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なかなか味わい深い記事です。

衰退市場で苦戦するイエローハット社長に対するネガティブ感ありありのインタビュー記事です。

トップ企業でも、市場がなくなってしまうと苦しい


イエローハットといえば、ランチェスター戦略にも造詣が深い企業だと聞こえています。

地域における1番店戦略をていねいに実行し、カー用品業界で生き残ってきました。

ところが、いまはAIの進化により、自動運転車の登場が待たれています。

自動運転車が実現すれば、個人所有の車が減少すると予想され、自動車メーカーそのものの存続も危ぶまれています。

だとすると、カー用品はさらに需要がなくなってしまいます。

いくら地域で1番を維持していたとしても、需要そのものがなくなってしまうと、企業は存続できません。

「弱者の戦略」は、局地で生き残ることだが、局地が消えてしまうこともある


先日のメルマガに書きましたが、ランチェスター戦略では「弱者の戦略」として、勝ち残るための基本戦略や5大戦略を提示しています。

自社でも勝てる場所を「局地」として選び、そこに「接近」「集中」等することで、シェア41.7%を獲得し、ナンバーワン企業になる。

ナンバーワン企業になることが生き残るための条件です。

逆にいうと、ナンバーワンになれる場所(地域、顧客層、時間帯その他)を局地として選ばなければなりません。


しかし現実には、需要は移ろいます。

特に小さな企業が生き残るために選択したニッチ市場は、高成長する場合もあるし、衰退してなくなってしまう場合もあります。

今回のように自動車市場そのものが衰退していくかも知れないという状況においては、小さな会社はあらがいようがありません。

現実にはフォロワー(後追い)戦略の使い手が生き残る


そんな時、小さな企業が武器とできるのは、固定費の小ささからくる変わり身の早さです。

つまり、需要がなくなれば、需要のある場所に行けばいいわけです。

大きな会社だと設備も巨大で、しがらみも大きく、変わろうにも変われないジレンマがありますが、小さな会社はその気になれば、新しいビジネスを始めることができます。

その際、大切なのは、需要が形になってから変わり身すること。

未来予測の段階で先行投資できるのは、資金力の豊富な大企業です。

目の前に具体化してきたときに対応するのがコツであって、時代を先取りしすぎるとダメ。システムを整備して待ち構えていると、先行投資をしすぎて会社がつぶれることってよくあるんですよね。

 優秀な人は、はるか先の時代まで考えるんだろうけど、それは意外と失敗する(笑)。商売というのは昔から言われるように、2番手が得するんです。

したたかに生き残る中小企業、中堅企業に、フォロワー(後追い)戦略の使い手が多いのは、そうした事情だと考えます。

そういう意味でも、このインタビュー記事は、若干ネガティブトーンですが、本音がみえて面白い記事だなあと思います。