「餃子日本一」宇都宮の涙ぐましすぎる戦いの軌跡(Jタウンネット)

■餃子日本一の座を宇都宮市が浜松市から奪い返したそうです。(1世帯当たり年間支出額)

ちなみに浜松市は人口約80万人。産業も多く、ピアノはシェア100%だそうです。

それに対して宇都宮市は人口約51万人。浜松に比べると大きな産業もないため、市のブランド戦略として、「餃子日本一の市」の称号をなんとしても得たかったようです。

■宇都宮市の場合、官のやる気がすごい。

「餃子と名のつくことは何でもやった」ということで、餃子検定や利き餃子のイベント、餃子アイドルなどを使ったPRなど。

宇都宮ブランド戦略」によると、まちのよいイメージを広げることで

市内の人は「宇都宮」に誇りを持って住み続け、さらに市外の人たちに対しても積極的に宇都宮市をPRしている状態になり、そして、市外、特に県外から「宇都宮」が憧れを持って注目される都市となり、認知度や付加価値が高まり、訪れたり、住んだり、企業が立地したりしたくなる都市になっていくのです。

ということ。

■PRする部分を餃子に絞り込んでいるところが、宇都宮の強みです。

というか、それしかない、と開き直っているわけですね。

これは、宇都宮市側が偉いと思います。市内には餃子に関係しない人や企業も多いから、そちらからの批判も多いはずです。狭い世界では必ずそういうことでもめます。自分にメリットがないことに税金を使われることが嫌だ。

それを振り切って、餃子一本に絞ったところがナイスプレーだと思います。

逆に浜松は、そこまで情熱をもっていないように思えます。ともに盛り上げていきましょう、と余裕のコメントを出しているぐらいです。

■これまで企業でも事業者でも、能力があるのに伸び悩んでいたり、逆にそれほどでもないのに好調だったりするところを見てきましたが、その理由の一つが、アピールポイントを絞り込んでいるかどうか、ということがあります。

なまじ能力があると、一つに絞り込めないわけです。

だから能力の高い老舗企業などが、焦点を絞った新興企業に売り負けしてしまって、逆転されるということが起こるわけですな。

特に当事者は、自分を客観的に見ることができません。やはり宇都宮市は偉いと思います。

きっと宇都宮市にふるさと納税をすれば、餃子がもらえるのでしょうね。確かめていませんが。

■「餃子日本一」なんてつまんない。と言ったらだめですね。

ナンバーワンになれるところにフラッグを立てるということが重要です。

私も反省しないと。