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世界的にAIブームですが、その技術者が不足しています。

 そもそもこれだけ注目されているAIだが、世界でリードできる人材は1000人に満たないと言われている。  現在、全世界にAIに関わる人材は約30万人。内訳は、専門科を持つ367大学に約10万人、産業界には約20万人いる。

産業界の20万人を米国と中国が奪い合っている状況です。

これをみても、世界は、米国と中国の2強状態にあることがわかります。

中国は、AIの技術者に約40万円の月給を払っています。さらに高度な技術者には80万円を出すところもあるとか。

多様性が中国の強み


中国に関していえば、高度な技能を持ち、先進国以上に高い報酬を得る者がいるかと思えば、農村地帯にははるかに低賃金で働く単純工もいます。その多様性が国の活力となっています。

日本は、世界で最も成功した社会主義国家と揶揄されるほど格差を嫌う国なので、いくら貴重な技術者だからといって極端な報酬を払う例は少ないようです。

中国やアジアにいけば、はるかに高い報酬を得られるとなれば、世界の技術者は日本には来ないでしょうし、日本国内の技術者も国外へ逃げていくでしょう。

日本で最先端の技術が育たない一因となっています。

ひずみが顕在化したアメリカ


 アメリカも多様性のある国です。今のアメリカを支えているのは、金融とITの成功です。それらを担っているのが、一部のエリート層と移民層です。

ところが、格差をつけられてしまった内陸部の白人層が不満を募らせたことが、トランプ大統領を生む要因となってしまいました。

内政問題に足をすくわれて、アメリカは足踏みをしている状態です。

パクリでも一大産業化


それに対して、中国は、アメリカのIT産業をパクって、一大産業を育て上げました。

パクリだといっても、中国には13億人の需要があるので、成立してしまうのです。

しかも最近の中国は、かつて政府が無理やり育てた国策企業ではなく、どちらかというと政府から距離を置く純粋な民間企業が産業をリードしています。

どこが社会主義国家だーって話です。

矛盾だらけ、格差だらけの社会は、内政問題の火種となりますが、イノベーションを起こすにはいい環境だったようです。

それら新興企業の多くは貪欲で、なりふり構わず勝ちにきます。ルールなど無視してひたすら成功を追い求める彼らのバイタリティが、いまの中国の強さとなっている次第です。

世界の盟主としての中国といかに付き合うか


中国は国内に矛盾を多く抱える国なので、このまま順風満帆に行くとは限りません。どこかでひずみが大きなひび割れになるかも知れません。崩壊のシナリオもあります。

しかし、このままうまく着陸して、世界の盟主になるシナリオもあります。そうなれば、彼らの思惑通り、中国と米国で太平洋を半分に分けて支配するようになるのでしょうね。

日本としては厄介な隣人ですが、彼らに対抗できるような活力のある国ではないので、仕方ありません。

大前研一氏は、日本はポルトガルのように美しく没落していくのが最も現実的で幸せだろうと言っていますし。

現実は現実として受け止めて、我々ひとりひとりは、どのように振る舞っていくのかを考えていかなければなりません。