インバウンドには



日本の観光ポテンシャルは無限


先月の「戦略勉強会」で取り上げた話題ですが、インバウンドの様相が少しずつ変わってきているようです。


コロナ・デイズが終わり、インバウンドが戻ってきていますが、以前のような爆買いだけではなくなったという記事です。

日本独特の小さなスナックや、下町のお店などに訪れるインバウンド客が増えているそうです。

中国人の団体客が減ったということもあるでしょうが、それ以上に、通り一遍の名所めぐりに飽き足らない人が増えてきたということでしょう。

これはコロナ以前から言われていたことです。誰もが知っている観光地に行くことは、一度で充分です。

二回目、三回目に来る人は、プラスアルファを求めます。

だから通の客は、日本人でも知らないような秘境や、逆に、普通の生活空間に好んでいくようになります。

日本は、自然が豊かですし、文化も豊かです。受け入れ体制さえしっかりすれば、観光ポテンシャルは、まだまだ無限にあることを示しています。


普通のスナックにインバウンド客を呼び込む


記事によると、外国人の集団が、スナックに行って、皆でカラオケを熱唱するツアーが好評だとか。

仕掛け人となる運営会社が、インバウンド客を引きつれて、はしご酒をするようです。

最初は、躊躇していた外国人も、そのうち、歌い出して盛り上がるというから、カラオケの力恐るべしです。

皆で大きな声を出せば盛り上がるというのは万国共通ですな。

このツアー、東京でしかないようですが、大阪でもやればいいのにと思いますね。

今のところ、通訳してくれるガイドさんが必須ですが、同時通訳AIなどがもっと発達してくると、全国のあちこちで、インバウンド客の受け入れが進むでしょう。

そうなれば、観光地としての日本の人気は、もっと高まるのにと思いますね。

大阪の黒門市場が、インバウンド客に売れるものだからと値段を吊り上げ過ぎて、日本人客が来なくなったという話がありましたが、この記事のように、普段の営業に自然に外国人を呼び込むことが、ビジネスの可能性を広げる王道だと思いますね。


インバウンドは明確な成長産業


この他に、世界の富裕層を呼び込むような受け入れ体制が不十分であるとは、以前から言われていたことです。

欧州の貴族や、アラブの王族など、とんでもない費用を使える人たちが日本に来ても、行くところがないので、ホテルにこもりっきりだといわれています。

ところが、彼らが日本に興味がないわけではありません。日本は自然が豊かですから、行きたいところは多いはず。彼らを受け入れる移動手段や、宿泊施設、食事所が不足しているだけです。

海外では、無人島に数時間置いてきぼりにされるプランがセレブに人気だといいますが、日本なら無人島など無限にありますよ。

受け入れ態勢と発想の不足が、ビジネスチャンスを逃すきっかけになっているようですな。

その意味では、本物の城に宿泊できる洲本城などの取り組みは注目に値します。各自治体が、城のビジネス活用を検討しているそうですが、お役所仕事にせずに、柔軟に対応してほしいものです。


いずれにしろ、インバウンドは、明確な成長産業の一つです。

受け入れ体制を作るにせよ、新プランを作るにせよ、通訳ガイドするにせよ、ビジネスチャンスは無限にあります。