00


鳥貴族の値上げが話題となっています。

今年10月より、全品280円均一(税抜)を全品298円(税抜)に。

印象として300円を超えないように配慮した値上げ幅となっており苦肉の策です。

ただ大方の意見として、値上げやむなし、といわれているのではないでしょうか。

鳥貴族が値上げをしなければならない理由


鳥貴族の前年期の売上は245億円。現在の店舗数は570店ほど。

ここ5年で売上高は2倍以上、純利益にいたっては15倍以上伸びています。

まさに順風満帆。ご同慶の至りです。


しかし、今年になって少し伸びが鈍っています。

今年第二四半期累計(8月〜1月)の報告によると、前年同時期に比べて

売上原価率が、31.5%→32.1%に上昇

販管費率では、62.5%→63.6%に上昇

あわせて、1.7%ぶん上昇したために、その分、利益率を下げています。


だから、鳥貴族のいう原材料費の高騰(原価率を押し上げ)、人件費の上昇(販管費率を押し上げ)という状況は確かなのだろうと思えます。

今回の6%の値上げによって、これまでの経費上昇分、およびこれからの人件費の上昇分をまかなっていかなければなりません。

真に強い企業になるのはこれから


しかしそれにしても、280円均一という鳥貴族の象徴だった価格を改定するのは思い切りが必要だったでしょう。

これで客足が落ちるはどうかは経緯を見守りたいと思います。

が、おそらくこれが最後。あと数年は(できれば十年は)298円で耐えたいものです。

記事にあるように

サイゼリヤ会長の正垣泰彦さんのようにクソまじめに合理性・効率性を追求する姿勢が、浮き沈みの激しい外食業界で長く生き延びる秘訣だと思います。

厨房から店舗運営、食材調達、人事教育など、あらゆる面でイノベーションの戦争が始まったんだと思います。イノベーションにどう取り組むか。それが鳥貴族の次を占う最大のポイントではないでしょうか

ということです。

これを機に、イノベーションに取り組んで、真に強い企業になっていってほしいものです。

ワタミやモンテローザはもっと苦しいはず


鳥貴族でさえ苦労するのだから他の居酒屋チェーンはもっと苦しいでしょう。

ワタミはいまだに黒字化できるかできないか微妙な状況です。(前年期の営業利益率は0.18%)

ワタミは、総合居酒屋には見切りをつけて、鳥貴族のような専門化を急速に進めています。

「三代目 鳥メロ」なんて、鳥貴族まんまですよ。

かつてモンテローザにさんざんミート(真似)されて苦労したワタミが、今は鳥貴族にミートですか。

そのモンテローザも、大量閉店を余儀なくされており、業績低迷が囁かれています。


モンテローザは、駅前一等地を多く押さえている強みを活かして、流行っている店をミートするという鉄壁の戦略を持っていました。

ところが、デフレ期に台頭したサイゼリアなどはギリギリのローコストオペレーションのノウハウを積み上げている企業です。コンセプトだけで一発当てた店ではないので、簡単にミートできるものではありません。

もとより利益を出しにくいビジネスモデルをミートしても自家薬籠中の物にするには、それなりの時間がかかります。

低価格チェーン全盛のいまは、モンテローザの得意パターンが機能しにくくなっています。

同じように、ワタミの今後についても不安を覚える次第です。

単一業態で2000店舗の目標は正しいのか?


鳥貴族は、単一業態店で2000店を目指しているそうですよ。

それはキツイだろーと正直思いますが、サイゼリアが1400店弱なので、それを越えようというのですかね。

安易に業態を増やして目先の売上を追うよりは、単一業態のシステムをまずは極めることが先決だという思いは理解できます。

ただ以前のメルマガにも書いた通り、ある程度のところ(1000店を越えたあたり)から他の業態にも挑戦すべきだと私は考えています。

参考:鳥貴族の成長はこのまま∞に続くのか