ドラえもん、キティちゃん…海外で大人気でも“稼げない”ワケ

中国“国家プロジェクト”コンテンツ産業に日本が負ける日!?

人気キャラ抱えるアニメ産業、出遅れた海外市場開拓のカギ

■面白い記事です。日本のアニメ・コンテンツが海外で稼げていない現状を示し、ビジネス展開するためのヒントを書いています。

稼げていない理由の1つは、日本のアニメが主に国内向けに作られているために普遍性を持ちえないと思われることです。当然ながら、国ごとに事情があって、受けるもの受けないものがあります。

ただし、日本のアニメの中にも国際的に評価を得ているものが多くあります。豊かなストーリー性と世界観があって、クールジャパンなどといわれています。

稼げない理由のもう1つは、コンテンツを収益化する仕組みがないことです。アニメそのものを売るだけではなく、映画化、グッズ販売、テーマパーク化などの版権ビジネスにまで広がっていません。

■お手本となるディズニーは(1)コンテンツ(アニメ作品)に普遍性を持たせるように工夫した上で(2)1つのコンテンツから多数の収益モデルを構築しています。

同じことをやればいいやん。という意見もあります、その試みとして、タカラトミーが、アメリカの会社と組んでヒットされた「トランスフォーマー」の例があります。

同じではつまらないので、違う道をいこう。というのが、「巨人の星」のストーリーをインドのクリケットを題材に展開しようとする事例があります。

つまり、全世界共通コンテンツではなく、コンテンツのコアの部分(テーマ設定やメッセージ、ストーリー展開のテイストなど)以外は、現地に合わせて作り替えようというやり方です。

ただし「巨人の星」の方は、収益モデルがどのようなものであるかが今一つ見えません。

■中国が、国家を上げて、コンテンツの普及に乗り出しているという記事もあります。

国家プロジェクトなのでスケールがでかい。中国語を普及させる、という施策もはいっています。

ということは、コンテンツ1つで稼ぐのではなく、文化の浸透を通じて、国全体を世界に発信していこうという試みです。

韓国も似た考えをもって文化の発信に努めていますから、日本もそうすればいいやん。という話です。

■ビジネスを国家が管理するというのはどうなのか?と懐疑的な意見もあります。

特にアニメや漫画などは、国家から無視されていたから発展したのだという側面もあります。

今でも漫画やアニメの半分ぐらいは、アンダーグラウンドからの発信ではないですか。だから面白いし、幅も深みもあるというものです。

■だけど、工業製品が日本の絶対的な強みであるとはいえなくなった今日、アニメコンテンツにかかる期待は大きい。

記事にもあるように、日本の問題は、世界で評価されている製品力とソフトなコンテンツの力が融合していないというところにありそうです。

このあたりは、官民一体になって、ビジネスとして育成していくべきものです。

後は、グレーな存在であるアニメの発信元を変に取り締まらないことですね。
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