メモ。外食産業全体の客単価が回復してきているようです。
利用客1人が飲食店で支払う客単価は1998年を100としたとき、2018年は全体が96.5とデフレの状況から抜け出せていない。だがカフェは125.8まで上昇した。
ということですが、一時期は80を下回るほどデフレ傾向にあったことを思うと、ずいぶん回復してきています。
その中でも、カフェは125.8ということですから、脱デフレを牽引しています。
ドトールコーヒーの不振
そういえば、ドトールの不振がニュースになっていました。
ドトール、2年連続“客数減” 客離れ深刻化
記事によると、2018年2月期、2019年2月期ともに、客数を減らしています。ドトールといえば、低価格コーヒーチェーンの草分けですが、競合のベローチェとの競争激化、コンビニコーヒーの台頭などにより苦戦を強いられているようです。
逆に、スターバックスやコメダ珈琲、タリーズなど価格帯が少し高いコーヒーチェーンは、店舗数を拡大しており、元気です。
ちなみにドトールグループは、傘下に星乃珈琲を持っており、こちらは好調だということです。
同じものを安く売る。というビジネスの期限切れ
要するに、コーヒーチェーンの成長を牽引し、客単価を向上させているのは、単価が高く居心地のいい空間を提供しているチェーンです。コーヒーや食事とともに、空間や時間にお金を払うような店ですね。私も、長時間粘っても白い目で見られないコメダ珈琲はよく利用しますね。コーヒーの味はお世辞にも美味しいとは言えませんが、時間と空間には価値があります。
思えばドトールは町の喫茶店の半額以下の値段でそこそこ美味しいコーヒーが飲めるという衝撃とともに登場したチェーンでした。それが今は、いちばん安いわけでもなく、価格も味もそれなりです。
同じように「すげー安い!」と思っていた均一価格の居酒屋も、以前ほどの驚きがないばかりか、ちょっと値上げすると「宅飲みしようぜ」と言われる始末です。
同等の価値を思い切った低価格で提供する。というのはフォロワービジネスの王道ですが、真似されやすいし、期限切れも来ますので、仕方ないことです。
ドトールはずいぶん長く生き残っていると思います。いや、ドトールの店舗全部がダメになるとは言いませんが、普通なら賞味期限はもっと短いはず。
次の価値提供に向けて各社頑張っていただきたいと思います。
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