カラオケのジョイサウンド、なぜあの自由すぎるミシン会社が開発?常識に逆行の変身経営
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■元ミシンメーカーのブラザーのお話です。面白い会社です。

“元”と書きましたが、今ではブラザーの主力事業は、プリンターです。(日本3位)

ミシンの需要が減りそうだと思うといち早く多角化しました。プリンターの技術も、ミシンの技術の応用だそうです。

記事にあるカラオケは、「パソコンソフト自動販売機」なるものの開発技術者が作ったものだということです。おそらく技術を応用しているんでしょうね。

■ブラザーは、売上高7000億円代の中堅メーカーです。成長・拡大よりも「生き残る」ことに主眼を置いた経営をしているように見えます。

記事を読む限り、技術そのものよりは技術者を基盤とした経営姿勢です。

つまり、会社の方向性を決めて、そこに向けて組織を整備していくというよりも、社内の技術者というリソースを活かして臨機応変に方向性を決めていく経営です。

ある意味、日本的な経営を貫いている会社だと思えます。

■こういう経営を成立させるためには、

1.技術を活かせる局面を読む力

2.その分野で売る仕組みを作る力

3.社内の風通しがよく、協力体制があること

が、必要です。

ブラザーにはそれがあるのでしょうね。

■これに対して、シャープはどうなってしまったのでしょうか。

シャープ凋落への岐路は、あの戦略転換だった

もともとシャープも、家電メーカーの中では、大手というよりは中堅という位置づけだったはず。

だから泥臭い営業力を武器に、差別化されたちょっと面白い商品を売ることを得意としていたと記憶しています。

■ところが記事を読むと“液晶のシャープ”になるために、堺工場に投資を集中させたことが、凋落のきっかけになったとか。

いわゆる身の丈を超えた投資が必要な世界に身を投じるというギャンブルに出て、負けてしまったということです。

シャープの場合、取締役同志が足を引っ張り合って正常な意思決定ができなかったという事情があったとも聞きますが、普通に考えたら、ギャンブル的な経営判断は絶対にしてはいけないことです。

比較することでもないですが、ブラザーの手堅さがわかります。

■ただブラザーが“城塞経営”を強固なものにするためには、世界トップ事業を持ちたいところです。

今は、手堅いといいながら、二番手三番手の位置につけている事業ばかりで、収益性においても安定性も不安定だと思いますので。

それが今後の課題ではないでしょうかね。


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