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ロングテール起業という言葉があるのかな?と思ったのですが、どうやらこの記事の新語のようですな。

ロングテールとは


ロングテールとは、長い尻尾のことです。世の中にある商品の売れ行きをみていると、一部のよく売れる商品、そこそこ売れる商品などとともに、たまにしか売れない商品、めったに売れない商品が無数にあります。

棒グラフにして並べると、月1個、年1個しか売れない商品がやたらあり、まるで恐竜の長い尻尾のように見えるので、そういう売れない商品のことをロングテールと呼んでいます。

アマゾンは、その売れない商品に目を付けた企業です。よく売れる商品は、量販店やコンビニが扱おうとします。売り場面積が限られているのだから仕方ありません。売れ筋を見極めて、売り場効率を上げていくことが勝負となります。

しかし、世の中のほとんどは売れない商品なのだから、そういうロングテール商品ばかり集めれば、けっこう売上を拾えるやん、とアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏は考えました。

現実の売り場ではなく、ネットだと無数の商品を並べることができるぞ、というわけです。

その代わり、AIで個人の購買行動を把握し、その個人にとってのおすすめ商品を提案します。すると、売れない商品も、それなりに売れるようになります。


アマゾンが他の追随を許さない理由


アマゾンが傑出していたのは、同じように考えていたであろう他のネット小売り企業と一線を画すために、配送機能に途方もない投資を行ったことです。

ネットだと現実の売り場がいらないね、と思いがちですが、配送は現実に必要です。結局、配送のための倉庫や輸送やそのための人員にお金がかかるのです。

うまいこと思いついたのだけど現実は甘くないね、とあきらめなかったところがアマゾンの優れた点です。現実に必要ならお金をかけようと、馬鹿みたいに投資して、世界中に配送設備と人員を確保していきました。

アマゾンの強さとは結局、この馬鹿みたいな投資の蓄積です。ここまで蓄積されたら、今更ほかの企業は追随できません。

ロングテール起業とは、ニッチ分野での起業

さてロングテール起業とは何だろうと思って読みましたが、ロングテール商品を提供する1プレイヤーになろうという話です。

アマゾンのようなビジネスは大掛かりです。ロングテール全部を制するには、途方もない投資が必要です。

が、個人事業で、固定費も少なくて、それほど儲けもいらないなら、たまにしか売れないロングテール商品を扱っていても成り立つよね。しかも、ロングテールは無数にあるから、さすがのアマゾンも扱えない商品もあるだろうし、効率化できないようなサービスもあるだろう。

要するに、小さな事業者の定番であるニッチ分野で起業しましょう。それもアマゾンの圏外になるような相当のニッチ分野を選ぼう。という話ですな。

まったくその通りですが、わざわざロングテール起業と新語で言わんでも。と思いますが。

ニッチ分野を深堀りし、蓄積する


小さな事業者の強みは、儲けが少なくても成り立つということですから、それを最大限活かすには、市場の小さなニッチ分野を選ぶということは成功のセオリーです。

しかも個人として好きな分野、テンションの上がる分野で起業できれば、人生としても楽しいし、一石二鳥ですよ。

ただし、そうは言いながらも、事業を維持させるためには、工夫が必要です。

その一つが、深堀りです。

横に広いビジネスは、大企業が得意とするところですが、一部を深堀りするのは、ニッチ分野に張り付く事業者の得意技であるはずです。

ニッチ分野には、マニアのような顧客がいますので、そういう顧客を納得させ、伍していけるような深さが必要です。

そのためには、蓄積することです。その分野を深堀りし、知識や経験を蓄積します。アマゾンは、莫大な投資という形で蓄積していますが、個人事業者は、経験や知識を蓄積していかなければなりません。

ただ、知識を蓄積するだけならマニアと変わりませんから、事業者らしく、発信する部分も蓄積していくことです。

webサイトの記事や動画でもいいし、ブログ記事でもいい。プロとしての知見を発信し続けます。

そのうえで、扱う商品ラインやアイテムを深めていく形で蓄積していくことです。

お金はそこまで投資できないので、時間や労力を投資していくしかありませんからね。

お金であれ、時間であれ、労力であれ、投資は投資、蓄積は蓄積です。途方もない蓄積は、ほかの業者の追随を許しません。

狭いニッチ分野でそこまで蓄積されたら、真似できませんよ。と言わせるまで続けましょう。好きな分野でそれができれば最高ですよ。

そう思いながら、私も、自分なりに続けているわけです。