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■「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」で有名な公認会計士、税理士の山田真哉氏による記事です。

昨今、調子が悪いビジネス書出版業界の展望を書いておられます。

これがなかなか面白かったです。

1.予備校のように分かりやすく楽しく教えるというスタイルが拡大する。

2.新しい女性著者が登場する。

3.本格派が台頭する。

ということでした。

■2000年代。ちょうど私が独立した頃は、ビジネス書ブームのただ中でした。

世の中には、ワクワクするようだが、ちょっと胡散臭い、自己啓発書や成功指南本が溢れていました。

読みやすいし、自分でもできるような気がするので、なんだかんだと読んだもんです。

が、いつか読まなくなりました。

先行本の焼き直しとしか思えないようなチャラい本ばかりになってしまいましたからね。

それと、できる気がするだけで、実際にはできないし、やらないということに気付いたんですよね。

■いきおい、読む側としては、ちゃんとした研究データに基づく理論や古典を読もうという気になります。

哲学書のように深い思索が必要な本もこれから読まれるでしょうね。

ただ、いきなり岩波文庫収録の経済学書を読めと言われても困るので、それを分かりやすく解説した参考書的な本が必要となる次第です。

もっともこれからは、参考書で完結するようなお手軽本ではなく、原書にあたることを前提とした指南書が主流になるのではないか。

マラソンの指導書のようなものです。最終目標はフルマラソンを走ることで、そのためにどのような準備をして、どのようなフォームで走るのかを解説するわけです。

■あと記事には書かれていませんが、電子書籍もジワジワと広がってくると感じます。

おそらく紙の本が扱わないような内容のもの(自主規制の対象とか、流行遅れになったとか)がそこでは扱われるはずです。

電子書籍業界から出てきたスター著者がいれば、一気に盛り上がるのかも知れません。それが女性著者なのかも。