老舗製造業が、IoTを実現したといういい事例です。ぜひ読んでください。
IoT(モノのインターネット)
ちなみに、IoTとは、Internet of Things(モノのインターネット)のことです。
インターネットは、パソコンやスマホでみるものだけではなく、車やカメラ、家電製品などでも裏側でつながり活用されつつあります。
家電製品などがネットとつながっていると、遠隔操作できるようになり、内部の自動更新や、故障個所の自動修理などができるようになるかも知れません。
逆に、製品側からネット経由でデータを送ることもできるので、膨大な使用状況のデータを集めることができ、次の製品やサービス、周辺ビジネスの開発に役立てることができます。
なにしろ便利ですから、これからあらゆる製品は、インターネットでつながっていくと考えらえます。
いま世界中の企業が、どのようにIoTを活用し、製品をデザインしていくかに知恵を絞っています。
老舗の黒板メーカーはいかにしてIoTに取り組んだのか
記事では、老舗の黒板メーカーが、IoTに挑戦する様が書かれています。
少子化の日本では、学校で使う黒板製造は衰退事業です。実際、多くのメーカーが廃業しています。
危機感を抱いた記事の会社(サカワ)は、新たな使い方を模索します。
思いついたのが、プロジェクションマッピングのように黒板に画像や動画を投影することです。
この方式なら既存の黒板を活用することができるので、学校側の負担も軽くて済みます。
しかもなるべく専用の機械に頼らず、スマホアプリやパソコンから操作できるようにすれば、便利です。
そう考えたサカワは、専門のIT企業に連絡をとり、共同開発する形で、製品開発に至りました。
小さな企業がIoTに取り組む上で、理想的な事例
この事例、IoTに取り組むには、理想の形だと思います。
まず製品とネットをどのようにつなげるのか?という部分は、IT企業側には思いつきにくいものです。
そこは、普段製品を扱っていて、ユーザーの声を聞いているメーカー側が考えるべきでしょう。
サカワでも、社内でアイデア出しをしています。おそらく実現不可能な突拍子もない意見も出るのでしょうが、それも含めてアイデアです。
その突拍子もないアイデアが、IT企業とのコラボによって、実現していくという流れです。
2018年度の中小企業白書でも、企業間の連携や共同研究が、企業業績につながることが繰り返し述べられています。
およそITとは無縁のように思えた老舗製造業が、IT企業と連携して、IoTに取り組むこの事例がまさに白書の言わんとすることを補完しています。
これはあらゆる業界の製造業にとっても、あるいは地域のIT系開発企業にとっても、今後の方向性を占うのに、いい事例ではないでしょうか。