わたしは価値を創る

大阪在住の経営コンサルタントのブログです。

ライブドア、フジテレビ騒動が残したもの

■「最終的なカネの出入りに注目すれば、結局ライブドアは単なるマネーゲームの勝者とたいして変わらない」4月19日日経新聞コラム「みんな、企業を考えた」より さすがメジャーな新聞だからおとなしい書き方ですね。実際、ライブドアは「グリーンメーラー」そのものです。不可解な和解のその後の進展のなさを考えると、実態が想像できます。フジテレビはライブドアに脅迫された上、「落とし前」をとられたわけです。もちろんフジテレビに同情の余地はありません。コーポレートガバナンスの不備を放置していた上、金銭で解決した(うちは許してね。このお金で他の企業をどうぞ)わけですから。 よく外資系の投資会社のことをハゲタカ・ファンドといいますが、名前のあがる投資会社の実態は、リップルウッドにしろ、カーライルにしろ極めてまともなPEファンドです。中期的に株式を保有して、企業価値を高めるという正攻法を行っているわけですから。 それに比べれば、今回のライブドアや、クレイフィッシュを食い物にした光通信など、100倍ぐらいえげつないやり口です。企業舎弟も真っ青ですね。

■しかし、この2ヶ月間、みんな、企業のことを考えました。「企業とは何か?」「企業ってだれのもの?」「株主ってえらいの?」そんな企業の本質を問い直す声が、ワイドショーで取り上げられました。 反面教師だったのか、英雄だったのかは分かりませんが、ライブドア:堀江社長の行動は極めてインパクトがあり、社会的な影響が大きかったわけです。 その意味で、堀江社長は最高の「トリックスター」だと私は思います。

【トリックスターとは?】 トリックスターとは、もとは「いたずら者」「詐欺師」「悪漢」と言う意味だが、人類学や神話学において、神話やおとぎ話の中の独特の性質をもった登場人物を指す言葉となった。すなわち、権威や秩序を壊したり、境界や常識を破ったり、要するに既成の約束ごとをことさらに破ってみせるイメージである。 しかもそうした常識破りを、とくにトリックすなわち言葉のすりかえや、ごまかし、詭弁(きべん)、言葉の二重の意味を使った意味の転換、などを使って行うところが、トリックスターの特徴である。(林道義氏のホームページより) 要するに、批判的な行動で、既存の権益を破壊する役割の者です。野党にいる時は有用な存在なのですが、自らリーダーにはなれません。はっきり言うと、文句ばかり言って責任をとらない存在であるともいえます。 だが、破壊者の役割を得た時は、その機知と行動力が大変魅力的です。

 ■トリックスター・ホリエモンのお陰で、多くの企業が、資本主義社会の仕組みを見直し、経営に緊張感を持つようになりました。「企業は経営者のものである」という前時代の考えを持つ人はさすがに一掃されたことでしょう。ホリエモンのお陰で、「会社は株主のものである」という通説が一般に知れ渡ることになりました。1%でも株式を多く保有した陣営が、会社の意思決定者になれる。このゲームのルールを理解しない人はもういないのではないですか?

■ただし、一方で、「企業はステークホルダーのものだ」という議論も起きています。(ステークホルダーとは、株主を含む、従業員、金融機関、取引先、地域住民、社会など利害関係者すべて)株主至上主義は、短期的利益志向に走る可能性が高いですが、企業は本来、永続的に続くことを求められます。それならば、社会利益に反していては、生き残ることができない。たとえ、短期的には、株主価値を下げたとしても、CSR(企業の社会的責任)に資する行動をとったほうが、結局は企業価値を高める。EU諸国ではこちらの考え方が優勢です。私もこちらの意見に賛同しています。

■まだまだ、様々な要素を投げかけてくれた2ヶ月間の騒動でしたね。私は単純に面白かったです(^^)

「暗黒の時代」の終焉  ソニー

↑ソニー出井会長の退任に際して、大前研一氏の発言

すごい言い方ですね(^^)

さすが、大前大先生です。 大前さんは、一貫して、出井氏を批判し続けてきました。 ソニーという技術の会社にありながら技術を軽視し、マネジメント中心の経営を行ったことが、ソニーをここまで失墜させました。

 大前氏は「経営の勉強をあまりしてこなかったため、キャッチフレーズだけで世渡りしてきた」とまで言っています。

出井氏は、早くからハードとソフトの融合を打ち出してきました。エンターテイメント部門の好調さをみると、それができるのはソニーだけかなとも思えます。ただ、今のところ、どっちつかずの結果になっていることは事実です。

 次期CEOのハワード・ストリンガーは、メディア業界の出身者。つまり、出井戦略の継承者であると考えられます。

果たして、ソニーを再生することができるのでしょうか? (社外取締役のカルロス・ゴーンが、強引にCEOに推したという噂も) 

ライブドア、フジテレビ、ゲームの行方は?

(3/24)フジテレビとライブドア、株式持ち合い交渉 (3/23)ニッポン放送の新株予約権差し止めを支持・東京高裁 (3/23)フジテレビ社長「ライブドアとの提携、その段階ではない」 (3/23)ニッポン放送社長「フジテレビ株売却は考えてない」 (3/22)フジテレビ、買収防衛策で新株発行枠500億円分を設定 (3/18)フジテレビ系27局「フジ・ニッポン放送を全面支持」 (3/17)ライブドア、ニッポン放株議決権ベースで49.78%保有・15日 (3/17)ライブドア、フジテレビ株買い増し検討 (3/16)ニッポン放送の異議却下、発行差し止めを追認・東京地裁 (3/16)ライブドア、ニッポン放送株を議決権ベースで50%超取得 (3/15)フジテレビが大幅増配・今期、前期比5倍の5000円に (3/14)ニッポン放送、ポニー株売却を検討 (3/13)ライブドア、重要資産の保有継続をニッポン放送役員に要請 (3/12)フジテレビ会長「メリットあれば提携も検討」 (3/11)新株予約権発行差し止め、ライブドア仮処分申請で地裁決定 (3/11)ライブドア「今後もニッポン放送株を買い進める」 (3/9)ライブドア、ニッポン放送株42.2%取得・議決権で45.5% (3/8)ライブドア、メディア事業本部新設 (3/8)ニッポン放送社長、「フジサンケイに残る」と改めて強調 (3/8)総務省、放送局への出資規制見直しへ (3/8)奥田会長「司法の結果待ち」・ニッポン放送株で (3/8)フジテレビ、ニッポン放株の36.47%取得――TOB成立

■東京高裁の決定を受けて、事態は新たな局面に入ったようです。それにしても、大変な騒ぎになっていますね。

■この騒動のおかげで「会社は誰のものか」というコーポレートガバナンスの問題が、一般に広く考えられるようになりました。それは大変いいことではないでしょうか。

■この逆風の中、ライブドアがニッポン放送の経営権を取得することが確実な状況にまでもってこれたのは、堀江社長の並外れた精神力によるところも大きいでしょうが、やはり「株式会社は株主のものである」という当然のルールに沿った行動であるからです。

■だから、いくらフジテレビ側が「汚いやり方だ」とか言っても、後の祭りでした。ルールに不備があるならば、その不備を埋めるための措置をとれなかった側の責任であると私は思います。

■ただし、この株式会社の制度が、危うさや胡散臭さを含んでいることも広く知れ渡りました。汚いやり方であれ、法律要件を守りさえすれば、どのような会社もマネーゲームの道具にされてしまうわけです。堀江社長は、自らヒールを演じて、資本主義社会の矛盾を指摘したかのようですね。(以前、航空会社のセキュリティの不備を知らしめるためにハイジャックを決行した男がいましたが…)

■今回の東京高裁の決定は、そんな会社制度に大きく踏み込んだものでした。結論としては、ライブドア側の主張を認めるものですが、その条件を明確に述べています。 ただし、株式の敵対的買収者が(1)真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で株式を会社関係者に引き取らせる目的で株式の買収を行っている場合(いわゆるグリーンメイラーである場合)、(2)会社経営を一時的に支配して当該会社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を当該買収者やそのグループ会社等に移譲させるなど、いわゆる焦土化経営を行う目的で株式の買収を行っている場合、(3)会社経営を支配した後に、当該会社の資産を当該買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で株式の買収を行っている場合、(4)会社経営を一時的に支配して当該会社の事業に当面関係していない不動産、有価証券など高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って株式の高価売り抜けをする目的で株式買収を行っている場合など、当該会社を食い物にしようとしている場合には、濫用目的をもって株式を取得した当該敵対的買収者は株主として保護するに値しない

■つまり、マネーゲームを目的とした買収は、株主として保護されないというわけです。今後の外資の動向にどう影響を与えるかは分かりませんが、これは健全な判断だと思います。

■さらには、(3)で、LBOによる買収を禁じていると思われる記述があります。この部分が、ライブドアの今後の資金調達手段に大きな影響を与えることは間違いがないでしょう。

■堀江社長は「従業員の皆様」などと発言して、友好ムードを演出してますね。これは、マネーゲームの部分での手詰まり感を表しているのではないか、と私は感じたのですがいかがでしょう。

■ところで、肝心の、堀江社長の描くインターネットと放送メディアの融合というビジョンはどのようなものなのでしょうか??多分、ライブドアは、どこかで発信しているのでしょうが、全然伝わってきませんねえ。これは、既存メディアが意図的に報道しようとしないのか、それともニュース価値がないと判断しているのか。。。堀江社長がいらだつ気持ちもわかりますね。 (駒井)

1000円のハンバーガー

■リゾート地などでは、ありそうですが、これはモスバーガーの話。思い切った商品差別化に乗り出しました。 これまでも610円のハンバーガーを販売していましたが、それをグレードアップさせるようです。なんと、369グラム。 午後2時からの販売(10個限定)ということですから、ディナー用ということでしょうか。ターゲットはどこにあるのか、狙いはどこにあるのかを聞いてみたいものです。

■実は、ランチェスター戦略セミナーでも、高級バーガーのことは、商品差別化の事例として取り上げています。低価格バーガーで攻勢をかける大手のマクドナルドに対して、モスバーガーの高付加価値路線は、まさに「弱者の戦略」の見本です。

 ■弱者の基本戦略は「差別化」です。安易に大手に追随すれば、必ずジリ貧になります。だから、徹底して、大手と違うことをやる。これが差別化戦略です。 しかし、中途半端な差別化は、資金と評判を失いかねません。よく「うちの商品は違う」と言いながら、どこが違うのか、何がこだわりなのか分からない商品が多くあります。 差別化戦略は、徹底して、顧客の視線から考え直す必要があります。

■モスバーガーは、ターゲットを比較的高年齢に据えて、素材と味にこだわりを見せてきました。理想は、顧客を感動させるぐらいの差別化を実現することです。今回の、値段と、重量の設定は、顧客を驚かせるに十分には違いありません。 さて、これが顧客を感動させ、満足させられるのでしょうか?それとも、話題づくりに終始するのか。 食べてみないうちから、なんともいえないのですが、午後2時から販売、1日10個限定という設定を考えると、テストマーケティングを兼ねた話題づくりという感じがしますね。 食べてみたいもんですが、369グラムというのは、ちょっと…

オニツカ錐もみ商法とは(後編)

(2005年3月3日メルマガより)

■「オニツカタイガー」はその後、世界的ブランドへと成長していきます。
最近、日本でも同ブランドが復活し、若者を中心に支持を得ているようです。

その第1号は、今から50年以上も前に、実際の競技者の声をつぶさに聞きな
がら開発されました。文字通り、鬼塚会長が、顧客に張り付いて開発したも
のです。

だから、出来上がったシューズは、バスケットボール競技者にとって、とて
も満足度の高いものでした。

■ところが「すばらしい商品」ができたからといって、すぐに売上が立つほ
ど、流通は甘いものではありません。

無名企業が商品を持ち込んでも、大阪の問屋は、ほとんど相手にしてくれな
かったといいます。

このあたり、私も経験があります。新しい問屋や小売店のバイヤーに商品を
持ち込んでも、最初はてんで相手にしてくれません。

そりゃそうですよね。生産力も配送体制も経営姿勢もわからない企業の商品
を安直に仕入れるわけにはいかないでしょう。

あとで聞くと、バイヤーたちは、取引のある会社(オニツカにとってはライバル企業)
に「この商品どう思う?」と、感想を聞いたりしていたらしいです。

無理もない話です。。

■そこで、鬼塚会長がとった手段。それは、またもや「最終顧客に密着」す
ることでした。

最終顧客とは、バスケットボール競技者のことです。

鬼塚会長は、各県の強豪バスケットボール部を訪ね歩き、「オニツカタイガ
ー」をPRしてまわりました。

また、国体、インターハイ、全国大学選手権などに積極的に出向いて、PR
活動を行い、有力選手には、商品を無償提供していきました。

監督やコーチは、使ってみてよさがわかると、地元の運動具店を斡旋してく
れました。

そうなると運動具店も「オニツカ」を置かないわけにはいきません。すると、
当然、問屋も、鬼塚(株)に注文を出さざるを得ません。

競技者→運動具店→問屋→メーカー、という強力な逆流通をたどったわけで
す。

今でこそ「川下」の重視は常識ですが、作ったら売れる時代に、そんなキツイ
商売をそれを実践してきたのです。
しかも、小売店に止まることなく、最終顧客へ密着したのが非凡です。

■バスケットボールの一流選手が「オニツカタイガー」を履いているとなる
と、口コミで広がるのが、競技者の世界です。

鬼塚会長が標的としたのは、競技者層の上層部です。
つまり、一流選手および一流を目指す選手の層です。

この層を攻略することで、あとは、自然に浸透していきます。
結果として、競技人口の50%のシェアを獲得するに至りました。

■これが「キリモミ商法」です。一つの狭い市場をさらに細分化して、コツ
コツコツコツと攻略を目指す。あえて難しい課題に挑むことで、社内のモチ
ベーションと技術力を高め、40%以上のシェアを獲得するまで、その一点
に集中し続ける。

これが、ランチェスター「弱者の戦略」です。

■その後、鬼塚(株)は、バレーボール、テニス、登山、ハイキング、マラ
ソン、体操、レスリングと、扱い商品を増やしていきます。

もちろん、一気に品揃えを広げたわけではありません。

一つ一つに「キリモミ」で穴を開けていったのです。

鬼塚会長も病気で二度も死地をさまよいながら、懸命の経営を続けた結果で
ありました。

■お気づきかも知れませんが、この「キリモミ商法」は、鬼塚会長のオリジ
ナルです。

実は、後に、田岡信夫先生と出会った鬼塚会長は、ランチェスター戦略の話
を聞いて「自分のやってきたことがランチェスター戦略なんだ」と得心した
ということです。

■後に、(株)オニツカ、(株)ジィティオ、ジェレンク(株)とが、合併
により(株)アシックスになりました。
その頃には、弱者の戦略とともに強者の戦略を使う局面がでてきました。そ
の際に、ランチェスター戦略の教えは、非常に役立ったと仰っていました。

しかし、その話は、また別の機会にしたいと思います。

■今や、アシックスは、世界的な企業です。昨年のアテネオリンピックで、
マラソンの野口みずきが、優勝した際、靴にキスをしたのは有名ですね。
あれは、アシックスの靴でした。

一流のオリンピック選手の困難な要望に応えて、最高の靴を提供し、オンリ
ーワンブランドとなる。

おわかりでしょう、オニツカキリモミ商法の手法は、そのスケールと質を変
えて健在です。

(『アシックス鬼塚喜八郎の「経営指南」』致知出版を参考にさせていただ
きました)



追記:

余談になりますが、ナイキとオニツカタイガーには、少なからぬ因縁があり
ます。ナイキの前進であるブルーリボンは、オニツカタイガーの販売代理店
としてスタートしました。

様々な事情(相当な事情のようです)があって、取引がなくなりましたが、
その後、ナイキが世界最大のスポーツ用品会社になったのは周知の通りです。

鬼塚会長は、ナイキの躍進をみて、「我々は、彼らのマーケティング戦略に
負けたのだ」と発言しています。

「我々は、技術ありき、生産ありき、販売ありきのビジネスをしてきた。し
かし、彼らは、工場に投資する代わりにマーケットに投資している。今後、
我々が飛躍するためには、見習うべきところは見習わないといけない」のだ
と。

恩讐を超えて、この姿勢には、本当に頭が下がります。
私こそ、鬼塚会長の真摯な姿勢を少しでも見習いたいものだと思っています

ライブドア、フジテレビ、ゲームの行方は?

(2/24)ライブドア、新株予約権発行差し止めを申請
(2/24)フジテレビ、TOB期間を3月7日まで再延長
(2/24)ニッポン放送・フジテレビ・ライブドアがトリプル安
(2/23)ニッポン放送、フジテレビの子会社に・新株予約権発行
(2/23)ニッポン放送の新株予約権、目論見書をチェック・金融庁
(2/23)ライブドア社長「新株予約権、発行差し止め申請へ」
(2/23)フジテレビ会長「発行差し止め訴訟、起こすなら受けてたつ」
(2/23)ニッポン放副社長「フジテレビへの新株予約権発行、有利発行ではない」
(2/23)自民調査会、放送局への外資出資規制強化で一致
(2/23)首相「放送業の外資規制、一般企業と違い公共性ある」
(2/23)ライブドア保有のニッポン放送株、議決権ベースで40.54%
(2/22)総務相「放送局への外資規制強化、検討を指示」
(2/21)リーマン、ライブドア株を追加売却
(2/21)経団連会長「堀江氏はもっと説明すべき」
(2/21)ライブドア「4割超す」・ニッポン放送株保有比率
(2/21)ライブドア、フジサンケイグループとの提携交渉を希望
(2/21)フジテレビ会長「ニッポン放送株25%超に自信」
(2/21)ニッポン放送、ライブドアの議決権比率37.85%に訂正
(2/21)ライブドア、ニッポン放送株買い増し・議決権の39.95%取得
(2/18)ライブドア株が急落、フジのTOB成功観測で
(2/17)ライブドア、ニッポン放送株保有比率は35.15%
(2/17)リーマン、10日にライブドア株899万株を売却
(2/17)ライブドア株、5日続落・ニッポン放送株は上昇
(2/16)ニッポン放、フジテレビのTOBに改めて賛同
(2/16)フジテレビ、堀江ライブドア社長を当面出演させず
(2/15)ライブドア、リーマン系から株資金588億円借り入れ
(2/15)ライブドア、年初から25回ニッポン放送株取得
(2/14)ニッポン放送株が急反落、買収戦の長期化嫌気
(2/13)ニッポン放送株の増資も――堀江ライブドア社長

ますます混迷の度を深めてきました。まさに、仁義なき戦いです。
政財界を巻き込んでの大騒動。堀江氏が日本経済史にこれで名を残すのは間違いありません。
ライブドアの歴史はM&Aの歴史です。だからこういう事態には慣れっこでしょうが、さすがに、これほどの騒動になるとは実感していなかったのではないでしょうか。昨日の堀江社長の会見では、顔が青ざめていました。
ポイズンピルが、フジの最後の切り札といわれていますが、実はまだまだ打つ手はあるという意見も聞きます。
フジテレビには、外資系ファンドや証券会社が日参して、様々な知恵を売り込んでいるとか。それなりの企業には、様々なルートから「ニッポン放送のホワイトナイト(第三者割り当て増資の引き受け先)になりませんか」という話が持ちかけられているという噂もあります。

様々な役者が出揃ってきました。
リーマンブラザーズ黒幕説なんてのもあります。外資が日本のメディアを乗っ取ろうというルパートマードック以来の野望達成というわけです。ただ、リーマン側は「ただの金儲けです!」と主張しています。だから他の外資も「ぼくたちにも儲けさせてよ」とフジに群がってくるのですね。

政治家もにぎやかです。森元総理がライブドアを批判したお陰で、堀江支持者が大幅に増えました。(冗談です)
昨日の国会で、外資のメディア間接支配を許すような制度を今まで放置した責任を問われた麻生太郎は「試験直前まで勉強しないってことじゃねえのか」ととぼけた発言をしていました(爆笑)

新株予約差し止め請求を受けた裁判所も悩むところでしょう。これにより、情勢は大きく傾きます。また玉虫色の裁定をしようものなら、世論がうるさいでしょうしね。
それにしても、こういう大きな判例を作る裁判官は、意気に感じるものなんでしょうか。それとも、かなんなーとげんなりしてるのでしょうか。

フジ側の狙いは、長期戦に持ち込むこと。そうなれば、体力的に、有利な状況が作れます。
一方のライブドアは、政財界を含めて四面楚歌の状況ですから、一気にカタをつけたいところ。本音では、フジのTOBに応じるという選択肢も現実化してきたことでしょう。(しかしTOBに応じれば、今度は、世論を敵に回すことになるでしょうが)

現在、ライブドア不利の状況は否めません。
これから、どういう手に出るのか?
注目していきたいと思います。

(駒井)

オニツカ錐もみ商法とは(前編)

(2005年2月17日メルマガより)

■最近、「ランチェスター戦略を使っているよ!」という企業さんからメー
ルをいただくことがあります。

詳細は申し上げられないのですが、ランチェスター戦略のエッセンスを自分
なりに応用して、見事に実践されているようです。

あるいは、入門セミナーに来ていただいた方から、「早速実行してみます」
という声もいただきます。

やはりランチェスター戦略の普及活動をしていてよかったなと思えるときで
す。

いくらランチェスター戦略が優れていても、実行に移さないと、それはただ
の机上論となります。

戦略については、なるべく分かりやすくお伝えすることを心がけています。
少しでも多くの企業や起業家がランチェスター戦略を使って成功されること
を願っております。

■実際、多くの企業が、ランチェスター戦略の考えを取り入れて、成功して
きました。

比較的最近では、HISやイー・アクセスがランチェスター戦略のエッセン
スを取り入れた戦略構築をしていました。

古くは、アサヒビールやソニー、ブリジストン、フジキン、フジッコなど名
だたる大企業が田岡信夫先生の支援を受けたということです。

■もちろん、ランチェスター関西の最高顧問をお願いしている鬼塚喜八郎会
長がおられるアシックスは、まさにランチェスター戦略を実践されてきた好
事例です。

僭越ながら、ランチェスター戦略セミナーなどの折は、戦略の実行例として、
「オニツカ錐モミ商法」の話をさせていただくことがしばしばあります。

今回は、その話をさせていただこうと思います。

■鬼塚会長は、ご高齢ですが、非常にエネルギッシュな方です。ランチェス
ター関西の設立総会においても、約2時間の講演を立ったまま行われました。

しかも澄み切ったエネルギーに満ちているように思われます。

「約束は絶対に守る」

「人の困るようなことは絶対にしない」

「指揮官がまず先頭に立つ」

こうした、皆が守りたいと思いながら、なかなか実行できないことを当たり
前のように実践されてきた方です。

正義を貫くには、これほどのエネルギーがいるんだろうなーと凡人の私など
は感心することしきりです。

■もともと鬼塚会長は、鳥取県の出身で、坂口喜八郎という名前でした。

軍隊にいるときに、戦友から、「ある身寄りのない老夫婦の面倒をおれが帰
るまで見てくれないか」と頼まれたそうです。
そこで、神戸に赴き老夫婦の面倒を見ることにしました。

ところが、その戦友が戦死してしまいました。

坂口青年は、「戦友との約束を守らないわけにはいかない」と、実家の反対
を押し切り、その老夫婦の養子となり、鬼塚喜八郎となったのです。もちろ
ん、生涯の面倒をみたわけです。

このエピソードをみても、鬼塚会長の一本気とそれを押し通す壮烈さがわか
っていただけるでしょうか。

■さて「スポーツを通じて青少年を育成する」という理念のもとスポーツシ
ューズのメーカー鬼塚(株)を設立(1949年)したのですが、従業員は4名、
資産も知名度もなく、どうやって経営していけばいいのかわからない状態で
す。

当時、運動靴や地下足袋などのゴム靴は日本ゴムなどの大手が多数の職人を
抱え、全国に代理店を蜘蛛の巣のように張り巡らせていました。

そのような分野に真正面から参入しても、弾き飛ばされるのがオチです。

だが、調べてみると、運動靴でも競技用となると専門メーカーはありません
でした。
市場が小さいために、商売としてうまみがなかったのです。

■大手企業が手を出さないところこそ、零細企業の出番です。

鬼塚社長は「これだ!」と閃いたそうです。

しかも、競技をさらに細分化し、最も開発が難しいと思われたバスケットシ
ューズに狙いを定めることにしました。

■どんなに硬い板でも、錐の穂先をつきたてて、力いっぱい揉んでいけば、
必ず穴が開きます。


そのように特定の消費者がほしがっているものに狙いを定め、徹底的に要求
にこたえていくのが「錐モミ商法」であり、まさに、中小企業、ベンチャー
企業が生き残るための戦略といえます。

■当時はモノ不足ですから、わざわざ難しい商品の開発に挑戦しなくても、
十分に経営していけたかも知れません。

しかし、それでは、10年先、20年先も生き残れたかどうか定かではないでし
ょう。

あえて、バスケットシューズに挑んだのは、自社の技術力のアップとともに
競争相手が来ないようにするためでもありました。

■それはまさに挑戦でした。

バスケットという競技は、急停止、急発進をスピードに乗せて行います。だ
から、すべりにくくても、すべりやすくても適しません。

鬼塚社長は、神戸高校に通い、バスケットボール部の球ひろいをしながら、
競技を観察し、監督や選手の意見を集めたといいます。

どうすれば、急停止、急発進が可能なシューズができるのだろうか。

いつもバスケットシューズのことばかり考えていた鬼塚社長は、ある日、タ
コの吸盤を見て閃きます。「これだ!」

そこで、底形状が、タコの吸盤のようになったシューズを開発しました。

早速テストしてみると、なんと、ブレーキが効きすぎて、選手がバタバタと
転倒していきました。失敗!

吸盤を調整して、ようやく満足のいくものが出来上がったのは、バスケット
部に通い始めて、半年後のことでした。

後に業界の最大ブランドとなる「オニツカタイガー」の第一号でした。

(後編に続く)

追記:

長くなりますので、前後編に分けさせていただきました。
後編を乞うご期待ください。

鬼塚会長は、経営に私心を持ち込まないことを信条にしておられます。
こういう姿勢は、本当に勉強になります。

私も、独立する際には、「人の役に立ち、社会に貢献する仕事をする」とい
う志に燃えたものですが、時折「こうすれば楽に儲かるかな...」と迷いが生
じてしまいます。

そういう時には、必ず失敗しています。(どうも私は儲け話には向いていな
いようです)

ですから、やはり、志を忘れず、人の役に立つ仕事を一つ一つしていきたい
と考える次第です。

そんな私に、鬼塚会長のような方の存在は勇気を与えてくれます。

目先の利益に惑わされず、本当の勝ち組になりましょう!

吉野家、効果的なイベントでした

■吉野家が1日だけ復活しました。牛丼休止1年目のイベントです。 このイベントは「牛丼の吉野家」ブランドを維持させるために非常に効果的なプロモーション戦術であると思います。 今日、牛丼を食べた人も食べなかった人も、やはり牛丼のトップブランドは吉野家であることを再認識したことでしょう。

■吉野家にすれば、米国産牛肉の輸入停止がこれほど長引くとは思ってもみなかったことでしょう。 吉野家は、豚丼や牛焼肉丼などに品揃えを増やし、業績を回復させつつあります。 トップブランドとしては、牛丼1枚看板を守りたいところなのですが、背に腹はかえられず、ということです。 ですから、今回のイベントは「1枚看板を守りつつ、品揃えを拡大」することに対して、効果があったと思われます。

■あとは、いつ、輸入が再開されるかですね。

■吉野家、復活の日は近いぞ! (駒井)

ライブドア、ゲームの行方は?

(2/8)ライブドア、ニッポン放送株35%を取得
(2/8)ライブドア、ニッポン放送に提携申し入れ
(2/10)ライブドア、ニッポン放送株を38%程度に買い増し
(2/10)フジテレビ「ライブドアを提携相手と想定せず」
(2/10)フジテレビ、ライブドア社長出演の番組を休止
(2/11)フジテレビ、ニッポン放送株TOB目標株数25%に

この1週間は、大きなニュースが多かったですね。
その一つが、ライブドアによるニッポン放送{乗っ取り劇}です。
敵対的買収そのものが珍しい日本で、まるで映画か経済小説のような展開を示しています。観ている方は、ゲームみたいで面白いですね。

もともと、時価総額2500億円のニッポン放送(しかも上場企業)が、5800億円のフジテレビの親会社であるというのがいびつな構造でした。
それを電光石火の早業で、突いたのがライブドア。30分ほどで、35%の株を取得してしまったといいます。

そこで、フジテレビが商法の規定を利用して、25%のニッポン放送株を取得し、議決権を行使できないようにすると対抗策を打ち出しています。

堀江社長は「詰め将棋でいえば、もう詰んでいる」と発言しています。まるで北斗の拳みたいですね。{おまえはもう死んでいる}
ただ、内心は、「人生賭けている」というだけあって、気が気でないでしょう。

趨勢はまだわかりません。。。

この話が面白いのは、極めて小手先の戦術面が前面に出ているからだと感じます。あくまで盤上の陣取り合戦のようなものです。お互いが、商法の規定を逆手に取り化かしあうというやり方です。だから、ゲームとして、楽しめるのですね。

ライブドア側は「メディアに進出する」と戦略らしきものを言っていますが、果たして、その戦略に基づいた戦術なのかは、疑問です。高値で売りぬこうという意図か、それとも野球に続く大掛かりなプロモーションか、ともかんぐられるやり口です。

フジテレビは、ライブドアに対する嫌悪感をあらわにしていますが、堀江社長が出演するテレビ番組を休止したり、反応が稚拙です。
そもそも、自グループのいびつな構造を放置してきたことに根本的な原因があります。経営者は、責任を免れないでしょう。

孫正義は「事業提携をするのに、いきなり買収というやり方はない」とごくまっとうな発言をしているようです。アメリカでも、敵対的買収が事業提携に発展して成功することはごくわずかということですから、今回もすんなりといくはずがないと思います。

でも、こんな行動をとってくれるのは、堀江社長しかいませんね。彼が最高の『トリックスター』であることは間違いありません。

(駒井)

ソニー、どうしたんだ!?

■ソニーが変ですね。

■このところ、ソニーの低調を伝えるニュースが続きます。業績予想の下方修正に始まり、ブランド力の低下を指摘する声もあります。週刊ダイヤモンドもソニー特集をやっています。

■ソニーの業績低下の直接の要因はデジタル家電市場の環境悪化です。といっても、デジタル家電市場が成長基調にあることは間違いありません。競争激化により、各メーカーの予想以上に価格が低下したことが原因です。これは、いわゆる「プラトー」という踊り場のような現象で、ここを勝ち残った企業によりさらに強い成長気流に乗るものと思われます。 ところが、この踊り場の場面で、ソニーが淘汰されようとしているようです。。。

■かつて、ソニーには、「革新性」や「ワクワク感」があったものです。ブランドが社会の記憶装置であるという説に従うなら、ソニーは最も強いブランドの一つでした。

■こういう話を聞いたことがあります。「ソニーは、同時に3つの開発を行う。5年先、10年先、30年先の商品開発を見据えている」これは、根拠のない都市伝説のようなものかもしれません。でも、酒の肴にこういう話がまことしやかに語られていたものです。

■こんな話も聞きました。「ソニーは、安く作って、高く売ることに命をかけたメーカーだ」常に低い生産コストを求め、強いブランドを背景に高く売るという意味でしょうか。 ただ、今回は、部品の外部調達率の高さが、コスト競争力を削ぎ、ブランドだけでは価格下落を支えきれなくなったようです。どころか、「値段ほど、製品に価値がないぞ」と消費者が思い始めたのかも知れません。そうなれば、ブランド価値はさらに下落します。まさか、ブランド過信があったのでしょうか?これは明らかに危機です。

■近年のソニーには戦略性がない、と常々発言していたのが大前研一氏でした。大前氏は、「出井社長が退任すれば、まだソニーはなんとかなる」とも発言しています。言いたい放題ですね(^^)でも、その発言はにわかに信憑性を増してきています。

■ランチェスター戦略でいうと、ソニーは「弱者の戦略」を貫いたメーカーであるといえます。 なんせ、東京通信工業の「設立趣意書」にこう書いてあります。 【経営方針】一、 不当ナル儲ケ主義ヲ廃シ、飽迄内容ノ充実、実質的ナ活動ニ重点ヲ置キ、徒ラニ規模ノ大ヲ追ハズ 一、 経営規模トシテハ寧ロ小ナルヲ望ミ大経営企業ノ大経営ナルガ為ニ、進ミ得ザル分野ニ技術ノ進路ト経営活動ヲ期スル 一、 極力製品ノ選択ニ努メ技術上ノ困難ハ寧ロ之ヲ歓迎、量ノ多少ニ関セズ最モ社会的ニ利用度ノ高イ高級技術製品ヲ対象トス、又単ニ電気、機械等ノ形式的分類ハサケ、其ノ両者ヲ統合セルガ如キ他社ノ追随ヲ絶対許サザル境地ニ独自ナル製品化ヲ行フ。 一、 技術界業界ニ多クノ知己関係ト絶大ナル信用ヲ有スル我ガ社ノ特長ヲ最高度ニ活用以テ大資本ニ充分匹敵スルニ足ル生産活動販路ノ開拓資材ノ獲得等ヲ相互扶助的ニ行フ 一、 従来ノ下請工場ヲ独立自主的経営ノ方向ヘ指導育成シ、相互扶助ノ陣営ノ拡大強化ヲ計ル 一、 従業員ハ厳選サレタル可成小員数ヲ以ッテ構成シ、形式的職階制ヲサケ、一切ノ秩序ヲ実力本位、人格主義ノ上ニ置キ個人ノ技能ヲ最大限ニ発揮セシム。 一、 会社ノ余剰利益ハ適切ナル方法ヲモッテ全従業員ニ配分、又、生活安定ノ道モ実質的面ヨリ充分考慮援助シ、会社ノ仕事即チ自己ノ仕事ノ観念ヲ徹底セシム。 よくも悪くも、この経営方針がソニーの根幹ではないでしょうか。

■ソニーは、高い技術力をもとにナンバーワンの市場セグメントを作ることには長けたメーカーでした。多分、今でも、そうでしょう。ただ、そのナンバーワンの技術にこだわるあまり、市場を手放すようなミスをしばしま起こします。今回も、MDにこだわるあまり、ipodの先行を許すという失敗をしています。それがソニーらしさといえば、らしさなのですが。

■繰り返しになりますが、ソニーは、E(武器効率)=独自技術と捉え、独自技術の開発にまい進してきた企業です。独自技術によって、市場を切り開いてきました。それはすばらしいことだと思いますし、実際に、それがソニーの力の源泉となってきました。ただやはり「量」を軽視しすぎているような印象を受けます。つまり、強者の戦略をとるべきときに逃してしまっています。

■デジタルエコノミーの時代は、一つのミスが2倍、3倍に拡大されて影響するようです。いつまでも、ミスも「らしい」と言っていては、いつか致命的な傷を負うことになります。ソニーほどの企業なら、強者でい続ける責任があるはずです。

■ところで、「ゴッドファーザー」の長男もソニーという名前でしたね。関係ありませんが。

縮小市場でも、逆流するニッチ市場はあるはず

■少子化に伴い縮小が予想される市場がいくつかあります。その一つは、「教育産業市場」です。 確かに2003年の学習塾市場や、幼児教育市場は縮小傾向にあるようです。(教育産業白書2004年版) ただし、資格取得学校市場、英会話市場、eラーニング市場などは、逆に伸張しており、単純に測ることはできないようです。

■少子化、晩婚化を背景に、「結婚市場」も長期的な縮小傾向にあると思われます。 ただ、現在のところ、首都圏では逆に結婚式・披露宴の費用は上昇傾向にあるとのこと。邸宅風会場を使った「ハウスウェディング」の拡大などが要因として挙げられています。

■売上額=単価×販売数です。少子化は、販売数を減少させますが、逆に、単価は上昇傾向にあるというのが、最近の傾向です。確かに、お金をかける対象が少なくなれば、そこに集中するため、単価は上がりそうです。

 ■それでも、全体的な市場の縮小は逃れられないでしょう。ただ、内部では「逆流」を見せるニッチ市場が多くみられるはずです。

■逆流の一つが、アフターマーケットの拡大。 教育産業では、成人向け教育が拡大しています。複雑化・高度化するビジネスに継続的な学習が必要になってきているからだともいえます。また、適度に達成感を味わえるため、生き甲斐のように学習を続ける層もいることでしょう。 結婚市場では、いわゆるバツX市場、結婚記念日市場の拡大が予想されます。単身者の擬似結婚式市場というのが立ち上がるかもしれませんね。

■コンテンツの海外進出があるかも知れません。先日テレビで「そろばん」がタイの学校に採用されたという報道を見ました。このほかにも、日本の教育コンテンツが海外で通用する場面はまだまだあると想像します。 日経新聞によると、日本の結婚式を上海の富裕層に売り込む動きもあるということです。

■市場をニッチに絞った場合、いろいろと儲け口が見つけられそうですね。これこそ、個人ビジネスのチャンスです。

トヨタ自動車が成長を加速

■サムスングループの純利益が1兆9000億円に達する見込み。通貨危機より6年、大胆な合理化と戦略分野への資源の集中により驚異的な成長を遂げ、世界における存在感は増大する。

■そのサムスングループが手本にするのが、トヨタ自動車。こちらも純利益は、1兆2000億円の見込み。勝ち組企業にも関わらず、進化の手綱を緩めないところが、手本になるという。

■トヨタ自動車は、いまやGMに注ぐ世界2位の自動車メーカーである。もはやビッグ3という言い方は当てはまらない。 しかも、収益力では、GMを圧倒している。(GMの純利益は3838億円で、ほとんどが金融部門の稼ぎである) 量のGMに対して、質のトヨタ…といいたいところだが、売上高でも販売台数でも、肉薄してきている。積極投資を続けるトヨタのシェア逆転は時間の問題と思われる。 「カイゼン」という言葉だけではもうトヨタを語れない。

■サムスンもトヨタも、豊富なキャッシュ→成長分野への積極投資→さらなるシェア拡大→キャッシュの増加という上昇サイクルに完全に乗っている。戦略がいちいちはまるので、恐ろしいぐらいである。

■最近は、欧州での戦略車生産販売体制を整え、さらには、系列部品メーカーの再編に手をつけているようだ。(部品メーカーの力が、トヨタに追いつかなくなってきたため)

■ランチェスターセミナーでは、しばしば「強者の戦略」の事例として使わせていただいているが、スピードが加速しており、動きを注意していないととんちんかんなことを言ってしまいそうである。気をつけます。 (駒井)

売れないのではなく、売っていないんですよ

(2005年2月3日メルマガより)

■最近、販路開拓のご相談を受けることが多くなってきました。

どちらの企業さまも、販路開拓には苦慮されておられます。

いや、むしろ、ほとんどの企業の悩みは販路開拓に集約されるのかも知れま
せん。

そんな印象を受けます。

■特に製造業の方の悩みは深いですね。

「なんで売れないのだろう」...

「この製品が売れないはずないんだが」...

そういう声を聞くことが多いです。本当に。

でも、きついかも知れませんが、私は言いますよ。

「社長、売れないんじゃなくて、売ってないんですよ」

■きつい言い方で申し訳ございません。

でも、中小製造業の方で、「よい製品さえ作れば売れる」と考えている方は
まだまだ大勢おられます。

残念ですが、それは幻想です。

よい製品でも世の中に知られずに消えていくものはいっぱいあります。

売ろうとしていないんだから仕様がない。

よい製品が日の目を見ないのは、社会的な損失ですよ!

■ランチェスター戦略は、よい製品を作って、それが販売につながるのは、
「強者」だけだと教えています。

少なくとも、販売チャネルを確立していない企業が、いくら画期的な商品を
開発したところで、自然に売れることはありません。

■ステンレス魔法瓶をご存知ですか?

もちろん、知ってますよね。子供が遠足の時なんかに持っていく、あの水筒
のことです。

昔は、ガラスの魔法瓶だったので、よく割れたものです。今は、ステンレス
なので、少々手荒に扱っても壊れることはありません。

あのステンレス魔法瓶は、日本の発明品だって知ってました?

開発したのは、日本酸素株式会社という大手化学メーカーです。今から20
年ほど前に開発されました。(日本酸素は現在、大陽日酸になってます)

■ガラスからステンレスへ! 当時としては画期的な発明でした。

そりゃそうですよね。ちょっとぶつけたり、氷を入れたりするだけで壊れて
た水筒が、半永久的にもつようになったんですから。

日本酸素は、この発明を機に、家庭用品業界に進出します。

まさに業界を席巻!

といいたいところですが、そうはいきませんでした。

■当時、ガラス魔法瓶のトップメーカーは、象印魔法瓶。2位がタイガー魔
法瓶でした。

日本酸素は旺盛な資金力と豊富な人材の能力を武器に攻勢をかけますが、こ
の2社の牙城を崩すまでにはいかなかったようです。

いくら画期的な商品を持っているからといって、新参者に売り場を明け渡す
ほど流通業界は簡単ではありません。

業界の商慣習、競合他社の営業力、卸問屋の戦略...どれをとっても一筋縄に
はいきません。

そうこうするうちにトップ2社は、マーケティング力を武器に、顧客が「ち
ょっといいな」と思う後発商品を出してきます。

もちろん、複雑な事情があったわけですが、結果的にガラスがステンレスに
置き換わっても、日本酸素は3位の地位に甘んじていました。

むしろ、他の様々なメーカーを追いやり、3位の地位にまで上り詰めたこと
が驚異といえるかも知れません。

■しかし、苦節20年。とうとう日本酸素がトップ企業になる時が来たよう
です。(現在は、分社独立してサーモス株式会社となっています)

それまで、同社は「技術力はあるけれども、販売力のない会社」という評判
でした。それでも業界で一定の地位を得ていました。

しかし、20年の経験は、同社を技術だけのメーカーから脱皮させたようで
す。

実は、日本酸素株式会社魔法瓶事業部は、創成期から、ランチェスター戦略
の習得を社員に厳命していました。

その中でも、得意先の絞込みに活路を見出し、コツコツとした地道な営業活
動を続けていました。

その甲斐あって、ナンバーワンの得意先をいくつか確保するようになってい
ました。(ナンバーワンとは、2位以下に3倍以上の格差をつけた1位のこ
とです。ここでいう格差は、サーモス株式会社との取引が、他社よりも大き
いという意味です)

ナンバーワンの得意先は簡単に逆転されることは少ないため、それを確保
していると、全体のシェアや収益を大きく落とすことは避けられます。

サーモス株式会社が、業界で一定の地位を維持し続けられたのは、技術力と
ともに、ナンバーワンの得意先をいくつか確保していたからだと考えられま
す。

■日本のステンレス魔法瓶は、成熟市場となっていました。大きな差別化商
品もなく、それぞれのメーカーが、前年並みの販売本数を継続する状況です。

その状況に風穴を開けたのは、やはり、サーモス株式会社でした。

サーモスは、それまでのコップに入れて飲むスタイルの魔法瓶から、ペット
ボトルのように直接口をつけて飲むスタイルの魔法瓶を開発しました。

これは、魔法瓶がファミリーユースから、個人ユースに変わったことに見事
に対応するものです。

片手で、ふたを開けて、すぐに飲むことができる魔法瓶。
それは、技術よりも、商品コンセプトで勝負する商品でした。

この商品は大ヒットし、今度こそ、業界を席巻しています。
(量販店などのステンレスボトル売り場をごらんください)

なぜなら、今度は、20年かかって構築した販売ルートをフルに活用するこ
とができたからです。

この勢いで、昨年度は、とうとうシェアトップを確保したということです。

■おわかりでしょうか?

日本酸素は、酸素業界のトップメーカーとして、東証1部上場する大企業で
す。

その企業が、画期的な新商品をもってさえ、簡単に販売することはできなか
ったのです。

一つは、販売する手段がなかったこと。

もう一つは、市場を知らないために、本当に消費者がほしがる商品をなかな
か作れなかったことです。

■「弱者」が販売するためには、まず、ナンバーワンの得意先を確保するこ
とです。次にナンバーワンの地域を持つことができればさらに強くなれます。

強い商品を開発するのは、それからです。

そもそも、市場のことを知らないうちに、強い商品を開発することは、よほ
どの偶然や奇跡がない限りできません。

■販売するということは並大抵のことではありません。

その販売をする以前に、「売れない」と嘆いていませんか?


追記:

サーモス株式会社というのは、実は、私が以前勤務していた会社です。

だから、内情をよく知っているのです。。。

あの会社は、魔法瓶を使った保温調理鍋とか、魔法瓶を使ったおかゆ製造器
とか、いろいろ面白いものを開発してヒットさせています。豆腐製造器とい
うのもありました。これは売れませんでしたが。

ところで、ステンレス魔法瓶は、日本では成熟市場ですが、世界的に見れば、
まだまだ普及していない導入期の商品です。

日本でトップの地位を固めたら、次は、世界戦略に乗り出すのでしょうね。
とても将来性豊かな企業なんですよ。

ついにウルトラマンが中国に帰化

(2/2)円谷プロ、中国版「ウルトラヒーロー」を制作――中国人俳優を主人公に起用

とうとうコンテンツビジネスはここまで来ましたか。日本で高度成長期に一時代を作ったウルトラマンであるが、最近は人気が低迷していたらしい。今後も、少子化の日本では、大きなビジネスは見込めない。そこで、成長著しい中国で再度ブームを。というわけである。

ウルトラマンに限らず、日本のヒーローものは、海外でそれなりの人気を持っているらしい。中国では、海賊版のキャラクターグッズが出回っているとか。(そのコピー商品対策という意味もあるようだ)中国人の俳優を使い、中国の設定で制作すれば、他のキャラクターとは一線を画すことができる。 既に、中国で、制作する体制を整えたとか。(怪獣のきぐるみも中国で作るそうな)

今後、他のキャラクターやコンテンツも次々と中国を目指すのでしょうね。これは、20世紀後半に、ハリウッド映画が世界戦略に基づいて、制作販売されてきたことと重なる。 今のところ、日本のアニメやキャラクターは、世界的に競争力のある商品だから、どんどん攻めるべきです。 (駒井)

映画興行収入が過去最高に

■昨年の映画興行収入は2109億円で過去最高。そのうち、邦画シェアは37%を越す。

■邦画1位は「ハウルの動く城」(200億円)で、邦画の25%を占める。

■映画産業の隆盛は、シネコンの登場により映画館数が増加していることも大きい。気軽に観にいくことができて、品揃えも豊富である。また「映画の日」のキャンペーンなど、地道な販促努力も上げられる。(テレビの質の低下も問題にされていた)

■制作側からいえば、日本では、若手映画プロデューサーが育っていることが言われている。監督にまかせっきりの映画制作ではなく、顧客ニーズを意識した映画づくりがなされてきた。(マーケティングの世界では当たり前のことだが) また、DVDやキャラクターグッズなどの二次市場の拡大も、投資回収の可能性を広げる。

■ただ、日本市場がそこそこ大きいため、日本映画が国内マーケットだけに止まることがこれまで多かった。 国内に止まる限り、成熟する時期が早まることは間違いない。 かつての香港映画のようにアジアマーケットをにらんだマーケティング戦略がほしいところである。

■世界的な競争力でいえば、「アニメ」と「ホラー」が、通用するといわれている。 しかし、商品がいいだけでは、販売に至らない。 単に海外のバイヤーに高値で販売するだけではなく、販売ルート、供給体制、小売(映画館)の整備がほしいところである。 (駒井)

サーモス株式会社、日本のシェアトップへ

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サーモス株式会社を知ってますか?

ステンレス魔法瓶のトップ企業です。

 あまり知られていませんが、ステンレス魔法瓶は、20年ほど前に日本で開発された商品です。作ったのは、日本酸素株式会社という化学メーカー。(現在は大陽日酸)

サーモス株式会社は、その日本酸素から魔法瓶事業部を分社独立した会社です。

世界で初めてステンレス魔法瓶を開発した会社でありながら、どういうわけか日本国内のシェアは第3位。万年3位でした。ステンレス魔法瓶は今では当たり前の商品ですが、当時はガラス製魔法瓶が普及していました。その強力な競合メーカーである象印魔法瓶やタイガー魔法瓶が上にいたのです。(その他にも、アラジンとかエベレストとかいろいろありました)

商品がガラスからステンレスに変わっても、販路を押えている企業は強い。画期的な商品を開発したからといって、簡単にシェアトップに立てるほど、流通は甘いもんじゃありません。日本酸素の魔法瓶事業部は、社員にランチェスター戦略の習得を厳命し、かなり頑張ったのであるが、(もちろん事情は複雑で一言ではいえないが)ずっとシェア3位の地位にいました。

ただ、3位にいながらも、地道に販売ルート開拓し、虎視眈々とトップの座を狙っていたのですが。 
それが一昨年から昨年にかけて、日本国内においてもシェアトップに立った見込みだということです。
これは、ある強力な商品の開発をきっかけに、流通シェアを上げることに成功したからだそうです。

20年前、ステンレス魔法瓶そのものを開発した時は、市場に参入することしかできませんでしたが、今回は、確保した販売チャネルに差別化された商品を導入することで、市場シェアの大幅アップを果たすことができたのです。

中小企業が狙う中国市場とは

(2005年1月20日メルマガより)

■サントリーが、中国のビール会社を買収するようです。

参照ください:ランチェスター関西ブログ

これにより、上海において、サントリーは51%のシェアを獲得する見込み
であるといいます。

51%といえば「絶対的寡占市場」を獲得すると思われます。

サントリーといえば、日本国内においては、ビール大手の一角に数えられま
すが、市場シェアでいうと、完全な弱者です。

しかし、中国においては、一発逆転も可能でした。

なにしろ、手付かずの巨大なマーケットがこれから立ち上がろうとしている
のです

まさにゴールドラッシュですね。

■もちろん、中国に進出するのは、サントリーだけではありません。

猫も杓子も...といえば、失礼ですね。。。

でも、新聞を見る限り、製造業も、サービス業も、外食産業も、軒並み進出
しようとしています。

少し前の「中国脅威論」が嘘のようです。

■中国の人口は、2000年現在、約13億人。日本の約10倍です。

GDPにおいては、日本の1/3程度ですが、これも、2020年頃には逆転す
る予測です。(ゴールドマンサックスによる)

それどころか、2050年には、アメリカのGDPも抜いて、世界1位の経済大
国になると予測されています。

こんな予測を前に、手をこまねいているわけにはいきませんよね。。。

■中国をお客さんと捉えだしたのは、大企業だけではありません。

中小企業も進出を始めています。

製造業が人件費低減のために進出するわけではありません。

中国をお客さんだと認識し始めたのです。

■大前研一氏は2002年出版の「チャイナ・インパクト」の中で、中国=お客
さん論を展開しています。

あの本のすごいところは、中国市場を6つの経済圏に分けて提示しているこ
とです。

(東北三省、北京・天津回廊、山東半島、長江デルタ、福建省、珠江デルタ)

ランチェスター戦略では、市場シェアを「ある局面」で捉えます。

だから、殆どの企業にとって、中国全土という市場シェアは無意味です。

その意味で、大前氏のいう6つの経済圏はとても参考になります。

■もうおわかりでしょうか。

生産力がない、人員がいない、資金がない...そんな中小企業にとっても、巨
大な中国市場を細分化することによって、対処可能なサイズにすることがで
きます。

6つの経済圏をさらに細分化することが肝要です。

■また、中国の人々は所得水準が低いので、日本の製品は売れない...と思う
向きがあるかも知れません。

しかし、中国にも10万ドル以上の資産を持つ富裕層が5000万人存在するとい
われています。

物価水準の低い中国において10万ドルはすごい資産です。

5000万人といえば、中国の人口の4%弱ですが、日本に置き換えると、40
%程度になります。

そんなすごいマーケットが広がっているんですよ!

地域の細分化、さらに、顧客層の細分化をすることで、狙うべき市場が見え
てくるでしょう。

■トヨタは、中国で高級車「レクサス」専売店を展開する方針です。

双日はベンツやBMWなどの高級車を改造するサービスに乗り出しました。

工業製品だけではありません。

佐賀県は県内産の高級イチゴ「さがほのか」を中国市場で販売する計画をた
てています。一般的なイチゴの2倍以上するものですが、それでも味にうる
さい富裕層には受け入れられると見込んでいます。

食材でいえば、日本から中国への2003年のアワビ加工品の出荷額は約22億円
と、10年前の2倍近い水準に増加しています。
日本では生のアワビが珍重されますが、中国では干しアワビが高級食材とさ
れています。岩手県・三陸沖産は1個数万円の値がつくこともあるそうです。
(NIKKEI NETを参照しました)

■いかがでしょうか。

ノウハウがない?

私の友人にも、中国へ渡って活躍している者がいっぱいいますよ。

そんなときにこそ、専門家をご利用ください。

追記:

話は変わりますが、私の知人で、ある国へ日本の商材を販売するビジネスを
画策している者がいます。

彼が目をつける商材は「オタク・グッズ」です。

某国でそんな商材が売れるのかよーーと思うのですが、彼によると、十分勝
算があるとのこと。

なんせ、彼は、その国で生まれ育った日系2世です。

その国のマーケットのことは熟知しているのだと自信満々です。

なんせ、どの店のどのオヤジに売るんだと、そこまで考えているようですか
ら。

なんか、アグレッシブな彼を見ていると、必ず成功するような気がしてきま
すねーー

中小企業や個人ビジネスの強みは、このフットワークの軽さです。

こんなビジネス、大企業では、絶対成り立たないでしょうから。

サントリー、中国のビール大手を買収発表

■サントリー、中国のビール大手を買収発表(2005.1.19日経新聞)

サントリーは19日、中国のビール大手、上海東海ビール(上海市)を買収すると発表した。今月末に上海東海の発行済み株式の74%を取得する。上海地区でのサントリーのシェアは33%と首位で、買収により51%まで高まる。原料・資材の共同調達や販売部門の統合によりコスト削減など収益性を一段と高める。


■今や猫も杓子も中国進出の様相を呈してきました(^^)大前研一が「チャイナ・インパクト」で、中国は脅威ではなく、最大の顧客であると主張してから2年、まさに時代の流れは、そうなっています。もちろんサントリーだけではありません。アサヒもキリンも、トヨタもホンダも、イエローハットも佐川急便も進出しています。中小企業もいっぱい出て行っています。


■なんせ、日本の市場はほとんどが成熟しています。これをさらに成長基調に乗せるのは難しい。かたや中国はまさに導入期、成長期の真っ只中。あがりエスカレーターに乗るのは当然の戦略です。


■以前も書きましたが、日本のビール業界は、アサヒとキリンが熾烈なシェア争いを演じています。参考:サッポロは復活したのか? サントリーのシェアは10%程度です。これは、ランチェスター理論によると「影響目標値」といい、強者への足がかりをつかめるぎりぎりのチャンスであるといわれます。弱者も弱者。筋金入りの弱者です。


■しかし中国では、日本国内の地位はリセットできます。しかも、中国はとてつもなく広い。。。今から進出しても、いっぱい手付かずの大地があるでしょう。


■ランチェスター戦略はゲーム理論も採り入れて成立しました。ゲーム理論とは「ある制約条件の下での勝ち負け」を判断基準とします。ですから、ここでは、「上海」という制約条件で考えます。ここで、中国全土のシェアを考えても、あまり意味がないということをご理解ください。


■「チャイナ・インパクト」によると、中国は6つの大きな地域に市場を分けることができるとか。その一つ「上海」(大前氏によると”長江デルタ”)で、サントリーはシェア51%を獲得する見込みであるという。これはおそらく「絶対的寡占型」の市場においてナンバーワンを獲得することです。(おそらくというのは、2位の企業のシェアが分からないので、正確には判断できないからです)


■絶対的寡占型の市場とは、1位が41.7%のシェアを越え、2位以下に√3倍以上引き離した状態の市場です。こうなると、2位以下では、熾烈なシェアの食い合いが起こり、1位は自然とシェアの上昇を続けるといわれています。オートマチックにシェア拡張を続ける状態です。こうなれば、何をしてもうまくいくということでしょう。


■サントリー、してやったり!ってところですか。この市場はサントリーにとって「金のなる木」になることでしょう。この牙城は何としても死守しなければなりませんな。。。

ソフトバンク、ツーカー買収に名乗り

■ソフトバンクがツーカー買収に名乗り(2005.1.15) 携帯電話市場は、ドコモとauの2大寡占市場になりつつある。先行するドコモに対し、加入者の純増はauが上。ボーダーフォンはどう巻き返すのか? ツーカーはニッチ市場に活路を見出す。高齢者向けのシンプルな携帯電話で加入者を増加させている。(シェア4.2%)これは弱者の基本戦略である「差別化」の事例として、分かりやすい。今後、高齢者用、子供用、医療用、介護用など、顧客層や使用シーンに特化した商品作りをするのではないか、と思う。 ツーカーの親会社はauと同じKDDIである。ブランドを2つも持つメリットは少ない。auに統合するか、他社へ売却するかの決断を迫られるところである。今は、業績が上向きつつあるツーカーを高値売却するチャンスであるといえる。 ただ、ソフトバンクには売りたくないだろう。なんせ、将来的には、強大な敵になりそうな相手である。周波数の新規割り当てを総務省に求めるかと思えば、今回はツーカー買収の名乗りである。あの手この手で市場や競合他社に揺さぶりをかける。曲者らしい動きである。 2000億円を提示したというが、KDDIは拒否するでしょうね。なんせ、ソフトバンクって気味悪いから。。。

市場を捉えなおす(ゲームのルールを変える)

■ファミリーマートが海外店舗展開を加速。2008年には国内店舗を上回る予定。

日本のコンビニ店は2003年現在、4万1339店。5万店が限界といわれており、成熟市場である。

各社は成長市場を求めて海外展開を志向する。

ファミリーマートはかつてのローソンのように全方位的な強者の戦略を志向するのか。

セブンイレブンも北京に出店しており、日本市場でとったドミナント戦略をとるのかどうか。 (詳しい説明はしませんが、FCの出店に際しては、ランチェスター地域戦略がよく使われます。ランチェスター戦略から見れば、セブンイレブンのとった出店政策は理にかなったものであったといえます)
 

■マクドナルドも業績を回復する途上にある。

低価格バーガーはデフレの象徴のように言われた。価格を上げるときに当時の藤田田社長は「これで日本のデフレは終わり!」と言っていた(^^)

現在の原田社長は、「ビジネスはまず技術や革新性で市場が生まれ、次に価格競争が起きる。その先は無形の価値が求められる」

マクドナルドは、価格競争まではよかったものの、その先がなかったという。マクドナルドは急激な店舗展開で、内部のQSC(品質、サービス、清潔さ)がおろそかになった。。。

成長途上にある飲食チェーンにはよくある話で、吉野家も一時期、その状態に陥ったことがあると「吉野家の経済学」で述べられていた。

「無形の価値」とは、ブランドのこと。QSCの問題や度重なる価格改定により、マクドナルドは信頼性を失っていた。原田社長は、QSCを強化し、既存店の効率を高めることを宣言している。

ところで、ハンバーガーチェーンにおいて、マクドナルドは文句のないナンバーワンの地位を占めている。(2002年度シェア66.8%)ただ、市場が成熟期に入れば、これ以上の業績向上はありえない。

市場をハンバーガーショップに限定するなら、企業のサイズを絞り込むのが正しい対策である。

だが、ハンバーガーにとらわれない市場に視点を変えると、成長余地はまだまだある。競合他社は、ファミリーレストランであり、コンビニであり、コーヒーショップであり、インターネットカフェかも知れない。

ハンバーガー=マクドナルドとすぐに想起できるが、外食=マクドナルドではない。

市場を捉えなおす(ゲームのルールを変える)ことで、成長戦略も志向できると考えるのだが、原田社長がどのように考えているのかは現時点でわからない。 (2005.1.9日経新聞より)

プロフィール
komai 小

営業関連のコンサルティングをしています。
製造業や卸売業などの営業組織を強化する仕事を得意としております。

株式会社クリエート・バリュー代表取締役
NPOランチェスター協会理事
NPOランチェスター協会関西支部
NPOランチェスター協会認定インストラクター
中小企業診断士   販売士1級

コンサルタントになる前は、日本酸素株式会社魔法瓶事業部(現在のサーモス株式会社)で14年、営業担当をしておりました。
その時、廃業寸前の赤字だった事業部がわずかの期間で世界トップ企業になった経緯を体験したことが、経営コンサルタントになったきっかけとなりました。
当時、経験したことや見聞したことを物語風にアレンジしたのが、拙著『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』です。
面白い本なので、ぜひ読んでください(^^)

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