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■関西ペイントの海外戦略について書かれた記事です。自らを「遅参者」と規定し、そのための戦略を考えています。興味深い。

日本における総合塗料メーカー大手の関西ペイントですが、競合の日本ペイントに海外展開で後れをとり、2位の地位に甘んじています。

日本ペイント(2016.12予測)
売上:4670億円、営業利益:700億円

関西ペイント(2017.3予測)
売上:3400億円、営業利益:365億円 

利益率も見劣りしますね。

そこで、関西ペイントの経営者は、自らを「遅参者」と規定したわけです。

■記事によると、関西ペイントの海外展開戦略は

(1)アフリカ・中東に照準を合わせる。

(2)現地法人、人材に任せる

(3)技術的優位性と対話でマネジメント

ということのようです。

■(1)は、他の大手企業が手掛けていないか遅れている地域にあえて進出するという戦略で、理にかなっています。

しかもその地域でなるべく早くシェアを得たいので、(2)のようなスピード重視となります。

もっとも(3)はかなり難しいかじ取りをしなければなりません。マネジメント力が弱ければ、現地法人が好き勝手やりだすのは目に見えています。

一人二人日本人を役員として送り込むだけでは、追い付かないでしょう。

技術的優位性を持ち続け、現地に適合する企画提案をコンスタントにしていくことで、統制力を強めていこうという考えのようですが、実際のところどうなんでしょうか。

記事からはわかりません。

■会社四季報によると、関西ペイントの海外展開は拡大していっていますが、記事にあるようなアフリカ、中東市場の開拓が進んでいるわけではなく、インドや欧州での売上が堅調のようです。

どこでも売上があがればええやんというわけではありませんね。後追いの地域で売上をあげても地位は安定しません。やはりトップシェアの地域を作っておかなければ、長期的な成長と安定は望めませんから。

その意味では、まだ成果は半ばということなのでしょうか。

続報を待ちたいと思います。

 
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