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■セブン&アイ・ホールディングス前会長の鈴木敏文氏の言葉です。


なぜ鈴木氏の判断は早く、ぶれなかったのか?

鈴木氏は、判断基準を顧客が「買うか、買わないか」の一点に絞っていたからだと言っています。

■そういえば、アマゾンのジェフ・ベゾスも強烈な「顧客ファースト」信者です。

会社内部の意向や得意先、競合、投資家、株主でさえおかまいなし。顧客を利するかどうかだけで判断しようとしています。

参考:アマゾンはどこから来てどこへ行くのか

顧客ファーストは、マーケティングの基本理念なのですが、実際には、その基本を完全に守る企業は多くないのが実態です。

■ただベゾスは創業者で、筆頭株主です。

強烈なリーダーシップを個性として持っている人物ではありますが、創業者だから信条を押し通せるという側面があるはずです。

しかし鈴木敏文氏は創業者ではありません。一介の会社員が、会社内部の凄まじい(だろう)同調圧力にもめげずに、顧客視点で判断できたというのは、驚嘆すべきだと思います。

さすが、日本を牽引した流通王です。

■鈴木氏はこう言っています。

戦後の日本社会は、第一フェーズの「メーカーによる合理化の時代」から始まり、第二フェーズの「流通による合理化の時代」を経て、いまは第三フェーズの「消費者による生活の合理化の時代」に入っています。

マーケティングの基本的な考え方を言い換えたものだと思いますが、要するに、第一フェーズ、第二フェーズの時代は、企業側の都合を優先させることが社会的な利益につながった時代。第三フェーズの現代は、顧客視点で合理化することが社会的な利益につながる時代だというわけです。

原理原則に従って考えれば答えは明白なんですが、それでも多くの企業が第三フェーズにチューニングできないのが、現実なんですよね。

企業に関わる者として自戒をこめて書きました。