なんそれ!
と言いたくなるようなあっさりとした辞任劇でした。
少し前、ブログに
東芝の買収話に、何か裏の意図はあるのか?
と書きましたが、裏の意図ごと簡単に一蹴されてしまったようですな。
要するに、旧村上ファンドら「もの言う株主」対応が面倒くさいので、知り合いの外資ファンドに頼んで助けてもらおうとしたのに、そのやり方が、外資による買収というもので、うがった見方をすれば、車谷氏自身が、外資ファンドの利益を代表する立場になりえる形です。さすがにそれはあかんだろうと東芝側から拒絶されてしまった形です。
この時、ノーを突き付けたのが、永山治取締役会議長だといわれています。この方、中外製薬と世界的製薬会社であるロシュの提携を取りまとめ、中外製薬を大きく飛躍させるきっかけを作った人として知られています。
非常に厳格な姿勢をとる人らしく、今回の騒動が起こった時も、永山氏がこんな買収を許すはずがないという声が聞こえてきていましたが、まさにその通りになりました。
まともな成長戦略を描くことが急務
さて記事では、この騒動がきっかけになり、外資による東芝の買収、切り売りが進むのではないかと書かれており、こちらの方が、深刻です。
車谷氏の問題は、もの言う株主対策などではなく、東芝の確かな成長戦略を描けなかったことです。これが、アクティビスト(もの言う株主)につけ入れられる隙となりました。今後も、成長戦略なくしては、ハイエナ金融たちの餌食にされてしまいます。
東芝のCEOは、とりあえず前任者が務めるようですが、ワンポイントリリーフでしょう。次のCEOは責任重大ですし、能力ある人が求められます。
親方日の丸の重厚長大産業の代表企業だった東芝ですから、簡単につぶすわけにはいきません。誰が、登板するのか、注目していきましょう。
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