■CS放送で、製薬業界のイノベーションというテーマの話をやっていました。

製薬業界というのも厳しい業界です。研究開発に莫大な資金がかかり、それが当たるのは0.1%の確率とも言われます。それでも当たったら巨額のリターンが得られる。非常に高収益のビジネスですが、リスクも高い。

大手企業はベンチャーを次々買収して、ヒット商品確保に躍起になっていますね。それでも、確率は下がる一方だということです。

■実は、製薬業界の高収益体質は、「消費者の無知と妥協」の上に成り立っているといえば驚きますか?

いわゆる情報の非対称というやつです。基本的に、患者は医者の言うままに薬を利用します。患者はこっちの方が効き目があるとか、安いとか言いにくいし、言えない。知らないわけですから。

売りたいものがそのまま通るビジネスです。

■今日の講師は「情報の非対称を解消する」ビジネス展開を提案していました。

司会の人が「それは、業界の収益性を損なうことになりませんか」と質問すると

「なりますね」

■でも、消費者のためにならないビジネスはいつか崩壊します。製薬業界でも例外ではない。

業界外からそういうビジネス展開が現れる前に、業界自らが、破壊しなければならないという提案です。

内部にいて目先の利益を捨てることにはものすごい抵抗があるでしょうが、誰かがやらなければならないことなんですね。

■破壊しないと再生できない。皆、分かっていることなんですが。

それにしても今日の講師は立派でした。
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