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「相性が最悪の上司」って、聞くだけでも胃が痛くなります。会社員なら誰もが一度は経験した状況ではないでしょうか。

私もありました。

耐えるしかなかった昔


昔の話です。上司が最悪だと逃げられません。訴えて出たいけれど、こういうトラブルには喧嘩両成敗的なイメージがあり、自分も無傷ではいられませんから躊躇していまします。

理不尽な思いがありましたが、上司が変わるまでは、と耐えるしかありませんでした。

幸い、新しい上司とは相性がよく(上司の管理力が高かったということでしょうが)、実に楽しい会社員人生を送ることができました。

私が著書に書いたサーモスのV字回復事例は、その上司の下だったので、いい思い出となっています。

あれが、最悪の上司だったらと思うと、冷や汗が出ます。結局、運がよかったと思います。

メンタルをやられてからでは遅い


記事は、最悪の上司なら、迷わず部署の移動を願い出ろ、とアドバイスしています。

それがいいのでしょうね。会社側も、いまは、相性とか、ナイーブな部分に理解があるので、無碍にはしないでしょう。

メンタルをやられたら、本人も会社も取り返しがつかないダメージですからね。

相性の問題は管理者の責任


結局、部下側が相性が最悪だと感じるのは、上司に管理能力がないということです。様々なタイプの部下に対応できず、自分のコミュニケーション方法を押し付けるものですから、齟齬が生じます。

部下に受容能力があれば、やり過ごすこともあり得るでしょうが、それって、管理者の仕事を部下に押し付けているだけですよ。

管理者の仕事は、現場担当者が力を発揮できるようにすることです。それができない者を管理者にしてはいけません。

故野村克也監督が、アクの強い野球選手を管理するのは大変だったと言っていましたっけ。南海時代の3悪人(江本孟紀、江夏豊、門田博光)が自分を育てたんだという語録が残っていますが、まさにこれが管理者の姿勢ですよ。体育会系の上下関係の延長でいたら通用しません。

上司と部下という言い方も止めた方がいい


逆に、プレーヤーとしていくら優秀でも、管理者としての能力がない者もいます。マネージャーとプレーヤーは、違う能力が求められますから。

なんとなく、マネージャーになる者が優秀で、プレーヤー止まりの者はダメだという価値観を捨てなければいけません。

だから上司とか部下という名称もやめた方がいいですね。あくまで現場担当者と、管理者。職が違うということで、どちらが上等だということではありません。

もちろん現場担当者側にも、柔軟性が求められます。いくら優秀な成績を残しているといっても、わがまま放題では評価できません。

特に営業担当者は顧客と接する仕事なので、相性の問題は自分で何とかしなければなりません。

嫌いな顧客を嫌いだと思わなくなる方法

が、それは別の話として。

最悪の上司も「反面教師」として使えます


ちなみに私と相性が最悪だったその上司、その後も、似たような状況を作っていたようで、トラブルの話が絶えませんでした。だから、相対的に私の株が上がるという事象が起きました^^

今では研修やセミナーで「悪い上司」の事例としてフルに使わせていただいております。

いい経験も悪い経験もすべて資産ですからね。使っていきますよ。