(2017年7月27日メルマガより)
■獣王無敵我らが阪神タイガースが正念場を迎えています。
2016年7月26日現在、46勝41敗。
26日のDeNA戦に敗れたために、3位転落です。
春先には首位に立っていたことを考えると、
このままずるずると後退してしまうのか、
■しかし「若手を育てながら優勝争いをする」
それに生え抜きの若手が徐々にでも育ってきていることも評価でき
なにしろ阪神タイガースといえば、
いまの主力レギュラー選手の中で、生え抜きは、
鳥谷といえば、2003年のドラフトで入った選手ですよ。
今までの監督は何をしてきたんだって思ってしまいますね。
■
昨年の新人王、高山俊。
久々の長距離打者、中谷将大。
育成上がりの強打者、原口文人。
怪我してしまいましたが今年の新人、糸原健斗。
そして早くも本塁打を放ったドラフト1位の大山祐輔。
投手でも、今年の新人、小野泰己。
変則右腕の青柳晃洋。
本格左腕の岩貞裕太。
ようやく開花した大型右腕、秋山拓巳。
などなど。
■もちろんチームが強くなるためには、
フロントの戦略方向性。
現場選手の個々の力。
そしてその中間にいる現場首脳陣が役割を果たさなければなりませ
従来、阪神タイガースは、フロントの戦略方向性が定まらず、
このあたり「優勝は3年に1度でいい。そのために若手を育てる」
ところが、昨年、金本監督を招聘するにおいてフロントは「
そのフロントの発言は、
■ところが金本監督はフロントの考えをきっぱりと否定し「
何と潔い宣言でしょうか!
金本監督のいう「超変革」とは、まさに甘えを断ち、
■が、考えてみれば、この「勝ちながら育てる」というのは、
会社組織においても、
同時に、中間管理職にある方は、
「チーム目標を達成しながら、メンバーを成長させる」
いうなれば、金本監督は、
すべての中間管理職は、金本監督に共感し、
■念のためにいうと、会社組織は基本的に、経営陣、中間管理職、
経営陣が戦略方向性を決め、
これがスムーズな姿です。どの層が抜けても、
■その中で、ある意味、
中間管理職は、経営陣と現場担当者の橋渡し役であり、
ということは、
中間管理者は、双方に通じていなければならない。いわば、
■ところが、実際には、いろいろと齟齬が生じます。
たとえば営業の場合、現場で優秀な成績を収めた者が、
しかし、現場担当者としてやるべきことと、
はっきりいうと、優秀な現場担当者が、
野球でいう「名選手、名監督にあらず」というやつです。
もちろん管理者になった者が、その役割と職責をよく理解し、
現場営業時代と同じような仕事をしてしまう人の存在です。
こうなれば、彼が預かる組織は機能しなくなります。
■今は、こういう理屈がある程度浸透しているので、
しかし、私が会社員だった十数年前はひどいものでしたよ。
私の知っているある上司は「おれはバカな部下は相手にしない」
その人は自分の成績を上げるのに一所懸命で、
私もその頃は「それが会社のルールなんだ。
その人は管理者としての業務を一切放棄すると堂々と宣言していた
■それに比べて金本知憲監督のなんと思慮深く、
その就任にあたっては、
人気選手をそのまま監督にして、
ところが、
彼は相当の覚悟を持って、監督要請を受諾しました。それは、
■繰り返しますが、中間管理職に期待される役割とは、
要するに「優勝を目指しながら、若手を育てる」
管理者は、当然ながら自分の成績など二の次で、
同時に、メンバーが業務に必要な知識や経験を得られるように、
「ベンチがアホやから野球できへん!」
管理者の能力がないって告白ですから。
■金本監督が一般の中間管理職と違うのは、
幸か不幸か、多くの会社の中間管理職は、
チーム全体の売上目標に加えて、
あまりにも大変なんで、自分の売上目標だけでも達成しよう!
おそらく金本監督も「おれが代打で出た方がマシだ」
だけどそれでは、若手が育ちません。
これまでに何度、大事な場面でベテランを使いたかったことか。
しかし金本監督は、期待した若手に修羅場の経験を積ませ、
それが現時点で3位という成績につながっているとすれば、
■最近では「名選手は必ずしも名監督ではない」
いいことですよ。
現場担当者と管理者の役割は違うものだし、
だとすれば、
野球でいうと先頃亡くなられた上田利治氏など、
あるいはサッカーの世界では、プロ選手経験のない人が、
役割と機能が違うという理屈に従えば、
■ところが、そのために新たな問題が起きています。
そもそも我々はなぜ上司の言うことを聞かなければならないのか?
職責上の上長だから?
確かに「おれは課長なんだから命令に従うのは当然だ」
逆らえば罰則を与えられる?あるいは従えば得をする?
それもあるでしょうが、
やはり上司たるもの自分より知識もスキルもあり、
そう思う人は多いでしょうね。
■ところが今は、市場の変化が激しく、
現場一筋何十年という人もいるのですから、
今は年下の上司、年上の部下など普通にあります。
現場経験もありスキルもあり、
これはシリアスな問題ですよ。
■
なんとズルい言い方か!そんなの三冠王3度、
こんなの指導者としての怠慢だと思うので参考にしないでください
ところが金本監督も生意気な選手の指導に苦しんでいます。
誰もが阪神タイガースのエースとしての未来を疑わない最速160
この規格外の大器を誰もが持て余しているようです。
なにしろこの選手、誰のアドバイスも聞かないらしい。
そらそうですね。
それに加えて、藤浪自身そうとう頑固な性格らしく、
金本監督も困り果てたのでしょうかね。
チーム内では喝采を受けたかも知れないこの措置も、
結果として、藤浪が心を入れ替えて、
今年、危険球まがいのボールを連発した藤浪は、
藤浪という才能をいかに開花させるのか?
これは金本監督に課せられた最も大きな課題であり、
■金本監督ほどではないとしても、多かれ少なかれ管理者は「
個人的にいうと、コンサル現場では、どこも藤浪だらけですよ^^
「なんで現場をロクに知らないお前に従わなければならない?」
そんな状態でいかに人を動かすのか?
マニュアル的な解答はありません。日々、
■ただ現時点でのヒントをいうとすれば、
人は「この人のいうことなら従おう」と人格に従う場合と、
「この人に従っていれば成長できる」
すなわち、
人格のことはともかくとして、専門性とは何か?
先ほど、現場のことは担当者の方が詳しいと言ったばかりですね。
ただ管理者の専門性とは、
目標達成するための目標管理の知識とスキル。
さらには成長するための知識や経験を得るための方法論など。
つまり管理者として持っていなければならない専門性をできるだけ
これが上長としての権威となり、
少なくとも私はそう考えて、コンサルティングに臨んでいます。
■これが野村克也監督なら。
もしかしたらもっとうまくチームを考える集団に変えて、
江夏をその気にさせたように、
あるいは落合博満監督なら、チームの基礎体力を鍛え上げた上で、
それに比べて金本知憲監督は、不器用なのかも知れない。
参考:金本監督は恩師に「よう似とる」。高代コーチが思い出す、
http://number.bunshun.jp/
だからこそ、私は、金本知憲監督を応援します。
金本監督こそ管理者としての職務に真摯に向き合い自ら成長しよう
その悩みも失敗も逡巡も含めて、
皆さん。
金本監督を見守り、応援していこうではないですか。
これからもずっと、永遠に。