かつて世界最大規模の企業だったこともあるアパレルの名門企業レナウンが民事再生手続きに入ったとうニュースです。
負債は138億円とか。
かつての規模を知る者からすればあまりにも少ない額での破綻です。
中国系企業の傘下に入ってからは「詰んだ」状態
コロナが原因とされていますが、それが真因ではないだろーと皆が思っています。
なにしろ2000年代になってから、業績は下がり続け、2010年には中国系企業からの資本が入っていました。
破綻の原因の一つが、その中国系企業の子会社へ販売した分の売掛金が回収できなかったことらしい。
資本を受け入れた時には、中国市場への進出の足掛かりになると前向きにとらえられていましたが、うまくいかなかったばかりか、足を引っ張られた格好です。
最近は、もう万策尽きたという感じだったのでしょうね。
直近の有価証券報告書なんて、やる気がなさすぎて、読んでられません。
市場が衰退しているのに手をこまねいていた
日本のアパレル市場は、縮小し続けています。ユニクロを代表するファストファッションが台頭したため単価が下がり、かつての百貨店ブランドは苦しい状況です。
衰退市場にいるわけですから、何とかしなければなりません。新規分野に進出するなり、海外進出に再挑戦するなり、ビジネスモデルをがらりと変えるなり、です。
しかし同社が行ったのは、基本的には業績がまだましだった子会社のダーバンと統合することぐらいでした。
百貨店への押し込み営業を続けていただけでは、業績回復は見込めませんわな。
富士フィルムなど、もっと急激な市場縮小に見舞われながら、なりふり構わぬ新規分野開拓で、なんとか破綻を逃れた企業もあります。
比較するのも酷ですが、結局、危機を乗り越えるための戦略を推進する人材がいなかったということなんでしょう。
関係者には悪いですが、典型的な無策破綻事例だと思えます。
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