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先ほど、電気自動車(EV)に関するメルマガを出したところですが、こちらは三菱自動車の動向です。

三菱自動車とは


三菱自動車の売上高は1兆9066億円。(2017年3月期)当期利益は赤字です。販売台数は93万台。日本の自動車メーカーとしては中堅グループの下の方です。(スズキ、スバル、マツダはいずれも3兆円超え)

三菱自動車は、なにかと不祥事が多い会社でしたが、昨年の燃費試験の不正問題が決定打となり、日産自動車の傘下に入ることになりました。

三菱自動車を取り込んだルノー・日産グループは、悲願の世界1000万台到達が目前となりました。

日産グループはEVシフトを鮮明にしているので、三菱自動車もその流れを受けて、主力機種すべてに電動車を投入するという発表です。

もともと三菱自動車は、4輪駆動車やSUVを得意としてきました。当面は、本来の得意分野で拡販を目指すようですが、20年以降は、日産グループとして、EVを前面に押し出していくようです。

日産自動車はEVシフトを鮮明に


その日産自動車は、いまは無資格検査員に完成検査をさせていたという不祥事を起こして窮地にあります。が、こちらはすぐに回復してくるでしょう。

日産自動車は、かなり前から技術的に複雑なハイブリッド車への参入を捨てて、EVにシフトすることを宣言してきました。

このたび欧州や中国が、ガソリン車やディーゼル車を販売禁止にすることを発表していますので、その先見性が見直されています。

日産自動車は、ゴーン改革により系列部品メーカーを一度解体していますから、EVシフトしたとしても、トヨタほどのダメージはありません。追い風が吹いてきている状況です。

トヨタはハイブリッド車に未練


日産グループに比べると、トヨタ陣営の動きはいかにも鈍い。

マツダやデンソーと共同会社を立ち上げる、という記事がありましたが、いまだに研究段階とはいかがなものか。

その会社もどうやらマツダの開発力頼みだ、なんて噂が聞こえてきます。トヨタは大量生産、大量販売の会社なので、需要の不確実なEVみたいなものをチマチマやってられないのでしょう。マツダなら、ニッチ車でも採算ベースに乗せられるノウハウを持っています。

実際のところ、すべてすぐにEVに置き換わるわけではありません。欧州でも、ガソリン車はダメといいながら、プラグインハイブリッド車(充電できるハイブリッド車)は認めるのではないかと言われています。

そうなると現実的には、従来のガソリンスタンドが活用できるプラグインハイブリッド車は重宝されるはずです。

トヨタがEVシフトに及び腰なのは、プラグインハイブリッド車で十分稼げるはずだという読みがあるんでしょうね。

日産グループのバリエーションが強化


過渡期の技術だとしてもハイブリッド車を持たないことは日産の弱点でした。が、その技術を三菱自動車は持っています。

記事では、三菱自動車が技術を日産に提供することも検討する、とあります。

そういう意味でも、三菱自動車を傘下に取り込んだことは、日産にとって重要なことだったということです。






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