CES(Consumer Electric Show)とは、アメリカで開催される電子機器の見本市のことです。
毎年、最先端の電子機器が出展されるので、技術進化の状況や発展の方向性を知るのにいい機会となります。
記事では、自動車について書かれています。
自動車は電子機器か?と思うかも知れませんが、疑いなく最先端の電子機器です。
特に電気自動車は、そのものですね。
自動運転車は動く〇〇になる
記事にあるのは、各社が出展した自動運転車の様子です。
自動運転車が実現すると、自動車の自由度が上がります。
運転がいらない完全自動になれば、車は、動くリビングであり、ベッドルームであり、オフィスであり、会議室であり、キッチンになるのかも知れません。
座席は前を向く必要がなく、自由な配列となります。
いや、そもそも前という概念がありません。だからタイヤは360°回転し、動けるようになります。
自動運転システムや安全性は、基本性能です。
車が差別化し、特徴を出すなら、内部の設計や設備のコンセプトによるものとなります。
記事が、「部品メーカーの野望」と書いているのは、車の「売り」を作るのが、自動車メーカーから離れて、多くの部品メーカーになるという意味ですね。
この場合、従来の部品メーカーばかりではなく、家電、家具、キッチン、ソフトウェアなど多くの産業が関わってきます。
記事には、アバターや二次元キャラクターが同乗者になってくれる車が紹介されています。いかにもクールジャパンにかこつけた安易な発想です。実際の市販車は、もっと多様なものになっていくでしょう。
既存自動車メーカーが狙うプラットフォーマーの地位
車の台数が減っていくと予想される中、現状の自動車メーカー各社は、プラットフォーマーになろうと躍起になっていることでしょうね。
つまり携帯電話キャリアのように、自社規格に部品メーカーが合わせるスタイルです。
もしかすると、自動車本体は無料で、月々使用料を自動車メーカーに払うビジネスモデルになるかも知れません。
そうなると、部品メーカー各社は、料金徴収の主体である自動車メーカーの言うことを聞かざるを得なくなり、自動車メーカーの規格に合わせた内部設計をすることになります。
グローバル市場では、SIMフリー車が主流になるのでは?
これに対して、SIMフリーのような自動車も現れるでしょう。つまり自動車メーカーが基本ユニットだけを提供し、そこに部品メーカーが内部を付加したものです。
この方が尖ったコンセプトの変な車が出来上がるかも知れません。
この場合、ユーザーは所有権を買い取るか、あるいは、使用した際にだけ料金を支払うスタイルになります。
こちらの方が、グローバル市場で戦える自動車やビジネスモデルになるかもしれません。
おろらく日本では、力のある既存自動車メーカーが業界規格を作っていくこととなるのでしょうが、ユーザーとしては、より便利で面白いものを提供してほしいと願うのみです。
政府が産業保護政策をとって、ユーザーとしても、グローバル競争からも、つまらないものにならないことを願うのみです。
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