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沖縄好きの人たちからすると由々しき事態です。

沖縄のビール会社オリオンビールが、アメリカのファンド会社に買収されます。

ファンド側は、近年低迷するオリオンの県内売上シェアを5ポイント伸ばす、としています。その後は、どこかに転売するのでしょう。

どこの国の企業が買収するか知れず、いつまでも「オジー自慢のオリオンビール」と言っていられなくなるかも知れません。

オリオンビールが高収益な理由


オリオンビールは、1957年アメリカの統治下に作られた会社です。沖縄復興のためにと官民揃っての願いが込められていたと聞きます。

1972年の本土復帰の折には、酒税を減免する特別措置がとられました。元は5年の時限法でしたが、今でも続いています。

オリオンビールの利益率が高いのは、そういう事情もあります。それが同社を育てたともいえますし、逆に競争力を弱めているのではないかと思えます。

税優遇をそろそろ終わらせねばならないと政府は考えているようですが、いま終わらせてしまえば、オリオンビールが経営難に陥る懸念があります。

アサヒビールとの提携は正しかったのか


2002年、オリオンビールは、アサヒビールと資本提携します。唐突の感がありましたが、記事を読むと、政府による「オリオンに競争力をつけさせよう」という意図があったようです。

が、政府が思ったようには競争力強化につながっていません。

沖縄県外での販売拡大も進んでいませんし、最近は沖縄県内でのシェアも落ちているようです。記事によると「アサヒが抜けたらオリオンは商品を作れなくなる」からアサヒは資本を引き揚げないんだそうです。

ひどい言い方ですね。誰だこんなこと言ったのは。

上の記事を読めばわかりますが、アサヒ側にまったくやる気が感じられません。もともとやる気がなかったのか、あるいは提携する中でやる気を失っていったのかはわかりませんが、馬鹿にしているのではないかと疑いたくなります。

どうもオリオンは、提携すべき相手を間違えたようですな。

真の意味で競争力を持つことができるのか


もっともアサヒ側をやる気にさせることができなかった(あるいは呆れさせた?)オリオン側にも問題があります。

企業イメージはむちゃくちゃいいのに、中身が伴っていないことを自覚しなければなりません。

本来、狭い範囲で圧倒的なシェアと知名度を誇る企業です。特別措置法がなくても、圧倒的に儲かっていなければおかしいのです。

ポジショニングは完璧なのに、競争力がないとすれば、開発力か営業力か組織の生産性が悪いということです。

オリオンビールの位置づけからすれば絶対に強い会社になることができます。

自社で立て直す力がなければ、ファンドの力を借りるのも仕方ありません。むしろ長年たまった澱を綺麗にするためにはファンドのようなドラスティックな手法で改革するのが相応しいでしょう。

数年後には競争力のある会社になり、また県内企業の星として輝くようになることを願っております。