誰がうまいこと言えいうたんやってタイトルですが、よろしくない状況にあることは確かです。
ちなみに「解散価値割れ」というのは、現時点での株価の総額が、純資産より安いという状態です。
理屈で言えば、いまDeNAの株を買い占めて経営権を握り、すぐに資産を切り売りすれば儲かります。乗っ取り屋が喜ぶ案件です。
安定収益が見込めるプロ野球事業がコロナ禍でダウン
DeNAの株価が落ち込んでいるのは、もともとの業績が冴えないということもありますが、コロナ禍により、プロ野球が開催できないという事情が大きいようです。
なにしろ同社にとって、スポーツ事業は、安定した収益が見込める数少ない事業です。これが倒れると、不安定な事業ばかりになってしまいます。
(2019年3月期決算による)
ゲーム事業の潮流から外れてしまった
もちろんDeNAの収益の柱は、ゲーム事業ですが、そこがじり貧です。
オンラインゲーム業界そのものは拡大しているのですが、世界の潮流は、クラウドゲームに移行しています。
そこには、グーグル、ソニー、マイクロソフトといった巨大企業が力を入れていて、アマゾンの参入も噂されています。
5Gが普及し、高性能なクラウドゲームが主流になると、既存のスマホゲームは飲み込まれてしまうと目されています。
経営基盤に見劣りする国内のスマホゲーム会社は、主力事業の転換待ったなしの状況だということです。
現預金は潤沢だが、間に合わないのでは?
DeNAもそこは同じで、新しい柱を探そうとしていました。
もともと同社は、携帯オークションサイトの運営で創業した会社です。そこから、ECサイト事業、携帯ゲーム事業、スマホゲーム事業と展開していきました。
機を見るに敏で、環境変化に合わせて事業を作るのを得意としています。孫子にいう「水に象る」というやつで、しぶとい企業のはず。
その一つとして、プロ野球事業に参入し、収益事業に育て上げました。その手腕は、見事でした。
日本プロ野球が生き残るためのビジネスモデル
ただしプロ野球球団の運営だけでは、ゲーム事業をカバーすることはできません。
そこで、ヘルスケア事業や、配車事業、その他新規事業に取り組んでいるのですが、こちらはうまく利益が出ていません。(配車事業は既に切り離しました)
同社は、1000億円規模の現預金を持っていて、ただちに経営危機に陥るわけではありません。(2019年3月期時点。現在は、850億円ほどとか)
が、1000億円では、チマチマした投資になってしまって、早期の効果は見込めません。
経営陣の話でも、ゲーム事業で大きなヒットを飛ばすぐらいしか方策がないような口ぶりですね。
これは、近々、大きな提携話があるかも知れませんね。
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