ドイツの清掃用機器会社ケルヒャーCEOへのインタビュー記事です。
中小企業でありながらグローバル化した成功例として挙げられています。
短い記事ですが、参考になる部分がありますので紹介いたします。
中小企業グローバル化の秘訣
インタビューで同社CEOがあげる中小企業グローバル化の秘訣は、
1.技術的に優れていること
2.顧客にフォーカスしていること
と述べています。当たり前すぎますか^^
言い換えると
(1)ニッチな分野であっても、突出した技術(または商品、またはサービス)を持っている。
これが前提となります。実際には、中小企業が汎用的に優れた技術を持つことは難しいので、ニッチ分野に特化した技術が中心になるかと思います。
その上で、
(2)各地域の顧客に密着し、カスタマイズできている。
ことが重要となります。
このカスタマイズというのは、単に商品を地域の好みに合わせるというだけではなく、販売チャネルや、アフターメンテナンスチャネルを含めて地域に密着できているという意味のです。
地域ナンバーワンになる方法
そういえば次週、「ランチェスター戦略セミナー」を開催するのですが、そこでも「ナンバーワンになる方法」がテーマとなるパートがあります。
中小企業が地域でナンバーワンになるためには、誰にも負けない技術(商品、サービス)を持つことが前提になります。
ただこの誰にも負けないというのは、「限られた範囲の顧客にとって」と考えて結構です。
つまり、この地域の中では誰にも負けない。この特殊分野の中では一番すぐれている。この時間帯では一番店だ。という条件付き一番でOKだということです。
ただし、商品(技術、サービス)が優れているというだけでは、顧客に選んでもらえません。
顧客に届くためには、確実に顧客に近づく販売チャネル、顧客が困らないためのメンテナンスチャネルが必要となります。
ありていに言えば、中小企業の提供する商品(技術、サービス)が世界トップであるわけがない。顧客がその気になって探せばもっといいものはいくらでも見つかるはずです。
むしろ、確実に届く、毎日顔を合わせる、困ったときすぐに対応してくれる、ということの方が、現実的に顧客に響く要素となります。
売れるためには「商品力」があればいいんだと単純に考える企業がいまだに多いので注意してください。
記事を読む限り、ケルヒャー社は、かなり細かく地域対応を行ってきているようです。グローバル企業でさえそうなのだから、地域密着を標榜する企業はさらに上記2つを貫いていかなければなりませんね。
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