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記事を読む限り、ホンダの状況は深刻です。数字よりも、意識や姿勢に問題があると思います。

いびつな利益割合


本田技研工業の2019年3月期(速報値)の売上高は15兆8886億円。営業利益は7264億円。前年に比べて、増収減益となっています。

減益の原因は、主力の四輪車が振るわないからです。四輪車の営業利益率が1.9%ということですから寒い。

(トヨタの営業利益は8%以上、日産は4%台です)

ちなみにホンダの二輪事業の売上は四輪事業の5分の1程度。しかし二輪事業は13%以上の営業利益をあげており、営業利益額では四輪をしのいでいます。なんともいびつな利益割合です。

ホンダジェットも評判いいですが、こちらも会社を支えるほどの規模はありません。

四輪事業をなんとかしないとホンダの浮上はなさそうです。

現状の売上を守ることに汲々としている


二輪事業は、世界シェアトップですから、儲かるのは当然だといえます。

ただ四輪事業は世界で7位。弱者も弱者です。それなのに、記事を読んでみると、ホンダがやろうとしているのは、生産効率を上げて利益がでる体質にしようという話です。

生産効率を上げるのは大切ですが、それ以上にどうやって販売拡大していくかの方針がありません。

ホンダは欧州市場での苦戦が続き、昨年、英国とトルコの生産拠点の閉鎖を決めました。現実に対応するというのは大切なことですが、その分、どこに力を入れるというのでもなく、単に利益を上げる体質にするというだけでは、縮小均衡です。

かつてホンダは独自の設計思想を持ち、尖った車を開発することを得意としていたはずです。それが今は、すっかり保守的になり、現状の売上維持を願うあまり当たり障りのない開発姿勢になっているように映ります。

弱者の戦略ができているのか?

要するに、四輪事業は弱者の戦略を採用しなければなりません。

創業者が健在だった頃のホンダは理想の車を追求するという強い意志があり、それが上位メーカーとの差別化となっていました。

いまのホンダ車には、その頃の尖った感がなくなってしまったと思いますね。(その尖った感はホンダジェットに引き継がれたのかな)

製品戦略だけではありません。地域戦略においてはどのような思想を持っているのでしょうか。地域の集中や選択がなされているようには見えません。

販売戦略の内容はよく見えませんが、現地カスタマイズが過ぎて効率が悪くなるというのはいかにも受け身な姿勢に思えます。

単に製品差別化や地域の集中をせよというのではなく、四輪事業全体で一貫した弱者の戦略を立案しなければならないと思います。

ホンダさんにこそ「ランチェスター戦略セミナー」を聞いてもらいたいものですよ。