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衰退市場で残存者利益を得る会社の事例です。

こちらは、新潟で白熱電球を生産する工場です。

エジソンが商用化した白熱電球


白熱電球とは、エジソンが本格商用化した電球のことです。発明から140年あまり照明として使用されてきたのですが、近年はLED照明にとって代られています。

白熱電球はLEDに比べて、寿命が短い、電気代が高い、という欠点があります。また照明のエネルギー効率が悪いので、地球環境にも問題があるといわれます。

特に東日本大震災以降は、電力供給に問題があることが続いたのでLED導入が進みました。

そんな事情から、白熱電球の需要は急激に下がり、大手企業を中心に生産中止することが多くなってきました。

少ないが残る白熱電球の需要


ただし白熱電球がすべてなくなったわけではありません。

LEDが不得手とする領域があります。

LEDの放つ周波数が白熱電球とは違うので、影響を受ける機器があるかも知れません。そのような現場では、白熱電球を使わざるを得ません。

電球が放つ温度を利用する場所(ビニールハウスなど)では、白熱電球が使用されます。

あるいはシャンデリアや工芸品のような照明では、昔ながらの白熱電球を使うことが多いでしょう。飲食店などでは、白熱電球の持つ柔らかな光は、LEDには出せないという声が上がったりするそうです。

もっともいずれにしろ需要はかなり小さいと言わざるを得ませんが。

残存者利益とは


需要が小さくなってくると、供給側が過多になるので、競争が激化します。値段を下げざるを得ず、利益が出ません。

しかし、大手企業が撤退していくと、今度は需要と供給がバランスされてきますので、規模は小さいながらも生きていける状態になります。

いやむしろ、供給側が少ないので、一社に注文が集中したりするようになります。

これが残存者利益です。

レコード針とか、真空管とか、レアな製品を作っている工場は、実は維持できていたりするはずです。

白熱電球の需要はまだまだ縮小する


もっとも、白熱電球に関しては、まだ縮小過程にあるところです。

いまだLEDに切り替わっていない部分も多く、さらに需要の縮小は進むはずです。

最後の特殊需要のみの小さな市場にまでなってしまったら供給の淘汰も落ち着くのでしょうが、いまはまだその時ではありません。

その際に、記事の工場が維持できているかどうかは、分からないところです。






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