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東芝に、外資系ファンドからの買収提案がきており、話題になっています。

が、この話、いろいろきな臭い。

東芝は、現在、事業を再構築の途上です。

再建に向けて半歩踏み出した「日立」、ドン底から這いあがろうとする「東芝」

東日本大震災とその後発覚した会計不正で多大なダメージを受けた東芝は、有望な事業を殆ど売却してしまい、一から出直しを強いられています。

その陣頭指揮をとるのが、車谷暢昭CEOです。この方、東大→三井銀行→大蔵省→外資系ファンドと渡り歩いた超エリートで、東芝に招かれて経営を任されました。

車谷氏がいた外資系ファンドというのが、今回、東芝に買収提案をしているCVCキャピタル・パートナーズです。

要するに、車谷氏の個人的な関係ででてきた案件です。

東芝に厳しい要求を突き付けてきた旧村上ファンド


というのも、車谷体制の東芝に、いわゆるもの言う株主が、厳しい要求をつきつけています。

成長戦略があいまいだとディスられる東芝

この株主というのが、シンガポールの投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントですが、こちら旧村上ファンドの人たちが作った会社ですから、いろいろ厄介です。

車谷氏側からすれば、せっかく東芝の再建に全力を尽くそうとしているのに、横やりを入れられて面倒くさいから、とりあえず、旧知のファンドに頼んで買収してもらい、非上場化してもの言う株主を黙らせようということです。

車谷CEOの個人的な思惑があるのか?


しかし、これって、車谷氏自身を守るための措置であり、必ずしも東芝の利益を守ることにならないのでは?と、反車谷陣営は、騒いでいます。

それに、原子力技術を持つ東芝は、外資に買収されるためには、財務省や経済産業省の承認が必要です。村上世彰氏は、経済産業省に顔が利くらしいですから、すんなりと行きそうにありません。

まだまだ揉めそうですね。

もっとも、エフィッシモ側は、東芝をどう経営するかなどに興味はないでしょう。儲かればいいというファンドだと思いますので、どこか適当なところで決着がつくはずです。車谷氏は、何をこんなに慌てているのだ?と不思議な気がします。

この話、まだ裏があるのでしょうか。わかりませんが、また気づいたことがあれば、書きたいと思います。