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キリンビール社長の課長時代の出来事を語った日経新聞の記事です。簡略化されていますが、営業業績を上げるヒントが書かれています。

記事によると、同氏は、業績の悪かった大阪支店赴任を命ぜられます。大阪はアサヒやサントリーが強い土地柄です。業績を上げにくいうえに、本社と離れているのでその施策に不満を抱く者も多かったとか。不平不満が渦巻いて、モチベーションが最悪の状態だったということで、日曜劇場枠でドラマになりそうな設定です。

どないかせなあかん。ということで、同氏は商品を「一番搾り」に絞り込み、これをひたすら売れという施策を打ち出します。

やる気のある若手を抜擢することで、組織のモチベーションも上がり、みごとアサヒ越えを果たしたというお話です。

戦略はできるだけシンプルにする


成功の要因は、まずは商品を一つに絞り込んだということです。

負け癖のついた組織に複雑な戦略は通用しません。なるべくわかりやすいシンプルな戦略でないと、誰も取り組みません。

この事例のように、商品を絞りこむ。というのも一つの手段ですし、行動を絞り込む。でもいい。地域を絞りこむ。というのも効果的です。

ともかく、複雑な要素を削いでいって、シンプルに行動につなげられる施策にすることです。

いままで行動できていなかった組織が一方向に動くとなんらかの成果が出てきます。これが小さな成功体験となって、次のステップにつながっていくものです。

組織を動かすために人を見極める


次に重要なのが、やる気のある若手を抜擢したこと。

組織を改革しようとすると、様々な態度をとるものが現れます。簡単にいうと

(1)前向きに取り組もうとする者

(2)とりあえず様子見する者

(3)積極的に反発する者

(4)表面上は前向きを装いながら、裏で妨害する者

今まで何度も改革をとん挫させてきたような組織には(2)が増えてきます。今までと同じように、乗せられて馬鹿を見たくないという気持ちになるのは仕方ありません。

だから改革慣れしていない(1)の若者を取り込むことは基本中の基本となります。私のようなコンサルタントの立場だと、まず(1)を味方につけないと、何も始まりません。

(3)は厄介な気がしますが、正直な態度だけに無碍にしてはいけません。気持ちと態度が一貫している人は、納得すると大きな力となってくれます。真摯に向き合って、わかってもらって、味方にすべき人たちです。

逆に、気を付けなければならないのが(4)です。表面上、賛同しているので騙されてしまいそうですが、ここを信用して重要ポストにつけようものなら、改革が骨抜きにされていまいます。

気持ちと態度が違う人は、常に責任逃れをする人たちなので、まともに相手するだけ無駄です。影響を発揮できないような立場に追いやることです。

ある意味、組織改革の成否は、(4)をいかに見極めて、排除していくかにかかっています。


以上が営業業績を上げる方法です。

簡単ですが、その秘訣は上に集約されています。

が、実際に完遂するのは簡単ではありませんよ。

とくに組織というのは人間の集まりですから、一つの方向へ動かすのは、相当の苦労があります。

それができれば、業績を上げることなどたやすいといえます。

この記事の方も、簡単に書いていますが、相当ご苦労されたのだと思いますね。