2週間以内に、インターネットを使ってあなたの事業を破壊するビジネスを考えなさいbyジャック・ウェルチ 2000年にGEの全事業部に発した指示。

BBT757「内田和成のビジネスマインド」より

■日本人の特徴ともいわれますが、優秀な人ほど環境に適合して、うまく仕事をこなしてしまいます。それが他人よりも巧妙で、早いから、優秀だとみなされます。

どんな条件であっても結果を出すのが上に行くやつだとも言われます。

■ところが、そういう人が、いつしか時代遅れになって陳腐化してしまうのはなぜなのか。

いわゆる「イノベーションのジレンマ」です。革新的だと思われた技術やスキルなどが、いつしか時代遅れになってしまう。

なぜなら、環境はゆっくりと変化するだけではなく、突然、変化することがあるからです。

■例えば、ソニーという優秀な会社が、しばしば現状の技術にこだわるあまり、新しい時代に乗り遅れるということを繰り返しています。

ブラウン管テレビしかり、CDプレーヤーしかり、ゲームビジネスしかり。

要するに、ソニーは極めて優秀な会社であるがゆえに、現状の技術を極めることに優れ、新しい技術の対応に遅れてしまうのです。

ソニーは決して戦略的な会社ではないということを示しています。

■現実的な施策であればあろうとするほど、現状の延長となってしまいます。

戦術をいくら極めたところで、それは現状の効率化に止まります。

日々の業務を改善することは重要ですが、それだけでは非連続的な環境変化に対応できません。

戦略を考える人間が会社には必要です。

■戦術は今の仕事を効率的にする。戦略は今の仕事を無くしてしまう。

これは私の反省でもあるのですが、戦略に関わる者は、現状の破壊と、それに伴う抵抗や反発を恐れてはなりません。

自らを律していきたいと思います。

戦略と戦術