役

会社が頼み込んでも残ってほしい営業になる

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経済規模の縮小が余儀なくされるこれからの日本で、どのような営業が生き残っていけるのでしょうか。

いや、そもそも営業という仕事は、これからも必要とされるのでしょうか。

AIの時代でも、営業という仕事はなくならない


AI(人工知能)は加速度的に進化しており、近い将来、知的労働の多くを代替してしまうといわれています。

特にマーケティングやセールスの分野は、AIとの相性がよいと考えられており、実験的に採り入れる会社のニュースを聞くようになりました。

営業部門をすべてAIに任せてしまう。という先駆的な会社が現れることもそう遠くないと考えます。

しかし、本当にそれでいいのでしょうか?

いま、営業の仕事をしている方は「人間でしかできない仕事」があることを知っているはずです。

もしライバル会社が、営業をすべてAIに置き換えたとしたら、さほど脅威ではなくなるはずです。

しかしAIに置き換えられる部分もある


AIが進化し、マーケティングやセールスの世界に採り入れられたとしても、営業という仕事は残ると多くの識者が考える根拠がここにあります。

ただし、営業の仕事の中にも、AIが手掛けた方が的確だと思えるような部分があります。

そして、人間が手掛けた方が、AIよりも優れているという部分があります。

どこが人間しかできない仕事なのか。どこがAIに置き換えた方がいい仕事なのか。

まずは、それを見極めなければなりません。

営業マネージャーとして生き残れるのは、ごく少数


技術の進化によって劇的に社会が変わろうとしている今日、われわれがしなければならないのは、いま自分がやっている仕事をもう一度正確に理解することです。

営業は、プロセスに分解できます。

そのプロセスごとの仕事内容を精査してみると、人間でしかできない仕事、AIに任せるべき仕事が霜降り肉のように重なり合っていることがわかるはずです。

これからの時代、営業マネージャーとして生きていけるのは、自社の営業プロセスをよく理解し、AIの進化過程ごとに、そのプロセスを設計しなおしできる人です。

おそらく、AIが発達すると、一人のマネージャーがマネジメントできる人数は大幅に増えるはずです。だから、ごく少数の営業マネージャーと、多数の現場営業担当者に振り分けられます。(もちろん報酬体系も相当の格差ができるでしょう)

自社の営業の仕組みを最も理解している人が、営業マネージャーとして生き残っていくでしょう。

現場担当者どうしでも、能力の格差が明白になる


同時に、現場営業担当者は、AIによるモニタリングが強化され、成績と行動の相関が明白となります。

つまり、できる営業とできない営業が、一目瞭然となります。(だから同僚との格差も広がります)

ここでも重宝されるのは、人間にしかできない仕事を鍛え、強化し、努力する営業担当者です。

AIの命じるままに行動するだけの営業になるのか。あるいは自分の特徴を理解し、強みとして自社の営業プロセスの中で活かせる営業になるのか。

それが、会社が頼み込んでも残ってほしい営業になる分かれ道だと考えます。

営業担当者が学ばなければならない3つの内容


営業に必要なものとは、下記の3つです。

(1)戦略的思考力。少なくとも、会社が進める戦略方向性を理解咀嚼し、自分の行動と結びつけられる思考力。

(2)営業の理解力。自社の営業がどのようなプロセスで組み立てられており、それを動かすにはどのような知識やスキルが必要かを理解する力。

(3)現場推進力。自社営業プロセスを動かし、実践する能力。特に、自分自身や顧客、あるいはその他の人間を理解し、動かす力。自己管理能力と、対人能力。

これは、いま現在も、AIが進化していくこれからも変わりません。


このブログでは、様々な形で、これらの3つに関わる話題を発信していきたいと考えています。

かつての私が、営業担当者として何度も心が折れそうになった時、力づけられた先人や先輩たちのような存在になれるように、

このブログを育てていければいいなと考えています。




自動車メーカーがプラットフォームを目指すわけ

トヨタ自動車は8日、1台で移動や宅配、小売りなどの多様なサービスに使える自動運転車を発表した。米アマゾン・ドット・コムや中国ライドシェア最大手の滴滴出行など5社と共同で、2020年代前半に米国で実証実験を始める。欧州メーカーは移動サービス事業で先行するが、トヨタはネット通販や外食などのサービス事業者向けに専用システムを提供して対抗する。

トヨタのEVは何にでも化けるらしい


EV開発に消極的だと思われていたトヨタですが、やる時はやりますな。

トヨタが今回発表したEVは、事業者向けの多機能自動運転車とでもいうべきものです。トヨタはフレームを用意して、配送だったり、ピザ配達だったり、移動式ホテルだったり、事業者の要求に応じて車体そのものをカスタマイズできる様式にしています。

一般大衆者ではありませんからトヨタが得意とする大量生産車ではありませんが、それを採算に乗せるノウハウは、マツダが担うのでしょう。

それにしてもトヨタがこのようなコンセプトカーを発表するとは。(企画そのものもマツダかも知れませんが)

自動運転ホテルなんて夢のようです。寝ているうちに目的地についている車なんてSFですよ。一般に売り出してもヒットしそうです。移動式ホテル車があればワンルームマンションとはいりませんからね。出張が多い者にとっては、有難い限りです。

フォードもホンダも、プラットフォーム化を目指す


今回、トヨタの企画の特徴は、プラットフォームになろうとするものだということです。

トヨタは用意するのはフレームです。ビジネスのアイデアや仕組みは、他の事業者が考えることになります。

同じく自動車メーカーのフォードも、EVを新しい都市開発の一部だと捉えています。

「クルマは売らない」 CESで見せたフォードの覚悟(日経新聞・有料記事)

 フォードはコンセプトを実現するため、スマホ向け半導体大手の米クアルコムと提携し、クラウドを活用したプロジェクト「TMC(交通移動体クラウド)」構想を発表した。スマホや自動車、町角に設置された通信機器などを相互にネットワークにつなぎ、高度なサービスを提供しようというもの。地図やナビゲーション、決済システムなどの分野に力を入れる。

要するに町全体をネットワークでつなぎ、車は移動手段の一つとして町のシステムに組み込まれるという構想です。車は移動手段の一つであり、ネットワーク端末の一つとして機能します。

また自動車メーカーのホンダは、ロボット事業のプラットフォーム化を狙っています。

中型の箱形ロボットは中を冷蔵庫に改造して飲食販売に使ったり、移動型のDJブースにしたりできる。小型のロボットはベビーカーやカート、大型は消防や農業向けなどに変身する。利用者の感情や嗜好を学ぶAIが共通で載り、クラウドでデータを集め、異なるロボットにも反映できる。小売りや外食、レジャー、音楽、行政、起業家らがソフトや付属品を自由に設計できる。

ホンダの担当者は、二輪車のスーパーカブが、新興国でとんでもない使い方をされているのを目の当たりにして「使い方はユーザーに考えてもらおう」と発想したといいますが、ロボットかEVかという違いだけで、トヨタのコンセプトと同じです。

IoTの時代、最も影響力のあるポジションを得るのはどこか?


IoTという言葉はいまいち浸透していないのかもしれませんが、全てのものがネットにつながるという状況は確実に進んでいますね。

※IoT(インターネット・オブ・シングス)物のインターネット。すべての物がネットにつながる状況を示す言葉。

特に自動車は、自動運転車の実現が待たれており、ネット技術の粋が集結しています。自動車メーカーは、IoTの最前線にいることになり、ビジネスの革新に立ち会わざるを得ません。

全てのものがつながり、商品というくくりに境目がなくなる時、一メーカーの発想や技術では限度があります。全てがつながるのだから供給側もつながらなければならないということですね。

さらにいうと自動車メーカーは、今までのように自動車産業の中心でいたいという思惑があり、そのためには、プラットフォームの中心を押さえておきたいという事情が見えてきます。

この分野、中国のメーカーがデータ量で圧倒していますし、グーグルやアマゾンやAIを得意とする企業もプラットフォームの中心になることを狙っています。

トヨタやホンダでさえ、ただの自動車組み立て工場として淘汰される恐れがあります。ビジネスの中心どころではありません。

どうすれば淘汰されない企業になるのか、その激烈な戦いが始まっているということですね。




販売減少のアサヒスーパードライ 産業遺産になっていくのでしょう

「スーパードライ」はバブルだったのか(日経新聞・有料記事)

「スーパードライ」が1億ケース割れ。だという記事です。

 アサヒビールの基幹ブランド、「スーパードライ」の2017年の国内販売が節目となる1億ケース(1ケースは大瓶20本換算)を29年ぶりに下回ったことが9日、発表された。1億ケースを突破したのがバブル経済絶頂期の1989年。スーパードライ発売から僅か3年での大台超えというハイスピードだった。ピークは2000年の1億9170万ケース。以降、減少傾向を続けてここ数年は「1億ケース割れはいつか」と関係者の間で言われていた。一昨年までは土俵際で踏ん張ってきたもののついに昨年、土俵を割ってしまった。しかも今年の販売計画でもさらに下回る数字を出している。

1億ケースというのは節目となる象徴的な数字だということですね。日本国内のビール系飲料の販売数減少は続いており、いずれは1億ケース割れが確実だったのですが、節目の数量を割りたくないという意地があったようです。

が、ここで1億ケース割れ。今後は、減少が続いていくのでしょう。

日本の産業史に残る大ヒット商品


スーバードライは、いまでも国内ビール販売量で約半分のシェアを持つ怪物商品です。

発売は1987年。その頃はビールといえばキリンの時代です。キリンラガーの特徴である苦味が、ビールのうまみそのものだと捉えられていましたが、スーパードライは苦味からすっきりした味への転換を図った商品です。その大胆な差別化が功を奏して、1997年には、国内トップブランドとなりました。そこから20年間ずっとトップブランドのままです。

スーパードライが登場したのは、バブル経済に向かう勢いのある時代、日本全体が新しいものを求めている時代でもありました。

また規制緩和の時期でもあり、量販店やコンビニで酒類を扱うようになった頃にあたっていました。

王者キリンが新しいチャネルへの対応に苦慮する中、アサヒの経営陣は、量販店やコンビニへの全面適応を即決、実施しました。

実質的には、チャネルを制し、そのための生産と配送の仕組みを整えたことが、アサヒがビール業界を制することになった決め手だと考えます。

日本の産業史に残る大逆転劇ですね。

アサヒも戦略を見直す契機に


ただ現在日本国内のビール離れ、アルコール離れの流れは止まりそうにありません。

記事にもあるように、アサヒもスーパードライを死守する戦略から、新たなビールやアルコール、あるいはアルコール以外へビジネスの柱を作り直さなければならない時期に来ています。

私としても「ランチェスター戦略入門セミナー」で話すアサヒスーパードライの事例が、賞味期限を迎えつつあるようで寂しい限りですが、時代の流れですから仕方ありません。

歴史的な事例として記憶にとどめておきたいと思います。






阪神タイガースが選手育成改革に取り組んでいる!

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おお、これは。

阪神タイガースも考えているんだなーと感動しました^^

 「成長には『考える力』が必要ではないかと。ドラフトで獲得した選手が、しっかりとした成長曲線を描くためにどうすればいいのか。考える力の構築に重きを置き、フロントとしても支えていく。そう思って育成プログラムを作っています」

本格的に始めたのは2012年以降とのこと。

選手自身の練習内容や未来像などを記入させて、その成長度や思いを球団が把握し、成長をバックアップしています。

また練習後には座学も行っているとのことです。

余談ですが…


私は経験上、「書く」ことが、成長においては大変効果的であることを知っています。

話を聞いただけで「わかった」「聞いたことがある」「言われなくても知ってる」という感想を述べる者は、たいていの場合、何もわかっていません。

試しに「何が分かったのか書いてみろ」と命じてください。ほとんど書けませんから。

感覚的に分かった気になることと、それを客観的に理解し、他人に説明できるまでになることは、相当の開きがあります。

感覚はすぐに消えてしまいますからね。次の日には、もう覚えてないでしょう。

そういう意味では、日誌を書かせて、それをフィードバックするという手法は、泥臭いですが、効果は必ずあると思います。

育成システムの完成を目指して頑張っていただきたい


育成上手といわれる北海道日本ハムファイターズは、こうした育成方法をとっているのですかね。

阪神タイガースも真面目に取り組んでいるんだなあと誇らしい気持ちになりました。

ぜひ続けていただき、育成のタイガースと呼ばれるようになっていただきたいものです。


しかし、藤浪選手はこの教育を受けているんですよね。

言うこと聞かないとか、頑固だとか漏れ聞こえてきますが、実際のところどうなっているのでしょうか。

どうやら育成システムも道半ば。まだまだ改善しなければならないようですが、頑張ってください。





2018年 君たちはどう生きるか(吉野源三郎や宮崎駿とは関係ありません)

君たちはどう生きるか

(2018年1月11日メルマガより)

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世界の株式時価総額ランキングを見てみますと、やはりアメリカの企業が強いことがわかります。(2017年12月時点)

1位:アップル

2位:アルファベット(グーグル)

3位:マイクロソフト

4位:アマゾン・ドットコム

5位:フェイスブック


1位から5位まですべてアメリカのIT系企業ではないですか。

ちなみに株式時価総額とは、市場株価に株式の発行総数を掛けたものです。

市場株価は、その株式を買いたいという人が多ければ上がり、売りたいという人が多ければ下がります。一種、人気投票のような側面もあります。

しかし理論的には、その企業の将来にわたる価値を表しており、時価総額の高い企業とは、多くの人々が、その将来的な価値は大きいと考えている企業といえます。

そういう意味では、これからもアメリカのIT企業が、世界の経済をリードしていくと多くの人が予想しており、またその予想は大外れすることはないのだろうと考えます。


世界を牽引しているのは、アメリカと中国の企業


その下のランキングを見てみます。

6位:テンセント・ホールディングス(中国のSNS企業)

7位:バークシャー・ハサウェイ(アメリカの投資会社)

8位:アリババ・グループ・ホールディングス(中国のEC企業)

9位:ジョンソン・エンド・ジョンソン(アメリカの医療・ヘルスケア企業)

10位:JPモルガン・チェース(アメリカの金融企業)

ランキング10位までをみてみると、

アメリカのIT系企業が5社。

アメリカの金融関連企業が2社。

アメリカの医療・ヘルスケア企業が1社。

中国のIT系企業が2社。

という内訳になります。

ここから分かるのは、アメリカの経済を牽引しているのは、ITと金融とヘルスケアだということ。

さらに、世界経済をリードしているのが、いまやアメリカと中国だということです。

13位にようやく韓国のサムスン電子。

日本企業でいえば、42位にトヨタ自動車が入っているぐらいです。

日本企業の凋落という現実を見せられたような気になり、寂しい限りですが。


世界の中心から身を引こうとしているアメリカ


2017年のトピックといえば、その世界経済の盟主たるアメリカが、国際協調をやめて孤立化にひた走ったことでした。

TPPやパリ協定からの離脱を表明し、世界からひんしゅくを買ったのは記憶に新しいところです。

もっとも、アメリカのこの動きは、ITや金融産業の興隆が行きすぎたためだったというから皮肉なことです。

アメリカのITや金融産業は、一部のエリート層や技術力を持った移民層に支えられています。

それに対して、過去のアメリカを支えていた製造業はローカルに留まり世界で戦える状態ではありません。

置いてきぼりにされた製造業従事者(白人労働者層)の不満をすくい取った大統領が誕生し「グローバル化くそくらえ。国際協調しるもんか。アメリカファーストだ!」とやっているわけです。

止まらないグローバル化と現地ローカルとのあつれきや対立は、世界中で起きていることですが、まさかグローバル化推進の本家本元であるアメリカで、このような事態が起こるとは…

最近でたトランプ大統領に関する暴露本(未読)の内容を漏れ聞くと、トランプ大統領自身「大統領選に出て有名になれたらいいや」という考えのお騒がせ候補だったそうじゃないですか。

そんな人物がアメリカの大統領をやっているというのですから、民主主義おそるべしです。


中国の壮大な国家戦略「一帯一路」


一方、そんなアメリカの独歩をよそに、存在感を強めているのが中国です。

中国は「保護経済政策に反対する」などとうそぶきながら、「一帯一路」というスケールの大きな経済政策を進めています。

ここでいう一帯とは、中国と欧州を結ぶ大陸横断地帯のこと。

一路とは、南シナ海、インド洋を通って同じく欧州に向かう海上の道のこと。

中国、中央アジア、南アジア、西アジア、地中海沿岸、欧州を含めてユーラシア大陸の大部分を中華経済圏に組み入れてしまおうという壮大な計画です。

実際、中国はこれらの諸国に大規模な投資を行うと表明しており、各国がその効果への期待に沸き立っています。

もっとも、その実態は今のところ、過剰気味の生産力を吐き出す需要地の確保と、中国14億人の国民のための資源の確保が中心です。投資の内容も、中国系企業進出のためになされることが多く、経済的な植民地支配を拡大しようとする動きに見えます。

欧州各国は警戒感を強めていますが、もともと貧しい中央アジアの国々などは、中華経済圏に組み入れられることを受け入れているようです。このままだと中国の思惑通りになりそうです。


中国の多様性が世界的企業を生んだ


そんなスケールの大きな国家戦略を推し進める中国ですが、世界時価総額ランキングに出てくる企業は、国策企業ではありません。

テンセントもアリババも、北京の政府と距離を置く企業であると知られています。

テンセントは、中国版フェイスブックといった企業。

アリババは、中国版アマゾンです。

ありていに言えば、アメリカで成功した企業を中国で真似して始めたものです。中国にはそういう真似した企業が多く存在します。

中国は、他国のグローバル企業を国内に入れさせない保護主義的な側面が強いので、フェイスブックもアマゾンも、他の国のようにサービスを大々的に展開することができません。

その隙に、真似をした企業が勢力を拡大するわけです。

が、真似したといっても、中国には14億の人口がありますので、その勢力は強大です。場合によっては、本家をしのぐほどの規模になることもあります。

中国政府の預かり知らぬところで、「真似でもなんでもいいから起業してしまえ」という若者が多くいて、そして実際に世界規模の企業が多く育っているというところに、いまの中国の凄まじい活力と懐の深さを感じます。


残念なアメリカのTPP離脱


TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、そんな中国に対抗するものと期待されていました。

14億の人口を抱えている巨大経済圏と伍するためには、その他の国が一つの経済圏としてまとまらなければならない。という考えがあります。

そこに世界一の経済大国アメリカと三位の日本が加われば、その勢力は無視できない強大なものとなるはずでした。

が、アメリカが離脱表明した今、目減りしてしまうことは避けられません。

それならアメリカ抜きで協定を結ぼうという動きもありますが、各国は「トランプが辞めたら、アメリカが戻ってくるんじゃないか」と思っているのか、あるいはアメリカがいないとリーダーシップがとれないのか、何気にグズグズしておりますね。

個人的には、人口減が確実な日本とすれば、経済圏を拡大するこのような機会を逃してはならないと考えています。

多少、日本の既存産業がTPPによって危機に陥ったとしても、新たなビジネスのチャンスを増やす方が将来的なメリットが大きい。

やる気のある若者が、アジアを舞台に起業することが普通になるような未来であってほしいと思います。


税制改革によってアメリカの経済は短期的に盛り上がる


そんなアメリカのトランプ政権ですが、起死回生の一策として、税制改革法案を成立させました。

これは、法人税の減税と、海外の所得や配当金課税の減税や撤廃などを主とするものです。

法人税の減税はともかくとして、海外の所得をアメリカに還流しやすくする制度は、相当のインパクトがあると考えられます。

なにしろアメリカをリードするのはグローバルに活動する企業群です。今までの制度では、その海外資金の多くが、現地に留められていました。

ところがそれがアメリカ本社に集められたとすると、財務戦略の幅が大きく広がります。

M&Aもしやすくなるでしょうし、自社株買いで株価を押し上げることもあるでしょう。

もちろん国内従業員の報酬上昇にもつながるかもしれません。

短期的なアメリカ経済の興隆は間違いないと考えます。


IT企業の発展がリアル経済を棄損している


短期的。といいました。そうなんですね。

アメリカが得意とするIT企業の発展は、リアル経済を棄損するというジレンマを抱えています。

2017年を代表するキーワードだったAI、自動化、シェア、クラウドなどは、グーグルやアマゾンが先導したものでした。

これらにより省力化が進むと、企業側の設備投資は減少していきます。

さらにはモノの価格が下がり、消費金額も減っていきます。

ここにアップルやグーグルが提供するスマホの普及が加わります。

スマホを手にした人々は、スマホ内で完結する範囲の生活に慣れてしまいさらに消費が刺激されないようになってしまいました。

だからいくらアメリカにお金を集めても、消費が刺激されないようでは、実質的な経済は大きくなりません。

金余りが進んで、バブルになるだけです。


長期的に衰退していく日本


アメリカは、移民も多く、多様性のある国なので、まだましかも知れません。お金を持てば、その分消費するという国民性だと聞こえてきます。

しかし日本はそうではありません。お金があっても使うあてがなければ使いません。老後のために貯めて、そのまま死んでいくという人たちが多い国です。

ある意味、日本ほど純粋な先進国はないのかも知れない。

坂の上の雲を目指しても、行きつく先にそれほど驚きはないと知ってしまっているので、活力がわきません。

日本は社会が安定しているので、安全だし、人間の尊厳が踏みにじられるほどの理不尽もありません。

GDPが減ったとか、人口が減ったとか言っても、危機感を抱くいわれがない。

人口はこのまま減り続けて、2050年には1億人を割り込むと予測されています。

そうなるとGDPも縮小し、世界経済への影響力も極小化します。

それで何が悪い?と思う人が多いので、避けようがありませんな。

おそらくポルトガルのように、かつての先進国として、ゆっくりと快適さを失わないままに衰えていくのが、最善解なのだろうと思います。


もはや質で勝負することはできない


いや、そうはならない。という意見もあるでしょう。

いくら人口が減ったとしても、一人当たりの生産性は上げることはできる。これからは、質で勝負する!

と勢いのある人は言っていますね。

しかし、日本だけが生産性を向上させていくわけではありません。

AIやロボットによって世界中が高度化していきます。

その時、ものをいうのは、質ではなく、量です。

ランチェスター第二法則がそう示していることを忘れないようにしてください。

※ランチェスター第二法則は、武器が高度化した戦いにおいては、量の差が二乗倍に増幅されると示しています。

つまり量に劣る日本が、生産性で勝負しても、勝ち目はないのです。


生き残るのも滅びるのも選択次第


だとすると、日本がとるべきは「弱者の戦略」です。

アメリカや中国が手を出していない、あるいは苦手とする分野に国をあげて方向性を定めることができればベストです。

しかし既得権益者の強い日本でそれは望めそうにもありません。

日本の政府ができることは、国力を弱めるプロセスの中で、できるだけ痛みを伴わないように注意を払うぐらいでしょう。

我々は、個人として選択しなければなりません。

(1)流れに任せる。

スマホの範囲内の生活は、適度な孤立とゆるいつながりを与えてくれるので実に快適ですよ。みな同じように貧しくなっていくので、それ程悲惨ではないはずです。もし悲惨な事態になったとしても皆同じだから我慢しましょう。

(2)海外に行く。

アジアをはじめ世界を見渡せば、まだまだ成長市場はあるはずです。成長市場では、人並みに頑張れば、成果を得ることができます。挑戦する意欲のある人は迷わず海外を目指すべきです。

(3)ニッチ市場で勝つ。

日本国内にいても一様に衰退していくわけではありません。成長市場は存在します。あるいは成長しないとしても、他者が目をつけないニッチな市場は存在します。勝てる場所で戦う。というのが、兵法の極意です。国内にいても戦いようはあるということです。

流れに任せるにしろ、違う道を探すにしろ、自己責任です。

予測は予測ですから、生き残るのも滅びるのも、自ら選んだ結果だと思わなければなりません。

生き残るのも滅びるのも選択次第。

選択とは、戦略そのものです。

「人づくり革命」にほど遠い現状ですね…

社員再教育 日本は最下位  「勤務先が費用負担」4割 民間調査、男女格差も目立つ (日本経済新聞・有料記事)

本日の夕刊です。

人口減の日本は、労働者人口も減少しており、一人ひとりの生産性を上げなければならない状況です。

政府も「人づくり革命」を重要施策に掲げています。

既存社員の生産性を向上させなければどうしようもない


求められているのは、既存社員の教育です。時代の変化に即して新たに学んでいかなければ、使えない社員が増えていくだけです。これでは生産性向上は望めません。

が、記事によると働き方支援で日本は世界33位の結果が出ています。

 調査は週24時間以上勤務する18〜65歳の労働者1万3千人以上を対象に、2017年7〜8月に実施。調査対象国・地域の平均では、66.0%の労働者が勤務先が費用を負担したセミナーへの出席やオンライン講座の受講といった支援を受けていた。最も高かったのはインド(85%)で、中国(82%)が続いた。しかし日本では41.2%しか支援を受けていない。

 日本の労働者がスキルアップが必要と回答した割合は8割を超え、世界平均の7割より高い。また、日本では男女の格差が大きい。勤務先から支援を受けていない割合は男性が53.6%なのに対して女性は65.9%に上った。回答の男女差は世界平均は4.4ポイントだが日本では12.3ポイントだった。

日本の場合、成長期の記憶が未だに残っていて、社員のスキルアップは経験でなんとかなる。それ以上を求めるなら自分で学べ。という意識が強いのでしょうか。

あるいは業績が伴わず、社員教育にあてる費用が見込めない。ということでしょうか。

この部分に関する限り、日本企業の意識は相当遅れていると言わざるを得ない


しかし今バリバリの成長期であるインドやアジアの諸外国がスキルアップ支援に費用をかけていることを思えば、日本企業の感覚は遅れていると言わざるを得ません。

こういう記事が出るのはいいことです。

少なくとも生産性を上げなければ、日本はどうしようもない状況ですから、政府も施策を打ってくるでしょうし、各企業が本気になって取り組んでもらいたいものです。

あ。営業教育なら、私にお任せくださいね。




2018年も「アマゾン化」は続く

「アマゾン効果」国際物流にも データが迫る変革  ネット企業が握る主導権(日本経済新聞・有料記事)

アマゾンのようなグローバルなECが発達することで、物流機能も高度化せざるを得ない。という記事です。

国際物流にもスピードと正確さ、効率が求められるので、自動化、AIの活用、衛星データの活用などが必要となります。

対応できない古い物流センターや港湾などは淘汰されるだろうということです。

その通りでしょうし、新興企業にとっては逆転のチャンスがあるということですな。

アマゾンの影響はこれからも拡大し続ける


2017年は、アマゾンの影響がとてつもなく大きくなった年でした。この勢いは2018年も続きそうです。

アマゾンは進化と膨張を続けており、グローバル化、バーチャル化、だけではなく、自動化、クラウド化、キャッシュレス化、バーチャルとリアルの融合まで広がりました。

極端な顧客ファースト原理主義なので、低価格、低マージンを崩さず、競合企業の追随を許しません。

ただし、アマゾンが本当の顧客ファースト主義なのか、あるいは覇権主義なのかは、まだ判別つかない部分もあります。

環境問題や労働者問題を抱えており、あまり行儀のいい企業ではないという話が聞こえてきますしね。

経済規模は縮小し、格差は拡大する


もしアマゾンがなかったとしても、AIの進化、自動化、バーチャル化などの流れは止まらないでしょう。

だとすると、経済全体の規模縮小は避けられません。企業の設備投資額は抑えられますし、商品単価も安くなるからです。

いままで購買力がなかった低所得層に購買機会が広がるという話もありますが、それも一部の企業に集中するでしょう。それがアマゾンみたいに平気で得意先の類似商品をPBにして販売し、しかも儲けないことを信条にしている企業だったら、悪夢です。他企業に恩恵はありません。

アマゾン社内でも、技術者と単純労働者の間には、相当の格差があるようですが、アマゾン化した経済社会では、やはりビジネスを創造しマネジメントする側と、それに乗っかって作業する者の間の格差はさらに拡大していきます。

ただしアマゾンが安い価格で生活に必要な物資や娯楽は提供してくれるでしょうから、それほど困らないはず。なんだか社会全体がアマゾンの福祉ビジネス圏内に入るかのようで、釈然としない気持ちは残るかも知れませんが。

アマゾンのおかげで、挑戦のハードルは下がっている


我々とすれば、新しい社会に対応したビジネスを作って運営するか、あるいは低賃金でも工夫をして楽しく過ごすかを選択していかなければなりませんね。

幸いアマゾンが、起業者のために、安いクラウドシステムや販売機会を提供してくれていますので、挑戦のハードルも下がっています。

失敗してもダメージはありませんから、やらない手はないですよ。

いい社会になったのか、そうでないのか、分からない状況ですが。






日出る国中国と、日沈む国日本

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世界的にAIブームですが、その技術者が不足しています。

 そもそもこれだけ注目されているAIだが、世界でリードできる人材は1000人に満たないと言われている。  現在、全世界にAIに関わる人材は約30万人。内訳は、専門科を持つ367大学に約10万人、産業界には約20万人いる。

産業界の20万人を米国と中国が奪い合っている状況です。

これをみても、世界は、米国と中国の2強状態にあることがわかります。

中国は、AIの技術者に約40万円の月給を払っています。さらに高度な技術者には80万円を出すところもあるとか。

多様性が中国の強み


中国に関していえば、高度な技能を持ち、先進国以上に高い報酬を得る者がいるかと思えば、農村地帯にははるかに低賃金で働く単純工もいます。その多様性が国の活力となっています。

日本は、世界で最も成功した社会主義国家と揶揄されるほど格差を嫌う国なので、いくら貴重な技術者だからといって極端な報酬を払う例は少ないようです。

中国やアジアにいけば、はるかに高い報酬を得られるとなれば、世界の技術者は日本には来ないでしょうし、日本国内の技術者も国外へ逃げていくでしょう。

日本で最先端の技術が育たない一因となっています。

ひずみが顕在化したアメリカ


 アメリカも多様性のある国です。今のアメリカを支えているのは、金融とITの成功です。それらを担っているのが、一部のエリート層と移民層です。

ところが、格差をつけられてしまった内陸部の白人層が不満を募らせたことが、トランプ大統領を生む要因となってしまいました。

内政問題に足をすくわれて、アメリカは足踏みをしている状態です。

パクリでも一大産業化


それに対して、中国は、アメリカのIT産業をパクって、一大産業を育て上げました。

パクリだといっても、中国には13億人の需要があるので、成立してしまうのです。

しかも最近の中国は、かつて政府が無理やり育てた国策企業ではなく、どちらかというと政府から距離を置く純粋な民間企業が産業をリードしています。

どこが社会主義国家だーって話です。

矛盾だらけ、格差だらけの社会は、内政問題の火種となりますが、イノベーションを起こすにはいい環境だったようです。

それら新興企業の多くは貪欲で、なりふり構わず勝ちにきます。ルールなど無視してひたすら成功を追い求める彼らのバイタリティが、いまの中国の強さとなっている次第です。

世界の盟主としての中国といかに付き合うか


中国は国内に矛盾を多く抱える国なので、このまま順風満帆に行くとは限りません。どこかでひずみが大きなひび割れになるかも知れません。崩壊のシナリオもあります。

しかし、このままうまく着陸して、世界の盟主になるシナリオもあります。そうなれば、彼らの思惑通り、中国と米国で太平洋を半分に分けて支配するようになるのでしょうね。

日本としては厄介な隣人ですが、彼らに対抗できるような活力のある国ではないので、仕方ありません。

大前研一氏は、日本はポルトガルのように美しく没落していくのが最も現実的で幸せだろうと言っていますし。

現実は現実として受け止めて、我々ひとりひとりは、どのように振る舞っていくのかを考えていかなければなりません。






2018年1月25日(木)ランチェスター戦略入門セミナーを開催します

2018年1月ランチェスター戦略入門セミナー

このセミナーは終了しました。

世界大学ランキングで、日本の大学が急落


先ごろ、「世界大学ランキング」なるものが発表されました。

こういうランキングは、主に英米の研究誌や機関などが毎年発表しているもので、有名なものはイギリスの機関が担っています。

だからトップにはイギリスの大学が選択されることが恒例です^^

が、一応、といいますか、厳格な評価基準なども設定されていますので、いい加減なものではありません。

日本政府も、トップ100に主要大学10校をランクインさせる目標を立てています。

しかし、今のところ、その目標には近づいていません。

というか、逆に、ランキング下落が著しい結果となっています。


1位はオックスフォード大学(英)、2位はケンブリッジ大学(英)、3位はカルフォルニア工科大学(米)とスタンフォード大学(米)。10位のチューリッヒ工科大学(スイス)を除き、トップ20をイギリスとアメリカの大学が独占した。

というのはいいとしても、

アジアで最もランクが高いのは、22位のシンガポール国立大学。中国の名門である北京大学(27位)と清華大学(30位)も上位にラインクインした。

ということで、アジアの中でも、東京大学は、7位にとどまっています。



大学ランキングだけではない。周回遅れになる日本


英語圏にない日本の大学がランキング下位であることはある程度、仕方ないという意見もあります。

シンガポールや香港の大学がいつも上位に入るのは、それが理由だとも。

しかし、中国の大学にも普通に負けている事実には、現実を見せられた気がします。

大学のランキングだけではありません。最近、中国の勢いが、日本をはるかに凌いでいる情報が多く寄せられています。



一気に立ち上がった中国には、大学にも産業界にもしがらみや既得権益が少なく、最先端のものが普及しやすい状況にあるようです。

電気自動車も、リニアモーターも、電子マネーも、AIも、起業家育成も、既に日本が周回遅れになっていることを認識しなければならないところに来ていると感じます。


これは要するに、われわれが、停滞した社会に住んでいる、あるいは動きの遅いエスカレーターに乗っているようなものだということです。

社会全体が成長しているときは、流れに身を任せ、みなと同じようなスピードで歩いているだけで、よりよい未来に行きつくことができました。

しかし、いまの日本の社会で、まわりと同じ動きや努力をしていても、世界から取り残されていくだけです。

平均年収300万円社会が煽りではなく現実になろうとしています。

われわれが生き残るためにできることは何か


ここでわれわれに必要なことは、現実を認識した上で、

「年収300万円でも満足できる低燃費の生活を組み立てる」か、

「アジアの成長スピードに負けないように自ら努力をする」か、

「流れとは別のところ=人とは違うことをして生き残りを図る」か、だと考えます。


わたしはもちろん、第三の道を選びます。

その意味では「戦って勝つよりも、戦わずに生き残る」ことを至上命題とする孫子の兵法や、

「どんなに小さな弱者でも、生き残る道を見出す」ランチェスター戦略を学んできたことが役立っています。

これからも、ますます学んでいきたいと思います。


★2018年新春 1月25日(木)19時〜



まわりと同じでは生き残れない時代、われわれはどのような方向へ進めばいいのか?

企業としても、個人としても、どのようにすれば、生き残っていけるのか?

その大いなるヒントをランチェスター戦略は教えてくれます。

2018年の初め。

ランチェスター戦略の神髄をお聞きください。

AIの時代に、どのような営業が生き残れるのか?

AIの時代に

(2017年12月28日メルマガより)

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私が学生時代、就職活動をしている時に聞いた噂ですが、さる洋酒メーカーは、採用の条件として容姿を重視しているとか。

夜の町のお姐さんを相手に営業させるので、イケメンでなければならないそうです。

まあ、都市伝説の類ですな。

しかし、妙にリアリティのある話なので、私なぞビビッてしまって、間違っても洋酒メーカーには近づかないでおこうと考えておりました。

だって嫌ですよね。採用されなかったら、おれは容姿が残念だったのか…と落ち込むし、採用されたらされたで何を評価されたのだろうと考え込んでしまう。

それ以上に、洋酒メーカーの営業って、どれだけえげつないことをさせるんだーって戦慄しました。


そこまで営業は安直な仕事ではない…のか?


そんなことはあり得ないんですけどね。

営業って、イケメンだからうまくいくなんて安直な仕事ではありませんし、逆にそんなことで優位になると考えるような会社など危険です。

ただ、そんな噂が流れる背景がわからないでもありません。

商品や販売チャネルや営業手法で差別化が効かず手詰まり感のある業界では、現場営業に頼りたくなってきます。

接触回数を増やせ。という会社の指示は間違っていませんが、前線にいてままならない顧客の相手をする営業からすれば「おれがもう少しイケメンだったら楽なのかなあ」という愚痴の一つも出てくるでしょうね。

私も同じでした。顧客を自在に操れる心理テクニックってないだろうか。とか、妄想したり、探したりしましたもの。

そんな他愛もない(?)冗談をOB社員から聞かされた就活生から広まった噂なんだろうなと想像します。

って言っておきながら、いまになって、そうだろうか?と思う部分もあります。

本当に営業って、そんなに複雑な仕事だろうか?


AIの進化は、知的労働をなくしてしまう


最近、10年後に消える仕事、残る仕事、なんて話題をよく見るようになりました。

背景には、自動化、省力化の技術が加速度的に進んでいる事実があります。

ロボット技術やAI技術が進めば、多くの仕事が失われてしまうと考えられています。

だとしたら残る仕事は、ロボットにできない創造性を発揮できる仕事か、対人接触を求められる仕事か。

その意味では、芸術家などとともに、営業はなくならない仕事だと評価する予測が多いようです。

なにしろ営業は、対人関係能力が求められる仕事ですからね。これはさすがにロボットやAIには置き換えられないでしょう…

しかし本当にそうだろうか?

上の本を読んでみると、むしろ知的労働は早晩AIに置き換えられてしまい、単純労働が残ると指摘されています。

なぜなら、ロボット技術の進化よりも、AI能力の進化の方がはるかに早いから。

細かな手作業ができるロボットを開発するよりも、絵を描いたり、小説を書いたりするAIの方が、実現が早いと考えられています。


AIの時代に営業は生き残れるのか?


では営業という仕事はどうか。

確かに営業は人と接する仕事です。

我々は、それなりに思い切りのいるものを買う時、信頼できる人から購入したいという気持ちがあります。

その信頼とは何か。

人柄がよさそう。熱心。情報が正確。嘘がない。失礼がない。しつこくない。気持ちを分かってくれる。こちらの立場で考えてくれる。的確なものを提案してくれる。買った後も同じように接してくれる。

といったことが、信頼感を育みます。

が、よく考えてみれば、これらの要素の殆どは、AIで代替できることばかり。というか、AIの方が得意なことばかりです。

情報が正確で嘘がないのはAIの真骨頂です。商品知識、技術知識などは、どんな人間よりも深く正確のはず。だから提案も的確ですし、買った後も変わらずフォローしてくれるでしょう。

気持ちを分かってくれるというのはいかにも人間的ですが、それは相当優秀な営業の話で、並みの営業に任すならばAIに分析してもらった方が、より的確なニーズを引き出してくれそうです。

結局、人間でないとダメなことは、人柄だとか笑顔だとか共感だとか、言葉にしずらいものです。

容姿端麗であれ。とは言いませんが、誠実そうで、朗らかで、清潔感があって、親切で、クセがない人でさえあれば、後の能力はAIが補完してくれそうですよ。


AIが人間のサポートをするのではなく、人間がAIの補完をする


さらに営業をプロセスに分解してみます。

営業の仕事は、リストアップ、アプローチ、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージング、アフターフォローに分解できます。

リストアップとは、自分の扱う商品を必要とする顧客を見つけて、リスト化する作業です。いわば戦略の部分であり、こちらの市場リサーチと分析は、AIの得意分野です。

アプローチとは、リスト化した顧客に接触する計画を立てて、接触した上で信頼関係を作る作業です。効率のいい計画作成はAIの得意分野です。信頼関係づくりは、人間が工夫すべき分野になるかも知れません。

ヒアリングとは、接触した顧客からニーズを聞き出す作業です。本音で聞き出すのは、人間でないと難しい気がしますが、実際にはAIが導き出す質問項目や雑談記録などからニーズを分析する方が正確でしょう。

プレゼンテーションとは、ニーズに基づき的確なものを提案する作業です。迫真感をもってプレゼンするのは人間かも知れませんが、その中身はAIが作った方が的確のはずです。

クロージングは、購入の後押しをする作業です。こちらは人間が得意かも知れませんが、ここでもたもたするのは、そもそもプレゼンが失敗しているからだと考えられるので、押し売りになっては困るところです。

アフターフォローは、購入した後、顧客の不安や不満を聞きだし解消しさらなる信頼関係を作る作業です。成績に直結しない作業なので人間はやりたがりません。AIが示すタイミングや内容で取り組むのがいいでしょうね。

こうしてみると、AIが営業のサポートをするというよりも、人間がAIの補完をする感覚で臨んだ方がいいような内容です。

これからの営業は、ニコニコしてAIの命ずるままに動いていればいいやん。と言いたくなりますな。


AIがなければ営業が成立しない時代になる


少なくとも、これからの営業は、AIをうまく取り入れていかないと立ちいかなくなるでしょう。

AIの進化がどこまで早いかによりますが、近い将来、5年か10年の間には、必ずそうなります。

その時、自社だけ昔のままやっている。ということになれば、競争にもなりません。

その時には、AIを営業マネージャーにして、若い素直な人を営業担当にした方がいいですね。

冗談ではなく、本気でそう思います。

特に営業という仕事を経験でしか把握せず、AIをどう活用すればいいのか理解しようとしない人は、適応するのが難しい。むしろ軋轢ばかりで面倒くさい。

それなら、経験のない若い人にやってもらう方がいいというものです。


それでも営業が会社の強みになる


あるいは、営業部なんてなくしてしまって、AIで営業に代わる仕組みを作った方がいいという話にもなりそうです。

いま営業部のない小さな製造業などは、あるいはそうする方が賢明かも知れませんね。

もっとも、だからといって営業なんていらない。消えてしまう仕事だ。とは思いません。

すべてがAIになってしまうと、その能力は平均化されてしまいます。営業の部分で差別化できないというのは、武器が一つなくなってしまうことです。

それは避けた方がいいと思います。

そもそも企業競争において、多くの差別化策は模倣され無力化されてしまう運命にあります。

企業の努力とは、自社の強みを模倣から防御し、アップデートし続けることです。

ところがそのアップデートにも限界がある。企業とすれば、なるべく模倣されないような強みを持ちたい。

模倣されない強み。。。その最大のものは、人間です。

例えば、営業の能力が高い。やる気がある。行動力がある。ということが他社より優れている場合、ただちに模倣されることはありません。

なぜなら人間の能力は蓄積が必要で、一朝一夕に模倣されることはないからです。

その意味でも強い営業力は、企業にとって模倣されない強みの最たるものであると言えます。


AIの時代に、営業はどう振舞えばいいのか


これから数年、営業にAIを取り入れる企業が増えてくるでしょう。

過渡期です。だからこそ、うまく取り入れた企業が、営業を強みにすることができます。その強みは数年間のアドバンテージとなるはずです。

その場合、営業担当者側はどうすればいいのか。

(1)まずは、営業のプロセスを理解して、どの部分にAIを取り入れるのかを理解することです。

上に書いた営業プロセスをもう一度、見直してみてください。

AIが得意なこと。不得意なことがあったはずです。

もちろん業界、業種、企業によって少しずつ違うかも知れません。その時はカスタマイズしてください。

いきなり全部AIに置き換えるとはいかないでしょうから、優先順位も意識しなければなりません。

それも含めて、自社の営業プロセスを理解し、どの部分にAIを取り入れたのか、それこそが営業の強みとなります。

(2)次に、AIに置き換えられない部分を意識して鍛えることです。

いまだロボットやAIがインターフェイスを擬人化するのは、やはり人間は人間と接していたいという本質的な欲求があるからでしょう。

対面することで与えられる安心感、信頼感、臨場感、緊張感は、まだしばらくはAIやロボットに置き換えられないものだと考えます。

どうすれば、顧客に安心感を与えることができるのか。信頼関係を結ぶことができるのか。臨場感や緊張感を作ることができるのか。

今回は書きませんが、それぞれやりようがありますので、それを意識して鍛えることです。


営業は脱ブラックボックス化するが、格差も生まれる


気を付けなければならないのは、これから営業は、個人としての格差が付きやすくなると考えられることです。これは、AIを使う側と、使われる側に分かれていくというだけではありません。

たとえば上記の(1)は、AIを使って自社営業のルールや勝ちパターンを作る者に必要なスキルです。

それに対して(2)は、ルールができた後の枠内で努力する者のやるべきことです。

パソコンを動かすプログラムを組む仕事と、それを使って何かをする仕事。というぐらいのイメージですかね。

そのうちAIからは、新たな勝ちパターンが抽出できるようになるでしょうから、それをさらに取り入れていくのも(1)ができる者の仕事となります。

たとえばAIが「容姿端麗の方が成績がよい」というデータを抽出すれば、それを採用するマネージャーも出てくるでしょう。冒頭の冗談が本当になるってことですよ。

普通にいえば、営業マネージャーといわれる人が(1)の担い手となります。

ただし今のように歳をとれば皆マネージャーになるという話ではありません。AIを使えば、マネージできる人数も大幅に増えますから、そのポストも減ることになります。

人数が少ないということは、当然ながら報酬も高くなるということですね。


もうひとつ。(2)の側の中でも格差が生まれやすくなります。AIが戦略を立てるので、そこは条件がみな同じです。だとすれば、個人スキルの部分で成績の差が出ているということが明白になってしまいます。

個人スキルが成績の差となるなら、報酬にも差をつけなければなりません。世知辛い話ですが。

営業担当者にとってはしんどい時代になっていくと思われるかも知れませんね。

しかし私は各自努力の方向性が明確になるのだから、これからの若い営業担当者にとっては、やりがいのある仕事になっていくのだと考えています。

もう「わが社の営業はブラックボックスだ」っていう会社がなくなっていくことを願っています。

AIによって営業という仕事が健全化する。と前向きにとらえていきましょう。





週刊少年ジャンプは50年で社会的な役割を終えたのか?

「少年ジャンプ」50歳、老いない二大原則(日経MJ) (日本経済新聞・有料記事)

週刊少年ジャンプが、来年50周年を迎えるそうです。そんなになるんですね。

漫画雑誌は衰退産業


同誌の発行部数は、現在184万833部。

2位の少年マガジンが88万3804部ですから、倍以上。ダントツトップです。

もっとも、ジャンプの全盛期は、653万部だったのですから、それから比べれば、3分の1以下です。これはもう間違いなく衰退産業ですよ。

徹底した読者至上主義が強み


そんな少年ジャンプも、漫画雑誌としては後発でした。

後発なので、人気漫画家に描いてもらえないという弱点を抱えていました。

そこでジャンプがとった策が、無名の新人に描かせること。および、読者アンケートを絶対視して、人気のない漫画は打ち切ること。

これが、記事にいう二大原則です。

この徹底した読者至上主義が、ジャンプの強みになり、トップ雑誌の原動力になりました。

「ドリルを買う顧客は、ドリルが欲しいわけではない」


しかし50周年を迎えた少年ジャンプが、今後、どのような戦略方向性を持っているのか?については、この記事では分かりません。

現状、ジャンプが危機感を抱くべきは、スマホにあるコンテンツに漫画雑誌が負けてしまっていることです。

漫画読むなんてかったるいという人が増えているわけで、そこには読者アンケートは届きません。

まさに「ドリルを買う顧客は、ドリルが欲しかったのではなく、穴を開けたかっただけ」という状況に陥っており、こちらの方が危機的です。

※電車の乗客は、移動したかっただけで、電車に乗ることそのものが目的ではない。すなわち、電車の乗客の意見をいくら聞いても、乗らなくなった顧客のニーズを知ることはできない。

漫画雑誌はすでに役割を終えたのか?


全盛期に編集長だった人の話として

「いつの時代も少年の心を持った大人はいる。ネット時代で新人作家はデビューしやすくなったが、編集者と二人三脚でつくりあげる漫画の完成度はまねできない」

なんて能天気なコメントが載せられていますが、これって、ジャンプの強みである無名新人の大胆起用と読者至上主義を否定し、編集者のノウハウで勝負していこうという宣言ですかね?

漫画雑誌そのものは、すでに社会的な役割を終えて、伝統芸能の舞台みたいに生き残っていけばいいやということでしょうか。

あるいは記事が切り込み不足なのでしょうか。

このあたりもう少し詳しい戦略などを聞きたいものです。





なぜ介護福祉ビジネスは成長市場なのに儲からないのか?

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介護ビジネスの話です。

メモ。介護福祉関連ビジネスの市場規模は約10兆円。2025年には、20兆円になると予想される。

間違いなく成長市場です。

介護保険からの収入をあてにでき、利益が読みやすいビジネスなので、新規参入が相次ぎました。しかも、国が地元企業の参入を促してきた経緯があるものですから、中小企業が多くなったというわけです。

が、介護関連ビジネスで大儲けしているという話をあまり聞きません。

国家予算を財源にしたフランチャイズビジネスみたいなもの


その大きな理由が、介護福祉ビジネスのビジネスモデルが、介護保険からの収入に頼っていることです。

いわば、国家予算を財源としたフランチャイズビジネスをしているようなものです。固いビジネスだという見方もできますが、生殺与奪権を国に渡しているようなものです。

高齢化が進む中、財源がひっ迫していくのは目に見えていますから、かなり危ない状況です。

介護福祉ビジネスは、地域性が高いという特徴があります。国とすれば、地域の事業者に担ってほしいので、当初は介護保険からの収入を厚くしていました。言い方は悪いですが、誰がやっても儲かるようにしていたのです。

その中で経験を積み、徐々に生産性を上げていってほしいという目論見だったのでしょうが、財源のひっ迫に現場の生産性向上が追い付いていません。

国とすれば介護保険からの収入を下げざるを得ず、多くの事業者が悲鳴を上げることとなっています。

多くの事業者が、低廉な賃金を前提にしている


記事に、

政府の調査でも、介護サービスごとに利益率が異なっており、利益率が高いのは通所リハビリテーションや通所介護(デイサービス)、在宅介護。一方、利益率が低いのは、特定施設入居者生活介護(有料老人ホームやサービス付高齢者住宅など)だという。

とあり、それなら儲かることを増やせばいいじゃないか、という意見があるでしょうが、ことはそれほど単純ではありません。

それぞれを担う人材のスキルが異なります。例えば訪問介護などはパフォーマンスの割には収入を得られない仕事なので、人材が確保しにくい事業となっています。

ありていにいれば、多くの介護福祉ビジネスが、低廉な賃金を前提にして成り立っています。このままでは長続きしません。

生産性向上が急務だが


これを打破するためには、既存事業の業務効率を向上させるなり、利益率の高い保険外事業を立ち上げるなりして、生産性を向上させていかなければならないはずですが、そのためには相応の投資が必要です。

現状の中小事業者が多い状況では、それもままなりません。

記事は、上場企業が手掛ける介護ビジネスは利益を上げているのだから、ある程度の寡占化は必要じゃないか、と言っています。

それはその通りで、国も同じように思っているでしょう。

地元企業に参入を促した責任はどうするんだ!

と言われるかも知れませんが、最終的にはM&Aを促す政策を実施して、寡占化を進めていくことになるのだと思います。

今後、中小事業者が生き残るためには、生産性向上のためのある程度の投資と経営スキル向上が必須となるでしょう。

と、言葉にするのは簡単ですが、実際のところ「今まではこのままでも儲かってたのに」という意識を払しょくできるのは、一握りの事業者になるのでしょうね。





ナイキもアシックスも「SHOE DOG」だ!

ナイキも

(2017年12月14日メルマガより)

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最近のマイブームといえば「陸王」です。

日曜日の午後9時からTBS系で放送されているテレビドラマのことです。

この枠で放送される池井戸潤原作のドラマは、ストーリーや演出にけれんみがあって面白い。

主に、ビジネスにおいて、主人公やその仲間たちが、困難を乗り越えて目標達成を成し遂げていく姿を描いています。

余計な恋愛模様が出てこないところもいいですね。

「半沢直樹」「ルーズベルト・ゲーム」「下町ロケット」ぜんぶ観ておりますが、今回の「陸王」も変わらず面白いです。

ちなみに「陸王」というのは、小さな足袋メーカーが始めたジョギングシューズのブランド名です。

資金繰りにも困る小さな足袋屋さんが、スポーツシューズを開発したものの、毎回のように資金難や大手企業からの妨害や幾多の試練にさらされます。

それを一つひとつ乗り越えていく様が感動的です。

まだ放映中ですから、原作を読んで結末を知っている人は、どうかネタバレしないようにお願いいたします。


ナイキの創業者フィル・ナイトの自伝「SHOE DOG」


そんな私にとって実に旬な本を読みました。


SHOE DOG(シュードッグ)
フィル・ナイト
東洋経済新報社
2017-10-27



世界最大のスポーツ用品メーカー、ナイキの創業者フィル・ナイトの自伝です。

「SHOE DOG」とは「靴の製造、販売、購入、デザインなどにすべてを捧げる人間」のことだと書かれています。

意訳すれば「靴オタク」「靴キチガイ」といったところでしょうか。

学生時代に陸上選手だったフィル・ナイトが陸上用の靴を愛するあまり、1962年日本製の靴を輸入販売する会社を立ち上げるところから、メーカーとして自社製品を作るようになり、1980年株式公開するところまでが書かれています。

常に革新性を失わず、新たな挑戦を止めないナイキらしく、この本の中のフィル・ナイトもベンチャースピリットの塊です。

常に困難に立ち向かい、常に動き回っている。止まったら死んでしまうサメのようです。


ビジネス書というよりも、冒険小説


1962年、フィル・ナイトが、日本の鬼塚(現アシックス)を訪問して、製品の販売代理店になることを取り付けたところから行き当たりばったりです。

思い付きだけで訪問したものだから、受け入れる会社もない。そこで存在しない会社をでっちあげて、代理店の権利を勝ち取ります。

幸運にも、成長市場に網を張ることができたナイトの会社(ブルーリボン社、現ナイキ)は、倍々ゲームのように売上を伸ばしていきます。

ところが実際には困難の連続です。

鬼塚からの製品は遅れるわ、注文通り来ないわ。

他の販売代理店から商圏規約違反を主張されるわ。

銀行からは目の敵にされるわ。

FBIからは詐欺の疑いで調査されるわ。

鬼塚からは、買収されそうになるわ。

関税局からは巨額の関税を請求されるわ。

常に資金不足で資金繰りに追われるわ。

後発だったナイキがいかにして世界トップ企業に上り詰めたのか、戦略面のことは殆ど書かれていません。

一貫して描かれるのは、迫りくる危機をベンチャー企業がギリギリでさばく様です。

そういう意味では、ビジネス書というよりも、冒険小説に近いものがあります。

常に困難が押し寄せる展開は、読みだしたらやめられない面白さです。


サークルノリの経営


ベンチャー企業側としては、理路整然と戦略を練る姿よりも、行き当たりばったりで右往左往する方が、実感に近いものなのでしょうね。

そこに伝説の創業者たるフィル・ナイトの虚栄心が全く見られないのがさすがです。普通、人間は「あの時はこうだったから、こう決断した」という後付けの判断根拠を書きたくなるものですからね。

いや、むしろ、そういう立派に見える部分を意図して省いているかのようです。

頼りない創業者を助けたのが、これもまた癖のあるメンバーたち。

闘争心むき出しの陸上コーチ。

承認欲求がやたら強い社員第一号。

ブルドーザーマニアの元会計事務所の上司。

巨漢の弁護士。

SHEO DOG」であること以外、共通点のない彼らが、創業者たるナイトの言うことをまるで聞かず、勝手なことを言い合いながら、経営を進めていくのです。

その様は、ほとんどサークル運営のノリのよう。ナイトは、自分を含めたメンバーをバットフェイス(負け犬)と呼んでいますが、実際には、弁護士や会計士や、優秀な人物揃いです。

そもそもフィル・ナイト自身が、スタンフォード大学でMBAを取得し、会計学の講師もできるほどのエリートです。

まさかただのサークルノリでナイキができたわけではないでしょう。


理想的なチームとは


しかし、この本に書かれている経営チームが、理想的な組織であることは認めなければなりません。

デコボコでまとまりのないメンバーほど一体となった時にパワーを発揮します。

手前味噌ですが、拙著『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』でも、あえてデコボコのメンバーを描きました。(実際にあった話ですが、メンバーは創作です。モデルはいません。念のため)

それはコンサル経験上、デコボコチームの威力を知っていたからです。

私が考えるチームが一体化して威力を発揮する条件とは、

(1)明確な目標がある。

(2)風通しが良い。コミュニケーションがとれている。

(3)できる限り権限移譲されている。

ことです。

SHOE DOG」でも、その様子はイキイキと描かれています。サークルノリだから、必要以上にコミュニケーションはとれているし、権限移譲の割合も高い。というか、社長がアップアップで殆ど丸投げです^^;

ただし(1)の目標は、ナイキにおいては、世界トップなどではありません。

フィル・ナイトやそのメンバーは、まるで「仕事に追い立てられる」ことを目的にしているかのように描かれています。

つまりナイキのメンバーとして靴に関わり続けること。それが彼らの大きな動機となっているのです。


日本のトップ企業、アシックス


いま、ナイキの売上高は、約3兆8千億円超。世界トップ企業です。

2位がアディダスの約2兆4千億円超。

この2社が、2強を形成しています。

その下に、アンダーアーマー(約5300億円)、プーマ(約4500億円)、ニューバランス(業績非公開)などが続きます。

日本のトップ企業は、アシックス。売上高は、約4千億円弱。世界でいえば5位。(ニューバランスは業績非公開なので省く)

昨年、今年と売り上げを落としていることが気がかりですが。

この「SHOE DOG」で気になるのは、鬼塚(現アシックス)を、理不尽な要求を突きつける悪役企業に仕立てていることでしょうか。

私は、アシックスの創業者、鬼塚喜八郎氏を知っています。少なくとも、私が知る鬼塚氏は、公共意識、利他意識が強い高潔な人格をお持ちの方でした。

およそ「SHOE DOG」に書かれるような、姑息な策略を弄してベンチャー企業を陥れるような人ではありません。

もちろんビジネス上のことですから、一方から見れば理不尽な仕業にみえる部分があったのかも知れません。

が、それはあまりにも一面的な見方であると言っておきます。


アシックスの創業者 鬼塚喜八郎


私は以前、このメルマガで何度かアシックスについて書いたことがあります。




詳しくは上記を読んでいただくとして、簡単に再掲いたします。

鬼塚喜八郎氏は、もとは坂口喜八郎という名前でしたが、軍隊にいた時、戦地に赴く戦友から「自分が死んだら、代わりに近所の老夫婦の面倒を見てほしい」と頼まれ、それを実行するために老夫婦の養子になり、鬼塚姓となりました。

このことからも鬼塚氏が「約束は絶対に守る」人だったことがわかっていただけるのではないでしょうか。

養子になったものの、一家を食べさせていかなければならない。どうすればいいのだろうかと学校の先生に相談すると、戦後すぐのこと「いまの子供たちは履く靴もない。彼らが健康に育つように運動用の靴を作ったらどうか」と勧められ、靴メーカーになることを決意します。

ところが、靴を製造する技術もない。そこで、鬼塚氏は、神戸長田の靴工場に働きに出て、靴の作り方を一から学んだそうです。

そこまでやったのです。まるでリアル「陸王」のようではないですか。

鬼塚氏もベンチャー精神にあふれた人でした。


オニツカ錐もみ商法


ここからが圧巻です。

靴を作る技術を習得し、需要を捉えたものの、鬼塚氏はこう考えます。

「いまは戦後で物資の少ない時期だから、何を作っても売れる。しかし、物が充分に供給されるようになると、小さな会社は淘汰されるのではないか?」

そこで、鬼塚氏は「今のうちに大手企業が手掛けないような分野に旗を立てよう」と決断します。

選んだのがバスケットシューズです。

動いたり止まったりの激しいバスケットシューズは作るのが難しい。だから、大手もやりたくないはずだ。そう考えたからです。

狙いは的確でした。しかし、バスケットシューズの制作は想像以上に困難だったようです。

バスケットの強い地元の中学に靴を無償提供し、何度も「こんなもの履けるか!」と突き返されながら、少しずつ機能と品質を向上させていきました。

やがて地元の中学が全国大会で優勝。

話題になったバスケットシューズを会場で展示販売し、徐々に知名度を高めていきました。

ついに最初の目論見通り、狭いながらもバスケットボール競技者の世界で知らぬ者のない存在となっていきます。

この機を逃さず、各地の販売店に展開していき、国内ナンバーワンシューズの地位を確立していきました。

そしてバスケットシューズの世界でトップになった鬼塚タイガー(ブランド名)は、ジョギングシューズ、テニスシューズ…というように、一競技ずつ同じように攻略していきました。

これを鬼塚喜八郎氏は「オニツカ錐もみ商法」と呼んでいます。


貴社のやってきたことはランチェスター戦略です


競技靴の世界を制した鬼塚は、アシックスとなり、総合スポーツ用品メーカーとなっていきます。

後に、ランチェスター戦略を知った鬼塚喜八郎氏は「これは自分のやってきた戦略ではないか!」と感じます。

創立者の田岡信夫先生にその旨を尋ねると「その通りです。貴社のやってきたことはまさにランチェスター戦略です」と言われました。

有名な戦略の創立者に認められた。その時の感激を鬼塚氏は生涯忘れなかったようです。

それ以来、鬼塚氏はランチェスター協会の会員として、この戦略の普及に協力されました。

このエピソードからもわかるように、鬼塚氏は、純粋でまっすぐで好奇心に満ちた方でした。

決して相手が若造だからとか、小さな会社だからとか言って、軽く見たり、知ったかぶりをしたり、理不尽な要求をするような人ではありませんでした。

お亡くなりになる数年前に知己を得た私は本当に幸運だったと思います。


アシックスの飛躍を信じています


一時期、総合スポーツ用品メーカーとして業績が低迷していましたが、復活したのは、原点である靴に経営資源を集中させる戦略が功を奏したからです。

いまやアシックスは、70%以上を海外で稼ぐ完全なグローバル企業です。

いま少々業績を落としているようですが、必ずやV字回復すると信じています。

きっとランチェスター戦略を学びなおして、各国でシェア向上に取り組んでいることでしょう。

ランチェスター戦略の緻密なシェア向上策をもってすれば、決して難しいことではないと思います。

AbemaTVのリスクは高いが、リターンも大きい

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「スマホで観るテレビ」AbemaTVが話題ですね。最近は、地上波TVにはできない独自番組が増えてきているようですし、先ごろは元スマップの3名を使った72時間テレビも成功させたみたいです。

もっとも実態はいまだ年間200億円の赤字を計上する大赤字の事業です。

AbemaTVは年間200億円の赤字から脱却できるのか?


しかし聞こえてくるのは、サイバーエージェント藤田社長の同事業への傾斜ぶりです。

ここのところ藤田社長はAbemaTVのスタジオに出ずっぱりで、マークシティ(本社が入る渋谷のビル)で姿を見かけなくなりました。

と社員が証言するぐらいです。

200億円の赤字でも「儲かる」という藤田社長


ちなみにAbemaTVは、企画編集はサイバーエージェント側スタッフが行い、現場はテレビ朝日のスタッフが回しているそうです。

テレビ朝日は共同出資者ですが、赤字を被るのはサイバーエージェント1社のみという体制です。利益の薄いテレビ局側とすれば、とても100億円近い赤字は耐えられないでしょうからね。

それにしてもこれだけの事業リスクを一手に引き受けるサイバーエージェントは、どういうつもりなのか?と疑いたくなりますが、当の藤田社長は「儲かる」と踏んでいるようです。

要するに、サイバーエージェントの主力事業である広告を出稿するためのメディアを作ろうという構想です。

通常のマーケティングでいえば「PLACE」の部分。これを自ら作ってしまおうというのだから成功すれば、それは儲かるでしょう。

「PLACE」を制する者がビジネスを制す


ランチェスター戦略入門セミナー」などでもいつも取り上げる部分ですが、ビジネスにおいて最も破壊力を持つのが「PLACE」です。

※PLACEとは、売る場所のこと。言い換えれば、販売チャネルや販売ルートに近い概念です。

いくらいい商品、画期的な商品を作っても、それを売る場所がなければ、顧客の目に触れることすらありません。

が、販売する場所を多く持っていれば、それだけ多くの顧客の目にとまります。極端な話、いまいち性能が落ちる商品であっても、より顧客の目に触れる方が、販売実績は大きくなります。市場シェアとは、それだけの力を持つものです。

販売する場所をいち早く押さえた者が、そのビジネスを制するといっても過言ではありません。

だから、新たな「PLACE」が生まれる時に、しばしばトップ企業が入れ替わります。

パソコン時代最強のヤフオクから、スマホ時代のメルカリに入れ替わったように。

テレビゲームの任天堂から、携帯ゲーム時代のグリーやDeNA、スマホ時代のガンホーへ入れ替わっていったように。

企業は、新しい「PLACE」が生まれる時、なにを置いてもシェアを押さえなければなりません。一度、決まってしまったシェアは、そう簡単には覆らないからです。

今回のAbemaTVの場合、その「PLACE」を自ら作ろうということですから、成功すれば巨大な利益を生むことになるのは間違いありません。

勝つか、負けるかは、まだ見えませんが、挑戦しがいのある事業だということは確かです。

もっとも、いつまでも赤字続きでは耐えられるはずがありません。

ただちに会社が傾くような赤字ではありませんが、それでも限度がありますからね。

しばらくは我慢比べのような状況が続くでしょうが、どこかで臨界点が来ます。

それまでに逆転なるかどうか。という状況です。




「勝てる場所で戦う」ことを選んで年商9億円になった小さな酒屋

ビール販売なし、営業活動一切なしの酒屋 「どこにでもある酒屋」から業態転換し成功(日経ビジネス)

弱者が生き残るための極意は「勝てる場所で戦う」ことです。

それを示す好事例だと思います。

日本酒と焼酎だけで売上高9億円の酒屋さん


記事に登場するのは、広島県の酒商山田。4店舗で売上高9億円の堂々たる企業です。

ビールは取り扱わない日本酒・焼酎の酒屋さんです。

今では珍しくない形態の店ですが、同店が業態転換した1990年代はビール全盛の頃ですから、相当思い切った決断だったことでしょう。

競争しないことを選んだ


業態転換を断行したのが、いまの山田社長です。

「人と争うことが嫌い」だった山田社長は、ビールの需要を取りあう営業に嫌気がさして、「競争しない。広告宣伝もしない」店を目指します。

当時、酒屋の未来像として、ディスカウント店化、コンビニ化がいわれていましたが、そのどちらにも当てはまらない店として、品数を絞った日本酒特化の店を思いつきました。

日本酒は売上低迷していたので、力を入れている店も少なく、競争にならないと踏んだからです。

まさに「勝てる場所で戦う」ことでした。

分野を絞ると、こだわりを貫ける


私の知り合いにも、日本酒に特化した酒店を運営している人がいます。

その方は、売れている酒、美味しいだけの酒には興味を示さず、蔵元の考え方、信念、人柄をみてから扱う銘柄を決めています。

面倒くさいですよね^^;

でもその店で扱っている銘柄は、単に美味しい酒ではありません。酒に対する考え方、米や水や地域に対する考え方がしっかりしたものばかりです。

購入する方も、その店が扱っているのだから問題ないと、絶大の信頼を得ています。

酒商山田が、そこまでしているかは、記事には書かれていませんが、ジャンルを絞ったからこそできる濃いサービスや工夫がいっぱいあったはずです。

大切なのは小さな分野でもトップになること


もし日本酒や焼酎のブームがこなければ、酒商山田は一店舗の地味な存在だったことでしょう。

たまたまブームがきたのは幸運だったといえますが、来なかったとしても、同店としてはよかったはずです。

小さな店が生き残るとは、店を拡大することではありません。自らが選んだ市場の規模で生きていくということです。

重要なのはその市場でトップをとること。すると、市場が続く限り、生きていくことができますし、市場が成長すると、同じように拡大することができます。

いい事例ですね。






プロフィール
komai 小

営業関連のコンサルティングをしています。
製造業や卸売業などの営業組織を強化する仕事を得意としております。

株式会社クリエート・バリュー代表取締役
NPOランチェスター協会理事
NPOランチェスター協会関西支部
NPOランチェスター協会認定インストラクター
中小企業診断士   販売士1級

コンサルタントになる前は、日本酸素株式会社魔法瓶事業部(現在のサーモス株式会社)で14年、営業担当をしておりました。
その時、廃業寸前の赤字だった事業部がわずかの期間で世界トップ企業になった経緯を体験したことが、経営コンサルタントになったきっかけとなりました。
当時、経験したことや見聞したことを物語風にアレンジしたのが、拙著『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』です。
面白い本なので、ぜひ読んでください(^^)

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