■面白い記事でした。最近、海外からのライセンスを解消されたブランドの諸事情について書かれています。参考になります。

(1)イソジン:うがい薬。明治のロングセラーです。明治が長らく販売してきましたが、塩野義製薬にライセンスを移管することに。こちらは、権利を持つヨーロッパのムンディファーマ社が、日本で医薬用麻酔薬を本格販売することになり、そのパートナーに塩野義製薬を選んだため。一括契約となったのでしょう。

(2)バーバリー:三陽商会の看板ブランドでしたが、リーズナブル路線を嫌った英国バーバリー社が、ライセンスを取り消した事例です。バーバリーとしては世界戦略を進める上で安売りされるのは邪魔だったということです。

(3)リッツ:ヤマザキが販売していたビスケットですが、十分知名度もついたということで、モンデリーズからライセンス解消されてしまいました。自分で売った方が利益があるという欧米らしいドライな判断です。

■それぞれが合理的な判断によりライセンス解消されたわけです。

解消された側としては、スタートアップに散々苦労してきたという自負はあるでしょうが、ライセンス契約とはそういうものです。リスクがあるということを織り込んでいたでしょう。

こうしてみると、「販売」というのは、カネも手間もかかるわりに、権利としては弱いものです。販売側は、知名度のある製品を利用してチャネル開拓したのですから、そこは死守しなければならない。できれば前の製品は追い出して、そのチャネルに違う商品を入れていくことです。実効支配ですよ。

それぞれが自社の強みをテコに生きていきましょう。

■欧米企業は血も涙もないなーと感じる向きがあるかもしれませんが、私が知る限り、日本の中小企業はもっともっとドライですよ。

むしろ欧米企業は契約を守ろうとするだけ公平です。

この世界、したたかでないと生きていけませんよね。



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