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メモ。平成30年間で、株式時価総額を最も上げたのは日本電産だそうです。69倍。驚異です。

同社はモーターを製造する会社です。永守重信会長がプレハブ小屋で創業した会社が、今や連結売上高1兆5200億円。営業利益1400億円です。

低成長の平成時代に、爆発的に成長したのはなぜか?というと、M&A(企業買収)を活用したからです。

なんと63社買収して、一度も失敗がなかったというのだから、こちらの方が驚異です。ライザップは爪の垢を煎じて飲まなければなりませんよ。

高値掴みをしない体制


日本電産がM&Aで失敗しない理由は、買収価格を極力抑えること、いわゆる高値掴みをしないことがまず挙げられます。

この点については、仲介会社の調査報告に頼らずに、自社の専門チームで企業価値を精査して、買収価格を適正に見積もる体制を整えています。

安く買う、というのは調達の基本ですが、M&Aなんてのは非日常的な取引ですからつい甘い算段で買ってしまう場合が多いようです。が、日本電産は、経験がめちゃ豊富ですから、そこでミスはしないのでしょうね。

(逆にソフトバンクは常に高値掴みしていますが、それでも利益を出しています。方法論が違うのでしょう)


永守会長の細かすぎる指示


M&A成功の秘訣のもう一つは、やはり買収後の経営です。特に1年以内。安く買える企業は、赤字体質であることが多いのですが、そんな企業でも、短期間で黒字化することにこだわっています。

その中心は、徹底した無駄の排除。。と言えば当たり前に聞こえますね。

ただし、徹底ぶりがすごい。永守会長は「マイクロマネジメントの権化」と言われているそうで、伝票は1円単位までチェックするとか。

もちろん買収先の会社には、腹心の幹部を送り込むのですが、その幹部に与える指示が半端なく具体的で細かくて、またそのフィードバックがしつこいらしい。

要するに、ぜんぶ永守会長がコントロールしているわけで、永守会長だから、これだけ成功しているということです。

ちなみに、販売面でも無駄な施策は徹底して省き、シンプルで現実的な「弱者の戦略」にしていくそうです。永守会長は、ランチェスター戦略という言葉は使っていませんが、著作などを読む限り、販売施策は、ランチェスター戦略そのままです。

ワンマン会社からそのワンマンがいなくなれば…


こうなると、気になるのが後継者問題です。

日本電産の体制を見ていると、やはり永守会長のワンマン会社であると思えます。だとすれば、会長が引退すれば、これを維持できるのだろうか。

永守会長は、今年75歳ということですから、かなり差し迫った問題です。

「将の能にして、君の御せざる者は勝つ」

とは孫子の言葉です。(謀攻篇)

将軍が有能で、君主があれこれ言わないのがよい。とは、日本電産の真逆のようですな。

経営トップがいちいち現場に口出ししなくてもいいような方向性や組織体制を持っていることが、生き残る強い組織である、とは真実であると私は思います。

そんな組織を作ってこなかった日本電産はこれからどうなっていくのか。

注視していかなければなりません。





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