■3000円以下の腕時計が若者を中心に売れているとか。「チープカシオ」とか「チープセイコー」とか言われているらしい。

値段のわりにしっかりした性能を持っている。そのアンバランスさがいいのだとか。

ただし

腕時計の国内市場は昨年、売上金額ベースで約9002億円と推定されるが、スイス製の機械式腕時計が約7割を占める。理由は、スイス製の商品単価が高価なためで、初心者向けのエントリーモデルでも軽く20万円台。数十万、100万、200万円台がざらにあり、複雑で特殊な機構になれば数千万円も当たり前の世界だ。

そのため、いくらチープシリーズが人気でも、業績にはほとんど関係ないとか。

■ちなみにシチズンHD、セイコーHDともに売上高は3000億円程度。その約半分が時計事業です。

両社とも、GPSをつけた高機能時計や、海外時計メーカーの買収などで巻き返しを図るが、なかなか追いつかない状況です。

■記事は、

それでも「ブランド力」という意味で、メーカーにとっては安い腕時計も重要な商品のようだ。「(チープカシオが)カシオというブランドを世界に発信し、腕時計という商品をなじみ深いものにしている」(カシオ広報)。「ベルト交換など、自分なりのカスタマイズをして楽しんでもらっているようだ。(チープシチズンを)時計という楽しみを知るきっかけにしてほしい」(シチズン広報)。

とまとめています。時計のすそ野を広げる商品と位置付けているということですかね。

■確かにいまや時計は必需品ではありません。スマホがあれば時間確認は足ります。ファッションやステイタスとしての時計に特化したのがスイス製メーカー群でした。

スイス製メーカーは、低価格帯、中価格帯、高価格帯をピラミッドのように組み上げており、高級品のステイタス感を出すことに成功しました。

日本メーカーも遅れて取り組んでいますが、ステイタスにまではなっていません。そこにきて、チープシリーズのヒットは、ピラミッドの底辺を作るいい機会となるかもしれません。

日本発の高級腕時計、スイス勢へ逆襲の時 

同時に、やはり今まで機能性を追求してきた日本メーカーです。機能性商品としての時計をさらに追及して、反攻していただきたいと思います。

■ただ単価2、3千円というと、それなりの事業になりそうなもんですけどね。

魔法瓶を必死になって売っていた身からすると、そこをスルーするのはもったいない限りです。

このムーブメントを活かして新しい事業展開につなげられないものでしょうか。



「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語


大阪で毎月1回開催「戦略勉強会」

営業を会社の強みにする「営業コンサルティング」

オンラインでランチェスター戦略を学ぶ。「ランチェスター戦略入門セミナー」