小僧寿しの興廃を書いた記事です。
実をいうと、この記事を読むまで小僧寿しのことはあまり意識してなかったのですが、けっこうひどい状況だったのですね。。。
17年12月期の連結決算は、売上高が54億2000万円(前年同期比0.8%減)、営業損失は3億2500万円となった。今期も非常に厳しい状況が続いており、18年第3四半期決算では、売上高が39憶800万円(同0.1%減)、営業損失は4億1100万円となっている。
業績の低迷は慢性化しており、出口が見えません。
寿司の低価格化を一気に進めて成功
小僧寿しといえば、かつて外食産業のトップに立ったこともある一大チェーンです。
創業は1920年。大阪堺です。
持ち帰り専門店にしたのが1964年。
高級化してしまった寿司を、庶民に取り戻すというコンセプトで、低価格路線を走りました。
これが当たって一世を風靡したわけです。
高級化されたジャンルを一気に低価格化することにより、大きな需要を掴むというのは、多くの分野で見られる成功事例です。
(思えばマクドナルドも、牛ステーキの低価格提供を実現し、成功したチェーン店でした。)
寿司においては、小僧寿しがその嚆矢だったということで、記事にあるように、小僧寿しの成功がなければ、回転寿司に代表される低価格寿司店はなかったのかも知れません。
回転寿司などの台頭により低迷
しかし栄華は長く続きませんでした。
要因は、回転寿司に代表される低価格寿司店が増えたこと。
低価格に加え、エンタメ要素も持っている回転寿司チェーンはファミリー層の外食需要をとらえました。
また持ち帰り店としては、出店戦略を誤りました。住宅街立地にこだわるあまり、駅前やショッピングセンターへの出店をしなかったということです。
これは、コンセプト主導になってしまって、現実の売上をみていなかったのか?と思えてしまうような失敗ですな。
再建策を実行できるような組織なのか?
小僧寿しの場合、業容の拡大に対して社内組織の体制づくりが追い付いていなかったのではないかと疑われるふしがあります。
混迷「小僧寿し」、これだけある再生への難題
業績が低迷してからの再建策も、素人考えのものばかりに見えてしまいます。
小僧寿しって、これまで人材育成に力を入れてきたのでしょうか?
現場主義は大切ですが、経験主義者ばかりの組織だと、いくらプロ経営者を連れてきてもうまくいきません。
再建する方法はかならずあるでしょうが、組織そのものに地力がなければ、難しいだろうなあと思う次第です。
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