■省エネルギー産業は日本のお家芸とも言われます。なんせ資源のない国ですから、昔から工夫しています。
太陽電池は新エネルギー分野のくくりになるんでしょうが、日本勢がトップランナーです。
2005年の世界シェアでいうと、1位がシャープ。3位京セラ、4位三洋電機、5位三菱電機という具合です。
■日本の需要をリードしてきたのは、家庭用太陽電池。個人住宅への設置です。従来の電気の2倍程度は割高になるのですが、環境意識の高い個人がユーザーでした。しかし、そろそろ伸びは鈍化してきています。
■ところが海外の需要は拡大しています。特に大きいのがドイツ。国の政策で、再生可能エネルギーの需要を喚起しており、ビジネスとして成り立つ仕組みを作っています。日本のように個人の意識頼みではないわけです。
だから、日本のメーカーは太陽電池の欧州輸出を目指しています。
■欧州での需要拡大を受けて、欧州のメーカーも技術革新を進めています。ベンチャーが中心となって技術開発競争が行われています。
消費地に近いところで開発製造が行われるのが自然な流れですからね。
欧州では環境に関する産業は成長軌道に乗ろうとしているようです。
■日本勢も頑張っていますが、国の支援が受けられないままに、苦しい戦いに挑まなければなりません。
昔も、これからも、民間が独自に工夫・努力していかなければならないという図式です。
ダメな産業を保護するのは得意なのに、せっかくの世界トップ産業にもう少し力を入れてもいいんじゃないでしょうか。
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