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ツインバード。売上高134億円。従業員294人。

私がむかし勤めていた会社の業界に少し被っていた会社です。

しかも新潟・燕三条の会社です。そこには、会社の生産工場がありましたからね。なんとなく馴染みがあるような気になります。

あのツインバードが「カンブリア宮殿」に登場とは感慨深いですな。

中小企業ならではのスピード感と多動力


ツインバードは、いわゆるジェネリック家電を中心に製造販売する会社です。

ジェネリック家電とは ↓

参考:フィリップスの「ノンフライヤー」 機能を絞り込んでアピール

消費者の細かいニーズを読み取り、「あったらいいな」「ありそうでなかった」商品を企画・開発しています。

武器は、消費者ニーズを読み取る力と、企画アイデアをスピーディーに形にする技術力です。

従業員の20%が企画・開発スタッフという技術メーカーですが、彼らが消費者ニーズを読み取るための取り組みをつねに続けているようです。

まさに中小企業ならではのスピード感と多動力を持つ会社だと見受けます。

下請け加工会社から家電メーカーに


ツインバードの創業は1951年。戦後すぐ、下請けのメッキ加工業としてスタートしました。

いつまでも下請けではいかん。と自社製品を扱い出したのが1963年。金属のトレーを作ってカタログ通販などで販売しました。

その通販会社から「電気ポットや電気ウォーマーも作ってほしい」と依頼を受けたのが家電製品に進出するきっかけです。

カタログギフトという大手企業があまり相手にしないチャネル(販売ルート)が、同社のようなメーカーを必要としていました。そのチャネルとの取引を続けながら、技術を磨いていったようです。

ちなみに私が会社員だった頃は、量販店にいくつかの棚を持っていました。が、大手家電メーカーや象印魔法瓶、タイガー魔法瓶などと比べても、まだ主力メーカーという扱いではありませんでした。

その後、家電メーカー全体が落ち込んでしまって、ジェネリック家電が脚光を浴びた頃から、ツインバードやアイリスオーヤマなどが台頭してきたと記憶しています。

燕三条という産業集積地域の力


村上龍氏が言うように、ツインバードが後発ながら家電メーカーとして必要な技術力を持つことができたのは、新潟・燕三条という場所にあることも大きかったでしょう。

燕三条は、金属加工業が集積する有名な地域です。

私のもといた会社も、ステンレス魔法瓶の板金・加工・研磨・塗装などができる会社が集まっているということで、その地に工場を作ったようです。

ツインバードの柔軟で懐が深い開発力は、燕三条という地域に支えられていると言っていいでしょうね。

リアル「下町ロケット」じゃないですか!?


家電の技術としては、基本的にローテクでしょう。一世代、二世代前の技術をうまく組み合わせて、単機能の面白い商品を作っていると見ました。

が、ローテクだからといって侮ることはできません。

2013年、種子島宇宙センターから打ち上げられた「こうのとり4号機」。このロケットの中にツインバードの技術の結晶が搭載されていた。

それが「スターリングクーラー」と呼ばれる冷却装置。スイッチを入れるとあっという間にマイナス100度まで温度を下げられる。宇宙で採取したチリなどを保存するのに使われた。商品開発部の駒田淳は「小型のものでマイナス100度の世界を作れるのはツインバードだけだと考えています」と胸を張る。

ロケットに搭載されたって、それ、そのまんま「下町ロケット」じゃないですか@_@

いや、あれはロケットエンジンに関わる町工場の話だったから違う気もしますが…

消費者とのコミュニケーションがまだ足りない


現在は、ニッチ家電とOEM製造(他社の製品を代わりに製造する形態)を中心にビジネス展開しているようです。

今後はどのように展開していくのでしょうか。

ツインバードの「一緒につくる宣言」をみていると、顧客との双方向の関係性の中に製品づくりをするメーカーを目指しているように思えます。

そのコンセプトは素晴らしい。ランチェスター戦略でいうと「接近戦」を徹底することにつながります。

が、具体的にはどういうものなのか?会議で消費者目線を標榜しながら企画を決めているだけなら、他のメーカーと似たようなものです。

あれって、なんだかんだ言ってもサプライサイドの発想で企画・開発しているわけです。ツインバードが「一緒につくる宣言」をするなら、また違うやり方があるはずです。それを見せてほしい。

フェイスブックではファンサイトを作り、オフ会などを開催して、アイデアを集めているようですね。こういう活動はいいことです。

しかしまだまだ足りない。

今は、消費者とつながる手段はまだまだあります。

ホームページで意見を募り、フェイスブックのファンサイトを運営しているだけでは、大企業と変わりません。というか圧倒的にしょぼい(><)

こういうところこそ少々はっちゃけてでも、消費者とつながる手段を作らなければなりません。

まずは広報部の強化から進めた方がよさそうですね。



まあそうは言いましたが、お金はないが小回りのきくツインバードだからこそ、面白いことをやってくれるのではないかと期待しています。

ぜひ自ら作ったコンセプトの実現に向けて、進んでいってほしいものです。




 ↓ 私がむかし勤めていた会社が世界トップ企業になった話です。