私もそう思います。
今まで何度かアマゾンに関する記事を書いてきましたが、アマゾンと同じ土俵で勝負することなんて無理です。
参考:アマゾンはどこから来てどこへ行くのか
アマゾンはいまや売上高約15兆円。時価総額52兆円の企業です。
ネットの本屋だったのも今は昔。今ではネット通販全般で40%のシェアを握る巨大企業です。
それだけではありません。リアル店舗を買収し、リアル小売りに進出しています。
自店で販売する製品の製造にも乗り出しています。
巨大な物流業でもあります。
音楽や電子書籍などのコンテンツ販売業でもありますし、デジタルマーケティング、広告企業でもあります。
そして何より世界最大のクラウドサービス提供業でもあります。
異次元の競争思想
アマゾンの最大の特徴は、ゴリゴリの顧客ファースト原理主義であること。
顧客(最終ユーザー)の利益のためには、競合他社はもちろん、得意先も、仕入れ先も、従業員も、株主さえも、無視してしまいます。
利益など出さない主義。利益があるぐらいなら顧客に還元せよ!という考え方だからです。
基本、利益は次のサービスへの投資に回してしまうので、アマゾンのサービスは加速度的に発展していきます。
普通に利益を出そうと考える企業からすれば異星人と対しているようなものですよ。
顧客がいわなくても、勝手に値段を下げる
上の記事は、アマゾンのクラウドサービスに関して書かれたものです。
彼らは利益をとるより、支配的な地位を築いて、顧客にメリットを提供する、というスタンスをとり続けている。これは、参入障壁を高める意味もあったので、全く他から人が入ってこなくなりましたよね。安さでアマゾンに対抗しても、彼らが下げてくるので何の意味もない。
支配的なトップ企業であるにも関わらず、どんどん値段を下げてくるのだから、競合他社は参入する意味を見出せません。
このやり方は、クラウドサービスの分野だけではなく、他のビジネス分野でも同じです。
参考:アマゾン この状態は誤算なんでしょうね←誤算というのは、クラウドサービスが儲かり過ぎて利益が出ている状態を指しています。
いずれは社会インフラに進出
私は、アマゾンがインフラ分野に進出して、社会全体を変革してしまうのではないかと想像しています。
アマゾンホーム←家全体をアマゾンが提供。家、家具、家電製品、水道、電気、車。バカみたいな低価格の定額料金で。
アマゾンオフィス←ビジネス版。上に同じ。
アマゾンガバメント←さすがにここまではないか。でも地方自治体ぐらいならアマゾンにシステム運営を任せた方がいいかも知れませんね。
アマゾン・リスクは増大している
ただアマゾンのやり方は、創業者ジェフ・ベゾスの個性によるところが多いみたいです。
ベゾス健在の間はいいですが、彼が退場したのちに、この支配的立場を利益吸い上げに利用する輩が経営者にならないとも限りません。
そう考えると、アマゾン自身のガバナンスが、社会にとって大いにリスクとなってしまいます。
なんだかターミネーターのスカイネットみたいですな。
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