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東日本大震災後に整備された三陸道沿いの道の駅が、「泊まれる道の駅」としてオープンし、活況を呈しているという記事です。

筋のいい地域振興策であり、観光政策だと思います。

国内観光の新しいスタイル


コロナ禍で、観光産業が落ち込んでいますが、外出したいという人々の意欲は溜まっています。海外には行きにくいし、通常の観光地も行くことがはばかられます。その時、キャンプというのはいい選択です。

記事にある岩手県田野畑村の道の駅は、何もないところみたいです。「星空を眺められる」というのが、売りのようですね。

しかし、それで充分だと思います。海外の超高級リゾートでも、無人島に数時間放置されるというオプションがあるそうですから、自然は最強の観光資源です。星空というのは、素晴らしい観光目的となります。

キャンプというと、大層に思えるかもしれませんが、全然そんなことはありません。食事作りが面倒ならば、普通にレストランで食べればいいんです。テントの中で寝るだけでも、非日常感満載で、病みつきになるはずです。皆、一度、経験してほしいと思いますね。

古い観光資源を活用できる


この方式は、日本全国の地方での観光振興の参考になるのではないでしょうか。

自然があり、テントを張るスペースがあるなら、どこでも実現可能です。海でも山でも湖でも、どこでも観光目的とすることができます。

できれば風呂が欲しいところです。健康ランドみたいなところと組み合わせればいいですが、温泉地が近くにあれば、より価値が上がります。食事処や飲み処に誘導するのもいいでしょう。

つまり古い観光資源を活用することができる方式です。

古い温泉地などは、宿泊込みのビジネスモデルをいったん解体し、出入り自由のオープンなモデルに組みなおさなければなりませんが、じり貧になっていくよりは、よほどいいというものです。

危機的状況が強いところほど、移行しやすいかもしれませんね。


それはともかく、投資費用がそれほど大きくなく、簡単に始められる地域振興として、宿泊できる道の駅は、これからも増えてくるのではないでしょうか。