■驚天動地とはこのことでしょう。
コンビニ業界のトップをひた走るセブンイレブンに激震が走りまし
セブンイレブンを一から立ち上げ、
セブン&アイホールディングスの中核であるセブンイレブンは、
そんな折、
いったい何があったというのでしょうか?
■それにしても不可解です。
辞意表明の直接の原因は、
その人事案とは、
しかし、
取締役会の評決は割れ、人事案は否決されました。
まあ、それはいいとしても、
取締役の誰も予想していなかったはず。
■おそらく表には出せない様々な事情があるのでしょう。
が、見える部分だけを見ていると、ワンマン経営者が、
まさに世紀のちゃぶ台返しですよ。
退任表明の記者会見でも、目立ったのは、
参考:セブン会長、引退会見で見せたお家騒動の恥部(
http://business.nikkeibp.co.
一時代を築いたカリスマ経営者の引退会見にしては、
■ただこれまでの鈴木会長の功績をみてみると「
参考:鈴木敏文氏の功績とはいったい何だったのか(
http://toyokeizai.net/
鈴木敏文氏がイトーヨーカ堂に入社した当時は量販店全盛の時代で
団塊の世代が第一線で働いていた頃、
量販店側も、目玉商品をつくって広告を打てば、
そのあおりを受けたのが、地元の商店街の各個店です。
売れ筋商品を安く大量に販売されたら、
ダイエーやイトーヨーカ堂、ジャスコが近隣に進出してくると、
各地域で、量販店側と地元商店側の対立がみられました。
■ところが鈴木氏は、
工夫の方向さえ誤らなければ、
そこで鈴木氏が見出した答えが、
アメリカのセブンイレブン社と提携し、
■ところが、量販店の業績が最高潮の時代です。
そんなシステムをわざわざ日本に持ち込むことはないやろーという
鈴木氏は、社内の反対を押し切って、
しかも、
社内の反対の中、一から、
「反骨の経営者」鈴木敏文氏の伝説はここから始まりました。
■小さな個店が大規模店舗に勝つためにはどうすればいいのか?
値段で対抗しようとすれば、つぶれてしまいます。
値段は高く設定しながら、顧客のニーズに応えなければならない。
しかも、狭い店内ゆえ陳列できる商品の数も限られています。
鈴木氏が出した答えは「
そのためには、
そこで、POSデータを収集し、
■データを収集するためには、多店舗展開が求められます。
ところが、イトーヨーカ堂本体からは、
そこで、採用されたのが、
フランチャイズシステムがはまったことで、大きな資金負担なく、
■当時、イトーヨーカ堂のライバルであるダイエーが、
すぐにローソンを立ち上げます。
しかもローソンは中内功オーナーの肝いりですから、
いち早く全国展開を成し遂げ、売上・
しかし、セブンイレブンは、その動きに惑わされることなく、
ドミナント出店といわれるその方式は、
なぜなら配送効率がいいので、
特定の地域に集中出店。→
こうした早い時期に、売上規模(量)よりも、日販(質)
ちなみに、大手コンビニ3社の日販比較は次の通り。(
セブンイレブン:67.4万円
ローソン:52.2万円
ファミリーマート:53万円
参考:コンビニ大手3社を比較してみる(ブロゴス)
http://blogos.com/article/
実に10万円以上の開きがあります。
■このほかにも、セブン銀行の展開、セブンカフェなど、
そんな鈴木氏だから「おれの功績だ」と言っても、
私はそう思います。
■それでも、今回の騒動から見えてきたのは、
これまで鈴木氏に全権委任していたように見える大株主の創業家が
いったい何があったのか?
以下は私の推測です。
(1)鈴木氏の傲慢さが目立ってきていた。
鈴木氏の功績は否定しようがありません。
が、今回の退任会見から見えたのは、その人格的な問題です。
これから辞める人間が、
失礼な言い方ですが、社会的なバランスを欠いていると感じます。
これまでも、
(2)後継者問題。
これままるで、ジブリにおける宮崎駿問題です。
カリスマ経営者が君臨すればするほど後継者が育ちません。
誰が社長になっても、鈴木会長より劣ることは仕方がありません。
「つぶしてもつぶされないやつが後継者だ」
猿山のボス争いやないんやから。
しかもあろうことか、
(3)オムニチャネルの推進は正しいのか?
鈴木氏は、10年先、20年先を見通す経営者です。
その鈴木氏が全力で推進しようとしているのが、
オムニチャネルとは、マルチチャネルをさらに推し進めた「
イトーヨーカ堂のような大規模店舗から、
家にしても、職場にいても、街にいても、
鈴木氏はそう考えたのでしょうか。
もしかしたら、そんな時代が来るかも知れない。いや、
そこを見据えた戦略展開は、正しいことなのでしょう。
ところが、
私から見ると、今のセブンイレブンがやろうとしていることは、
それで、アマゾンにどうやって勝つのでしょうか?
道筋が見えない凡人の私からすれば、
■そんなことが相まって、
と、私は推測しております。
■いずれにしろ、
名誉顧問に就任するそうですが、
私としては、ぜひとも、
たとえば、ファミリーマートのCEOに就任して、
新しいコンビニチェーンを立ち上げて、一大勢力にしていくとか。
高齢がネックになるという話もありますが、
そうじゃないと、鈴木氏なきあとのコンビニ産業が、
日本の流通業界発展のために、何卒、