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ソフトバンクグループのソフトバンク(ややこしいですが、ソフトバンクの携帯電話を扱う会社です)が先週、株式上場しました。

売り出し総価格が2.6兆円ということで、日本最大の大型上場と騒がれましたが、売り出し後は株価が下がってしまいました。

伸びしろのない携帯電話事業


ただこの上場については、株価が下がるのも無理はないという材料がありました。

先日の大規模な通信障害というのもタイミングが悪かったですが、それは主要因ではありません。

そもそも先進国の携帯電話需要は頭打ちで、飽和状態です。他社から大幅に顧客を奪わないと、これ以上の成長は望めません。

しかも日本の場合、政府から「携帯電話料金はもっと下がるはずだ」と目の敵にされており、さらなる値下げ圧力がくるのは明白です。

売上規模の拡大は望みにくい状況です。

高い配当金はグループに還流


いうなれば、配当性向を上げなければ、売れる要素がないという株式だったのです。

ちなみに、配当性向とは、企業の税引き後利益のうち配当金にまわす割合を示したものです。

株主にとって、得られる配当金が大きくなるので、配当性向が大きければ得した感が増します。

85%というのは異例の大盤振る舞いです。

が、株式の6割以上を親会社のソフトバンクグループが保有しているので、何のことはない、グループ内に還流されることになります。


それなら株式上場なんてしないで、携帯電話で得られた現金をグループで使えばいいやん。とも思います。

なぜわざわざ上場したのか?

ソフトバンク側は、携帯電話事業にはこれ以上の伸びしろはないとみて、人員の4割をAIなどの新事業に振り分けるといっています。

その新事業を育てる資金も必要でしょうに、85%を配当金に回すというのですよ。

「金のなる木」を一部解放しても現金が必要だったのか?


ソフトバンクグループは、18兆円の有利子負債があり、年間2620億円の利息を支払っています。

その利払いは、今後、携帯電話事業からの配当金でまかなうとして、今現在、上場して得た資金も、財務基盤の強化に使うとみられています。

要するに、それだけ切羽詰まった状況があるということです。

これ以上伸びしろのない携帯電話事業は、まさに「金のなる木」として、吸い尽くそうという施策ですな。

今回、新規上場株を購入された方には申し訳ないですが、配当性向の高い安定株と考えるには、売り出し価格が高すぎたように思います。

もっと株価が下がってきたら、買い時が来るでしょうが。





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