日経新聞2004.12.21 「起業 第9部 異国での挑戦」

■起業に際して、全く新しいアイデアをもってなされることは稀である。たいていは、先行する原型がある。既存のヒット商品や事業アイデアをずらしたり掛け合わせたりすることで、ヒット商品は生まれることが多い。

■例えば、ターゲット層の年齢をずらす(紙おむつ→大人用紙おむつ)、時代背景をずらす(昭和の商店街の再現)、ヒット商品の傍流を探す(携帯電話→携帯ストラップ)、掛け合わせる(洗濯機×乾燥機)

■昔からよく使われる手法が、場所を置き換えるというものである。特に多いのが、アメリカで流行するものを日本に持ってくるというもの。新規ビジネスの大多数が、「翻訳」あるいは「焼き直し」と言ってもいいぐらいである。

■ただし、今回の日経新聞の特集記事は、日本のヒット商品や事業アイデアをアメリカに置き換えることで起業する日本人の話である。

■事例として挙げられているのは、携帯電話の「着メロ」を米国に持ち込もうとしている企業。携帯電話は、日本が世界で最も先行する分野であるので、成立するのである。

■あるいは、日本人の作成するコンピューターソフトを英訳して流通させようという試みもなされている。本場のソフトに比べて、「プログラムのきめ細かさ」では、遜色ないのだという。

■確かに、米国→日本の流れが成立するなら、日本→米国の流れも成り立つ。当然、中国⇔日本も、韓国⇔日本、インド⇔日本も成立するはずである。
日本国内でも沖縄⇔大阪、島根⇔東京など、成り立つはず。

■ランチェスター戦略において弱者の基本戦略は「差別化」である。差別化とは、必ずしもオリジナリティを必要としない。

■それが顧客の便益に寄与するならば、顧客の年齢、時代背景、場所、商品の大きさ、形、色を少しずらすだけで、十分な差別化になるはずである。
スポンサードリンク