「欠品は悪」セブンの強み コンビニ国内シェア4割の勢い 弁当・総菜、70社の知恵結集

■日経新聞の記事です。有料会員しか見れません><

それにしてもセブンイレブンは強いですね。

かつてローソンと覇を争ったのが幻のようです。

■セブンイレブンが強いのは、まずは地域戦略を徹底していること。

これはランチェスター地域戦略そのままです。

地域を絞り込みセグメント分けして、勝てる市場を選んで店展開していきます。地域を決めたら、そこでトップをとるまで 、徹底して出店します。

私が住んでいる堺市でいうと、先行していたローソンの死角となる地域(産業道路沿いや学校周辺など)にポツポツ出店していき、最初は大通りに出てきません。

徐々に認知度を高めていって、周辺地域を取り囲むようにしてから、最後に中心市街地に出店します。

ランチェスター戦略にいう三点攻略法です。

そうすることで、デリバリー網を築きながら、認知度を高めて、地域を攻略していくようです。

■セブンイレブンの強みは、地域戦略のノウハウ、デリバリー体制(だから新鮮な食品を配達できる)だけではありません。

記事を読むと、販売機会ロスとなる欠品を避けることにいたくこだわっています。

これはコンビニの特徴であるPOSデータの分析と予測によるものでしょう。今はどの店もPOSデータを持っていますから、予測は可能なはずですが、そこには分析という人間の手が介入しますから、差が出てしまうところです。

果たして、セブンイレブンが、どういう分析手法で、需要予測をしているのか。記事からだけでは分かりませんが、他店より優れているとすれば、相当の強みになります。

■もう一つは、商品開発力です。

記事によると、1970年代から、同社は数多くのメーカーと協同で、商品開発・製造を手掛けています。

メーカー同士競合関係にあるところが多いので、それをまとめ上げるのは大変でしょうが、他のコンビニより20年早く取り組んでいるということですので、そのノウハウの差がここにきて大きくなってきています。

思えば、イトーヨーカドーグループが、セブンイレブンとデニーズをくっつけて、セブンアイ・ホールディングスになった時は、量販店とファミリーレストランの不調をコンビニの好調で分かりにくくする方策じゃないかと思えたものですが(それもあったでしょうが)ここにきて、調達や商品開発力の向上に役立っているのだとすれば、意味がありましたね。

そもそも、セブンイレブンが地域ドミナント戦略にこだわるのは、工場の周辺にしか店を出さないという方針があるからでもあります。

商品開発力がここに加われば、鬼に金棒というものですね。

■シェア4割というのは、言うまでもなく、ランチェスター戦略における市場独占の要件です。

それが近づいているとすれば、いよいよ国内での決着がつく時が来たということですかね。