小売り、消費低迷に泣く 06年売上高、軒並み減少

■これは、消費低迷というよりも、量販店や百貨店など既存業態店が消費ニーズを捉え切れていないと言い換えた方がいいでしょう。

日経新聞では「二極化傾向が鮮明」だと解説されていました。日本のメインターゲットである中流層に適応した業種が、中流層の拡散によって業績を落としていくのは当然のことです。

この流れは止まりようがありません。

■同時に深刻なのは、消費者のポートフォリオが変化してきました。

家計消費支出が劇的に変化することはあまり多くありません。1人が1年に使うお金は当然のことながら、あまり変わりません。ただ、何にお金を使うかは変化します。

安くていいものが増えており、それを入手する方法も整備されてきました。中途半端なものを買わなくなるのは当然のことです。

余ったお金で「体験消費」をするというのが現在の二極化です。

■つまり、既存業態店が中途半端な品揃えになっているわけです。こちらの方は、企業の工夫である程度は改善できそうですが、それでも根本的な解決は難しいでしょう。

結局は、先鋭化したニーズを捉える新業態店に転換していかざるを得ないと思います。

■逆に言うと、小さな成長市場があちらこちらに現れてくるのですから、中小企業のチャンスが増えているということでもありますね。

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