「アタック」「ドライ」発売25周年

■長寿ブランドが、トップであり続けるためには、絶え間ない革新と信頼構築努力があったという記事です。

もともとトップブランドは、統計的にも逆転されにくい立場にあります。

ビデオリサーチが調べたところによると、30年前のトップブランドと今のトップブランドは、70%近く一致しているそうですから。

要するに、トップブランドとは、認知度、信頼性、流通の好位置、情報収集力、価格決定権など戦略的優位性すべてを含めたものです。

決して、商品がいいから…というだけのものではない。

むしろ商品の優位性は補助的なものであり、その他の優位性を活かして、商品開発改善をしやすい立場にあるということでしょう。

■例えばスーパードライが、トップブランドに躍り出たのは、商品力よりも、流通の選択だったと考えられます。

当時、キリンが重視していなかったor手が出せなかったディスカウントストア、量販店、コンビニなどにアサヒが販売攻勢をかけたという歴史がありました。

そして一度、トップになると、商品、価格、流通、営業体制と総合力をもってトップを維持しています。

機会を逃さずにトップ固めをしたアサヒの努力は立派です。

■その意味では、コマツが中国で首位から陥落したというニュースは気になりますね。

「利益度外視のシェアなど興味ない」と担当者は言っているらしいが、本当は気が気でないでしょう。

かつて北米における日本車も、利益度外視の安売り攻勢でシェア拡大していると見られていましたから。