5年後、トヨタ最大の敵はグーグルになる

■自動運転車に、グーグルが多大な興味を寄せています。その気はないないと言っておきながら、突如、襲い掛かるのはマイクロソフトとの戦いで見た通り。グーグルの得意技です。今はトヨタの天下ですが、グーグルは強大ですから気が抜けません。

トヨタにとって厳しいのは、ガソリンエンジン製作における「すり合わせ」の技術が、電気自動車では使えなさそうであること。気の遠くなるようなすり合わせプロセスを強みとしてきたトヨタとしては、違う部分を武器としなければなりません。

この記事ではそれを「システム」と呼んでいます。自動運転車を完全実現するためには、車体をいじるだけではだめで、道路から建物から都市全体を設計しなおす必要があります。

そのスケールの大きな設計にグーグルは勝機を見出しています。

■記事では、アップルやグーグルに負けてしまった家電メーカーを引き合いに出していますね。

確かに、個々の製品では強かった日本の家電メーカーは、アップルやグーグルのシステム全体のデザインについていけませんでした。

ただ、これは日本のメーカーが、欧米の企業に負けたというよりは、老舗企業が新興企業に負けてしまったということだと私は考えています。

たとえばパナソニックの人たちは、1990年代には「家電はあと10年もたない」と言っていました。人たちと言いましたが、それは私が前の会社で知り合った人たちですからサンプル数が少ないですが、一般化させて言っております。

ところが、そういう危機意識を持った個々人がいながら、対応できなかったのは、事業部制みたいに現場最適しすぎた組織の弊害なんだろうと私は推察しています。組織が大きくなればどうしても総論賛成、各論反対になってしまうんですね。

日本の家電メーカーは、欧米の家電メーカーに負けたのではなく、欧米のIT企業(異分野からの参入)に負けたわけです。

ということは、新興産業を生み出す素地のあったアメリカの底力に負けてしまったというわけです。大きく言えば。

■トヨタというのは、日本の大企業の中でも、柔軟性を持った企業だと思えますから、簡単に凋落しないかも知れません。しないでもらいたいですが、それでも株式会社ですから、現状のビジネスの利益に反するだろう新規ビジネスに突き進めるとは思えません。グーグルか、あるいはその他の新興企業が市場をかっさらいそうな気がしています。

もっともグーグルも大きなシステム作りは得意だが細かい部分はわりとラフなので、10数年後にはまたトヨタの時代が来るかも知れませんが^^