■居酒屋「塚田農場」のエー・ピーカンパニーが運営する弁当が好調だという記事です。
エー・ピーカンパニーは、売上高260億円程度予測。本業の塚田農場がいまひとつ伸び悩んでいる折、弁当事業をもう一つの柱にしようという算段です。
こちらの記事では、来期30億円を目指すと強気ですね。
記事では弁当事業の展開について書かれています。
■弁当事業そのものは、新規事業立ち上げのお手本のような運営をしてきたようです。
立ち上げ当初、ターゲットをMR(製薬会社の営業マン)に絞ったことが秀逸です。
MRの方々は、お医者さんを訪問する際に、高級弁当を手土産に持っていくという習慣があるらしい。
MR専用の弁当通販サイトがあるそうですが、それなりにマージンをとって運営していた模様です。
そこに目を付けた塚田農場側は、直接、製薬会社に売り込むことで、中間マージンを省き、コストパフォーマンスのいい弁当を提供することで、開拓していったということです。
■よくこういうスキマを見つけたもんだと思いますが、立ち上げ当初に、規模の小さなニッチ市場をターゲットにするというのは、弱者の戦略の定石です。
市場を小さく絞れば、直接営業という手段を使うことができます。直接営業するから顧客ニーズをつかむことができて、適正な商品開発をすることができます。
こちらの記事では、弁当の新作が出た際に試食会を開いて説明するなど、まるで医薬品の営業のような手法をとりいれているようです。
■MRへの弁当販売で工場を稼働させて、その余剰生産力をもって、会議用弁当やテレビ局のロケ弁に進出したとあります。
いずれも直接営業できる分野として共通しています。
さらにエキナカにリアル店舗を構えたのは、会議用弁当の認知度向上のためだということです。
実際の営業手法が書かれていないので、詳しいことはわかりませんが、それだけコストをかけるのだから、細かくセグメント分けして、直接営業をガンガンやっていっているのでしょうね。
こうした記事が出てくるというのは本格的にシェアをとりにきているのだと思いますが、当然、ライバル会社も黙っていないでしょうし、儲かるならば新規参入企業も出てくるでしょう。
ここは、リアル営業の頑張りどころでしょうね。
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