ある日、突然捨てられる会社〜ユニクロ、マックの失敗は他人事ではありません 人は飽きる——その事実から逃れられる経営者はいない

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■なかなか重いテーマです。ユニクロが、突然捨てられる会社にされております。

確かに日本での不振が響いて、ユニクロは減収ですが、海外では成長を続けているはずです。

柳井氏には、一つの看板で全世界展開し、H&MやZARAに肩を並べるという夢があるのでしょう。

そこに向かって突っ走っています。

日本での不振は、柳井氏にとっても、思わぬ躓きだったことでしょう。

■日本での不振は、値上げしたことだったといわれています。

ユニクロ側には、為替の関係もあって、世界同一価格を目指すなら、日本の価格を上げなければならない、という理屈があったと聞きます。

グローバルカンパニーを目指すなら、その理屈もわかります。

ただ日本の顧客にとっては、ただの値上げです。

■日本において、ユニクロが受け入れられたのは「安いのに機能・品質がいいこと」でした。

それで一世を風靡しました。

それが高くなるんなら、魅力は半減します。当然です。買わなくなるでしょう。

■柳井氏は、全世界で売れるブランドを作りたいのでしょうが、日本の不振が、いつ世界に伝播しないとも限りません。

特に、日本での不振が、単に価格の問題だけならばいいのでしょうが、記事にあるように「飽きられた」とすれば深刻です。

ユニクロのもう一つの売りが「機能・品質」がいいことでした。

しかし世間を驚かせるような機能の商品を出せなくなっているとすれば、今回ユニクロ離れをした消費者が戻ってくるきっかけがありません。

まさに、柳井氏の拡大志向が、顧客の気持ちを見失わせたということです。

「今のユニクロは拡大することが会社の目的になっているのではないでしょうか。国内市場の伸びがなくなり、海外展開を積極的にするようになって以降、その傾向が顕著な気がします。世界的な同業他社との競争に勝つことが、事業の目的になってしまった。柳井会長は'20年に売上高5兆円、経常利益1兆円を目指すと公言されていますが、そんなことは消費者には関係ないことです。

株主の期待に応えて会社を大きくしたい、もっと稼ぎたい—。そう考えることが経営者として正しいと思っているのだとしたら、残念ながらそれは病的と言わざるをえない。本来、経営者とは消費者にもっと良い物を提供したいということを考えるべきだし、そうした気持ちが一番強い人こそが経営者になるべきなのです」


■今回の不振は思った以上に、深刻な事態だと私は思います。

消費者の気持ちから離れ、拡大路線だけに走れば、かつてのダイエーのように中身がスカスカになって、あっという間に倒れてしまいます。

これをいい機会に、足元を見直し、強い会社になってほしいと思います。


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